相場師じじいらと株を語るスレ4

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644じじい ◆v/xs.8xogk
元気で大もうけしてるかい?(^<^)
私は今体の定期健診のために先週から帰国している。
日本での仕事をちょっとこなし終わったところで、あすから検査入院し、来週はじめにはカナダに帰る。
検診といっても、体はすこぶる元気。ほんとに私にはあっちの水のほうがあってると思える。
もしかすると向こうに永住するかもしれん(^<^)

さて、みなさんのふところはこのごろどうですかい?
私のここで書いたようなよそうはハズレておりますな(^<^)
崩れる崩れると言い続けてきたが、日本もアメリカもピンピンしておりますな(^<^)
大曲のじじいの本領発揮というところ(^<^)
二月末から三月はじめの中国発同時安にはちょっとギクッとしたが、どうしてどうして、今の世界の市場はしたたかに強い。

で、大ハズレのじじいは大損こいてるか……、というと、私の会社も私個人も個人もそれなりに儲けさせてもらっていて……。
「なんだよ、言うこととやること違ってるじゃないかよ」と言われるだろうが、まあそれが相場道というもので……、てへへへ……。
蛇の道はヘビと申しましょうか、人様どころか自分までをも裏切ってこそなんぼの世界でありやして……(^<^)
まあしかしおかげさまで私の預かった会社もどうにか息を吹き返したようで、徐々にお客さんも戻りだして、まあ予想ハズレが結果オーライですわ。
皆さんもこのじじいの言うことの逆をやるときっと儲かるですよ。なんせ本人が逆を張ってるんだから(^<^)

(分割してつづく)
645じじい ◆v/xs.8xogk :2007/04/12(木) 13:53:16.66 ID:NGD3PwbJ0
てなこと言いながら、さて今後はどうなる? なんて言うのもおこがましいが、病院に行くまでちょっと時間があるので、近況報告を兼ねてカンを申し上げると……。
これから夏場にかけての株式相場は……、答えは「わからんです」。
「まじめに聞いてりゃ、ふざけるな!」と言われそうだが、ほんとに「わからん」です。
いや、まじめに説明するが、「わからん」というのに理由があるんです。
ほんとに、ほんとに、今こそ何年かに一度おとずれる、「相場が読めん」「わからん」状態になっているんです。

なぜか? 
それは、これから夏場にかけてかなり不確定な要素があるから。
よく戦争など動乱が起こると不確定要素が多い、というが、現状のようないっけん平穏なときに広がってる不確定要素のほうが、意外と大きな変動をもたらす。
その大きなひとつがアメリカ経済の動向。
私はかって、悪いほうの向かうと言ったが、どっこいその予想に反してソフトランディングするという見方が大勢を占めてきた。
ほんとうにソフトランディングするならそれはけっこうなことで、このじじいの予想がハズレただけの話で終わるが、ほんとうにそうか?
いろんな指標や実態をみても、まだまだソフトランディングするという確証は得られていないのだが……。
このごろニュースになってる住宅ローンの不良債権化などは、ずいぶん前から見えていたことで、そのような悪材料がまだまだごろごろしているのがアメリカ経済の現状。
そのようななかでほんとうに楽観していいものかどうか……。
しかもその楽観論が、多くは政府筋、もしくは御用学者系から発せられているところがなんともウサン臭い。
もしもこの楽観がはずれて、ハードランディング、とまでは言わないまでも、きしみながらアメリカ経済が飛行を続けたらどうなる?
「あぶなぞ、用心しとけ」と言われていてそうなるのと、「だいじょうぶだよ」と安心させられていたのにドスンときたら、どっちのほうが衝撃が大きいか……。

日本も同じような論調が風靡しているようにおもえる。
昨年秋に史上最長記録を更新した好景気がまだまだ続く、なんて話が大勢をしめているよな。
でもな、晴れの天気が永遠に続くってことがあるのかい?
ずうと昼間の世界で、暗い闇夜はぜったい来ないのかい?
そんなばかな!
実はもう坂道は下り方向に向いているはずだ。
下りのはじめはゆるやかだから気づかないだけだ、と私は思うのだが……。
しかも日本は政局に疑問符が付きだしている。
今回の地方選挙をみても、現政権が安定的だとはけっして思えない。
敵失に救われている感じだ。
この状況で参院選で自民が勝ったにしても、それで安定化するかというと、むしろ逆じゃなかろうか。
勝てば勝ったで内部のゆさぶりやキャスティングボードを握る少数党に振り回され、政権基盤は弱体化するのではなかろうか……。

さらには、北朝鮮問題はいったん収まるだろうが、逆に目は中東に集まるだろう。
イラクをどうするか。イランももう放っておけないぞ。
もっと卑近なことでいえば、鳥インフルエンザだって日本の株価をひっくり返すには十分な爆弾だ。
こんな状況が、これから夏場、あるいは秋にかけて顕在化してくる。
それを見越して、的確にこれからの相場を予想できる人っているだろうか?
みなさんはできるかい?
私しゃやっぱり正直に「わからん」と言わせてもらうよ。

(さらにつづく)
646じじい ◆v/xs.8xogk :2007/04/12(木) 13:54:11.76 ID:NGD3PwbJ0
ところで向こうで私しゃ柄にもなくこのごろ大学の教壇に立ってるよ。
といえば、日本では「え〜!」って驚いてくれるだろうが、まさか私が大学の先生なんか出来るわけないわな(^<^)
しかし向こうでは、ケインズ先生以来の伝統だろうか、「卓越した経済学者は、敏腕なトレーダー」という風潮がある。
経済学を学ぶものは、自分でけっこう相場を張っている。
いや、大学の研究室で株価研究をやり、売り買いの実践をやってるんだよ。日本では考えられない光景だ。
で、知り合いの教授が、現場のノウハウを学生たちに教えてくれないかっていうから、ちょっと手伝いに行ってる。
日本でいえば学部の4年生から大学院に入りたてみたいな学生を20人ぐらい集めて、ゼミみたいなことを始めた。
これは私にとっても、かなり役に立つことで、彼らと議論しているとそのユニークな発想が私の仕事、すなわち相場の売り買いにすぐ役立つことがある。
もっとも、自分の教えている学生の知恵で一儲けしよってんだから、これが日本ならば大ヒンシュクもんだろうが(^<^)

しかし向こうの学生たちはよく勉強すぞ。
2〜300ページのテキストなんか一日で読んでくるもんな。
図書館なども入りびたりで使ってる。
日本の受験生ぐらい勉強している。
私もそうだったが大学とは遊ぶところときまっている日本とは大違いだ。
ああいうのを見てるとアメリカの頭脳が世界を凌駕している意味が納得させられる。
資力はもとより能力でも日本が追いつかないのはしょうがないことだな。

その学生たちが、私がちょっと日本に帰ってくると言ったら、その間にやる宿題を出してくれと言う。
学生のほうから宿題を求めて来るんだぞ! ほんとその光景を日本の若者にも見せてやりたい!
で、いろいろ考えたが、
「ユーロの今後の中長期の動向を推理せよ」
という課題を出してきた。
これは今後非常に気になるテーマだが、それこそ混沌としていて見えないものの筆頭だよな。
このままドルの従属化にあるのか、それともドルを凌駕する基軸通貨の地位を占めるのか。
まさにヨーロッパの復権はなるか、ってとこだし、もしもそうなったら世界は完全にひっくり返る。
いますぐそんなことは起こらないまでも、そのような下地が出来ていくかどうかは大いに気になるところ。
だがこれを推理するには、アメリカ対ヨーロッパとか、アジア対ヨーロッパというベクトルのほかに、ヨーロッパ特有のことだがヨーロッパ内部の政治や経済のベクトルというのが絡んでくる。
普通の「一国対世界」と言う構図ではなく、内部の複雑構造の上に対外構造があるという、たいへんな方程式だ。
これをあの学生たちに解かせようというわけだ(^<^)
もちろん前もって「私は解答持ち合わせていないからね。君たちの答えを私がいただくつもりだから」と断ってはおいた。
そうしたらすかさず、「では先生が混乱するような答えを導き、先生がヨーロッパ投資を誤った瞬間、逆張りで先生のうわまえをはねます」と切りかえしてきたよ。
私が常日頃「相場は人の裏をかけ、人のうわまえをはねてこそなんぼのものだ」って言ってるから、みごとに切り返された(^<^)
みなさんはユーロの動きがいろんな相場にどう影を落とすと思うかい?
今後はドルと円ではなく、ユーロから目が離せなくなると私は思っているんだが。

さてぼちぼち病院に行く時間になった。
次はまたいつ会えるかわからないが、できれば8月の旧盆のころに墓参りに帰ってきたいとは思ってるが、どうなるかわからん。
まあみなさんも元気で、大いに儲けてよ。
冒頭書いたが、この曲がりじじいの逆を行くと、きっといいと思うよ(^<^)