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文責・名無しさん:
ゆとりの無い日本に絶望
天田 礼 専門学校生(東京都 34歳)
私は大学卒業後、自らの見聞を広めるために、ほぼ毎年海外へ行っていました。
その代償として、定職に就くことはあきらめねばなりませんでした。
しかしこの道を選んだことは決して間違っていなかったと思います。
海外滞在で得た経験は、すべて私の貴重な財産となりました。
海外で出会った友人たちはみな輝いていました。皆明るく、個性的で、チャーミングでした。
彼らは芸術を愛し、余暇を楽しみ、なによりも家族との時間を大切にします。
それに比べると、わが国の友人たちはどうだったでしょうか?
個性に乏しく、表情も暗く、お世辞にも魅力的とは言えません。
皆それなりの企業に就職し、現場の第一線や、管理職として活躍しているそうです。
ですが彼らの話す仕事の内容は、人間の持つ美しさや尊厳とはまるで無縁なことばかりです。
どのようにコストを圧縮するか、どのようにプロジェクトを成功させるか...
一年中こんなことばかり考えているのでしょうか。
たとえ趣味の話をしても、ほとんどがゴルフか釣りで、実はこれも仕事の延長なのです。
彼らから仕事をとってしまうと、一体何が残るのでしょう。
残念なことに、今年父が定年を迎え、私はこれまでのように海外に行くことが難しくなってしまいました。
母によると父の受け取る年金は、私たち親子3人がやっと生活できる程度なのだそうです。
この国ではゆとりのある暮らしは永遠に無理なのでしょうか?