やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その49

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605文責・名無しさん
朝鮮人「帰国」事業で新資料
問われる日本政府の責任
日本赤十字も「国益」に関与 
テッサ・モーリス・スズキ オーストラリア国立大教授(日本史)

 日本および朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政府とともに「過去の清算」を求めているにもかかわらず、
日朝国交正常化への険しい道は、「過去」に関わる基本的に異なる解釈によって遅々として進まない。
 日本政府に取り生産すべきか事は、北朝鮮による日本人拉致事件であり、北朝鮮政府のそれは、
より古くより大きな日本による朝鮮半島植民地化の歴史である。しかし両国政府によって無視され
続けてきた清算されるべき過去もまた存在する。
 1959年から一字の中断をはさみ84年まで続いた「帰国事業」では、9万3千数百人の在日朝鮮人が北朝鮮に
「帰国」した(日本人配偶者を含む)。その中には、現在でも北朝鮮で存命している人がいる。しかしかなりの数の
帰国者は後に労働収容所に収監され消息を絶ったか、またある者は国境を越え中国に逃れた(脱北者)。
    隠された主要な動機
 帰国者の圧倒的多数が朝鮮半島南部にルーツを持つ人々だったのは、よく知られている。枯れた彼女らが
新生活を求め、日本を去り北朝鮮に帰国する決断をした際、その選択はどのような状況下でおこなわれたのか。
 在日朝鮮人総連合会(総連)は、日本国内で大規模な帰国運動を展開し、在日朝鮮人の一部の人々は確かに、
平和で社会主義の「祖国」建設に貢献できると信じ、帰国していった。
 しかし、最近秘密指定が解かれた赤十字国際委(ICRC)の資料(以下、ICRC文書)は、この帰国事業に
かかわる長く隠蔽された過去に、新しい光を当てた。その光によって浮かび上がってきたのは、日本政府
および日本赤十字社(日赤)の果たしていた役割である。
606605:04/09/21 20:11:39 ID:CAjrf44r
 総連主導による大量帰国運動は、58年の8月に開始された。しかしその3年近くも前から、日本政府と日赤は、
在日朝鮮人の大量「帰還」について国際委に働きかけていた。ICRC文書によって確認されたのは、そうした働きかけの実態である。
 国際委への一連のロビー活動の中心人物は、外務省から出向してきたばかりの井上益太郎・日赤外事部長だった。
56年1月に彼が国際委に送付した書簡には、芦田均元首相と岡崎かつお元外装から、与党が在日朝鮮人の帰国への
支援運動を始めるという非公式の示唆が日赤にあった、と書かれている。
 56年の段階で、6万人という在日朝鮮人の大量「帰還」の可能性が日本政府と日赤の間で検討された。この方針に
置ける隠された主要な動機は、(井上氏の手紙に寄れば)「(在日朝鮮人は)正確が粗暴で生活水準は低く無知蒙昧」で、
日本の治安や福祉にとって負の要因になっているとの認識だった。
    福祉の削減と同時期に
 例えば、外務省から同意を得た文書だとして井上氏は国際委に次のように書き送った。「彼らの意思とは無関係に、
生活が苦しい在日朝鮮人を北朝鮮か韓国に帰国するよう日本政府が仕向けられない限り、在日朝鮮人の生活問題は解決しない」
 また重光葵外装も、日本を訪れた国際委の特使に、「日本で悲惨な生活を送る女性や子供たちが、早く自分の国へ
帰るよう希望する」と告げていた。
607605:04/09/21 20:24:35 ID:ZpyXv9+Q
 ほとんどが水面下で進められた右の政策と期を同じくして、56年ごろ、在日朝鮮人への生活保護支給を
削減させるキャンペーンが厚生省によっておこなわれた事実を、ここで想起すべきだろう。在日朝鮮人への
福祉は打ち切られたか、支給額が大幅に削減された。隠して「日本で悲惨な生活を送る女性や子供」は、
より悲惨な状態へ追い込まれたのである。
 この厚生省のキャンペーンが、大量の在日朝鮮人の帰国計画と連動しておこなわれていた可能性も、ICRC文書から
推測できる。こうした在日朝鮮人への福祉削減は彼らが北朝鮮で仕事を見つけようとする動機になるだろう、と井上氏は
国際委に書き送っていた。
 在日朝鮮人帰国事業にかかわる多くの真実は、まだ闇の中に閉ざされたままだ。しかし今回発見された
ICRC文書から、次の2点が明らかとなった。
 1、本来NGOであるはずの日赤が「国益」を代行した。
 2、以前から疑われていた以上に、日本政府は機構事業に深く関与しており、その事実は計画的に日本国民
および在日朝鮮人たちから秘匿された。
 とするなら、帰国者たちがたどった運命について、北朝鮮政府はもとより日本政府も責任を負う必要がある。
少なくとも切迫した問題として、元在日朝鮮人脱北者たちが、「日本に帰国」を望む場合、日本政府にはその人たちを
積極的に受け入れる歴史的責任があるのではなかろうか。
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規制にかかった(´・ω・`)ショボーン