中日新聞・東京新聞こそ電波!! その8

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584文責・名無しさん
以下に全文うぷします。

消えた人々 みな被害者
梁 石日(ヤン・ソギル)67

 「9.17」以降、ナショナリズムが強まっている。万景峰号が来るたび過剰反応になるのは、複雑な思いだ。当然、拉致は決して許されない問題。
家族の方々の気持ちを考えれば、それこそ金正日(総書記)を殺したいくらいだと思うよ。しかし、周りが互いにナショナリズムをあおっていては、
決していい結果は生まれない。これは歴史が証明しているはずなんだ。

― 1959年からの帰国事業で、北朝鮮に戻った9万数千人の帰国者の問題もある。梁さんの作品「夜を賭けて」でも、北へ帰る友を送る場面がある。

 北には、帰国事業で帰った甥や義理の妹たち六人の身内がいる。帰国する友人を新潟港まで見送りにも行った。「俺も必ず後で行くから」と。
当時はそういう時代だった。日本中で社会主義への思いが強かったんだ。
 しかし、その後、甥たちの消息はまったくわからない。北朝鮮の飢餓などの報道を目にするたび、彼らを思って夜中にふと目が覚める。
 拉致された人々は、一人ひとりが非常に弱い存在。北への帰国者や事情があって万景峰号で行き来している人たちも、
それぞれはとても弱い存在なんだ。それが政治のかけひきの渦に巻き込まれている。制裁をしろとか、戦争も辞さないとか、
拉致問題を利用して着々と有事法制を進める政治家の発言には気をつけたほうがいい。

585文責・名無しさん:03/09/15 09:00 ID:4HEzpHPa
― 今年初め、国内の文化人たちと、過激化する北朝鮮バッシング報道に講義する共同声明を出した。

 先日、東京の若い弁護士たちが「在日コリアンの子供たちに対する嫌がらせ実態」の調査報告集を持ってきた。非常にひどい。
「北朝鮮憎し」が在日に直結している。
 この一年の報道は、実に偏っている。北朝鮮はおかしな国だとことさら強調し、ほとんど漫画か劇画に近い。「美女軍団」なんか、もうお笑いでしょう。
 多角的に伝えるべきなのに、在日バッシングなどは報道しない。すると、中には「そんなものは起きていない」という人が出てくる。
「強制連行はなかった」「従軍慰安婦はいなかった」と同じ。怖いですよ。そういう神経が、平然と何千何万人という人たちを犠牲にしていくんだ。
 なぜ相手の立場に置き換えて考えることができないか。想像力をもってほしい。想像力の欠如は、恐ろしい結果を生むんです。

― 長い間、在日は「北」か「南」かだった。しかし9・17以降、梁さんは「もはや組織の時代ではない」ととらえる。

 1960年代ごろは、在日の八割が朝鮮総連系だった。しかし、今や総連の影響力は二割程度では。内部からの上層部への批判が起きているし、
かつてのような力はない。
 考えてみれば、総連も民団(在日本大韓民国民団)も、顔はずっと朝鮮半島を向いてきた。金は全部向こうへやって、在日には投資をしてこなかった。
今、文学や音楽、芝居などの各分野で活躍している在日の人は、みんな組織とは何の関係もないところから出てきたんだ。
若い世代はさらに組織離れが進んでいる。これからは組織とは関係ない、「北」でも「南」でもない市民の連帯の動きが加速していくと思う。特に、文化の面から。
 今、日本と在日の文化人たちが一緒になって、東京・渋谷に在日の文化村を作ろうという動きがある。在日百年の歴史の中で初めてのこと。
日本人の若い女性たちが、中心になってがんばっていたりする。この連帯には、すごいパワーを感じる。とても期待しているんです。
 今、日本社会は力の論理が、選考しているように思う。従来の「右」に対する「左」の論理でなく、もっと新たに市民の論理で押し返せないものかと思う。
市民の力が試されていると思います。