【売国】週刊金曜日を語るスレ2【反日】

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78文責・名無しさん
週刊金曜日 2004.12.3 
偽右翼の脅迫に屈した集英社  本多 勝一

 中国は「南京大屠殺記念館」をユネスコの世界文化遺産に登録申請するらしい(『東京新聞』先月二六日朝刊)。ドイツの侵略による「アウシュビッツ強制収容所」や合衆国による無差別大虐
殺「広島の原爆ドーム」はすでに登録されている。
 戦争中は日本と同盟を結び、日本と同じく敗戦国となったドイツだが、戦後の様子はかなり違う。ひとことで言えば、侵略への"反省度"に大きな差があるということだ。したがって南京大虐殺
をめぐっても、日本では偽右翼が全否定を繰返すのみならず、一部大手マスコミも応援するか寛容かだが、ドイツだとこの種の勢力は"極右"で弱小なばかりか、刑法で罰せられる。合衆国
のイラク侵攻反対デモにドイツの若者の大波が加わった背景でもある。
 集英社『週刊ヤングジャンプ』での連載漫画「国が燃える」(本宮ひろ志作)に対する今秋の抗議と休載事件も、南京大虐殺をめぐる日本的社会現象であった。『朝日』(先月一二日朝刊)に
よると、電話やファックス・Eメール等の抗議が三七〇件あり、東京都の区議グループも集英社を訪れて抗議した。すると集英社側は、同誌先月一一日号で「読者の皆様へ」と題し、問題にさ
れた同誌四二号(九月一六日)と四三号(九月二二日)について修正や削除を発表した。その訂正文を見ると「そこまでやる必要があるのか」と思う。
 
79文責・名無しさん:04/12/11 18:11:03 ID:GNKgMeLD
 たとえば@四三号の一〇八〜一〇九頁に「百人斬り競争」を連想させるシーンがあるが、これは今裁判中で、誤解を招きかねないから「深くお詫び」して削除するという。
 だが、これは百人斬り競争を「連想する」だけであって、「そのもの」ではない。こんなことを言い出したら創作や物語は書けなくなる。しかも百人斬り競争そのものは実際にあったことで、当
時の報道に加えて生々しい新資料も最近発見された。お詫びや削除など全く必要ない。
 A同一一〇〜一一七頁は「ことさらに残虐さを強調する」「過剰な虐殺のイメージを想起させる」から「修正」あるいは「削除します」という。
 これは揚子江岸でも万単位でも捕虜集団虐殺を"連想"させるシーンだが、ほとんどこれに近い事実があるし、民間人が混じることも珍しくなかった。こうした背景があった上の創作であれ
ば、やはり「削除」など不要だ。むしろ実際の様子はもっと残虐であろう。
 B同一一八〜一一九頁は「真偽について明確な結論が出ている写真資料とはいえず」削除するという。
 指摘のところに出てくるセリフの内容は日本軍にいくらもあったこと、修正も削除も必要ない。問題があるとすればただ一点、若い娘が日本兵にズボンをおろされ、下半身裸体の横にその日
本兵が共に写る強姦記念写真を、そのまま絵にしている図だろう。これが日本軍の実態の一部だとしても、南京でのことかどうかだけは「明確」ではない。だから私のルポ『中国の旅』(著作集
第一四巻)では「南京市提供」だが「南京市内または南京攻略戦コース上かどうかは明らかではない」とことわった。従って写真そっくりの図を「南京でのこと」としたのは、ウカツといえばウカ
ツかもしれない。
 
80文責・名無しさん:04/12/11 18:11:29 ID:GNKgMeLD
 だが、そこまで言うなら、逆に抗議する側はどうなのか。前述の『朝日』によれば、集英社を訪れた「誇りある日本をつくる会」の田形会長は「虐殺はなかったと言い切れる」と断言し、犬伏大
田区議らも「ないという強力な証拠がある」と抗議した。悪すぎる冗談だろう。それなら当の日本兵自身が「自分でやった」と証言していることを、どう否定するのか。修正・削除すべきは、どちら
なのですか。
 しかし、事の本質は、こうした個々の事実以上に、今の日本の情況にあるだろう。子どもと教科書全国ネット21事務局長の俵義文氏は「札付きの右翼の攻撃・脅迫に屈して休載や削除を決
めた集英社の対応は、言論・出版の自由の面からも、また歴史の真実を多くの人びとと歴史認識を共有する面からも重大な問題を残すもの」(『ジャーナリスト』一一月二五日号)と指摘して
いる。