米国債:上昇、米雇用悪化に反応−2年債利回り1%割れ
米国債相場は上昇。午前に発表された6月の米雇用統計で減少幅が予想を上回ったことから、リセッション(景気後退)を長期化させるとの観測につながった。
ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオンの最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリバン氏は「統計内容は、全般的に前向きな労働市場という状況からはほど遠いとこにあるのが示さされた。国債相場にとっては買い材料となった」と語った。
トレーダーの間では、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が今年11月までに金利が引き上げられる確率は26%、前月の米雇用統計発表後の同67%から大幅に低下した。
サンフランシスコ連銀のイエレン総裁は、サンフランシスコでの講演後に記者団に対し、数年間にわたってゼロ付近に維持することが「可能性の範囲に絶対に含まれないわけではない」と語った。
クレディ・スイス・セキュリティーズUSAの金利ストラテジスト、アレックス・リー氏は、「FRBは利上げを急いでいない。賃金インフレ圧力もみられないので、金融政策担当者が利上げを早急に実施する理由はない」と語る。