http://www.sankei.co.jp/news/030502/0502kok068.htm ヨルダンの首都のアンマン国際空港で毎日新聞写真部の五味宏基記者(36)が
拘束された爆発事故は、毎日新聞の発表によると、警備職員が五味記者の所持
していた釣り鐘形の物体を発見、取り上げて5メートルほど離れた場所で取り
扱っていたところ、爆発した。
五味記者は当局の取り調べで、4月11日にアンマンからバグダッドへ陸路で
移動中、イラク国内の道路脇に放置された車の周囲に散乱するこの物体を見つけ、
「使用済みで爆発しない」と思い、「記念品」としてカメラバッグに入れて持ち
歩いていた、と供述したという。
日本外務省によると、五味記者は空港で金属探知機が反応した際、職員に「これは
何だ」と聞かれ「お土産だ」と答えたという。
ヨルダン治安当局者は、共同通信に対し、爆発物は新品の爆弾だったと述べ、
ロイター通信は手りゅう弾だったと報道。
日本政府筋は、爆発した物体にはリングが付いており「どう見ても手りゅう弾」
と語った。
在アンマン日本大使館は、空港に邦人保護担当の田島達也領事を派遣し、事実
関係の確認を急いでいる。
五味記者は4月28日にイラクから陸路ヨルダンに入り、1日にエジプト航空
機でアンマンからカイロに移動後、帰国する予定だった。
毎日新聞によると、海外取材の経験が豊富で、国際協力事業団青年海外協力隊
の一員としてヨルダンに2年近く滞在したこともあるという。
同空港出発ロビーは、この爆発で搭乗客らが一時パニック状態となり、救急
職員や治安要員が走り回るなど、混乱した。空港当局は、搭乗手続きを別の
ロビーに振り替えた。
この事故は、アンマン国際空港で1日午後7時(日本時間2日午前1時)ごろ、
警備職員が五味記者のかばんの中にあった「金属製の装置」のようなものが
金属探知機に反応したため、検査しようと手にしたところ突然爆発。
職員1人が死亡、一般客1人と他の職員2人の計3人が負傷した。
AP通信によると、負傷者のうち職員1人が重体。
(共同)