えらそーに政治討論したがる芸能人達 Part3

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10文責・名無しさん
『作家や劇作家、あるいは文学者といった人種は、ただその創作や専門分野でのみ評価されているにすぎず、
国際・国内問題や社会問題について、一般人よりすぐれた識見を持っているという保証はどこにもない。
ところが戦後の日本では、出版文化の肥大化に助けられて、彼等が万能のコメンテーターであるとの錯覚
が生まれ、かくてローランやショウの亜流が続出し、オピニオン・リーダーとなった。進歩的文化人の大きな部分を
占めたのが、大学教授と並んでこれらの人種であった。』

                              稲垣武 『「悪魔祓い」の戦後史 −進歩的文化人の言論と責任』

『昔、小説の中に思想があるかどうかが問題にされ、思想がないとされたものは一段と低く見られたことがあります。
思想とは戦後しばらくはマルクス主義、今なら平和主義、人権主義、環境主義などのことを主として指すものだとすれば、
そんなものが小説と関係ないことは最初からわかっていますから、「思想がない」という誹謗は大いに結構だということになります。
その種の思想、というよりも「イズム」が表面ににじみでていれば高級な小説だとか、作家たるものはリベラルな立場に立って
ものを書かなければならないとか、最近では娯楽小説を書いている作家でも、リベラルで反体制的な言動を示せばひとかどの知識人、
オピニオン・リーダーとして持ち上げられて偉くなれるといった傾向があるのは笑止です。』

                              倉橋由美子 『あたりまえのこと』
この国の風土病だよな・・・。