北海道新聞 2/19 朝刊 読者の声
北朝鮮に抱いた差別意識を反省 高校生 京坂 龍生(江別市・18歳)
サッカーW杯アジア最終予選初戦の日本-北朝鮮。サッカーファンならずとも興奮するだろうこの試合に、
日本は勝った。テレビの前でこぶしを握り続け、最後に決めた大黒選手の背に、自分でも驚くほどの歓喜の声を送った。
熱い、熱い夜だった。そのゴールの瞬間、僕が感じたのは、「スッキリした」ということだ。日本が勝ったという喜びよりも、
気が晴れたというような気持ちが強かった。サッカーを超えたところにある勝利であるような気がした。これは差別意識なのだろうか。
対イラン戦だとしたら、僕はあんなにも力んで試合を観戦しただろうか。無意識のうちに育ってしまった北朝鮮への感情が、
僕に強くこぶしを握らせていたのかもしれないと思うと恐ろしかった。
その夜、海の向こうの戦火がやけに近く感じられ、このままではいけないのだとあらためて思った。
サッカーの試合にではなく、憲法九条に対して、それを守り、声援するために、強くこぶしを握らねばならないのだと思った。
( Д ) ゚ ゚