★マスコミと情報収集家が悪化させる「Winny問題」
・3月15日,官民が一体となってファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」経由の情報流出に
ついて注意を呼びかけた。それを受けて,ベンダー各社は相次いで“Winnyウイルス”
対策製品やソリューションを発表。“Winny商戦”に乗り遅れまいと必死だ。
事態は終息するどころか,悪化する一方である。なぜか。
通常のウイルス問題とは異なり,他のユーザーがウイルスに感染することを喜ぶユーザー層が
出現したことが原因の一つだと考えられる。Winnyウイルスが流出した情報を集める“コレクタ
(情報収集家)”である。「コレクタは収集した情報を“再放流”し,流出情報の拡散に拍車を
かけている」(トレンドマイクロ 岡本氏)という意見は,今回取材した専門家のほとんどから聞かれた。
では,コレクタは情報が流出したことをどうやって知るのか。ほとんどの場合,マスコミに
よる報道であると考えられる。
コレクタは報道で情報流出の事実を知り,その情報を入手しようとする。入手すると,その情報を
まとめなおして,再びWinnyネットワークへ放流する。まとめなおした情報には,ウイルスが
含まれる場合も少なくない。このようにして,一度流出した情報は瞬く間に拡散し,より多くの
Winnyユーザーが入手することになる。
増えているのはコレクタだけではない。Winnyの被害者も増えていると考えられる。報道を見て
Winnyを始めるユーザーの多くは,「流出情報を見ることができる」といった“メリット”しか目に
入らないようだ。自分自身が感染するとは思っていない。
「『報道を見てWinnyを始めたユーザーがウイルスに感染する』というシナリオは多い」
(ネットエージェント 杉浦氏)。流出情報を見るつもりが,ウイルスに感染して自分の
情報を流出させることになっている。「Winnyを使うことのリスクを認識せずに使い始める
ユーザーが被害に遭っている」(情報処理推進機構(IPA) セキュリティセンター ウイルス・
不正アクセス対策グループ 研究員の加賀谷伸一郎氏)。 (抜粋)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20060403/234347/ 朝日新聞で個人情報流出、ウィニーでアルバイト170人分
朝日新聞社は25日、同社が主催する全国高校野球選手権東京大会の開催期間中に雇ったアルバイトの大学生約170人分の個人情報が、
ファイル交換ソフト「ウィニー」を通じてインターネット上に流出したと発表した。
同社によると、流出したのは2003―05年の夏の高校野球で、スコアラーなどをしていた学生の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど。
これまで不正使用などの被害は確認されていないという。
当時アルバイトの取りまとめ役だった男子大学生が、ほかのアルバイト学生の個人情報が入った資料を持ち帰り、自宅のパソコンで作業。
このパソコンにウィニーがインストールされており、インターネットに接続した際、流出した可能性が高いという。
朝日新聞は「今後こうしたことが起きないよう、情報管理を徹底したい」とのコメントを出した。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060425AT1G2503L25042006.html ワロタ