>>508の本文です。
挿絵とあわせてお楽しみください。
政態拝見 岡田氏の眼力 メディア・戦争責任…骨太な間い
星浩(編集委員)
国会議事堂3階の一室で開かれている衆院予算委員会は「国会の華」である。いまはライブド
ア事件をめぐる激しい応酬が続いている。過去にも数々の名論戦が交わされた。それでも、夕方
になると空席が目立つのが常だが、今年は様子が違う。与野党の委員たちが散会まで席を立たな
いのだ。議員たちによると「岡田効果」だという。
民主党の岡田克也前代表が委員として終日、最後列で論議を聞いている。だから、ほかの委員
も退席しにくいのだ。
岡田氏はこれまでに2度、質問に立って、小泉首相や閣僚を追及した。入念な準備がうかがえ
る質問だった。これからもアジア外交や財政再建などのテーマで論争を挑む予定だ。
「小泉劇場」となった昨年の郵政総選挙で民主党が惨敗し、岡田氏が代表を退いてから5カ月。
表だった活動は控えてきたが、時折の発信は的確だ。
民放の調査研究誌のインタビューに、こう答えている。(TBSの『新・調査情報』)
「(総選挙報道は)『小泉劇場』に乗っかり、お先棒を担いだ部分があった。メディアとして
一線を越えたと考えている。特にテレビメディアの影響は大きかった。『刺客候補』に飛びつい
た結果、報道が偏っていたと思う」
「私のスタイルをあえて変える必要はないと思った。『テレビ政治』という同じ土俵に乗って、
小泉さんのように面白おかしくやったら、有権者の関心は引きつけたかもしれないが、政治全体
が沈んでしまう」
(続く)