本日の特集
「“密室”の取り調べは変わるか?〜録画・録音・試験導入〜」
東京地検は今夏から取り調べの録画・録音を試験導入した。
世界的な流れを受けたものだという。
ここで韓国ソウル南部地検の取り調べ映像。
韓国では既に始まっている。
場面は変わり、
日本の選挙で当選したシーン。
支援者
「中山信一ばんざーい!」
「ばんざーい!」
2003年の鹿児島県議選。鹿児島県志布志市。
(中山信一)県議を含む13人が公職選挙法違反に問われた。
永山トメ子(75)
「でたらめ!でたらめ!」
警察官
「執行しましたから」。
永山トメ子
「でたらめ!あーぎゃー!逃げも隠れもしませんよ!」
公判では全員無罪を主張。
検察によれば、選挙の前に4回会合、あわせて191万円の現金を受け渡した。
未に覚えのないと被告。なぜ「やった」と自白したのか?
藤山忠(58)
「取調官は回りは白と言っていた」。
藤元いち子(52)
「やってないといっても適わなかった」。
懐俊裕(57)
「密室での恫喝。孤立させられた中で自白だった」。
懐智津子(53)
「〜」。
山下邦雄(75)
「内心的にはないけど嘘だと〜」。
取調べでの自白意外に何一つ説得力のない事件。
問題ないのか自白は信憑性があるのか。
先週、裁判所が判断を下した。
(ここでCMへ。CMまたいで続き)
2006年7月27日、鹿児島地裁。
3年越しの地裁の判決。
判決:
刑事訴訟法の要件満たし、供述の任意性など、証拠能力を備えている。
永山トメ子
「ガッカリ。想定外」。
藤山忠
「腹が立ったというより情けなかった」。
いったんは証拠採用した鹿児島地裁。
信用性の判断は鹿児島地裁がした。
しかし自白を実証するのはきわめて困難。そこで取調べを録画して〜という動き。
録画録音する制度は世界各国で進んでいる。
英国、オーストラリア、米国(一部の州)、イタリアなど。
(場面変わって、再び韓国の映像)
韓国でも今年から警察の取り調べにも試験導入している。
ここで録画・録音のされる取調室の映像。壁には時計がかけられている。
韓国ソウル南部地検
金鍾律部長代理
「話し方のトーンとか〜、
もっと生々しく話した状況をチェックできる」。
(場面変わって日本。検察庁のビルの映像)
検察庁は現状では録画・録音を反対している。
ところが4月、部分的導入を決めた。
最高検察庁
横田尤孝(よこた・ともゆき)次長検事
「裁判員制度導入に先駆けて、導入しましょう、と」。
裁判員制度の対象の重大事件。
場面は検察官が判断する。
日弁連(日本弁護士連合会)は一歩前進としながらも、
被告の心が揺れ動いたときの問題点を指摘する。
日弁連
取調べ可視化実現本部
田中敏夫本部長代行
「〜。なるほどと思う。自白した〜。〜しかし結局、解決しないで問題先送り」。
(場面変わって、再び横田尤孝。長野智子が質問する)
長野智子
「検察側は恣意的な運用の可能性、危険性は?」
横田尤孝
「それはございません。
判断と責任において行うわけですから」。
長野智子
「全面的可視化は?」
横田尤孝
「問題は別。今の制度施行までの全事件全過程で」。
司法取引制度などの制度がないため自白が事件解決に欠かせない。
横田
「全録画・録音するということは、被疑者の供述がためらう恐れ。
日本の取り調べ機能をかなり損なう」。
検察と日弁連相当な隔たり。
3年後の裁判員制度までに解決は?
VTRおわり。
以下、河野明子、長野智子、加藤千洋のスタジオコメントやりとり。
以下、河野明子キャスター、取材した長野智子、加藤千洋解説委員のスタジオコメントやりとり。
河野
「長野さん、検察側、日弁連側、それぞれの立場に立ってみると分かる」。
長野
「あくまで取り調べの全確認をしない。
もし自白の録画があったとしても、結果的に自白に至る取調べの全過程が必要。
(今度は)言った言わないの応酬で裁判長期化。
一部の録画録音はきわめて中途半端」。
河野
「しかし全過程をとってしまうと供述をためらうといている」
長野
「海外(の捜査)の場合は傍受であり、おとり捜査であり、第三者の司法取引がある。
日本は自白重視の捜査しかない。
検察の言い分なんですが、冤罪のような大変な人権侵害がある。
警察、検察含めて前向きに」。
河野
「加藤さん、いかが?」
加藤
「まったくそのとおりだ。
無理な取調べをした。
任意性を担保するためにもこういう制度を導入すべき」。
139 :
文責・名無しさん:2006/08/04(金) 00:19:33 ID:7AJrS7Cf
要するに、長野智子と加藤千洋は、
日本の制度が傍受も囮捜査も司法取引も駄目なのは知ってるが、
そんなの私らには知ったこっちゃない。
検察側の言い分なんて知ったこっちゃない。
容疑者・被告の人権を保護することこそが最も重視すべきことだ。
そのためなら供述をためらわれても知らん。
傍受だの囮捜査だの制度を求めてきたら断固反対してあげるから。
検挙率が下がったら、そのときは検察、警察をまた叩いてあげるから。
ってことを主張したわけだね。