中日新聞・東京新聞こそ電波!! その26

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705批判は他人の口を使って
夕刊11面 「解説のページ」より

『小泉外交に米懸念』  ”袋小路の靖国問題”

 アメリカで靖国神社参拝をはじめ小泉内閣の歴史問題への姿勢に対する懸念が強まってきました。
中国は4月の胡錦濤国家主席の訪米などを通じ、こうした動きを促進したい考えです。
(編集委員・清水美和)

 米紙ニューヨーク・タイムズは13日付社説で「攻撃的な日本の外相」の見出しで麻生外相を批判しました。
社説は外相が最近、天皇陛下の靖国参拝を希望し台湾が日本の植民地時代、
高い教育水準を享受したなどと述べた「ぞっとする発言」が「多くのアジア人を怒らせた」と指摘。
中国の軍事力増強について「脅威になりつつある」と述べたことが中国との困難な関係を
一層難しくしたとしています。そして「麻生外相の外交センスはその歴史観と同じく奇妙なものだ」と結んでいます。

 アメリカでは昨年10月の小泉首相による五回目の靖国参拝以降、歴史問題で悪化する日中韓関係への
懸念が高まっています。米下院のハイド外交委員長が首相の参拝に遺憾の意を伝える書簡を寄せ、
知日派の知識人も靖国問題による日中韓関係の悪化に懸念を表明しています。

 ブッシュ大統領自身、昨年11月の日中、米中首脳会談で歴史問題について、日本と中国の対話促進を
要請したといわれます。ゼーリック国務副長官は1月下旬の訪日で日米中の歴史共同研究を提案、
日中の関係改善を仲介する用意があると表明しました。
米国家安全保障会議で最近までアジア上級部長を務めたマイケル・グリーン氏は最近のインタビューで靖国問題で
「日本の戦略的立場が脅かされている」と指摘し、暗に靖国参拝の中止を求めました。

 中国は日中二国間で袋小路に陥った靖国問題解決の決め手を米国の関与と考えており、米中の外務次官級による
戦略対話でも歴史問題を提起。4月の胡主席訪米ではブッシュ大統領と歴史認識問題を話し合うことも検討しています。
米中の間で孤立化を招かないために日本のアジア外交の立て直しが必要です。