「小人閑居して不善を為す」=産経新聞

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866文責・名無しさん
異なものにおびえて 週のはじめに考える
 さまざまな「異なもの」が現れます。それにおびえる人も増えたようです。
「寄る辺(べ)なき不安」とでもいった時代の空気に包まれてのことでしょうか。
 「白装束」の一団が、中部の山間地をさまよいました。「出ていけ」「来るな」の声を浴びて。
 遅速の車列で道路は渋滞。不可解な言動が人々を気味悪がらせました。そんな「迷惑」と、
初期オウムに「甘かった反省」から、一団の施設に警察が大手入れです。
 果たして、オウム再来の危険教団と判明するのか、それとも、正体見たり枯れ尾花か。
 ■さまよう「白装束」団
 異形、異様。外見の「異なもの」は、一見不気味だと、人にまず恐怖、おびえを与えてしまう。
それがカワイイ系なら、あんな川にアザラシが住む異様も、「タマちゃん」人気になるのです。
 件(くだん)の「白」の女性代表が「タマちゃんを助けないのでお怒り」と聞けば、「白」が実は、
「白」におびえタマちゃんにいやされる側と、なんだ一緒かということにも相なる。
 単に結果として異観を呈するものにおびえるのは憶病、あるいは偏見という場合が少なくないでしょう。
 もっとも、「白」の集団も、迷惑がられないような説明や走行はしなくちゃあ。
 新型肺炎(SARS)また「異なもの」。こちらは人でなく病原体とあって、
世界中がおののくのも無理ない。怖がりの日本へ上陸したらどんな騒ぎになるやらです。現に前兆も表れて…。



867文責・名無しさん:03/05/23 17:03 ID:Qs/7enNC
 「異」には、あえてそうあろうとする「異」があります。いろんな旧弊の打破、
新芸術の創出などをもたらすのなら歓迎ですが、議場で覆面を取らない議員だの、ジベタリアンだのには、
格別意義のある抵抗や自由、改革精神を感じません。まあ、ただのわがままか放縦。
 小はそんな例から、大も大の世界の平和、秩序にかかわるゆゆしい「異」の姿があります。
 国連中心主義、諸国との協調優先に異議を唱える米国の一国中心主義、先制攻撃のイラク戦争がそうでしょう。
「身勝手」と言う批判は、戦勝に気圧(けお)されてかしぼんでいますが、イラク復興や、
世界安定に肝心なパレスチナ紛争の解決に当たっても「聞く耳持たず」なら、到底建設的な「異」とは言われますまい。
 先制攻撃論は国際法への「異」であると同時に、「異なもの」へのおびえの表れ、
形を変えた憶病といった側面も併せ持つかもしれません。日本にも、似たおびえが北朝鮮に対して広がりました。
政治家や国民の間に。で、長年タブーだった有事法制案がいま、成立の運びです。

 ■考える習慣を取り戻そう
 頼れるものなく、人々は浮遊しているようです。加えて忙しく働いて豊かになるうち、じっくり考えるのも下手になっています。
学力ダウンの子らと大人たちも同じでしょう。考えることをしない。
 原点も理想も遠ざけ、現実の欠陥をあたふたと継ぎはぎの糊塗(こと)でしのぎながら、浮き草の日々を重ねてゆく。
 賢治の詩をかみしめましょう。

 「…アラユルコトヲ/ジブンヲカンジョウニ入レズニ/ヨクミキキシワカリ/ソシテワスレズ…」
868文責・名無しさん:03/05/23 17:04 ID:Qs/7enNC
 ■「寄る辺なき不安」の世
 「人間の不安は科学の発展から来る。…どこまで伴(つ)れて行かれるかわからない」と漱石は言いました。
 その科学の世紀に続く二十一世紀も、どうなるのかわらない不安に包まれています。
 イラク戦争に突っ込めばテロとの泥沼にもはまる、と私たちは警告しましたが、
案の定、その気配です。ならば武力で「やっつけてやる」と怒号する米大統領には、
テロをなくすための根本である内省も、国策見直しの姿勢も相変わらず見られません。
 君臨の超大国に世界はどこへ連れていかれるのでしょう。おびえて、とにかく武威を張る。
使える核兵器とやらまで開発し合い、熟慮や話し合いは抜き。
果ては何が待つのか。最大の頼み、寄る辺の国連も無力化されて、世界の不安は深刻です。
 日本がすがってきた寄る辺も今や次々に崩れてきています。例えば、
努力すれば報われるという右肩上がりの心の柱はいずこ。政府にもたれれば、
その政府は超大国に倒れかかるばかりで支えにならず。首相は、代わる人材難が第一理由で在任。
政党はさらに信なく、国民の過半数が無党派です。
 そして憲法さえも「古い。変えてもいい」の声の方が大きくなって。
 刹那(せつな)を生きて豊かさ、享楽を得てきた日々は、いつしか現実主義こそ力、
理想は非力といった単純思考を育てていたようです。
戦争と武力放棄の「九条」も「理想に過ぎない。非現実的」と軽んじられました。
九条違反の恐れありと学者らの指摘する法制が次々。
随分遠いところへ日本は来ているともいえます。
 揚げ句、日本核武装という言葉さえ半ば公然と口にされるいま。
日本が世界の中で日本たり得る最後の寄る辺「平和主義」の看板も、
下ろさざるを得なくなるやもしれず…。

産経新聞には、こういった冷静な論文が載ることもないだろうし、
産経信者がきちんと考える力をもって理解しながら読む能力
すらないんだろうな。
869文責・名無しさん:03/05/23 18:16 ID:Qs/7enNC
産経信者の糞ウヨ様、ご意見と根拠をお示しください。