905 :
文責・名無しさん:
田原総一朗の手紙(平成21年5月21日)
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表 飯塚 繁雄 殿
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長 藤野 義昭 殿
田原 総一朗㊞
「朝まで生テレビ」4月24日放送における私、田原総一朗の発言についてのお詫び
拝啓、時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
お詫びが大変遅くなりまして、まことに申しわけありません。
平成21年4月24日に放送しました番組「朝まで生テレビ」のご指摘の点につきまして、
発言者である私からご説明いたしたいと存じます。
プロデューサー紫藤泰之氏が申し上げましたように、4月24日放送の「朝まで生テレビ」は
「激論 日本の安全保障と外交」が企画意図であり、一連の北朝鮮ミサイル問題と日本の対応の検証を入り口に、
防衛・安全保障・外交の課題と展望について各界の専門家にお集まりいただき、多角的観点から討論をしてもらう、
というものでした。
その生放送の中で、私が拉致被害者の方々について「外務省も生きてない事が判っている」旨の発言をいたしました。
これはまことに乱暴な言い方でして、拉致被害者の救出に全力で取り組んでおられるご家族、
ならびに関係者の方々にご不快の念を抱かせ、お心を傷つけましたことを心からお詫び申し上げます。
私は、日朝交渉が暗礁に乗り上げているのは、北朝鮮はもちろんですが、日本側も本格的な話し合いのテーブルに
つこうとしない事に 要因があるという問題提起のつもりで発言したのでした。
外務省幹部から“八人の拉致被害者が生きている事を前提にした交渉には限界がある”と言う事を聞かされたのです。
こうした意味の言葉を何通りも聞かされていて、私は「朝まで生テレビ」で発言したように判断したわけです。
言い方はまことに乱暴でした。そして情報源をお教えできないことを幾重にもお詫び申し上げなければなりません。
情報源を明かさないことを“根拠なし”と判断されることに不満はありません。
当然ではありますが、私は横田めぐみさん、有本恵子さんなど八人の方々が生きてらっしやることを心から望んでおります。
最後になりましたが、皆様のますますのご健康とご発展をお祈りしつつ、略式ながら書中にてご返事申し上げます。敬具