<投資家といえども常に投資の場にいる必要はないのです>
今年一月初旬までは、自分のパフォーマンスが他の人より劣っていたりすると、
あたかも自分がまるで”敗者”であるかの如く思え、必要もない焦燥感に苛まれたりもした、
そういう方がそれこそ沢山いらっしゃいました。
ここの所の下げ相場において、少し前からすでにCPを高めていた方、
或いは早めに損切りに踏み切り持ち株を少なくされてた方は、たとえ自分のキッシュが増えてなくとも、
少々実損を出されてたとしても、妙な安堵感を抱きながらこの下げ相場を見てる事が出来たと思います。
そうなんです、実利益を挙げて資産が増えて行く事ばかりが、投資の上での「利」ではないのです。
多くの投資家が自らの資産を減らして行く中、現状維持を保つ、或いは資産の目減りを最小限に抑える、
これも立派な投資方法なのですね。
かなり多くの方が、あのライブドアショックで被った以上の損失を出されてると、私は想像してます。
信用をやられてた方の中には、退場を余儀なくされる方も有り得るでしょうね。
実際、信用の投げをするべきか、しないで我慢するべきか、その選択を迫られかねない局面です。
「投資家」に中には、毎日何かしらのディーリングをしなければ気が済まない・・・・
そういう方が結構多くいらっしゃいます。休む事を知らないのですね。
毎日何がしかの成果を出さなければならない立場の”雇われの投資家”ならいざ知らず、
個人投資家は、自分の意志で”相場を休む事”が出来るのです。
猛烈社員ならぬ”猛烈投資家”の中には、
「これまで100万儲けたんだから、100万損しても別に構わない、チャラだ」
こういう考え方をされる方もいらっしゃる様ですが、こういうのはもう”投資”ではないのです。
厳しい言い方になりますが、それは”バクチ”と同じです。”悪銭身に付かず”を実践されてる訳です。
増やして来た資産は、そこから少しでも減らさぬ様な、目減りさせぬ様な
”守備的な投資方法”、つまりリスクに比重をかけた投資スタイルも臨機応変に求められるのです。
これが出来なければ、それこそ”株価に連動して自分の資産を減らして行く”
そうなってしまうのです。
今日の相場では、多くの時間帯で、先物指数(225もTOPIXも)が現物指数を下回った状態、
つまり”逆乖離”の状態が頻繁に生じていました。
こうなれば、”先物買いの現物売り”の逆裁定が働いて、現物が売られるのは自然な事だったのです。
「休むも相場・・・・」、言い得て妙ですね。