朝日の基地外投稿 第19面

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891文責:名無しさん
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news01.asp?kiji=5995

朝日静岡支局事件連載 危機は去ったのか 上
朝日静岡支局事件から14年 危機は去ったのか「表現と暴力」を考える

 「朝日は言論の自由をまもれというが そんなものは初めからない」──。8
8年3月、朝日新聞静岡支局の爆破未遂事件後、「赤報隊」を名乗る犯行グル
ープが発表した声明文の一節だ。あれから14年。言論や表現の自由をめぐる
状況はどう変わったか。暴力にさらされる危機は去ったのか。3人の識者に聞
いた。

上・教科書問題は「お上が決めること」と同僚 /森 正孝さん 中学校教員
  無関心の広がり危険

──20年以上、第2次大戦での日本軍の犯罪行為を訴え続けていますが、
事件当時と今では、言論や暴力をめぐる状況は変わりましたか。
 「事件当時は、テレビや新聞で南京大虐殺のことなどを話すと、すぐに脅迫
状が届いた。『ピストルを用意した。教室で死ねれば本望だろう』という電話
もあった。しかし昨年、731部隊についてのテレビ番組に出たときには、脅
迫めいた反応はほとんど無かった」
──なぜでしょうか。
 「一つは、社会全体が右傾化していること。突出して脅す必要もなく、第2次大戦を美化する右翼的な主張が、
徐々に世 間に受け入れられている。『つくる会』の教科書の運動もその一つだと考えている。
 もう一つは、戦争や歴史といった問題に無関心な層が増えたことだ。昨年、同僚の社会科の教員に
『教科書問題を考えよう』と呼びかけたら、『それはお上が決めること』と言われた」
──歴史への無関心は、子どもたちにも広がっていませんか。
「子どもたちについて言えば、他人への関心が薄くなったようだ。例えば、たばこを吸っている生徒を注意すると『自分
の体だからいいじゃん』と答える。社会のルールや周囲への影響は考えない。そのせいか、思いやりがなく、自分の言動が
他人にどう思われるかということはあまり考えていないように見える。
 一方で、授業で南京大虐殺などの話をすると、『ひどい』『申し訳ない』など、思った以上に素直な反応が返ってくる。
しかしそれは同時に、『第2次大戦では、日本は悪いことをしていない』などの断定的な主張にもなびきやすいということ
でもある。主体的な判断ができなくなっている。周囲にはっきりものを言う大人がいないせいではないか」
──これらの変化をどう考えますか。
 「無関心層の『まあ、いいじゃない』という雰囲気の広がりは危険だ。言論の自由とは、何を言っても許されるというこ
とではない。私が脅しに負けずに映画の製作を続けてきたのは、取材で被害者たちの怒りや悲しみを目の当たりにしたから
だ。事実を無視した主張に対抗しなくてはいけないと思ってきた。他人を傷つける言論は、本来、自由に許されるべきでは
ないと思う」
──許す許さないは、どこで決めればいいのでしょうか。納得できないまま言論の場を奪われると、また暴力的な事件に
発展する可能性もあります
 「一つひとつの争点について、小さな議論を積み重ねて結論を出していくことが大事だ。そのためには、新聞などのメデ
ィアも含め、相手の言い分を受け入れ、論理的な議論を大切にする態度が必要だと思う」

 もり・まさたか 中学校教員。中国の元兵士などへの独自の聞き取り調査による記録映画「侵略」を80年に製作。第
2次大戦での日本軍の加害の実態をまとめた。その後も40回以上の現地調査を重ね、南京大虐殺や731部隊を扱った映
画を発表。反戦を訴え続けている。静岡市在住、60歳。(3/14)