中日新聞・東京新聞こそ電波!! その10

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446これが夕刊1面トップかよ!
 3ヶ国の架け橋に
在日で朝鮮籍そして韓国留学中  延世大在籍 中央大3年・朱君

 朝鮮籍を持つ人では史上初となる韓国での留学生活を送っている若者がいる。中央大商学部三年の朱栄吉君(21)。
今年2月からソウルの延世大に交換留学生として受け入れられ、来年1月末に帰国する。朝鮮学校で民族教育を受け、
北朝鮮を訪れた事もある朱君。生まれ育った日本や「母国」北朝鮮、そして約1年を過ごした韓国。三つの国を知る若者に、
それぞれの国はどんな風にみえたのか。(社会部・原 誠司、写真も)

 真っ青な空。少々冷たい風に身震いする。ソウルの繁華街、梨泰院は日本人だけでなく、欧米などからの観光客も
往来し歩道を埋め尽くす。有名ブランド品によく似たかばんや小物が店先や路上ワゴンに並び、呼び込みの店員が
「完璧な偽者が安いよ!」と客の関心を引く。通関してもばれないよ、とも聞こえる奇妙な言葉だが、そんな風景には
もう慣れっこの朱君は、流暢な韓国語で、にこやかに買い物を続けた。

 「生まれ育った日本と同じ反映がここにもある」。雑踏に身を任せながら朱君は朝鮮高級学校三年の秋、修学旅行で
行った「母国」北朝鮮を思い浮かべていた。

 新潟から万景岬号に乗って元山の港に着いた。大雨に見舞われ、港にはほとんど人がいなかった。しかし、そんな
寂しい風景も「始めて踏み入れる母国だと思うと、感動で胸がジーンとなり、気にならなかった」。

 十一日間の旅程。首都、平壌や、金日成の生家があり「もっとも聖なる場所」とされる最高峰・白頭山、三八度線間近な
開城などを訪れた。

 「母国」では「貧富の差を目のあたりにした」。平壌で出会った住人は体格や顔色もよく「余暇を楽しむ余裕のある人たち
が多い」と感じた。だが、平壌を離れて地方に行くほど、細身で青白い顔の人が多くなった。

 留学生活を送った韓国や生まれ育った日本は「社会的な立場を獲得するチャンスが平等に与えられる社会」。一方、
北朝鮮のひとたちのはなしをきくにつれ「母国」は「共同体として平等だが、日本人や韓国人のようなチャンスが
巡ってくる人が少ない」ことが残念に思えた。
447これが夕刊1面トップかよ!:03/12/13 20:13 ID:tWax8sqU
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韓国での留学生活を始め「北朝鮮への見方は変わった」。最も驚きだったのは、韓国人と日本人が持つそれぞれの
「北朝鮮」像に大きな隔たりがあることだった。

 書籍や報道で日本に伝えられる北朝鮮は「不平等に『悪者』扱いされている」。一方、南北対話路線が進んでいる韓国では
二〇〇〇年六月の南北首脳会談で北朝鮮ブームもわき起こり「むしろ友好的でさえある」と感じた。

 実際に見た北朝鮮は「貧富の差があったり、道(日本の県)を自由に超えて旅行できないなど不自由さはある。しかし
韓国での「北」の受け止め方を知った今では「少なくとも日本で伝えられている(北朝鮮の)生活は、実際とかけ離れている。
誤解が生まれる伝えられ方だ」と懸念するようになった。

 留学生活で思いを強くしたことは、まだある。総連(在日本朝鮮人総連合会)に対する思いだ。

 「不祥事が明るみに出て、幹部の一部に腐敗した部分があるのは認める。でも民族教育に対する感謝がある。今の自分が
あるのは総連のおかげだし、多くの在日朝鮮人もそう思っているはずだ」
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 約一年間の留学生活が終わろうとしている。「ああ、君がうわさの北の人?」「北はどうなっているの」・・・。好奇の目にさらされ
「友達もできず自分の殻に閉じこもった」こともあった。

 韓国では、「在日」や朝鮮籍を持つ「北の人」を受け入れる容器が「まだ小さい」と感じている朱君。マスコミ志望だが
「どんな職業についても、朝鮮半島の人々の役に立つならがんばれる。日本、韓国、北朝鮮の架け橋に」と心に決めている。