お姫様願望を持つ男性に共通するのは女性との付き合いの少なさだ。これも理想と現実のギャップが大きくなる原因の一つだ。
白河さんは「場数に加えて付き合い方の質も問題。最近の若い男性は『傷つきたくない』と平気で口にし、上辺だけの人間関係を好む。
これでは現実の女性を知ることはできない。その結果、現実の女性の魅力が分からなくなり、付き合いは遠のく。こうした悪循環に
若い独身男性は陥っている」と説明する。
白河さんは「とにかく固定観念にとらわれないことが重要。例えば三十代の男性も『かわいい人がいい』と年下の女性を望む。
だが現実には自分と同世代の女性でもかわいい女性がいることに気付かない。『かわいい人は年下のはず』と一方的にハードルを設けて、
選択肢を狭めている」と指摘する。
相手に出会えない現実も
結婚はしたいけどできない−。国立社会保障・人口問題研究所の二〇〇二年の出生動向基本調査(独身者調査)からは、
こんな現代の男性像が浮かび上がる。
同調査は五年に一度の実施。将来の結婚意思について「いずれ結婚するつもり」と回答する独身男女はこのところずっと減少していたが、
男性は前回調査(一九九七年)の八五・九%から八七%へと増加に転じた。一方、女性は前回八九・一%から今回八八・三%へと
相変わらず減少が続く(注)。同研究所総合企画部の金子隆一さんは「結婚離れ現象に男性だけ歯止めがかかった」と指摘する。
なぜ男性(二十五−三十四歳)は結婚していないのか。その理由は「適当な相手が見つからない」(四四%)がトップ。
その後に「必要性を感じない」(三四%)、「自由や気楽さを失いたくない」(二九%)が続く。
このほか、調査では交際相手のいない男性が前回調査より三ポイント増え、過半数の五三・八%に上った。女性(四〇・三%)に比ペると
高い。こうしたことから金子さんは「結婚はしたいが、相手に出会えない現実がうかがえる」と説明する。〉
(注)第12回出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要
(
http://www.ipss.go.jp/Japanese/doukou12_s/single12.pdf)
表U-1-1 参照