「イチローも、 女性差別か…」
瓜楢 満世江(34歳・家事手伝い)東京都国立市
大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー選手が大リーグ新記録となる258安打を達成しました。
私の関心も新記録が近づくにつれて強まってしまい、最近では時間が許す限り大リーグの中継を見るようになってしまいました。
新記録を達成したゲームもテレビにかじりついて一球一球、歴史的瞬間を絶対に見逃すまいと年甲斐も無く試合に夢中になってしまいました。
ところが、試合後のイチロー選手のインタビューを聞き、思わず絶句してしまいました。
弓子婦人について質問された時、彼は「今頃、家で夕飯の準備をしています」と言いました。
本来ならば球場で彼と共に喜びを分かち合うべきであるし、
職業柄、英語が堪能な弓子婦人ならば彼の通訳を担っていてもおかしくないでしょう。
それなのに、弓子婦人を家庭に閉じ込めてしまっているイチロー選手の
その言葉を聞いて、せっかくの新記録の興奮も一気に冷めてしまいました。
一家の「主人」である夫が、妻を「奥さん」という蔑称で呼び、暗く閉鎖的な家庭の奥底に閉じ込めてしまう前時代的な日本の悪習に対し、
いまや世界的な大舞台で活躍するイチロー選手までもが何の疑問も持たずにいる現状を私は日本人として恥ずかしく思います。
最近、都教育委員会は「ジェンダーフリー」という言葉を禁止したというニュースを聞きました。
石原都政の下で、このように行われている言葉狩りの光景、そして世界的なスター選手ですら
平然と女性差別を行っている現状を目の当たりにすると、日本という国が戦前へと回帰しようとしているような気がしてなりません。
いつか来た道へと、日本が再び邁進するような事にはならないために、
そして世界的なジェンダーフリーの潮流に取り残されないために、私たちはいますぐ行動を起こさなければならないと思います。