109 名前:衆議院解散後の首相会見(その1)[sage] 投稿日:2005/08/09(火) 02:26:08 ID:U43OQDZV0
本日、衆議院を解散いたしました。
それは、私が改革の本丸と位置づけてきました郵政民営化法案、参議院で否決されました。
いわば、国会は「郵政民営化、必要ない」という判断を下したわけであります。
私は、今年の通常国会冒頭におきましても、施政方針演説で、郵政民営化の必要性を説いてまいりました。
そして、今国会でこの郵政民営化法案を成立させる、と言ってまいりました。
しかし残念ながら、この法案は否決され、廃案となりました。国会の結論が「郵政民営化、必要ない」という判断を下された。
私は、本当に国民のみなさんが、この郵政民営化が必要ないのか、国民のみなさんに訊いてみたいと思います。
いわば、今回の解散は郵政解散であります。
郵政民営化に賛成してくれるのか、反対するのか、これをはっきりと国民のみなさまに問いたいと思います。
私は、4年前の総裁選において、「自民党を変える、変わらなければぶっ壊す」と言ったんです。
その「変える」という趣旨は、今まで全政党が郵政民営化に反対してまいりました。
なぜ「民間にできることは民間に」と言っておきながら、この郵政三事業だけは民営化してはならない、と。
私は、これ、不思議でなりませんでした。郵便局の仕事は本当に公務員でなくてはできないのか、役人でなくてはできないのか。
私はそう思いませんでした。
郵便局の仕事は、民間の経営者に任せても十分にできる。
むしろ民間人によってこの郵便局のサービスを展開していただければ、今までよりもっと多様なサービスが展開できる。国民の利便を向上させる。国民の必要とする商品なりサービスを展開してくれると。
そう思っております。いまだにその主張に、考え方に、変わりはありません。
誰でも、「民間にできることは民間に」と主張しておきながら、なぜこの郵政三事業だけは「公務員でなくてはダメだ」「大事な仕事だから公務員じゃなきゃダメだ」と言うんでしょうか。
124 名前:衆議院解散後の首相会見(その2)[sage] 投稿日:2005/08/09(火) 02:28:22 ID:U43OQDZV0
私は改革を推進しようと言う。
民主党は民営化の対案くらいはつくってくれるのかと思っていました。
残念ながら、民主党までが民営化反対、民営化の対案も出してくれない。
そして、自民党の郵政民営化反対・抵抗勢力といっしょになって、この法案を廃案にした。
本当にこのままで行政改革できるのか、財政改革できるのか、理解に苦しんでおります。
私は、この郵政民営化よりも「もっと大事なことがある」と言う人をたくさんいますのを知っています。
しかし、この郵政事業を民営化できないで、どんな大改革ができるんですか。
「役人じゃなきゃできない」「公務員じゃなきゃ、公共的な、大事なサービスは維持できない」
それこそ、まさに官尊民卑の思想です。民間人にこれは失礼だと思います。
民間の企業、民間の経営者は、国が「こうやりなさい」「こういう商品を出しなさい」「こういうサービスをやれなさい」と義務付けなくても、国民に必要な商品やサービスを展開してくれております。
なぜ、今までの自民党も含めて、野党のみなさんも含めて、この郵政三事業だけは国家公務員じゃなきゃダメだ、と言うんでしょうか。
これは率直に言って、選挙のときに確かに自民党も民主党も、この郵政三事業に携わる国家公務員の支援を受けている。大事な選挙支援者である。応援してくれる人の言うことを聞かなきゃわからない、という気持ちはわかります。
しかし、これは一部の特定団体の言うことを聞くのも大事ではありますけれども、国民全体のことを考えれば、
民間にできることは民間に、官業は民間の補完である。
役所は民間にできないことをやればいいということから、今は、公共的な仕事でも、民間人にできることは民間人に任せなさい、という時代じゃないでしょうか。
「民間人は公共的な仕事はできない」「大事な仕事は公務員がやるんだ」そういう考えはもう古いと思います。
141 名前:衆議院解散後の首相会見(その3)[sage] 投稿日:2005/08/09(火) 02:30:36 ID:U43OQDZV0
>>109 >>124の続き
私は前々から言ってるんです。
郵政三事業に反対するということは、「手足を縛って泳げ」というようなものだと。
本当に行政改革、財政改革やるんだったらば、この民営化に賛成すべきだと言ってたんですけども、これは暴論と言われておりました。
しかし、私は4年前の総裁選挙にいたときから、この民営化の主張を展開して、
自民党の嫌がる、野党の嫌がる、この民営化の必要性を訴えて、自民党の総裁になり、総理大臣になり、
総理大臣になってからも、「郵政民営化が嫌だったなら、私を替えてくれ」と言っていながら、なおかつ自由民主党は私を総裁選で総裁に選出したんです。
総理になり、衆院選挙においても、参院選挙においても、この郵政民営化は自民党の公約だと言って闘ったんです。
にもかかわらず、いまだにそもそも民営化に反対だ。
「民間にできることは民間に」と言った民主党までもが「公社のままがいい」と言い出した。
「公務員じゃなければ、この公共的な、大事な仕事はできない」と言い出した。
おかしいじゃないですか。
私は、総理になって、本当に行財政改革をやるんだったらば、公務員を減らしなさい、ということは、みんな賛成でしょう。
郵政事業に携わる国家公務員、約26万人。短時間の公務員を入れると12万。
合わせて約38万人がこの郵政事業に携わっている。郵便局の仕事に携わっている。
これ、本当に公務員じゃなきゃできないんでしょうか。
私は民間人に開放すべきだと言って、民営化を主張してまいりました。
なぜ38万人の公務員じゃなきゃ、郵便局のサービスは展開できないんでしょうか。
私は、郵便局を国民の資産だと思って、過疎地でもなくなりませんよ、今の三事業のサービスは過疎地でも、地方においても維持されつつ、民間人に任せても十分できますよ、と言ってるんです。
158 名前:衆議院解散後の首相会見(その4)[sage] 投稿日:2005/08/09(火) 02:32:53 ID:U43OQDZV0
>>109 >>124 >>141の続き
そういうことから、今回、私は本当に国民に訊いてみたいと思います。
本当に郵政民営化は必要ないのか、公務員の方が民間人よりも公共的な大事な仕事をするのか。
私はそうじゃないと思います。
民間人でもどんどん公共的な仕事をやってもらいたいと思っております。
いま、確かに残念ながら、この法案は参議院で否決され、廃案となりました。
国会は、「郵政民営化、必要ない」という結論を下したわけでありますが、
私はいまだに、郵政民営化、本当に行財政改革をするんだったらば、
将来、簡素で効率的なあまり政府が関与しない、役所の仕事を民間に開放しようという主張を展開するならば、
この郵政民営化はしなければならないもんだと思っております。
約400年前、ガリレオ・ガリレイは、天動説の中で「地球は動く」という地動説を発表して、有罪判決を受けました。
そのときガリレオは「それでも地球は動く」と言ったそうであります。
私は今、国会で「郵政民営化、必要ない」という結論を出されましたけれど、もう一度、国民に訊いてみたいと思います。
本当に郵便局の仕事は国家公務員じゃなきゃできないのか、民間人ではやっちゃいけないのか。
これができないで、どんな公務員削減ができるでしょうか。どういう行政改革ができるでしょうか。
これができなくて「もっと大事なことがある」?
もっと大事なこと? 公務員の特権を守ろうとしているんじゃないですか。
国家公務員の身分を守ろうとしているんじゃないですか、反対勢力は。
そういう既得権を守る、現状維持がいい、そういう勢力と闘って、本当に改革政党になる。
自民党はなったんだと、そういうことから国民に今回の選挙で訊いてみたいと思います。
自由民主党は郵政民営化に賛成する候補者しか公認しません。
いわば、はっきりと改革政党になった自民党が、民営化に反対の民主党と闘って、国民はどういう審判を下すか、訊いてみたいと思います。だから解散をしました。
そして、この郵政民営化に賛成する自由民主党・公明党が国民の支持を得て、過半数の勢力を得る事ができれば、
再度、選挙終了後、国会を開いて、これを成立させるよう努力していきたいと思います。以上であります。