やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その21

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663文責・名無しさん
朝日新聞 2003年5月4日付 朝刊30面
「愛国」の陰で 2 
異論たたき 電話やメール、非難次々

「お前みたいな人間が国を滅ぼすんだ」
「だれだ」
「北朝鮮びいきを撲滅する会だ」
 最初の電話は昨年10月16日の夕食時だった。茨城県日立市の男性(76)が受話器を取ると、男は怒鳴り散らし、
「家のガラスが破られないよう気をつけろ」とすごんだ。
 その10日前、男性の投書が東京新聞に載った。拉致事件に関連して戦時中の日本の強制連行の犯罪性に触れた。
 以後、同様の電話は10月13回、11月15回、12月2回、1月1回と続いた。「新聞を見て電話を調べたん
でしょう。うっかり投書もできない」
 門灯を一晩中つけっ放しにしたり電話線を外したりして「自衛」した。
 金正日総書記が拉致を認めた昨年9月の日朝首脳会談後、強まった反北朝鮮の論調に距離を置く人たちが標的に
されるケースが相次いでいる。
 北朝鮮人道支援の会代表の吉田康彦さん(67)は「日本の謝罪と補償による『過去の清算』なくして拉致問題の
解決もない」が持論だ。首脳会談後、(被害者家族に死んでわびろ)など100通を超す非難のメールや手紙が殺到。
 テレビで発言するたび自宅の電話が夜昼なく鳴り続けた。教授を務める関西の私大には街電車も押しかけた。
 「北朝鮮の一挙手一投足に、日本人は過剰に否定的な反応をする。ナショナリズムのよすがにしているようだ」

 矛先は政治家にも向いた。 日朝関係の改善に力を注いできた自民党の野中広務元幹事長は昨年11月の講演で、
「身の危険も感じている」と語った。今年2月にはホームページを休止。大量の抗議メールなどがあったというが、
野中氏は「この間題については取材に応じていない」と言葉少なだ。
 文科省の河村建夫副大臣は1月、インターナショナルスクールの卒業者に大学入学資格を与える方針をめぐり、
朝鮮学校も含まれると思う」と発言。新聞報道された当日だけで100件以上の抗議が殺到した。
 事務所によると「大半は匿名の中傷」だが、河村氏は以後、発言を控え、朝鮮学校関係者との面談も取りやめた。
「何か言えば、反発を買って事務所の仕事がパンクする。やむを得ない対処法だ」と河村氏は言う。