>>588 うーん。俺はウヨではないので、自分でオルテガぐらい読めっていいたいが、
西部のフィールドだしね。
12章「「専門主義」の野蛮性」にあるけど、文明によって科学は進歩して
いき、19世紀までの科学者はさまざまな分野に感心を持った「教養人」
であったが、現代の科学者は自分の専門分野だけに埋没し、自分の分野以外
については全く関心を示さない。引用すると
(前略)そして、事実、専門家の態度はその通りなのである。彼は、政治,芸術
社会慣習あるいは自分の学問以外の学問に関して、未開人の態度、完全に無知
なる者の態度をとるだろうが、そうした態度を強くしかも完璧に貫くために-
ここが矛盾したところだが-他のそれぞれの分野の専門家を受け容れようとしない。
文明が彼を専門家に仕上げた時、彼を自己の限界内に閉じこもりそこで慢心する
人間にしてしまったのである。しかしこの自己満足と自己愛の感情は、彼をして
自分の専門以外の分野においても支配権をふるいたいという願望にかりたてる
ことにあるだろう。(中略)
そして、彼らの野蛮性こそが、ヨーロッパの堕落の最も直接的な原因なのである。(以下略)
つまりオルテガは科学者という専門馬鹿を彼の言う「大衆」の典型であると断じて
いるわけ。俺は理系の大学出身だが、極めて身に染みたなあ、このくだりは。
あ、保守を肯定的に捉えてたら御免ね。俺も大して知ってるわけじゃないしもう退散
するわ。詳しくは自分で読んでくれ。