1 :
妹欲しい:
これからまた妄想します、ほうっておいてください
2 :
妹欲しい ◆9cte0H/Afg :2011/09/10(土) 08:53:17.74
代行thx
再カキコ…ども…
俺みたいな10年越しに妄想してる腐れ兄貴、他に、いますかっていねーか、はは
今日の知人らの妄想
あのアイドルで抜きたい とか 彼女ほしい とか
ま、それが普通ですわな
かたや俺は腐った脳内で妄想して、呟くんすわ
it’a dream wolrd.酔ってる?それ、誉め言葉ね。
好きな言葉 おにいちゃん
溺愛する人間 あやたん(エロ要素はNO)
なんつってる間にストーリーが出来てきましたよ(笑) あ〜あ、夢追い人の辛いとこね、これ
あれから10年の歳月が経った。
俺「そろそろ仕事行くか・・」
ひろしは疲れた顔で重い腰を上げ、アパートを後にする
俺は27歳、かつて中小企業の商品開発部に勤めていた。
成人式で同級生だっためぐみと再会し相思相愛になり、
そのままゴールを迎えたが、数年前に事故で最愛の妻を失った。
当時3歳だった娘もいた。妻子は彼女の両親との4人で海外旅行に行った。
妻達は一家でハイキングへ出かけたが急な天候の変化で大雨になり鉄砲水を受けたそうだ。
不運中の不運。何人かの観光客が犠牲になったり行方不明になって一時期新聞を賑わした。
翌日付近の探索で川下で何人か犠牲者達が見つかりその中に妻と家族も含まれていたそうだ。
しかし娘の姿はそこにはなく、消息は已然分からぬまま。考えたくはないが娘も生存の望みは薄いだろう。
その時のショックで49日が過ぎた後も仕事が手つかずになりそのまま会社を辞め、都内からも離れ流れるまま各地を放浪した。
現在は地方で建設現場のアルバイトをしながら生計を立てている。
-現場-
俺「おはようございまーす・・」
男「おう、おはよ。ん?ひろだいぶ疲れてるな。まだ朝だぞ」
俺「昨夜もちょっと飲み過ぎてしまいまして・・・でも大丈夫です」
男「・・・そうか。まだ辛いだろうが飲み過ぎはよくねーぞ。早く前向いて歩めるようになれよ」
俺「はい、心配かけてすみません」
男の名は、大牧修二。現場の所長兼リーダーで皆から慕われていて兄貴のような存在だ
〜夕方〜
今日も終わりだ、お疲れ−。
「よっし、ひろー飲み行こうぜ!いい店発見したんだよ」
そう声をかけたのは現場仲間の先輩、河合章吾。
明るく軽いノリながらも優しいやつだ。
先輩といえど少しの期間しか違わないので、ほぼ同期で友達のような関係だ。
俺「いやいいわ。帰るよありがとう」
章吾「今日もか〜つれない奴だなぁ」
俺「うんごめんな。食事ならいつか行こう。じゃあまた明日な、おつかれ」
ひろしは現場を後にし、港へ向かう。港沿いにあるベンチに腰かけ海を眺める。
彼の日課だ。ほぼ毎日のように港のベンチから、ただ呆然と広い海原を見つめる。
潮騒の音、遠くで鳴る汽笛の音、かもめの声、地平線へ沈まんとする赤焼けの夕日。
彼にとってはその風景が彼自身であり、唯一心を穏やかに出来る場所であったのだ。
町内の片隅にある小さな酒処
ママ「どうしたんですか修二さん、そんなに重い表情をして・・・」
修二「ん?いやーね、うちのひろの事だよ」
ママ「あら、あの可哀想なお兄さんの事ね。」
修二「ああ。うちで働いてもう2年近くになるんだが、
仕事も頑張っていてちゃんと出来ているし周りとも打ち解けてはいるんだが、
ずっと心だけはここにあらずといった感じでね。またいい子を見つけるなりして
しっかりと前を向いて欲しいんだ。」
ママ「それは無茶よ。だって奥さんと子供を亡くされて確かまだ3年でしょ?
しかもそのご両親まで・・・傷が癒えるにはまだ早すぎるわよ・・・。」
修二「しかし会社を辞め地元を飛び出て1年はふらふら現実から逃げていたわけだ。
妻子を忘れる事が出来ないのは仕方ないとしても、そろそろ現実と向き合ってほしい。
うちの仕事だって不安定だから、このご時世もあっていつまで持つか分からない。
できれば地元に戻って向き合ってほしい。そりゃうちにずっと居て欲しいけどな。
あいつはまだ若いからきっちり人生をやり直して幸せに生きてもらいたい。
このままフラフラと続けていて荊の道を歩ませたくない。」
ママ「あっ・・・そういえば修二さんも昔奥さんをご病気で・・・」
修二「俺のことはいい。俺のような辛い人生をあいつにも味わせたくないんだ」
ママ「・・・でも、今は幸せなのよね?」
修二「どうかねぇ。うちの奴らは良いい野郎ばっかで恵まれているが俺とてうちに帰れば1・・いやなんでもない」
ママ「修二さんは1人じゃないわ、私で良ければいつでもそばにいるわ・・」
修二「ば、ばか!照れるじゃねーか・・。ま、今日は帰るわ。」
ママ「はい、体に気をつけてね。寂しい時はいつでもうちへお越しください」
修二「・・・ありがとな」
ママの憂いを帯びた眼差しを背中に受けながら修二は店を出た
- 翌日 -
俺「章吾おはよ。はぁ・・・」
章吾「なんだお前、また昨夜1人酒したのかよ、酒飲むんなら俺と飲もうぜ」
俺「ははは・・・飲まないつもりだったんだけど、つい飲んでしまってな」
章吾「あ、所長おはようございます〜」
修二「よぉ、ん、ひろ、また飲んだのか。飲み過ぎに注意しろって言っただろ」
俺「あ、所長、すみませんおはようございます」
修二「ひろ、今日仕事終わったら俺んとこ来い」
俺「え?あ・・はいわかりました・・・」
章吾「お?ついに飲み過ぎによる鉄槌か?って仕事には差し支え出てないしな。なんだろう
- 夕方 -
俺 「所長、なんでしょう」
修二 「お前はこの仕事が好きか?」
俺 「・・・はい、仕事は大変だけど皆さん良くして頂けるので好きです」
修二 「そうかー・・・。この土地はどうだ?慣れたか?」
俺 「そりゃもう2年もいるので慣れましたよ。親しみも沸いてきました」
修二 「うーむ。そうなのかー・・・」
俺 「え、それだけですか?他には何か?」
修二 「実はなぁ。せっかくこの地に慣れたのにすまないが・・・」
俺 「・・・」
修二 「今週いっぱいでここを辞めろ。」
俺 「えぇ〜!?どういうことですか?なぜですか?」
修二 「このままじゃお前はダメになる。1度地元に帰れ。家族にも会え!」
俺 「な、何言ってるんですか所長!嫌ですよ俺ここが好きだし仕事にもやりがい出てきたし」
修二 「嘘をつくな!お前は毎日港で抜け殻のようになってるだろう、恐らくこの2年間はずっと」
俺 「え・・・あ・・・(グスっ)」
修二 「お前の辛さは俺にも分かる。俺も過去に妻を失った。
お前と同じように抜け殻になって酒に飲まれて投げやりに過ごしてきた。
今となってはここで所長やってるが、ここもいつ倒れるか分からない。そしたらどうだ。
俺には何も残らない。お前にはそうなって欲しくないんだ。」
俺 「(えぐっ)・・・で、でも今じゃなくてもその時が・・、その時が来たらでいいじゃないですか・・」
修二 「ダメだ。それは明日かもしれない。または来年かもしれない5年後かもしれない。
いつだか分からないし、そんなに先になればお前も歳を取る。やり直せなくなる。
ギリギリ若い今のうちじゃないとダメなんだ!」
俺 「所長ぉー・・おれ・・かえ・・帰るのが怖いんです・・・」
修二 「だからといっていつまでも逃げていちゃダメだ。ここらでしっかり立ち向かえ!
このまま一生、そんな気持ち抱えていたくはないだろう。いい人生・・また幸せになりたいならば
辛い現実としっかり向き合って決別しなきゃいけない!」
俺 「おれ・・おれ幸せになんてならなくていい、めぐみとみひろを幸せにできなかったし俺だけ幸せになっちゃいけない!」
バシッ!!!ドサァァ ひろしの頬を殴る音が響き渡る
修二 「ばかやろう!生きているお前が幸せにならなくてどうするんだ!死んだ妻と娘の分まで幸せになる義務がお前にあるんだ!
そして死者は死者だ。幸せは生きている者に与えられた権利なんだ!お前は生きているが生きていない!ちゃんと生きるんだ!」
俺 「うっ、うぐっ・・・うるせー!くそぉーっ」バタバタバタ
ひろしは足早にその場を去った
章吾 「所長、今の話・・・」
修二 「なんだ聞いてたのか」
章吾 「すみません、あいつの事気になったもので・・・。あいつクビですか?」
修二 「・・・うむ。まぁひろのお事情はお前も知ってるだろう。あいつには前向かせたい」
章吾 「俺が何度誘ってもどこか壁ありましたしね・・・正直、ひろが辞めるのは俺寂しいし嫌ですけれど
それがあいつのためなら応援してやりたいです」
修二 「ありがとな」
章吾 「俺、ちょっとひろんとこ行ってきます!」
スタタタタ,,,
- 港 -
俺 「くそ・・・なんでだよ・・・なぜこの時期なんだよ・・」
トコットコットコッ...
章吾 「よぉ、ひろ」
俺 「しょ、章吾・・」
章吾 「ほれ、缶コーヒー」
俺 「え、あ、サンキュ・・」
プシュッ、
章吾 「ここがお前の秘密基地か〜。いい所だなー」
俺 「あぁ、うん・・・」
章吾 「こんな所いつも独り占めしてズリィぞ。そんな俺の秘密基地は・・・差し詰め風俗ってとこか〜」
俺 「あはは、お前らしいな」
章吾 「なぁひろし」
俺 「ん?」
章吾 「俺はお前がダチで嬉しいよ」
俺 「なっ、なんだよ急に〜」
章吾 「俺さぁ、お前が入る少し前に現場入ったんだけど、あの時はまだささくれてただろ。」
俺 「ハハ、さっきから古くさい言葉ばっか使ってるんじゃねーよ」
章吾 「あの頃お前は俺より後に入ったのに、といってもほんの少ししか違わないけど、
すぐ仕事できて真面目でいい子ちゃんだったお前が悔しくてなぁー。」
俺 「章吾も頑張ってたじゃん」
章吾 「俺がはじめて仕事ミスって他の先輩方に怒られたことあったろ。
所長には怒られなかったけど庇いもしてくれなくてさ。
そんで俺1人周りにシカトされてた時、お前だけが俺に接してくれてよ。
でもそん時はムカついてウザくてお前の事殴ってしまって、また俺のせいで仕事遅くなって
俺1人残って仕事済ませないといけなかった時に性懲りもなくお前がまたやってきて手伝ってくれてさ。」
俺 「あったなーそういうこと」
章吾 「そしてまた俺はお前殴ろうとしたけど、お前が先輩の足引っ張ってすみません殴ってください。
許してもらえたらいっしょに仕事片付けましょうなーんて言うから
気がぬけちゃってな。その時からかなー。お前と打ち解けていろいろ話すようになったの。俺、お前のおかげで救われたんだぜ。
その後も周りにも許してもらい認めてもらえるようになって、仕事も楽しくなってきたよ」
俺 「照れるじゃん。でも俺も本当はビビってたんだぜ〜」
章吾 「よく言うよ−。お前っていい奴すぎる。けどな、そんなお前だから俺もお前には幸せになってほしい」
俺 「え・・・」
章吾 「お前はいい奴だし、もっと仲良くしてーし、お前も悩みの1つや2つくらいあるだろうに
俺にもそういうの相談してもらいてーんだわ。表面上はニコニコしてて気さくな奴だけどいつも心ここにあらずって感じでよ。
ダチが本当は悩んでるのに、心底楽しめてないのに俺はそんなダチに何もしてやれないってのが辛いんだわ。
たまには俺にもお前を救わせてくれよ」
俺 「章吾・・・」
章吾 「聞いちゃったぜ、お前現場辞めて東京戻るんだろ。それがいいよ」
俺 「でも俺は・・・戻りたくないし、ほらせっかく章吾とも親友になれたんじゃん!そうだ今度から誘いは乗るよ、だから・・」
章吾 「ひろ〜〜。"親友"なんだろ?なら親友の願いくらい聞いてくれよ。
そりゃ俺もお前が現場辞めるのは寂しいけど
お前が心に抱えた傷を引っ張ったまんま今までのようにいても、なんかこっちもモヤモヤしてパっとせんじゃん。
それに俺ら、学生じゃなくて社会人だぜ?別に仕事が違おうと住む所が離れようが、また会おうと思えば会えるわけじゃん。
そういう事ができるために働いて金貰ってるんだろ。
それに現場は年がら年中仕事じゃなくて仕事なしでオフの期間もあるしな」
俺 「・・・そうだな。章吾、ありがとう。てかかなり成長したな(ハハ)」
章吾 「ひろ、お前俺これでも一応先輩だし、歳上でもあるんだぞ!ほんの少しの差だけどよ」
俺 「あっ、そっかそういえば・・(アハハ)。よし、わかった。俺地元戻るわ。戻って家族にも会うし墓参りにも行かないと」
章吾 「そうだぞ。にしても考えて見れば葬式後49日が過ぎたからってよく放浪する気になれたな」
俺 「戻ったら、うちの家族に謝る、そして妻達にも墓に行って謝る」
- 後日 -
修二 「ということで、本日をもってひろしくんはここを辞めて東京に戻る事になりました」
俺 「みなさん、2年間・・あっという間でしたが、みなさんと出会えて俺本当に嬉しかったです。
地元に戻ってしっかり整理して前を歩きます。今まで本当にありがとうございました!」
(がんばれよ〜応援してるぞ〜) (寂しくなったらいつでも戻ってこいやー)
修二 「これ、少ないが餞別だ。」
俺 「で、でも既に給料分として頂いております・・」
修二 「いいんだ、こっちは会社とは関係ない個人的な気持ちだ。とっておけ」
俺 「ありがとうございます・・・」
修二 「お前がここでやってきたことや出会ってきたものは決して無駄にはならないはずだ。
向こうに戻っても、ここでの事を思い出してくじけずにしっかりやれよ」
俺 「ありがとうございます・・・ぐすっ」
修二 「そろそろ時間じゃないか」
俺 「あ、はい、そうです・・ね。」
章吾 「ひろ・・・。今度お前と会う時は俺ももっと立派になって、そして風俗もマスターしとくぜ!」
俺 「相変わらずだな章吾。ありがとな・・・」
章吾 「早く行けよ、遅れるぞ」
修二 「はいーみんなー仕事再開だ〜持ち場に戻れ戻れー」
(うーっす) (了解〜)
俺 「所長・・・」
章吾 「所長も相変わらずだな(へへ)、じゃあ達者でな」
かくして、ひろしは3年ぶりに帰郷したのである。
- 地元 -
俺 「都会って感じも久々だなー。あ〜ここらへんもいろいろ変わったなぁ」
ひろしの足取りは1歩1歩、実家へと着実に進んでいった
俺 「もうすぐ実家だ〜・・・うーん親いるだろうなー怖いなぁ・・・」
「おにい・・・、ちゃん?」
俺 「え、あ、あっ!!」
あや 「うっそーやっぱりお兄ちゃんだ!」
俺 「あや!!!」
あや 「え〜〜なんでなんで!もう今更!!どこ行ってたのよお兄ちゃん!」
俺 「ごめんな・・・ただいま、あや」
あや 「えぐっ・・・えぐっ・・・もぅ、お兄ちゃんのバカァ!!あや寂しかったんだからねっ!」
泣きながら兄の懐へ飛び込んだ
俺 「よしよし、兄ちゃんが悪かった」
あや 「あやね、もしかしたらお兄ちゃんも・・そのめぐみさんの所に行っちゃったんじゃないかって・・・えぐ」
俺 「あ〜〜、そっか〜。そう思っちゃうよな。ケータイも1度解約しちゃったし・・・。
母さん達も・・・怒ってるよね?」
あや 「大変だったんだからね。お父さんは胃潰瘍で手術したし、お母さんも心労がたたって一回入院したの・・・」
俺 「マジで?いつから?大丈夫なの?」
あや 「うん、命に別状はないよ。お父さんはまだ病院だけどお母さんは通院という形だけど二人とも元気を取り戻してきてる」
俺 「そんなことがあったのか・・・俺のせいで・・・」
あや 「うん、お兄ちゃんせい!ううん、でもお兄ちゃんも辛かったんだよね・・・仕方ないよ。でも帰ってきてくれて
本当にありがとう!」
俺 「てか、ここ通路だし家戻ろうか。母さんはいるの?」
あや 「うん、今日はもう帰ってると思う」
俺 「家懐かしいな・・・」
(ガラガラ・・・)
俺 「た、ただいま・・・」
あや 「ただいまーお母さん!お兄ちゃん!」
バタバタバタバタ
母 「ひろし??」
俺 「か、母さん、ただいま・・戻りました。ご迷惑をおかけしました・・・」
母 「ひ、ひろしーっウワァァァンおかえり、よく生きていてくれたね、ありがとうありがとう」
あや 「ぐすん・・」
俺 「うん地方の建設現場で働いてたんだ」
母 「さぁ、あなたのおうちに上がりなさい」
俺「 うん、ただいまー」
・・・
母 「そうだったの〜・・・この3年間あんたにもいろいろあったんだね」
俺 「本当は怖くて戻れなかったんだけど、結局戻ることになったんだ」
母 「怖くなんてないでしょ!ここはあなたの生まれ育った故郷なんだから」
あや 「でも、お兄ちゃんは同時に、悲しい記憶も詰まってるんだもんね・・・」
俺 「あ〜、うん・・・そうだな。そういえば父さんの具合はどう?」
母 「あやから聞いたのね、心配しなくても大丈夫よ。不摂生が祟ったけどちゃんと回復してるってお医者さんも言ってた」
俺 「見舞いに行かないと・・それから墓参りにも・・・」
母 「そうね、お父さんも驚くわ。今日はもう遅いから明日にしなさい」
俺 「わかった。部屋戻るわ」
・・・
俺 「3年ぶりか〜。結婚してからはめぐ達とマンション借りて住んでたけどそれでもずっと俺の部屋が残ってるとはなー」
トントン
あや 「おにいーちゃん」
俺 「おお、あやか」
あや 「お兄ちゃんがこうして部屋にいて私が訊ねてくるのは本当に久々だね♪」
俺 「あっ、それもそうだな。7年ぶりくらいかな」
あや 「お兄ちゃん、今でも辛い?めぐみさんとみひろちゃんの事・・・」
俺 「当然だろ。忘れやしないよ」
あや 「だよね・・・。私も泣いて泣いて泣きまくったもん。ついでにお兄ちゃんまでいなくなったし・・・ぐす・」
俺 「泣くなよ、ごめんな兄ちゃん悪かった。」
あや 「でもあやはお兄ちゃんが戻ってきてくれて嬉しいよ・・へぐ」
俺 「相変わらずあやは泣き虫だな〜。20過ぎてまだ自分の事名前で呼んでるし。まるで成長していない」
あや 「も〜う、普段はしゃんとしてるし、それに私って使ってるんだからね!久々にお兄ちゃんに会ってつい昔の名残でそうなっちゃうんだから・・・」
俺 「ははは、こやつめ。ところであやももう24くらいだよね?」
あや 「教えない!」
俺 「いい人はいないの?」
あや 「教えない!」
俺 「ケチだな〜。そういえば昔あやは兄ちゃんと結婚するって言ってたな」
あや 「も〜う!昔のことでしょ!それにとられちゃったもん!ふん」
俺 「もう・・・いないけどな・・・」
よぅ、香川
あや 「あっ、ごめん・・・なさい。」
俺 「ううん、いいよ気にしないで。そろそろ寝ようか」
あや 「うん明日お父さんのお見舞いとお墓参りだもんね、おやすみなさい」
俺 「おやすみ〜」
(ガチャ)・・・(ガチャ)
あや 「そうだ、ねぇ・・・お願いがあるんだけど・・・」
俺 「なんだ?」
あや 「その・・久々に会えて嬉しいから、その・・・いっしょに・・・寝てもいい・・?」
俺 「マジかよ。ベッド狭いだろ」
あや 「私下で布団敷いて寝るからいいよ」
俺 「じゃあ俺が下で寝るよ、あやベッド使いな」
あや 「うん、ありがとう」
・・・時間経過、布団敷き完了
俺 「じゃあおやすみ」
あや 「おやすみなさい」
・・・
あや 「ねぇ・・・」
俺 「・・・ん〜?」
あや 「学生のころ覚えてる?いっしょに寝たりいっしょにたくさんお出かけしたよね」
俺 「そうだな〜」
あや 「あの頃は本当に楽しかったなぁ。そういえばお兄ちゃんギターはまだやってるの?」
俺 「あぁ、結婚してからもたまには弾いてたけど、もう辞めちゃったわ。バッグ1つで旅に出たし
この2年間も現場で忙しかったしな」
あや 「聞いていい?最初の1年は何してたの?」
俺 「いろいろ歩き回ったなー。流れるままだった。で最後に現場の人達に出会って働く形になったんだ」
あや 「そっかぁ・・・いろいろあったんだね」
俺 「うん・・・」
・・・
あや 「あのさお兄ちゃん」
俺 「ん、ん〜むにゃむにゃ」
あや 「寝ちゃったか。うーんやっぱりお兄ちゃんの隣がいいな(めぐみさんごめんね、変な気持ちはないから
純粋にお兄ちゃんが好きだから許してください。でも変なのかなぁ20過ぎて普通にお兄ちゃん好きというか
ベタベタするのって・・・でも20代までは大丈夫でしょ)」
ゴソゴソ
兄の隣にこっそり忍び込み懐かしさと切ない気持ちの中、夢の中へ落ちるあやたんであった。
- 翌日 -
ザァァァァ
俺 「さていくかー、今日雨か〜。天気悪いなー」
母 「傘持って行きましょうか」
あや 「待って〜」
病院へ
母 「この部屋よ」
俺 「父さん・・・」
ガラガラ
母 「あなた、今日は驚きのお見舞い客よ」
父 「おう〜、ん?どした?」
俺 「と、父さん・・・俺、戻りました・・・」
父 「!!ひろしじゃねーか!どこいってた!どの面下げて戻ってきたんだ!」
俺 「ご迷惑おかけしました!お、俺3年間いろいろあって、それで地方で働いてたりして・・その」
父 「そんなことは聞いてない、なぜ蒸発したんだ!なぜ連絡しなかったんだ!母さんにすごく心配をかけやがって」
俺 「ごめんなさい・・・ごめんなさい」
母 「あなた、いいじゃないの。この子が一番辛かったのよ。それにこうしてちゃんと生きて戻ってきてくれたんだから・・」
あや 「そうよ、お兄ちゃんが一番辛かったんだからね、怒らないであげて!」
父 「・・・うぐ・・。む・・。うむ、わ悪かったな、よく帰ってきてくれたひろし」
俺 「父さん、本当にごめん・・・俺怖かったんだ・・・それで逃げてしまった。でもちゃんと向き合おうと思って、
しっかり前を歩こうと思って、帰ってきました」
父 「ふぅ・・・そうか。まぁめぐみちゃんとみひろが居なくなって悲しいのは父さん達も同じだ。
向こうの親御さん達もいっしょにだしな・・さぞかし無念だっただろう」
俺 「それより父さん、手術跡は大丈夫なの?」
父 「ん?あぁ術後もう2ヶ月くらいになるからな。もうすぐで退院もできるし平気さ」
俺 「良かった・・・マジで心配したよ。って俺が言えた義理でもないだろうけど・・・」
父 「墓参りは行ったのか?」
俺 「ううん、このあと行こうと思っている」
父 「そうか、俺の事はいいから墓参りに行ってこい。お前がいない間も母さんとあやはしっかり墓守してくれてたんだぞ」
俺 「そうだったんだ、本当に本当にありがとう。そしてごめん」
母 「いいのよ、それよりあなたも早く行って、めぐみちゃん達にあなたの顔を見せてあげなさい」
俺 「わかった。じゃあ父さん、また来るね」
父 「おう!」
一同、墓地へ
ザァァァ
俺 「あれ以来だな・・。申し訳ない・・・」
墓石の前へ、、、
俺 「めぐみ・・・みひろ・・・ただいま・・・今まですまなかった・・・
お父様お母様、ただいま戻りました。今までお参りに来られずに申し訳ありませんでした」
母 「めぐみさん、ひろしが戻って参りましたよ。この子を無事に見守ってくださり本当にありがとう」
あや 「お母さん・・・」
俺 「うぐ・・・うっ、めぐみ・・・俺は・・・」
母 「あや、ちょっとこっちいらっしゃい」
母とあやはひろしのために少し離れて見守ることに。
俺 「めぐみ・・・俺ぁお前いなくなって寂しいよ・・みひろ・・・お前にも会いたい。
お前はいったいどこにいるんだよ・・・生きててほしいよ・・。
お前をだっこしておんぶして遊んだり幼稚園や学校行かせたりさせたかったよ・・・。
なぁめぐみ、俺は・・・俺はずっと抜け殻だったけど、幸せになってもいいんだろうか。
俺はいったいどうすれば・・・うっうっ」
パラパラパラ、、ポタッポタッ
母 「あれ、雨止んだわ、雨雲通り過ぎたみたい」
あや 「ねぇ見て、雲が過ぎて隙間から青空が」
俺 「雨が・・・めぐみ・・・、許してくれるのかい?俺だけ・・幸せになってもいいっていうのか?」
一粒の雨粒が、ひろしの左手の薬指にポタリと落ちた。
その時、にわかには信じがたいが左手の薬指に嵌めていたリングがスルリと滑り落ちていった。
カラーン,,,
俺 「おい、マジかよ・・・俺を自由にしてくれるというのかい・・・めぐみ・・・なんという・・・
でも、俺はお前を忘れたりはしない、どれだけ幸せになってもめぐみとみひろの事を忘れないよ、ありがとう」
母とあやにはその一部始終は分からなかったが、ひろしの抜け殻だったような心に覇気が戻ったという事は
感じ取ることができた
- 1年後 -
あや 「ほら〜お兄ちゃん起きてー仕事に遅れるよ〜」
俺 「んん・・・、あそっか仕事また始めたんだったわ・・」
父 「おはようひろし、遅刻するなよー」
俺 「朝飯はいいや、向こうで食べる、いってきまーす」
あや 「私も仕事いってきまーす、お兄ちゃん待って駅までいっしょに行こう」
ドタバタドタバタ
父 「相変わらず仲いいなあの二人は」
母 「そうねぇ。ねぇあなたあやの事だけど・・・」
父 「ん?」
母 「あの子もそろそろいい人見つけたほうが・・」
父 「まだ早いだろ。」
母 「もう25ですよ。兄離れもしないといけないのに」
父 「あと5年は問題ない。知らない虫がくっつくよりもひろしの方がマシだ」
母 「そういう問題じゃありません。前に何度かお付き合いしてた人はいたみたいなんですけれどね。
兄への思いの方が強くて結婚までいかないのもそのせいじゃないかと・・・」
父 「なに?いつあやに虫がくっついてたんだ?そんなに不埒な子に育ったのか?」
母 「心配しないでください、あの子は本当に真面目な子で健全なお付き合いをして
婚前交渉はしないらしいのです。だからこそ早く結婚してもらわなきゃ・・・」
父 「むむぅ・・・ふん、俺にはよくわからん」
- 駅 -
俺 「あや仕事は仕事は順調か?」
あや 「うん楽しいよ」
俺 「仕事なんだったっけ」
あや 「もう〜、パ ン 屋 さ ん 。ケーキとかも売ってるけどね。
ケーキ小さい頃から好きだったしね。でも作る方じゃなくレジやったり雑務の方だけどね。
割引で安く買う事はできるけど、タダで貰ったり試食したり・・ってことは無かったかな〜。
でも太っちゃうからその方がいいけどね」
俺 「食いしん坊だったあやもダイエット意識するようになったのかーえらいえらい」
あや 「もうー何よその言い方!新作が出てもおみやげに買ってきてあげないからね!」
俺 「悪い悪い、許して!食べたいわ新作。俺もケーキとか好きだしな。またフォンディーヌ食べたかったな〜」
あや 「あのケーキ屋潰れちゃったからねー、昔良く買ってたのにショックだよねぇ・・・あそこだけのオリジナルだったし」
俺 「まぁあやの働いてる店にもオリジナルあるんだろ?何か俺の味覚に合いそうな新しいものを発掘してきてくれ」
あや 「お兄ちゃんの方が食いしん坊じゃん・・・何か見つけてくるからいっしょに食べようね」
俺 「あはは、うんわかった」
あや「電車きたね、じゃあ私はこっちね。お兄ちゃんお仕事頑張ってね、また夜ねばいばーい」
俺「おう、お前もな、いてら〜」
ひろしは会社に到着した。
俺 「今日で半年くらいになるかー。営業頑張らないとなぁ・・・足腰は丈夫になったし気合いだ」
まゆみ 「ひろしくんおはよう」
俺 「まゆみさんおはよう〜」
まゆみとはひろしの同僚でありながら少し先輩のx1子持ち女性。
建設現場にいた頃の章吾とのような関係だ。
会社は小さく少人数で販売業を主としている。
まゆみ 「ひろしくんこないだの書類ありがとう」
俺 「ううん、どうってことないよ」
まゆみ 「そうだ、今日空いてる?」
俺 「んー、、OK、大丈夫」
まゆみ 「子供は親が見てくれるみたいだからお食事行きましょう」
俺 「わかったー」
- 夜 -
まゆみ 「ひろしくん、お疲れ様」
俺 「お疲れさーん」
まゆみ 「何食べます?」
俺 「まゆみちゃんは何食べたい?」
まゆみ 「和食がいいな」
俺 「和食かーいいね。どっかいい所ないかな」
まゆみ 「ここはどう?」
俺 「え、お好み焼き??」
まゆみ 「あれ嫌いだった?」
俺 「ううん、いや和食って言ったからあれって思って」
まゆみ 「お好み焼きも和食じゃない?」
俺 「ん?あ、一応そうなるか笑」
店内へ入り席へ
俺 「お好み焼きも久しぶりだなー何にする?」
まゆみ 「私はシーフードミックスがいいかな」
俺 「じゃあ俺はぶた玉で」
まゆみ 「お好み焼きって家で食べるタイプ?外派?」
俺 「あーどっちだろう。7:3くらいかなぁ」
お好み焼きも到着し、互いに箸を会話を進ませる
俺 「まゆみさんの子供って何歳なの?」
まゆみ 「8歳の男の子だよ、すごく優しい子なの」
俺 「8歳かぁ〜。小学生なんだね・・・」
まゆみ 「子供・・・好き?」
俺 「え、あ〜・・うん。好き・・かな」
まゆみ 「あっ、いけないごめんなさい・・・」
俺 「ううん、いいよ。前に話した事あったね」
まゆみ 「えぇ・・・。」
俺 「俺の子も生きてたら小学生なんだなぁと思ってさ」
まゆみ 「辛い事思い出させてごめんなさい・・・」
俺 「いいよ、俺から先に聞いたんだしさ!それよりまゆみさんも
1人で子育ては大変だね、仕事もしているのに」
まゆみ 「うん、うちは親が子供を面倒見てくれてるからまだ助かってるかな。
でも本当は母である私があの子の面倒を見てあげたい」
俺 「そうだよねぇ、子供にとってもそれがいいだろうし」
二人はしみじみと語り合い、食事を終わらせた
まゆみ 「今日はごちそうさま!」
俺 「ううん、子供によろしくね、じゃあまた明日〜」
まゆみ 「はい、おやすみなさい」
・・・
俺 「ただいま〜」
母 「おかえり〜食事は?」
俺 「済ませてきた」
母 「そう、じゃあお風呂入ってゆっくりしなさい」
俺 「うん」
・・・
俺 「お風呂♪お風呂は沸いてるかーな」
ガラガラ
あや 「キャ」
俺 「あわわ、ごめごめん」
あや 「えっちぃー!」
俺 「ごめん見ないよ、部屋にいるから上がったら言ってくれよな」
あや 「ば〜か、べ〜だ」
・・・
俺 「最近あやも反抗期だな・・・遅いけど」
ガラー
あや 「上がったよ−、もうお兄ちゃんのド変態!」
俺 「見てないって!それに兄妹なんだしいいじゃないか、昔はいっしょに入ってたんだし」
あや 「そういう問題じゃないの!」
俺 「悪かったな悪かったな。にしてもあやも大人になったなー」
あや 「やっぱり変態!バカ!スケベ!知らない!」
俺 「なんだなんだいったい」
そして風呂に入って上がった後・・・
俺 「ふぅいい湯だった。お風呂も狭くなったよなぁリフォームしたいよ」
ガラガラ
あや 「スケベ兄ちゃん!」
俺 「な、なんだよ急に。さっきのは悪かったって」
あや「最近お兄ちゃん帰り遅いよね」
俺 「ん、あぁ会社の人と食事行ったりしてるんだ」
あや 「ふーん、あやつまんない」
俺 「仕事だししょうがないだろ〜。あやも職場の人と食事行ったりしないのか?」
あや 「行くけど遅くならないもん。」
俺 「まぁ怒るなって。今度の休みどっか連れてってやるから」
あや 「え〜、どうしよっかな〜」
俺 「嬉しくないのか?冷たいなぁあやは」
あや 「連れていきたい?」
俺 「なんだよそれ」
あや 「お兄ちゃんは私を遊びに連れてってあげたいの?」
俺 「あやが連れてってもらいたいんだろ?」
あや 「もう、知らない!寝る!」
ガラー、ドン
俺 「・・・よくわかんねぇな」
後日
俺 「あやおはよう」
あや 「ふん、おはよ。私先に仕事いくね、ばいばい」
俺 「あぁいてら。まだ怒ってるのか・・・」
父 「どうだひろし、仕事のほうは?」
俺 「うん、そこそこ上手くやってるよ。それより母さん、あやになんかあった?
最近冷たいんだけど」
母 「さぁね、別に普段と変わらないと思うけどねぇ・・」
俺 「なーんか最近冷たいんだよな」
父 「お前の帰り遅いからヤキモチでも焼いてるんじゃないの?」
俺 「え?・・ぇえ〜・・・なんだそれ。まぁいいや、じゃあそろそろ行ってきまーす」
会社
まゆみ 「おはようひろしくん」
俺 「おはよ〜。ねぇねぇまゆみさん」
まゆみ 「なぁに?」
俺 「うちの妹がさ、最近妙に冷たいんだ。今まで反抗期もなかったのにいきなり」
まゆみ 「あら、例の妹さんね。そうね〜女は急に変わるからねぇ。恋でもしたんじゃない?」
俺 「マジかー。でもそれで冷たくなるもの?」
まゆみ 「冷たくなったきっかけはあるの?いつ頃とか」
俺 「んー、最近帰りが遅いとかで、親父もヤキモチじゃないのみたいな事は言ってたかな」
まゆみ 「ふふーん。なるほどね。本当に妹さんはお兄さん好きなのね」
俺 「え、それって本当にヤキモチってこと?」
まゆみ 「恐らくそうなんじゃないかなぁ」
俺 「でもお互い社会人だし仕事もしてるんだよ?」
まゆみ 「今まではすごく優しくしてたんでしょ?もしかしたら妹さんじゃなくひろしくんの方が冷たくなったりとかじゃない?」
俺 「おれー?いつも通りのつもりだけどなー」
まゆみ 「いつも上司や他の人ともお付き合いしてるでしょ、今日あたりは早めに帰ってみれば?」
俺 「うーん、そうするよー。ありがとう」
夜
俺 「ただいまー」
母 「あら、今日は早いのね」
俺 「うん。あやも帰ってきてるの?」
母 「ううん今日はまだよ」
俺 「なんだよあいつ。人には遅いと言った癖に自分も遅いじゃないか・・・」
・・・
あや 「ただいま〜」
(おかえりー)
・・・
ガラガラー
俺 「人にはさんざん遅いだの言っておいて自分がこれかよ・・・」
あや 「えっ、違うもん、今日は特別だったの」
俺 「せっかく早く帰ってきてやったっていうのにさ」
あや 「今日は仕方なかったの!」
俺 「また逆ギレか。もうついていけんわ。じゃあなおやすみ」
あや 「ちょっと、おにいちゃ・・」ガタン
あや 「酷い・・・酷いよ・・だって今日は・・・」
翌朝
俺 「おはよういってきまーす」
母 「今日は早く帰ってくるのよ〜」
俺 「はいはい、いってきます」
会社 -夕方-
俺 「終わったー」
同僚 「ひろし、今日付いてきてくれ、接待に使う料理店の下調べしておきたいんだ」
俺 「これからですか?
(そういや母さんが早く帰れと言っていたけれど、これからはなるべく早く帰宅しろって意味だろうな。
今日は仕方ないか、この誘いは大事な用みたいだしな。)
いいですよ〜、お供します。メール送っておこう。あ、電池切れそう、まぁいっか」
数時間後・・・
俺 「今日も遅くなったな〜、仕方ないか。ただいま〜」
母 「ひろし今日も遅かったのね。早く帰りなさいと言ったでしょう」
俺 「メール送ったでしょ。大事な誘いがあったんだよ」
母 「まったくこの子ったら。今日は何の日だか気づいてる?」
俺 「何かあったっけ?」
母 「あらー自分の誕生日も忘れちゃうなんて・・・」
俺 「え、なにそれ?ホント?え・・そういうこと?」
母 「夕飯はもう先にみんなで食べちゃったわよ。ケーキみんなで頂こうかしらね」
俺 「すっかり忘れてた・・・こんな時に限って携帯の電池切れるなんて・・・」
母 「昨日あやがケーキ買ってきてくれたのよ特製の。冷蔵庫見てごらんなさい」
ガチャ
俺 「あ・・・」
母 「聞いたら昨日はその特製ケーキ作ってもらうために遅くなったんだって」
俺 「そうだったのか・・・俺あやに悪いことしちゃったよ」
母 「最近あやはいろんなケーキ買って帰っては1人で食べてたのよ。
あやを呼んでおいで。みんなでケーキ食べましょう」
俺 「そういえば前約束してたな、それで帰りが遅いの怒っていたのか・・・」
・・・
トントン
俺 「あや〜、本当にごめん・・・俺その、知らなくてつい・・・」
ひろしはドア越しに語りかけた
あや 「お兄ちゃんのバカ」
俺 「本当にすまん・・・ケーキみんなで食べよう。な?」
あや 「いらない」
俺 「そんなこと言わないでくれよ頼む」
あや 「勝手に食べていいよ」
俺 「あやー・・・はぁ・・・。どうしたら許してくれる?」
あや 「どうでもいい。1人にさせて」
俺 「そんな事言うなよ、開けるぞ・・」ガラ..
あや 「入ってこないでよ!出てって!」
俺 「すまない!あや!」 深々と謝る
あや 「いいから出てって!」 兄を部屋の外に押した
俺 「(重症だなこりゃ・・・どうしたものか・・・)」
・・・(そうだ)
冷蔵庫からケーキとフォークを持って再びあやの部屋の前へ
俺 「あや、ケーキ頂きます」
俺 「うお、おしゃれなケーキだな、俺の名前まである。
これはあやが書いたのか?」
俺 「いただきます、モグモグ・・・、美味しいよ!」
俺 「本当に・・美味しいよ。あや・・・ごめんな」
俺 「このケーキのために遅くまで・・・それに約束・・・してたのにな。
俺の味覚に合うケーキ見つけてくるって・・・。それすらも忘れていたなんて
本当にダメな兄貴だよな俺・・・」
俺 「あや・・本当にごめん、でも美味しいよこのケーキ
俺が好みの味、ちゃんと覚えてくれてたんだね・・・
それなのに兄ちゃんは・・・どう償えばいいか・・」
ガラガラー
あや 「えぐぅ・・・お兄ちゃんの・・・ばか。そんなに食べたら私の食べる分無くなっちゃうじゃない・・・」
俺 「あや・・・本当に、本当に美味しいんだよこれ・・・」
あや 「分かってるもん。お兄ちゃんの好きな味、私が一番分かってるもん」
俺 「・・・ありがとな。嬉しいよ。いっしょに食べようか」
あや 「うん」
かくして二人は涙を拭きダイニングへ戻り家族と共に仲良くケーキを分け合った
それから3ヶ月ほどが経ち・・・
俺 「話っていうのは?」
まゆみ 「実は・・・もう仕事辞めようかなって・・・。」
俺 「どうして突然!?」
まゆみ 「最近、うちの親に息子の環境や教育の事を愚痴愚痴言われるようになって・・・
昨日も大喧嘩しちゃって・・・。もちろん私もその事は分かっているのだけど、
旦那もいないから私が稼がないといけない。お父さんの稼ぎでも息子の教育を担ってもらっているけれど
親もいついなくなるか分からないから、それまでにお金をより多く貯めておきたいのに・・・。」
俺 「そうだよねぇ、子供を育てるというのは教育や愛も大事だけれど少なからず家計も大事だしね・・・」
まゆみ 「ねぇ・・・ひろしくん・・・」
俺 「ん、な〜に?」
まゆみ 「ひろしくんとは今までいっしょに仕事したりご飯食べたり
いろいろお話していく中で、とても心強い同僚だったわ」
俺 「照れるなぁ・・・まぁ俺もまゆみさんのおかげで仕事も捗るよ」
まゆみ 「ひろしくんにとって、私はどんな人?」
俺 「どんな人って、今まゆみさんが言ってくれたように俺にとっても心強い味方だよ。
叶うならこれからもそうでありたいけどね」
まゆみ 「そっか・・・それって同僚でしかない・・・ってことかな?」
俺 「え、な、何を突然・・そりゃ同僚だけど、とてもいい人だなって思うし
すごく好きだよ、仕事でも尊敬でき」
まゆみ 「私も好きなんです・・・!」
俺 「え、あ、あぁありがと・・・お互いにいい仲間ってこt」
まゆみ 「そうじゃなくて、仕事とかじゃなく、ひろしくんという1人の男性として・・・
その・・・好き・・・なんです」
俺 「えっ、お、あ、ぇえ??それって・・恋愛の・・・」
まゆみ 「・・・はい、いっしょにいる中で最初は同僚として好意も持っていたのですけど、
気づけばそれが恋心になっていって・・・自分でも抑えられなくなってきたんです・・・」
俺 「そ、そうだったんだ・・あ、ヘヘ、照れるなぁ・・・嬉しいけど、突然だからその・・・」
まゆみ 「ひろしく、ひろしさん!私と結婚を前提にお付き合いしていただけないでしょうか?
女だてらに差し出がましいのは分かっています・・・」
俺 「うーん・・・いや〜さぁ、俺もまゆみさんの事は好きだし、素敵な女性でもあるなと思っていたけれど
結婚ってなるとまたちょっと違うというか、その・・・俺もよく分からないんだ」
まゆみ 「そう・・・ですか。そうよね、ひろしくんも過去に辛い思いをしてるし、やっぱり心の中では奥さんの面影が残ってるんだもんね・・・
ごめんね、変な事言っちゃって・・・」
俺 「いや、別にそういうことではないんだよ。妻の死とはちゃんと決別できた。
でも、俺まだ再婚とか考えてなかったから、あまりにも突然でびっくりしてるというか・・・
ごめん、返事、もう少し待ってくれないかな?」
まゆみ 「はい・・・待ってます」
俺 「うん、ありがとう。ハハ、なんか変な空気になっちゃったね」
まゆみ 「ですね・・うふふ」
俺 「さっきから所々敬語になってるから俺も緊張しちゃうよ〜」
まゆみ 「それもそうね、今日はもうお開きにしよっか」
俺 「そうだね〜、まぁまだいっしょに仕事できると思うし明日からもよろしく!ということで」
まゆみ「 うん、こちらこそ。」
そして二人は店内に入った時とは異なる空気、
例えるなら初恋をした思春期の男女の、恥じらい秘めた睦まじい距離を取りつつ店を後にした
・・・
俺 「ただいま〜」
(おかえりー)
あや 「お兄ちゃんおかえり」
俺 「あや、今日遅くなってごめんな」
あや 「ううん。もう平気だよ」
俺 「そうかー」
あや 「私今日からね、ケーキ作りをじっくり見させてもらえる事になったの。
これから勉強しながら、お金貯めていつか学校に通って私も作る側になる」
俺 「あ〜、そうか〜それはすごいなー応援してるぞー」
あや 「ん?お兄ちゃん大丈夫?」
俺 「え、え、えと何だっけ職人目指すんだっけ」
あや 「そうだけど、どうしたの?なんか上の空」
俺 「なんでもないよ、、いやーあやすごいな!マジで兄ちゃんはあやの夢を応援してるぞ」
あや 「うん、いつかお兄ちゃんには私がいっぱいお菓子作ってあげるね」
俺 「OK、楽しみにしてるよ。今日はそろそろ寝ようかな」
あや 「やっぱり大丈夫?」
俺 「うん、眠くなっちゃってね、じゃあおやすみ」
あや 「おやすみ・・(やっぱり変。ポワーンとしてる)」
翌日、突然その日はやってきた
社長 「ひろしくん、実は折り入って相談があるのだが・・」
俺 「はいなんでしょうか社長・・」
社長 「君は実に頑張ってくれている。うちは小さな会社だけど海外も市場ターゲットにしているのは
分かっているよね。社員も少ないながらも交代制でそれぞれ出張営業やマーケット獲得に行ってもらってる」
俺 「はい・・・ということは・・」
社長 「そう。君も仕事が板についてきたし、海外出張も君の番が来たということだ。どうだね?行ってみないかい?
早い時期から経験しておくと、あとになって役に立つ」
俺 「どれくらいの期間でしょうか?」
社長 「なーに、たったの3ヶ月だよ」
俺 「左様ですか、、、出張先はお決まりでしょうか?」
社長 「今回はここ、T国なんだ。商品の指向性がマッチしているんだ」
俺 「て、T国ですか・・・!」
社長 「ん、なにかあるのかい?」
俺 「い、いえ問題ありません」
社長 そうか、じゃあ君に頼んだよ。日時は来週空けからだ、よろしくな」
俺 「分かりました。精一杯努めさせて頂きます。」
まゆみ 「すごいじゃない、とうとうあなたにも任されるようになったのね」
俺 「うん・・・3ヶ月か〜。そういえば返事・・・まだ先になってしまいそうだね」
まゆみ 「ううん、全然構わないよ。気にせず行ってきてしっかり成功させてきてね」
俺 「うん・・・」
・・・
夜
母 「そうなの!?」
父 「海外出張かーいいなぁ」
あや 「長いの?」
俺 「期間は3ヶ月で来週頭からなんだけどさ・・・」
父 「なんか引っかかるのか?」
俺 「実は・・その・・T国なんだ・・・」
母 「ええっT国って・・あなた」
あや 「残酷な運命のいたずら・・・」
母 「あなたはどうしたいの?」
俺 「うーん・・まぁ行くと言ってしまった以上はね」
父 「おい、ひろし。しゃきっとせんかい。お前はこの数年いろんな壁乗り越えてきたんだろ」
母 「あなた・・・」
俺 「うん・・・」
あや 「断る事はできないの?」
父 「あやは黙っとれ。男には乗り越えないといけない壁がいくつもある。それだけだ」
母 「出発までまだ時間あるから、ゆっくり準備をしておきなさい」
- 土曜の夜 -
プルルルル プルルル
「もしもし?」
俺 「あ、どうもお久しぶりです所長」
修二 「おー、ひろかー元気にしておったか?どうしたんだ?」
かくかくしかじか
修二 「なるほどなぁ・・・それで迷ってるのか?」
俺 「迷ってるわけではないですけれど、行ったらまた心が折れてしまいそうで・・・」
修二 「ふむ・・・。なぁひろよ。俺もかみさんが死んでからはあらゆるものが憎くて怖くて辛くてな。
背中を押してもらっては立ち止まりまた押してもらってはで、気づけば誰も押してくれる人がいなかった。
そしてもう死のうと思っていたんだ。そんな時にな、親しかった友人がどうせ死ぬなら今日だけは
たくさんハジけて笑って過ごそうと行って誘ってくれたんだ。それで美味いものをたくさん食べて
遊んで笑ったり怒ったり泣いたりしてるうちにな、アホらしくなったんだ。
あぁまだまだ俺にはこれだけ楽しめる感情が残っていたんだなって。それからは今日幸せでありたいと願うように生きてからは
ずいぶんと楽になったもんだ。そんな俺でも、今守るべき人が2人できたんだ。」
俺 「もしかして、あそこのママさん?と、2人ってことは・・」
修二 「そうだ。お互いに40が近いっていうのによ。俺もまた幸せになれたんだ」
74 :
Mr.名無しさん:2011/09/10(土) 19:30:17.73
ひろしがんばれ
75 :
Mr.名無しさん:2011/09/10(土) 19:58:47.28
突然のことだった
ひろしは社長に剃毛されアナルにずっぽしバイブ突っ込まれてしまう
さらには極小ビキニを着せられ、首輪にリードで野外露出調教、下腹の贅肉を鷲掴みにしながら豚呼ばわりされつつ後背位で種付けされてしまった…
76 :
Mr.名無しさん:2011/09/10(土) 20:08:43.37
アナルから滴る精液
醜い欲望の果てのそれは限りなく白く、ひろしに染み込んでいった
俺 「おめでとうございます」
修二 「だからよぉ、お前も楽に生きろ。いろいろ張り詰めて考えるな。今日は今日、明日は明日。
1日迎える度に今日を満喫してやるって思えばよ、少しは楽になるんじゃないかな」
俺 「所長・・・ありがとうございます!俺、所長に電話してよかったです」
修二 「はっはっは、そうか。いつか余裕できたら赤ん坊見に来てくれよな」
俺 「はい、本当にありがとうございます」
修二 「いいって事よ。あとな章吾は別の現場に移ったが下に指導できる立場になって人望できてきてるみたいだぞ」
俺 「へぇーあの章吾がなー。みんな頑張ってるなぁ、俺元気出てきました」
修二 「あぁ。でも他人とは比べる必要はないからな。人にはそれぞれ、人の分だけ用意された壁があるんだ。
みんな自分の壁に立ち向かうだけで、他人とは比べる必要はないんだからな」
俺 「はい!ありがとうございました。では、また機会があればお電話します」
出発日・・・
俺 「じゃあ行ってきます!」
あや 「気をつけて行ってきてね。おみやげなんて気にしなくてもいいからね〜!」
母 「気をつけてね」
父 「大きくなってこい」
そしてひろしは空港へ行き、T国へと旅だって行った。
T国
俺 「ここがT国・・・(めぐみ達はこの空港に戻る事はなかったんだな・・・)」
クムイット 「あなた平崎ひろしさんですか?」
俺 「はいそうですが、あなたが同行人兼通訳の・・」
クムイット 「私クムイット。よろしく。あなた泊まる所に案内します」
ホテル
俺 「(普通の民宿みたいな所だなー。まぁ3ヶ月も滞在するししょうがないか)」
それからひろしはクムイットを通じビジネスと観光を満喫した
2ヶ月も経ったある日
クムイット 「この地帯、有名なハイキングの所ね」
俺 「こ、ここって・・・」
クムイット「ここいろんなコースある。あっちはもう使ってない、雨でコース壊れたりして
禁止になった所もある」
俺 「あ、あの・・ここ降りていいですか?見たいです」
クムイット 「大丈夫だ」
俺 「ここハイキングしたらどれくらいかかる?時間」
クムイット 「短いとこ20〜30分、長いとこ1日かかるとこもある」
俺 「実は、4〜5年ほど前に鉄砲水で観光客が・・」
クムイット 「マニラム歩道ね、あそこはもう使われてない、観光客入ってもダメ」
俺 「その現場を一番近くで見えるコースはないのですか?」
クムイット 「鉄砲水で地形変わった。何個かコースも流された。入り口しか見えないね」
俺 「ではその入り口だけでもいいから見せてください」
そして入り口に案内される
クムイット 「ここだ、悲しき道よ」
ひろしは吸い込まれるように入り口を呆然と眺める。
そこはもう道の入り口ではなく既に森の一部となっていた。
そしてその場で膝をつき、お祈りをはじめた。
クムイット 「あの時の観光客、日本人もいたね。知ってた人かい」
俺 「・・はい。妻と娘、妻の両親がいました」
クムイット 「なんてこと、かわいそうに・・・」
俺 「お願いがあるのですが、遺体が発見された川って人が入れる場所でしょうか?
そして行ってもよいでしょうか?」
クムイット 「チャニット川のほとりね。あそこは浅いから大丈夫だよ」
そして川へ案内される
クムイット 「ここの上流はいろんな川と繋がってる。ここ浅いからよく死体流れ着く」
俺 「ここに・・・めぐみ達は横たわっていたのか・・・寒かっただろう辛かっただろう・・・」
またそこでお祈りを済ませたひろしは川を後にした
あやたんスレじゃねーか懐かしいw
生きてたんだな
>>1 今から全部読むわ
車で近くの村へ寄る
クムイット 「ここ小さな集落。貧しいけれどみんな明るい」
俺 「そうですね、みんないい笑顔をしている。子供がやけに多いですね」
クムイット 「孤児の施設がある。ここは全て彼らの庭のような自由な場所。
安全でのびのび暮らせる。でも赤ちゃんのまま捨てられていく子も多い」
俺 「酷い・・・」
ひろしは車を降りて周辺を歩いてみる
日本や文明の進んだ場所に比べれば決して良い環境とはいえない。
それでも多く子供達は目い輝きを持っていて、明るく振る舞い
楽しげな笑い声をあげて走り回っている。
少し歩いた所で、グループを作って固まって遊んでいる子供達を発見した。
その時、ひろしは信じられないものを目にして体が固まってしまった。
俺 「み、みひろ?」
ありえない。なぜここで彼女に似た子がいるのか。
いや、きっと他人のそら似だろう。
そもそもあれから5年近く経つ。生きていたとしても姿が変わっているはずだろう。
しかし、それでもひろしには直感で感じ取ったのである。
その瞬間、ひろしは時が止まっているかの如く感じて、そのままグループへ近づいていく。
俺 「みひろー・・・みひろー、みひろなんだろ!」
1人の少女の両腕を掴みながらそう叫んだ
少女 「ミィロ?タウラォ、ウムパームプ?」
少女は知らない人に声をかけられたかの如く驚き
仲間達とその場を逃げ去った
クムイット 「ひろしさんー、どうしたー?ここいたかー」
俺 「娘・・・」
クムイット 「え?」
俺 「娘が・・みひろが生きていたんです」
クムイット 「院長に聞いてみましょうか」
クムイット 「byunimhrsirvnewvkljviqvr...」
院長 「kvikld?rvpihtrrqvvhtbv...」
クムイット 「あの子は川縁に住んでいる老夫婦が連れてきた子のようです」
俺 「やっぱり・・・その老夫婦に会いたいと伝えてください」
クムイット 「jvirrbrirr;rprbotbtpoqr1....」
院長 「xcvbnj.iuynbtvcvtnujimkjuyhtvrce...」
クムイット 「連れていってくれるそうだ」
そして一行は院長の案内でさっき訪れた川よりも上流の、山の方へ案内された。
クムイット 「この家のようです」
コンコン
そして中から老いたお婆さんが出てきた。
院長は一連の話をお婆さんに伝え、お婆さんから語られた話を
クムイットが通訳した
クムイット 「5年前のあの事故があった日、大雨の中で家に戻ってみると雨よけの
下にあの子供がいた。長く子供ができなかった私たち夫婦へ神からの贈り物かと喜んだが
もう老いた私たちに最後まで育てる自信もなく院に預ける事にした・・・と言っています」
俺 「そんなことが・・・でもなぜみひろだけ・・・」
クムイット 「それでも生きていたからよかったじゃないですか」
俺 「ああ・・・。しかしなぜみひろは逃げたんだ。俺のこと覚えていないのだろうか・・・」
クムイットはその旨も院長に訊ねてみた
すると院長は辛辣な面持ちで語り始め、例によってクムイットが通訳した
クムイット 「やっぱりそのような事が・・・。実は彼女が我が院に来た時高熱で3日ほど寝床についていました。
彼女が回復して目覚めた時、彼女は何も喋らなくなってました。時間をかけて他の子達と同じように育てていくと
私たちと同じ言葉を話せるようになってきました。彼女がもっと多く話せるようになった頃、過去の事を聞いてみたのですが
何も覚えていないと言いました。大きなショックにより記憶を失ったのでしょう・・・」
俺 「なんてことだ・・・でも彼女が生きていてくれただけでいい」
クムイット 「いったん院に戻りましょう、何か彼女の救いになれるかもしれない・・と言っています」
そして3人は院に戻った。
院長 「pamuwum,vioesdvhur」
院長は彼女を呼び、院長室へ彼女がやってきた
ひろしは今目の前にいる愛娘、みひろに釘付けであった。
91 :
妹欲しい ◆9cte0H/Afg :2011/09/10(土) 23:55:47.25
俺 「ちょっと、いいかい?これ・・・」
彼女が首にかけていたお守りを手にとって見ようとすると彼女は拒んだ。
クムイット 「(院長)彼女が来た頃からこの袋を持っていて、ずっと手放さないそうです。彼女に見せるよう頼みます」
俺 「ありがとう・・・」
そういってひろしはお守りを見せてもらった。
袋の中を開けてみると中には写真が入っていた。
俺 「こ、これは3人で撮った写真・・・」
彼女は一度も中を開けた事がないようで中にそのような紙が入っていたことに驚いた
その写真を彼女にも見せてみると、彼女は唖然とし、しばらくした後、言葉をそっと発した
「マ、マ・・・マ・・・パ・・・パ・・・」
俺 「みひろ!??」
途端、彼女は涙を流した
みひろ 「みひろ、ママ・・・yjvujIbfkktn...あめyhuvrjrb」
俺 「思い出したの・・か?みひろ・・」
みひろ 「ぱ・・ぱ?みひろ・・・パパ!evrbbkjafe」
そういうと彼女はひろしに抱きついた
クムイット 「彼女、思い出したようですね・・・、院長が引き取るか聞いてます」
俺 「彼女はそれが幸せなのだろうか・・・?言葉もこの国の言葉を覚えたし友達とも楽しく過ごしているし・・・
ここで無理に日本に連れて帰っても不幸なんじゃないだろうか・・・」
それを院長に伝えると院長はみひろに訊ねた。どうしたいかと。
クムイット 「(院長)彼女はあなたと共に暮らしたいそうです」
俺 「でも・・・」
クムイット 「(院長)ここは孤児院です、子供達は貧しくても心豊かに育てていますが、
それでも子供には愛してくれる親が側にいることが一番いいのです。あなたはこの子を愛していますか?
この子はあなたの愛を求めています。愛しているならあなたも彼女の気持ちに応えるべきでしょう」
俺 「わかりました・・・」
そうして、いろいろあってひろしは日本に帰国する前に娘を迎えにきて
共に日本へ帰っていった。
東京
俺 「みひろー、覚えているか?ここがお前の生まれた街だ。」
みひろ 「huvrfef...」
俺 「そっかー、日本語はまだ全部覚えてないもんなー。外国人向けの日本語学校の方がいいのかな」
・・・
俺 「ただいまー」
母 「あら、ひろしおかえりー!」
俺 「母さんただいま。実は・・・信じられない事が・・ほら!」
ひろしの後ろに隠れていたみひろが姿を現す
母 「え・・・、み、みひ・・ろ?」
俺 「生きていたんだよ、あの国でみひろは・・!」
母 「そ、そんな・・・信じられない・・・みひろ、あなたなのね・・・おいで、みひろ
おばあちゃんにあなたのお顔をもっとよく見せてちょうだい!」
母は涙を浮かべ身震いしながら、みひろの頬に触れた
数時間後
父 「まさかこんなことがあるなんてなー」
あや 「うん・・私もびっくりして涙が止まらないよ・・・」
後日、この事は温かいニュースとなり世間を賑わせた
みひろは外国人編入可能な普通の小学校へ入学した
時は進み、
それから3年後・・・
まゆみ 「ゆうきー、みひろー学校の支度しなさい〜」
ゆうき 「はーい、みひろ行くぞ〜」
みひろ 「うん、待ってお兄ちゃん」
(じゃあ行ってきまーす)
俺 「仲いいな二人とも、あの子らももうすぐ中学生かぁ」
まゆみ 「あなた達兄妹みたいになるかもね。そういえばあやちゃんは元気?」
俺 「うん、あやも夢を叶えて今勉強のために海外に行ってるよ」
・・・
みひろ 「おにいちゃーん、まってぇ」
ゆうき 「全くみひろは。お兄ちゃんがいないと何もできないなぁ」
みひろ 「みひろ、お兄ちゃんが大好きなんだもん」
ゆうき 「そうか、お兄ちゃんもみひろの事大好きだよ。みひろの事は一生お兄ちゃんが守ってあげるからな」
こうして、兄妹純愛物語は受け継がれていくのである。
Fin
100 :
Mr.名無しさん:2011/09/11(日) 00:27:02.37
乙!
昔と違ってテレビドラマみたいな流れになったな。
1の成長に合わせずに年齢は固定で良かったのにな
なんだこのスレ
次はみひろたんの物語が始まるのか?ハァハァ
103 :
Mr.名無しさん:2011/09/11(日) 01:12:43.00
マジキチ
104 :
Mr.名無しさん:2011/09/11(日) 03:33:37.14
懐かしい!妹ほしい元気だったか?
これから読ませて頂くよ
105 :
Mr.名無しさん:2011/09/12(月) 01:12:06.20
懐かしいなおい、くそ
106 :
Mr.名無しさん:2011/09/12(月) 23:19:44.50
僕のあやたんは?
107 :
Mr.名無しさん:2011/09/12(月) 23:52:12.06
質落ちたな。なんかこう、萌えない
108 :
Mr.名無しさん:2011/09/13(火) 12:30:41.85
もっと萌えさせてくれー!
109 :
Mr.名無しさん:2011/09/14(水) 04:03:13.75
みひろたんgae
110 :
Mr.名無しさん:2011/09/19(月) 11:14:52.48
あげ
111 :
Mr.名無しさん:2011/09/19(月) 20:51:15.65
可愛い女子大生を剃毛しておまんこにずっぽしバイブ突っ込んだまま極小ビキニを着せ、首輪にリードで野外露出調教、下腹の贅肉を鷲掴みにしながら雌豚呼ばわりしつつ後背位で種付けしたい
112 :
Mr.名無しさん:2011/09/20(火) 21:53:38.27
('∀`) あやたんっ!
(( ( つ つ
),ィ⌒( =`Д´) いやぁーっッ
(_(__人__,つ 、つ
どぴゅぴゅ
113 :
Mr.名無しさん:2011/09/21(水) 02:27:22.19
あやああああああああクンカクンカ!!