780 :
文責・名無しさん:
「硫黄島からの手紙」についての保守の側からのまともな批評がないな。
感情的反発やつまらない揚げ足とりばかり。
正論の佐藤も入り口の指摘で終わっている。
問われるのは受けての側、そういう映画だと。
この日本でのヒットに保守の側が言葉を与えないと
旧来の左の反戦平和のコトバで語られていってしまうよ。
観客はもう少し別の何かを感じていると思うが保守が語らねば左派に言葉を奪われてしまう。
問われているのは保守側の批評の力量だと思う。
781 :
文責・名無しさん:2007/02/05(月) 05:28:32 ID:S6utG2vZ0
この映画はリアルでありつつ同時に淡々としていてどこか詩的、幻想的ですらあり
それがかえって兵士の心情を生々しく体験させる。それがこの映画のキモ。
現代人にしか見えない二宮君によって観客はあの場所へと誘い込まれ、
まるで夢を見ているような、しかし同時にリアルな感覚であの戦場を体験するのである。
リアルでありつつ幻想的、だからこそ真のリアルを感じさせる。
これが今のイーストウッドがたどり着いた境地だろう。
連続アカデミーノミネート、受賞のゆえんである。
だから表面上に描かれた価値判断はあまりこの映画では重要ではない。
アメリカ映画としては一応こう描きました、というもの以上にはなっていない。
栗林の自決シーンもそれまでの暗いトンネル内とは打って変わって明るい昼のシーンであり
どこか幻想的である。つまり彼をどう評価しようとそれは幻想的なのである。
観客はバカではない。しっかりこの映画のキモを体験している。
映画の表面的な部分だけにしか目が行かない批評は全く批評になっていない。
全然駄目。