<松食い虫>後鳥羽上皇ゆかりの松林が全滅 島根・隠岐諸島
島根・隠岐諸島の島前(どうぜん)(海士町など3町村)で、承久の乱(1221年)に敗れて流された後鳥羽上皇が歌にも詠んだ松林が、松食い虫被害でほぼ全滅している。
自治体の財政難などで広範囲に農薬の空中散布が出来ず、有効な手が打てなかったためだが、上皇の行在所そばにある塚を代々管理する村上助九郎さん(66)は「本来なら松があるべき場所なのに」と無念の表情。
県内各地でも被害が深刻化しており、県は松食い虫に強い品種の研究を進めている。
暁の夢をはかなみまどろめばいやはかななる松風ぞ吹く――。後鳥羽上皇(1180〜1239)は島前と呼ばれる隠岐諸島南西部の3島の一つ、隠岐国・中ノ島の仮宮に幽閉され、島の松を和歌に詠んだ(18年後に死去)。
上皇の心を癒やした松林だが、島根県では84年に約11万立方メートルの松林が枯れたのを最高に、今も毎年約3万立方メートルの被害が続いている。
島前では94年のピーク時に約3万5000立方メートルの被害が出るなどし、01年には壊滅状態に。中ノ島の海士町では七松と呼ばれる高さ約30メートル、樹齢300年の巨木が約20年前に松食い虫で枯死。
後鳥羽上皇御火葬塚の入り口にあった松の巨木「綱掛けの松」も10年以上前に枯れ、姿を消した。村上さんは「県などが薬剤を散布したこともあったが、効果がなかった」と話す。
島後(どうご)を含めた隠岐諸島は大山隠岐国立公園に指定されており、島前の3町村が設立した森林復興公社が景観保全のため、枯れた松の後にスギやヒノキを植樹している。
県森林整備課は「2年後には松食い虫に強い品種ができる見通し。何とか被害を食い止めたい」と、県全体での松林復活を目指している。【細川貴代、久野洋】
松枯れ 松の伝染病の一種。松食い虫と呼ばれるが、病原は線虫でマツノマダラカミキリが媒介する。線虫は輸入材から上陸したとされる。
(毎日新聞) - 4月17日3時11分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060417-00000018-mai-soci けっして、松くい虫が原因なんかじゃねえよ。
日本海沿岸は、どこも、森林崩壊が激しいのにマスゴミはほとんど取り上げない。
とりあげりゃ、「松くい虫」のせい。枯れてるのは、松だけじゃないぜ。