あらあら産経まで
『ジャップ改め「へき地」 米テキサス州の地名』
http://www.sankei.co.jp/news/040729/kok048.htm 7/29のこの記事を受けて、今日の国際面のミニコラム「ポトマック通信」より。
▼米テキサス州の田舎町で、「ジャップ通り」という地名を変更して欲しいという日系人の陳情が
実って、晴れて別の名称が冠せられる事になった。今時「ジャップ通り」というのだから
びっりするが、この名前が定着しているから変更して欲しくない―という強い反対論があり
それに一部の日系の人達が同調していた事もあって、ややこしい事になっていた。
▼この騒ぎを報じた新聞記事を見て、ちょっと鼻白んだ。ある新聞に「ジャップ通りといっても
日系人を差別する意図からではないのだから、不快に感じる方がおかしい」という名称変更
反対派のコメントが紹介されていたからだ。自分達に悪意さえなければ、他人がどう感じようが
構わないという、いかにも自己中心的な考え方だ。
▼もちろん、米国人の全てがそういう考えというわけではないだろう。黒人に対する根深い
差別を知らぬわけではないが、日本人として個人的に米国人と付き合っていても、目の色、
肌の色の違いゆえに不愉快な思いをさせられた事はほとんどない。
▼けれども、こういう事を見たり聞いたりすると、やはり考えてしまう。この国の人達の
あの人なつこさの中に、他人への思いやりに欠ける冷たい感情がやはり潜んでいるのだろうか。
(樫山幸夫)