中日新聞・東京新聞こそ電波!! その13

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699文責・名無しさん
中日新聞2004年4月21日朝刊
短期集中連載記事「ニッポンの空気 イラク人質事件から」

・(中)社会の反応
 日本を出国した時にはこんな帰国は想像もできなかっただろう。イラク人質事件の
高遠菜穂子さん(34)ら三人は、事件が引き起こした日本社会の反応の大きさに
動揺。高遠産は心身の調子を崩し、付き添った代理人弁護士は報道各社に取材自粛まで
申し入れた。
 今回の事件の反響は大きかった。事件発生を伝えた九日以降、中日新聞と東京新聞
(中日新聞東京本社)に読者から計八百件以上の意見が寄せられた。三人の行動や
家族の言動などに批判的な意見と理解を示す意見とに大きく二分し、事件の局面ごとに
揺れ続けた。
 事件発覚当初、中日新聞では賛否がほぼ半々だったが、東京新聞には三人に同情的な
意見が多く寄せられた。ともに自衛隊撤退を求めた家族への批判はあったが、「自己責任」
という言葉はほとんど見られなかった。
 「三日間」の撤退期限が迫り、家族が撤退要求や政府の対応を批判するにつれ、
自己責任を問う声が高まっていった。
 三人や加速への嫌がらせが報道されると、今度は同情的な意見が増加。十五日に三人が
解放されると、三人の様子や発言をめぐって多様な意見が寄せられた。
700文責・名無しさん:04/04/21 12:11 ID:5Z6CYtLg

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 高遠さんが海外からの連絡に使っていたインターネットのホームページ(HP)。
開設五年足らずで三万件だったアクセス数は、事件発覚の報道から丸一日で約十七万件に
達した。
 三人の安否もわからない時点で、掲示板には心配の声よりも、批判や中傷の書き込みが
集中。HPを立ち上げた地元友人らもなすすべもなく、掲示板は一時間足らずで閉鎖
された。
 インターネット上の複数の掲示板にも、膨大な量の書き込みが殺到。三人が解放された
今も続いている。匿名で自由に書き込みができることから事件をめぐるまじめな意見
だけでなく、中傷もあふれかえった。
 中には三人の個人情報まで書き込まれ、それを基にしたとみられる嫌がらせも家族に
あった。法務省人権擁護局は、掲示板の管理者に削除要請などの対応をとる可能性も
あるという。
 家族の代理人弁護士の一人は「家族に大きなストレスになっている」として法的対応も
検討。ただ、法的な対応をとると、そのことがかえって書き込みを増やす「逆効果」
になることもあり、神経をとがらせている。
701文責・名無しさん:04/04/21 12:12 ID:5Z6CYtLg

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 「活動に危険が伴うのは百も承知。だからこそ、危険回避のためにその国の習慣や
文化を理解しながら手を尽くす。それが、いざ事件に巻き込まれると、家族まで批判を
浴びる。日本はどういう国なのかと思う。悲しいけれど国籍を捨てていくしか
ないのだろうか」
 イラクの子供の教育医療援助を続けている非政府組織「アラブの子どもとなかよく
する会」(東京)事務局長の白井耕祐さん(40)は嘆く。
 ただ、希望の芽もある。札幌市在住で個人サイトを開いているイラストレーターの
フジワラ・トシカズさん(41)は三月下旬に高遠さんを招いてイラク報告会を開催。
自身のサイトに高遠さんの活動を伝えるコーナーを設けた。
 事件後そこにアクセスが急増した。ひどい書き込みは多かったが、「自己責任の
意味をもっと考えたい」との意見もあった。「イラクのことをよく知れば、三人への
見方が変わるのではないか」と考え、フジワラさんはサイト上で対話を試みてみた。
 サイトは残念ながら管理の技術的問題から途中で閉じることになったが、「これまで
イラクに関心がなかった人も、事件後は確実に関心が広がっている」とフジワラさんは
感じている。