1ヶ月ほどたった日、母親がかすれた、それでも優しい声で言った。
「もう助からないんでしょ?分かってるのよ。」
俺は黙ってしまった。
母親はいつものように優しい声で
「どう?仕事は見つかりそう?」
話題を変えた。
俺は我慢しきれずに泣いてしまった。
母親はずっと俺の手をさすっていた。
数少ない親戚が久しぶりに集まった。
「あの人は本当に良い人で…」
「惜しい人を…」
どこかで聞いた台詞であふれていた。
俺は淡々と喪主を勤つとめた。
http://pc8.2ch.net/test/read.cgi/hp/1113306823/41