377 :
文責・名無しさん:
朝日新聞西部版 16日付「私の視点」
◆「人間の盾」非暴力で反戦訴える 若林徹(元高校教諭)
私は東京の女子校の世界史講師をやめ、16日からアラブイスラーム文化協会主催の第2次イラク
市民調査団の一人として旅立ちます。米国が武力行使をあきらめるか、バグダッドが陥落するか、い
ずれかまで、イラクの人々と運命を共にするつもりです。
イラク政府はいったん外国の人々に米国からの攻撃を防ぐ「人間の盾」になってほしいと呼びかけ
ました。今の時点では、この方針は転換しています。でも、「盾になりたい」という私の気持ちに変
わりはありません。
昨年12月、同協会の第1次調査団の一員としてイラクを訪れました。そこで見たものは、予想に
反して明るく元気で前向きなイラクの人々の姿でした。
彼らは米国政府や米軍にはもちろん怒りを示しますが、一般の米国人や米国文化は「好きだ」とい
うのです。断続的に米英の空爆にさらされ、犠牲者が何人も出て空襲警報も鳴る、10年以上も続く
経済封鎖の中、劣化ウラン弾の影響といわれる白血病になった子供が抗がん剤もなく次々と死んでい
く、そういう状況の中です。
(つづく)
378 :
文責・名無しさん:03/02/16 12:10 ID:nl379Z1H
>357
この投稿を読んで背筋が凍る思 い がしました。
もし戦争が起きれば、数多くのイ ラ クに住む善良な市民が
アメリカというど く ぜん的国家に虐殺されることがわかっているのに、
そのアメリカの顔色 を うかがうためだけに戦争に賛成しようと言う人が
平和憲法を金科玉条と す るこの日本にいるとは非常に悲しい。
日本経済が朝鮮特需のようにイラ ク のの市民の不幸を踏み台にして復興しても、
私はイラク侵攻を支持した、日本とい う 国家を、小泉内閣を侮蔑します。
>378
379 :
文責・名無しさん:03/02/16 12:15 ID:PGnrUiap
(つづき)
私が会ったアルアキーダ女子中学・高校の生徒たちも、バスの運転手のジャーシム
さんも、アルタジ発電所の19歳の青年兵フセイン君も、出迎えてくれた幼稚園児た
ちも、ごく自然に笑顔でそう答えるのです。イラクの人々の態度に圧倒されました。
そんな彼らのうえに、爆弾は落とされるのです。私はいてもたってもいられません。
フセイン政権の是非はともかくとして、です。
私たち日本人には、彼らの気持ちがよくわかるのではないでしょうか。アジアの国
々への加害責任があるにせよ、日本人にも激しい空襲や被爆の体験があります。もし
タイムマシンがあったら、当時の広島、長崎に行って人々を助けたいという気持ちに
なるでしょう。でもイラクへなら、飛行機とバスで行けます。だから、私は行くので
す。
私が行って何になるといわれるかもしれません。でも、不安に震える子供たちに
「大丈夫だよ」といってそばにいてあげることはできます。いつの日か「イラク人が
一番苦しくつらいときに、日本の先生がいてくれた」とその子が語ってくれたら、な
んとすばらしいことでしょう。
(つづく)
380 :
文責・名無しさん:03/02/16 12:22 ID:PGnrUiap
(つづき)
戦争前から「戦後復興」をやかましく唱えるだけの今の日本でいいのでしょうか。
私は恥ずかしい。暖かい部屋でテレビを見て「ああ、イラク攻撃が始まった」とつぶ
やくだけなのは、耐えられない。明るく私たちを迎えてくれたイラクの子供たちに、
私の希望をかけてみたいのです。
日本政府が「対テロ戦」に協力する姿勢を示して以来、親日的だった中東の若者た
ちの日本を見る目も変わってきたようです。「日本もテロの対象になりかねない」と
いう専門家の指摘も出る中、「見方をした日本人の故郷をテロの標的にするな」と論
陣を張れば、多少の抑止力になるかもしれません。
批判もあるでしょう。でも、教え子には「自分の信じることは、やってみるべきだ」
と言ってきました。私は非暴力での反戦の試みに、勝って帰りたいと思います。早けれ
ば桜の咲く頃。遅くても藤の花が咲く頃には。 (おわり)