>>185 資産デフレを解消するには、直接的な政策と間接的なものとに
分かれます。
直接的というのは、例えば不動産の需給ギャップを公的な資金で
埋めてしまえというもので、一時話があったような国や日銀による
塩漬けの土地の買い上げ案ですが、これはギャップを埋めるほどの
資金量がそもそも国にはないため、殆ど効果がないと思いますし、
事実そうでした。
で、間接的な方策はと言えば、やはり民間や個人の資金が不動産
に回るような環境作りということになります。
教科書的には、金利が緩和されれば投資が増加するはずですが、
ゼロ金利下でも不動産に回る資金は少なく、その理由は不良債権
がシコッていて売るにも売れない、買うにも買えないという状況が永
らく続いていたからです。
まあ、鶏が先か卵が先かの話になりますが、不良債権処理を進め
ないと結局は先に進まないというのが、この10年間で日本が得た
教訓だと思います。
不良債権処理を進めると却って地価が急落して、むしろ不良債権が
増えるという論がありましたが、一時的にはそういうことは観測され
たにしろ、今はそうなってないというのが現状です。
すると、不良債権処理はこのまま進め、一方で金融緩和策である
量的緩和も当分は継続しながら、自律的に資産への投資が増えて
いく環境を維持するというのが穏当ならがも、適当な政策だと考えて
ます。
つまり、政府・日銀の政策は当面go aheadせよということですね。