大阪人のロイヤルティ(愛郷的精神)の高さを生かせ
- 梅本 春夫 株式会社大広ブランドデザイン 取締役 -
大阪の意固地さや協調性のなさは反省すべき
東京と大阪を毎週半分づつ行ったり来たりしていると、よそから大阪がどう見られているかがわかる。 大阪の人の意固地さや協調性のなさが見える。
外に出ても「自分が大阪や、文化や」という感じで相手かまわず自己主張する。
日本の政治・経済・情報の中心が東京に一極集中するなかで、東京から、 大阪は単に一地方都市であると見られている、ということへの反発ともとれる。
しかし、「大阪や」と言い張るだけでは伝わらない。 現に、「大阪でこういう事をしている」といっても外には届いていない。 東京からすれば
、「大阪でやってるのかもしれないが、福岡でもやってるんじゃないの?」という感じだろう。
これからは大阪という街のアイデンティティ、住んでいる人のビジョンを考える必要がある。 大阪人は日本の中で何者で、世界の中で何者か。
それを外に向かって発信していくことが重要だ。
現実、大阪は、いわれなく毛嫌いされ、ネガティブな印象を持たれてしまっている。 意図していないのに嫌われる。思いが届かない。
これはブランドのアイデンティティが伝わらない典型的な現象である。
知らせるべきターゲットと取り上げるべきターゲット。
そういう意味で、メディアをもっとうまく使うべきだ。企業でいうと広報の部分。 これまで大阪の場合はかなりへたくそだったのではないか。
お笑いは放っておいても流れるが、自分たちの思いとは別のところでイメージが付けられてしまう。
たとえば、テレビのニュース番組の大阪の典型的ニュース (京都の大文字焼き、奈良の鹿の角切りのような歳時記的なもの)を
どう作り上げていくのか。 お笑いとたこ焼きだけでない、大阪の人間としてこういうところ、 こう思ってほしいというところを思って
もらえるよう、努力をすべきだろう。
http://www.pref.osaka.jp/seisaku/brand/01umemoto.html つまり、まずこう思われたいというアイデンティティを作りあげるべきだってことですね。