1 :
Mr.名無しさん:
2 :
あい ◆ai21/5wMe6 :2006/11/21(火) 11:10:56
2222
3 :
Mr.名無しさん:2006/11/21(火) 11:11:01
2
スレ立て乙
前スレどうすんの?
埋めないほうがいいか
スレ立てありがとうございますd(^-^)
今帰宅中で携帯からなのですが、
帰ったら早速書かせていただきます。
しばしお待ちを〜
1です。
>>6さん
前スレ、もう少しありますので、
出来れば使い切って頂ければと思っております。
先生方、宜しくお願い致します。
こんばんわ〜、だいぶ遅くなってしまいました^^;
ではこのスレ一発目書かせていただきますね。
話し終えた沙奈の顔はすごく満足そうな笑みで満ちていた。
真っ暗な闇の中その輝く一輪の花のような笑顔が咲いていた。
「そっか〜、そんなこともあったっけ・・・」
亮平は黒いわたがしのような雲に満ちた空を見上げて言った。
「うん、あの時からかな・・・」
「空のことを好きになったのが?」
「えへへ、そうかな」
沙奈は舌を少し出して照れているしぐさを見せた。
「でも嬉しかったよ、亮平」
「何が?」
「初めに気づいてくれたじゃん、あとあの言葉とか」
「あ〜、空が鈍感すぎるだけ」
「あはは、そうかもね」
沙奈は突然良平の前にちょこんと立った。
「どした?」
「ありがとう、亮平」
沙奈は先ほど以上の笑みを浮かべて言った。
「お、おう」
(か、かわいい顔するじゃんか・・・)
亮平は思わず顔を背けた。
「どしたの?」
「な、なんでもねぇよ」
「も〜亮平にはこれからじゃんじゃん協力してもらうからね」
「へぇ、あの葵ちゃんと勝負しちゃうんだ〜。やるね」
「な、そうかな〜とは思ってたけど、やっぱ葵ちゃんもそうなのかな?」
「見てりゃわかるだろ、それくらい」
「う〜、が、頑張るもん」
「ライバルは学園アイドル候補だからね〜、どうなるやら」
「が、頑張るもん・・・」
「なっはっは、頑張れ」
「う〜」
雨がポツポツと地に音を立てる。
「チッ、降ってきやがった、沙奈ちゃん急ぐよ」
「あ、ごめん。ボクサンダルなんだけど・・・」
すると亮平はすっと沙奈を背にかがみこんだ。
「乗って」
「うん、ごめん。ありがとう、亮平」
「沙奈はすっと亮平の肩に手をかけた」
「しっかり捕まってろよっと」
亮平は雨の強くなっていく中を走った。
「亮平大丈夫?重くない?」
「うん、沙奈ちゃんビックリするほど軽いからさ、飯食ってんの?」
「食べてるよ〜。でもなんでか大きくならないんだよね〜」
「だよね〜、小さいよね〜胸も・・・、ウグッ」
後ろから細い手が首に巻きついて、見事なスリーパーホールドがかかる。
「なんで、そんなコト言っちゃうかな〜亮平君は〜!!」
「な、ぎ、ぐるじいって・・・」
今日はこの編で〆させてもらいますね。
このスレでもよろしくお願いします。
でははノシシ
15 :
さくさく:2006/11/23(木) 08:49:46
お疲れ様です。
最近、カップヌードルのフリーダムがおもしろそうと思っています。
あれ、映画より小説むき感じがしますが
ところで前スレの残りで短編載せたいのですが
よろしいでしょうか?
まったく違う話なんですが
後15レスくらいしか残ってないけど
それで足りるならやってイイと思うけど
17 :
Mr.名無しさん:2006/11/24(金) 01:14:28
前のスレ1000いくまえになくなりました。
3つだけ書いたのですが残念です。
このスレ続いてたんだw
糞財布スレの時のエロな話から、ここまで発展するとわ
これからもがんがれ
ほ
20 :
Mr.名無しさん:2006/11/25(土) 20:02:45
残り14スレに書き残そうと思ったんですがなくなったため他のとこに書こうと思います。
創作板ででもいいですが描いていいとこってありますか?
ここでもいいんですが
ちょい邪魔になると思うんで他のとこに残したいです
あげときます
>>20 内容によっちゃあここでもいいぜ、人いないし作者あんま増えるのは困るが短編ならOK
作者増えても困らないし短編もOK
23 :
さく:2006/11/26(日) 11:08:46
描くあらすじは
ある日、怪物が現れるようになった。
警察は…社会は…人は僕に何をしてくれるだろう。
そして僕は何ができるだろ。
ってな感じです。戦える三人を取り囲む周りを含め怪物が現れたらどうなるか?みたいのを描きたいんですよ
さくさく先生に名前が似てるのが気になる
>>24 すいません
本人です。
ときどき似た名前で略したやつ全部ぼくです
まぁぶっちゃけ仮面ライダーのパクリなんでしけどね
15スレぐらいで1話おわります
26 :
Mr.名無しさん:2006/11/26(日) 20:22:32
>>25 えwww
じゃあモーマンタイでOKですよ
お願いします
雪が降っていた。
低く薄暗い空から舞い落ちるそれは、
いつも静かな街をより深い静寂に包み込み、あたりを等しく純白に染め上げる。
吸い込んだ空気がツンと鼻の奥をくすぐった。
いつの間にか手袋を無くしてしまった右手はすっかりかじかんで、思うように動かない。
空を渡った風が公園の木々を揺さぶって、雪化粧を少しだけ払った。
夜を照らしたイルミネーションも、はしゃいだ人々の声も、もう聞こえない。夜と朝の間にある、空が寝ぼけ眼をひらくほんのひととき。
今日はクリスマス。
夢を信じるすべての人に、等しく小さなともし火を与えてくれる、暖かい日。
僕、中川敏正は今日も一人で、帰りの電車を待っていた。
安物のコートの奥で首を締め上げていたネクタイを少し緩めると、少しだけ何かから開放されたような気分になれる。
金曜の夕方、ささやかな喜びの時間だった。
しかし、ホームにあふれる人々や、駅の向こうに見えるデパートの飾りつけをが目に入ると、
そんな気分があっというまに薄れ、やりきれない寂しさがこみあげてきた。
会社から帰るサラリーマンの中にまぎれた幾組ものカップル達と
まだ2週間も先だと言うのに派手に彩られたクリスマスを知らせるショウウィンドウ、そして恩着せがましくあちこちから聞こえてくるクリスマスソング。
「ったく」
そう。僕はクリスマスが嫌いだった。
いつのころからか、クリスマスが、両親からケーキとプレゼントをもらえる日から、
恋人と過ごす特別な日えと変わる。そんな変わり目を素直に迎えられず、
いつまでも一人で過ごし続けてきた僕にとって、
12月24日は自分がいかに寂しい人間であるかを突きつけられる一日だ。
電車の中で隣に座ったカップルはタウン情報誌のクリスマス特集記事を二人で眺めて、あれこれと予定を立てていた。
被害妄想とわかってはいても、
まるで一人で過ごす自分をあざ笑っているように聞こえてしまい、
イヤホンを取りだして音楽を聴いた。いや、曲など耳に入ってはいない。単に耳に蓋をしただけのこと。
「あぁ、早く終わらないかなぁ…」
続く
>>27 これは・・・?新先生なのか・・・
どちらにしろ期待!!
>27の続き
電車に揺られて、アパートに着いた頃にはすでに日もすっかり落ちて、
夏の間このワンルームを蒸し風呂へと変えた小さな天窓からは星空が見えていた。
服を着替えて近所のコンビニへ、ペタペタとサンダルをならしながら歩く。
僕が住んでいる町はとある地方都市のそのまたベットタウンで、人口は少なく、
少し自転車で足を伸ばせばすぐに畑や自然の山が広がっている。
ほとんどが地元の人たちで、僕のような独り者は少数派だ。
一人分の弁当といかにも体に悪そうな清涼飲料水を調達して部屋に戻ると、
部屋の前に宅急便の配達がちょうど荷物もをってドアをノックしようとしていた。
実家の母親から荷物が届いたようだ。就職と同時に一人暮らしをはじめてもう2年になるが、
こうして毎年、冬になると衣料品やウチでついた餅などが送られてくる。
それにしても今年はずいぶんと多いようで、ダンボール箱が二つもあった。
「いったい何を送って来たんだ?」
部屋に入って箱を閉じているガムテープに手をかけたところで、インターホンが鳴った。
またお届けものだろうか?それとも新聞の集金か?いやいやそれは先週来たばかりだ。
通販もここしばらく使ってないしいったいなんだろうか?平和な田舎街では悪質な訪問販売も縁が無いしなぁ
一度据えた腰をもう一度上げるのはおっくうではあったが、もう一度鳴った呼び鈴にうながされてドアへと急いだ。
「はーい。どなたですかぁ?」
「こんにちは、敏正さん。今日からしばらくご厄介になります」
そこには女の子が居た。
「へ?」
年の頃は12,3歳くらいだろうか?
ジャンパーにミニスカートとラフな格好をした少女が、
肩にかかるくらいの髪をミトンの手袋をした右手でなでながら、にっこりと微笑んでいた。
当然ながら、こんな年の若い女の子の知り合いは居ない。実家に住む妹ですらすでに社会人だ。
「あ、あの?どちら様でしょうか?部屋をお間違えでは?」
まさか隣の部屋のおっさんが呼んだロリータデリヘルとかじゃないだろうな?
「いいえ、私は中川敏正さん。貴方を訪ねてきたんですよ」
続く
うわぁ、ベタベタな萌え漫画的展開だ
自分で書いててなんだけど・・・・
つい自分も書いてみたくなったんではじめたんですけど
続けさせていただいてよろしいでしょうか?
ちなみにどれくらいの長さになるかは検討もつきません。
>>31 構わん構わん、ここはもともと妄想スレだしなwww
新先生でよろしいな?
新先生お疲れ様です。
期待してます、頑張ってください^^
さて、僕も頑張って書きたいと思います。
*
「無事でいてくれ。葵!!」
そんな二人がじゃれあっているころ・・・
空は異次元空間とも呼べる歪んだ世界を駆けていた。
小さいころの葵の姿をした何かが俺を手招きする。
「こっち、こっち、うふふふふ」
「畜生、どうなってやがるんだ」
突然の葵の失踪、廃校内での天変地異、幼いころの葵の姿をした何か
そんな異常自体の中俺を動かすのは葵との約束。俺自身の誓いだった。
すっと一つの教室の中へ入っていく。
他の教室とは違う大きな扉になっていた。
「ここに・・・葵!!」
俺は勢いよく扉を蹴り破った。
そこは結構な広間の真ん中に葵が倒れていた。
「葵、おい、葵!!」
俺は葵の所へかけより、軽く頬を叩く。
「う、う〜ん。あれお兄ちゃん?」
「お、お兄ちゃん?」
「あ、え、あ、空、空、なんでもないよぅ」
俺が心配して顔が真っ青な反面、葵は頬を真っ赤に染めていた。
「まぁ、大丈夫そうだな、なんでこんな所に?」
「なんでって?あれ?ここどこ?」
「俺が知りたいよ。葵は記憶がないのか?」
「うん、全然。突然ふわっとなって、小さいころの夢を見たんだ
それで、さっきお兄ちゃんって・・・」
「あ、そんなこともあったか・・・」
葵はしばらく俺のことを訳もなくお兄ちゃんと呼んだときあった。
気にはしてなかったけど、そのうちその呼び名も消えたっけ。
「まぁ、事情はあとで聞く。とにかくヤバイ雰囲気がする、
とにかくここを出よう」
「そういう訳にはいかぬなぁ・・・」
突然現れた幼い葵は姿を変えた。
「くっくっくっく」
十代後半、俺たちと同じくらいかもしれない女性。
しかし、その両手には大きな鎌が握られていた。
「久しぶりの客人だ。楽しませてもらおうかぁ」
その女は鋭い眼光で葵を睨むと葵は女の元へ向かって歩き出す。
「葵!?おい、行くな」
しかし、葵は俺の制止を振り切って進んでいく。
その時見た葵の表情は人形のように無表情で目の色が青く変わっていた。
「おい、何をしやがった。このやろう!!!」
女に飛び掛るも、見えない波動よって、跳ね返される。
「お主には愛があるか?」
突然の女の意外な問いかけに俺は驚いた。
「何、愛?」
「この女への愛はあるのか?」
「ふ、そうだな。絆のという名の愛ってコトにしといてくれるか」
「おもしろい」
そう言うと葵に向かって鎌が振り下ろされる。
「葵!!!」
ザクッ
その鎌は深々と刺さり、血を滴らせていた。
間一髪。
といったトコだろうか、何とか助かった。
「空ぁ、血が・・・血が・・・」
葵は自分を取り戻すと俺を見て泣き震えている。
「へへ、大丈夫だったか?」
俺は精一杯の笑顔を作ったつもりだった。
俺の背中には深々と鎌が突き刺さっている。
なんとか俺は葵を守ることができた。
「なぜ・・・だ。なぜだぁぁあああぁぁぁ!!」
女は再び鎌を引き抜き何度も俺に突き刺す。
「やべぇかな・・・痛みすら感じないや・・・」
「なんで?どうして?」
「決まってんだろ、葵は俺が守るそう言ったじゃねえか」
「空ぁ・・・空ぁ、死んじゃ、嫌ぁぁぁぁぁああああ!!」
「ごめんな、お前は逃げろ、体の自由がきかねぇんだ
おい、そこのやろう、俺はどうなっても構わん、だが葵に指一本でも
触れたら地獄の底からでも這い上がってテメェも引きずり込んでやるからな!!」
「いやぁあああ、嫌あぁぁ、空を置いて逃げられるわけないじゃない・・・
いつまでも、一緒だよ・・・」
今日はこのへんで〆です。
ん〜当初より大分ショッキングになっちゃたなぁ・・・。
これからどうなるのか?
とか続きを読みたいとかそういうのを書きたいなぁと思ったので
そんな感じになればいいなぁと思います。
そうすると創作意欲もわくのでw
では、先生方頑張ってください^^ノシシ
お疲れ様です
しかしなんだかだんだんファンタジーにwww
>>30の続き
「い、いやたずねてって言われても…」
「美智子おばさんから連絡が行っていると思いますが?」
美智子おばさん?ああ、お袋のことか…そういえばそんな名前だったな。
「私の荷物も今日届いているはずですよ。」
「荷物?そういやさっきダンボールが二つウチから来てたけど」
「はい。それ、私の荷物です」
そう言って少し首を傾げてみせる仕草はなんだかこの少女にとても似合っていた。
僕は一回りも違う年齢差も忘れ、ほんの一瞬だが不覚にも心を奪われかけてしまった。
「い、いや、いやいやいや、お袋からは何も聞いてないし、荷物だってあれは僕の実家から…」
「じゃあ確かめて見ましょう、
まずおば様に電話して、それからダンボールを開けてみましょう
うん、それで万事解決!」
胸の前で小さなこぶしをぐっと握って、
少女は僕に何一つ疑うことは無いといわんばかりの自信たっぷりな笑顔を見せた。
「さぁさぁはやく、善は急げです!」
今度は背中をぐいぐいを押され、部屋の中へと押し込められてしまった。
それでも所詮あいては女の子、嫌だと思えば簡単に振り払えるほど少女の力は弱く、優しかった。
しかし、いや、だからこそ、僕はその背中に触れた暖かな手を振り払うことはできなかった。
「もしもし、お袋?なんか急に僕のところに女の子が…」
『あぁ?女の子?ああ、千里ちゃんね。何今更いってんの?
前からちゃんとあんたに話しといたでしょう、
ちゃんと12月までに部屋かたずけておけって』
「はぁ?何言ってるんだ?そんな話一度も??ってかこの子いったい何処の誰なのさ?」
『あんた寝ぼけてんの?父さんの田舎の親戚筋の木野倉千里ちゃんにきまってるでしょ』
「いや、俺そんな名前今日はじめて…」
続く
>>40の続き
『いつまで寝ぼけてるのかねこの子は、ったく幾つになっても…
あちらの家をしばらく改装する都合でしばらくどこか住むところが必要だから
親戚一同で木野倉さんの一家を面倒見るって話しておいたじゃないか。
ウチでは千里ちゃんと妹の菜穂ちゃんを預かることになって、
千里ちゃんはあんたの部屋に住ことにするって、あんたもそれでいいって自分で言ったじゃないか、
その若さでもう痴呆症かい?いいからとにかくちゃんと面倒見るんだよ、
むしろその様子じゃあんたが面倒みてもらわなきゃならないかね、
もう切るよ電話代だってタダじゃないんだろ』
「お、おい待てまだ話は!」
切りやがった…いったいどうなってるんだ?
僕の脳みそにはこの少女、お袋が言うには木野倉千里と言うらしいが…のデータは一切記憶されていない。
何度も親父の田舎には遊びに行ったが親戚筋にこんな女の子は居なかったと断言できる。
新手の逆オレオレ詐欺か?それともごく一部の記憶だけが都合よく改変される記憶障害でも発生したのか?
まるで現状が認識できんぞ。
「と、いうワケです。
田舎の家の都合でしばらく他所でご厄介にならなくてはならない事情が出来、
やむなくこちらに参りました。ふつつか者ですが、しばらくの間よろしくお願いします」
何時の間にか千里ちゃんは僕の前に座り込んで丁寧に三つ指をついて頭を下げていた。
「そ、そうだ荷物、荷物を確かめれば!」
「はい、コレですね。私の着替えに日用品、おっとこの先はおみせできませんよこれは下着一式です。
あれぇ、お気に入りのCDが無いよぅ、ちゃんと入れといたはずなのに…むぅ」
確かにダンボール箱二つには千里ちゃんの言うとおり、彼女の持ち物がぎっしりと詰まっていた。
差出人はお袋の名前になっている。宅急便にのラベルに書かれた文字は確かにお袋の字だ。
「ほら、そういうことだから、今日から12月24日まで、よろしくお願いします」
「いやよろしくって言っても…えっと千里ちゃんだっけ?
君一応女の子だよね、さすがに一人暮らしの僕の部屋に住むってのは…」
「私ぜんぜん平気です」
即答だった。まるで脊髄に言語野が備わっているのかと思えるほどすばやい反応だった。
続く
>>32 >>33 ありがとうございます
同じようなことをしたこともありますが
この一連のスレで妄想をご披露するのは初めてです
よろしくお願いします
wktk
これは期待できるっ!!!!!!!
チューブ先生お疲れ様です。
これからの展開に期待です^^
>>39そうですねw
某サウンドノベルゲームの影響は受けてるかもw
さて久々に2日連投してきます。
すると突然その女は鎌を落とした。
「な、なぜなんだぁ・・・。やっとそうだと思えたのに・・・。
わからないぃ、わからなぃ・・・」
女は指をパチンと鳴らすと俺達は教室に倒れていた。
体は動き、傷も血もなかった。
「あれ?」
「ぅっえ、え?空?」
俺も葵も戸惑いを隠せない。
「あんた達の勝ちだ。さっきのは私が見せた幻想だ。すまなかったな」
女の顔を見るとその顔はさっきの鬼の形相はなく、悲しみに満ちていた。
「何か事情がありそうだな。アンタが幽霊だってどうだっていいが、
葵を襲った理由は聞かせてもらおうか」
俺は警戒を解かず、葵を背に隠した。
「勇敢な男だ。アンタを見るとあの女を思いだすよ、これはあとで話そう。
まずは理由だったな」
女はどこか昔を思い出すように遠くを見ながら話し始めた。
「私も昔は人間の女性として普通の生活を過ごし、普通の恋をした。
その男とはお互いに裕福な家柄に生まれ、ライバル会社の一人息子と娘だった
しかも、お互いに許婚がきめられていてな。どんなに親に論しようとも、
駆け落ちを計画しようとも、全てダメだった。
それでもお互いを諦め切れなかった二人は人気のないところへ抜け出し、
互いに死のうと決めたのだ」
女はその話を話していくうちに涙らしき雫を流した。
「しかし、その男は私を裏切った。男は死ぬのが怖くなり、私を自殺に見せかけ
殺し逃げた。そしてその男は許婚と結婚し、幸せに暮らしたとさ」
「それと葵の何の関係があるんだ。確かにアンタの話は気の毒に思う、
そんな馬鹿親や、卑劣な恋人に・・・」
「卑劣な男なんかじゃない!!!!!」
女は突然大きな声をあげた。
「私の愛した男は本当に優しい人だった。
金目当てに近寄ってくるヤツらとは違う
お互いをよく理解し、どんな時も私を守ってくれた
だから、私は信じようとした、きっと何か訳があったんだって・・・
私はここで自縛霊となり、
ここに肝試しやなんやらでやってくる男女に試練を与えることによって
その答えを得ようとしたんだ」
俺は怒りに震えていた。
「理由が何かと思えばそんなことか、結局アンタの自己中じゃねぇか
これでびびったヤツは逃げ出す。そして失望=失恋。
アンタは裏切る以上に無関係の人々に酷いことをし続けてきたんじゃねぇか
人にはいろんな愛の形がある。命を懸けて守らなければ愛じゃない?
全くアンタどうかしてるぜ」
「やめて、空!!」
それに声を上げたのは葵だった。
「私には気持ちが分かるよ。確かにそれは悪いことなのかもしれない。
でも私も同じような経験をしたからわかるの、近寄ってくる人は皆お金目当て
でも空は違った。私に普通に接してくれた、さっきみたいに何度も弱い私を
守ってくれた。そんな空に裏切られるなんて考えられない。考えたくないもの
だから、私からもお願い、許してあげて」
俺は一つため息をついた。
「・・・俺が許す許さないじゃない、俺は最初っから怒ってはないさ、
『すまない』と誤ってくれたからな。俺はもうやめろと言いたいだけだ」
「アンタ達の言うとおりかもしれないな、アンタ逹の姿を見て分かった気がするよ、
互いに信じあうこと、そして様々な愛の形か・・・全く羨ましいよ」
葵が赤くなって俯いているのを見て俺も思わず赤くなる。
「本当にそっくりだよ、あの男女と・・・」
「その男女ってなんなんだ?」
「アンタ逹みたいに深い愛で結ばれた二人さ」
「確か名前を・・・南野、葉山と言ったかな・・・」
「え!?」
俺と葵は声を合わせて驚く。
「お前たちの名前を聞いておこう、名は?」
「南野空と言います」
「葉山葵です」
「何?アンタ逹あの息子と娘か?」
「いえ、兄弟じゃないですが、親戚です」
「そうか、そうかこれも運命なのかもな。あれは20年前くらいのこと。
アンタ逹とちょうど同じ試練だ。しかし、守ったのは女性の方だった。
随分と男勝りで強く、優しく、美しかった」
「どういうことなんだ?確かに父さんは母さんには
いつも助けてもらいっぱなしだとか付き合ったのはその一人だけ
とか聞いたことあるけど・・・じゃあ葵はどうなる?」
「わかんない・・・私にはお母さんもお父さんもいるし、違う葉山さんじゃ?」
「どうだろう、でももしかしたら母さんのことがわかるかもしれない。
また父さんに聞いてみる。ありがとう、参考になった・・・ってあれ」
気づけばあの女の姿はそこにはなかった。
今日はここで〆。
えと、話的には少し進展したかな?
あと少しで合宿編も終了です。
ではノシシ
51 :
さくさ:2006/11/28(火) 18:37:14
お疲れ様です。
新作家さんがいますんで短編はどこか過疎探してのせます。
ところで自転車チューブさん以前も小説書いてなかったですか?
うるおぼえなんですが、
>>41 の続き
「いや、そうは言っても…」
「それとも敏正さんは私をどうにかするつもりなんですか?」
「えぇっ!?僕はそんなつもりは」
「ふふ、そうでしょう?なら問題ないじゃないですか。
それに私ここに泊めてもらわないともう行くところが無いんです。
ここを追い出されたら私はさっき駅から来る途中に通った橋げたの下で寝るしかないんですよぅ・・」
今度は両手を胸の前で組んでいかにも胡散臭い涙を瞳に浮かべ、ずずぃと僕にせまる。
その演技力たるや主演女優賞モノである。
「いやその…そう言われると」
「あぁ、今夜は一段と冷えるそうですねぇ、
この新聞にもしっかり書いてありますよ。
今夜や今年一番の冷え込みとなり今後もこの寒さはいっそう増していく見通し、
数日後にはこの地方にも数年ぶりの雪が積もる可能性も…ですって」
郵便受けに入りっぱなしだった新聞を
何時の間にか引っ張り出して天気予報をこれまたぐぐぃと僕に突きつけられる。
なるほど、確かに国内の各都市やこの県の主要地域の予想最低気温はのきなみ5度を下回っており、
東北から北海道にかけては雪の予報、
比較的暖かいとされるこのあたりでも例年より冷え込むことが予想され、注意が必要と書かれていた。
「こんな夜に私を一人見知らぬ町に放り出すなんて非道なこと、敏正さんにはまさか出来ないですよねぇ」
言葉の端になにか楽しげなニュアンスが交じっているのは気のせいだろうか?
だが、たしかの千里ちゃんの言う通り、このまま今夜彼女を放り出すような真似は出来ようはずも無い。
一瞬警察に駆け込もうかという考えが頭をよぎったが、すぐに脳内の別人格が却下した。
そんなことをしてみろ、この身寄りの無い少女を連れて行けば、
真っ先に疑いの矛先を向けられるのはこの僕じゃないか。絶対にまずい。
「え、えっと。改めて確認するがキミは本当に僕の親戚なのか?」
「はい!遠縁ではありますが、中川のおじ様や、美智子おば様とは大変親しくさせていただいております!」
自信たっぷりに断言している。少なくとも、僕の眼にはうそをついているようには見えない。
続く
>>51 ずいぶん前にもこういうの書いたことはありますがこのスレでは新入りです。
それにしても小説なんて立派なものじゃありませんよ。妄想です妄想
>>51 あと、俺としては、俺のことは気にせず是非こちらに乗せていただきたいのですが
55 :
さくさく:2006/11/29(水) 12:56:11
>>53 やっぱりですか
昔読んだの覚えてます。
オタクの青年が女子大生と付き合っうって話
電車男がでるちょい前だったから電車男話パクったんだなぁなんて思いましたよ
なんかスレに活気がww
>>43 ちゃっかりいるしw
>>52の続き
「本当に僕の部屋に泊まるしか無いのか?」
「はい!それはもう。中川のお宅にはすでに妹がお世話になっておりますので、私の居場所はありません。
それに知らない土地で過ごすのも良い社会勉強になるとおば様は仰っておりました」
妹?そういえば確かさっきお袋もそんなこと言ってたな。
僕の実家は公営の住宅団地、確かに二人預かるには手狭ではある。
だからと言ってこのワンルームに二人ってのも無理がある気はするが…。
お袋が身元は保証しているようだし、荷物から状況証拠もなんとか揃っている。
ましてここで少女一人を見捨てられるほど僕は鬼ではない。ここは認めざるおえないのか…
「し、仕方ない。とにかく今夜は…」
「はい!はい!はーーい!!今夜からしばらくお世話になりまーーーす!!」
千里は両手を突き上げ、満面の笑顔で喜びを表現してみせた。
そんな様子に僕はつい何もいえなくなってしまい、ついに彼女のことを認めてしまう格好になってしまった。
まだ本当にいいのだろうか?という迷いは消えないが、
すでに千里ちゃんはダンボール箱の中身を取り出して整理し始めている。
もうすっかりここに住む気らしい。
もう仕方がないか。どうにかなるだろ、ってかもうどうにでもなりやがれってんだ。
さて、そうと決まればまずは夕食である。
今後のことはさておいて、とりあえず一日の仕事に疲れた空腹を満たすのが先決なのだが…
「生活費ならご安心ください。今日から2週間分の生活費はちゃんと持参してきました」
「ふむ、さすがにその辺は抜かりが無いな」
だが問題はそこでは無い。いったい何を食わせるかの方がはるかに問題だ。
自慢じゃないがこの2年、自分でまともな飯のしたくなどしたことが無い。
我家の包丁はインスタント麺のパッケージを開封するためのカッターと化している。
とはいえ一応彼女はお客様だ。あまり貧相な食事をさせては僕を始め、お袋たちの面子にかかわる。
だが連日外食というのもそれはそれで問題だ。
それにいくら食費を持参してきているとはいえ、それなりのものを三食外で食べれば彼女の財布にも辛いだろう。うーむ。
続く
>>57の続き
「駅からこちらへ来る途中にスーパーがありました。早速食材を買い求めに行きましょう」
「いや、食材ったって、僕は料理なんかできないぞ」
「おまかせください。料理はちゃんとマスターしてきました!」
まだほとんどふくらみの無い胸をはって自信アリの不適な笑みを浮かべた。
「…ホントか?」
「ばっちりです。たまにはまともなモノを食べさせて欲しいとおば様からも言い付かってきました」
まともに米もとげないような娘がごろごろ居ると噂される昨今において、
このまだ幼さの残る小娘にまともな飯が作れるとはにわかに信じがたい。
「よし、では何が作れるか言ってみろ」
「何がと言われると困りますが一般的な料理でしたら一通りはできますよ」
さも当たり前のように頼もしい言葉を言ってのける。
ここはひとつ信じてみるか…
ダメならとりあえず今日のところは僕と同じコンビニ弁当をもうひとつ買ってきてそれで我慢してもらおう。
「わかった、君にすべてをまかせよう」
「はい!お任せください!!」
それから約一時間と三十分。
彼女の自信は決して偽りではない真の実力に裏づけされたものであったことが実証された。
薄汚れたカジュアルこたつの上に並べられた食器には
一年と三ヶ月前にお袋が様子を見にやってきた夜以来のちゃんとした手料理が並べられている。
製作の過程を時折見ていたが、その包丁さばきたるや鉄人も真っ青の華麗なものであったし、
短い時間の中でも手を抜かず、丁寧に調理しようという心使いが感じられた。
「時間が無かったので、たいしたものは作れなかったのですが…」
言葉こそ謙虚だが、その表情たるや「どうだおそれいったか」と言わんばかりである。
続く
萌えすぎてニヤケ死にそうだww
60 :
自転車チューブ:2006/12/01(金) 23:03:03
>>58の続き
ためしに手近にあった味噌汁を口へ運んでみる。
味噌は合わせ、それも市販のミックスではない。
赤と白を千里の料理センスによって導き出された黄金比で混合された正に秘伝の技である。
その影で味を支えるダシもパックなどの半端なダシではない。
きっちりカツオ節からとった手間隙を惜しまぬ逸品である。
「どうです?私がここに居る間、食事に不自由はさせませんよ。沢山ありますからドンドン食べてくださいね」
差し向かいに座った千里ちゃんは
両手をあわせるといただきますの変わりにそう言って僕に微笑みかけた。
「ん?あぁ、まあそのなんだ…、年のワリにはよく練習しているな…」
餌付けされているようで気恥ずかしかったのか、
それとも何か別の感情が左右したのか、僕は真っ直ぐに千里ちゃんを見ることができず、視線を少しそらしたまま、言葉をはぐらかせた。
それでも千里ちゃんは「ふふ、そうでしょう」と満足げな様子で、
あさっての方を見ながら箸を進める僕を食事が終わるまでずっと柔らかな笑顔でながめていた。
夕食を終え、食器を一通り片付け終わるともう21時を回っていた。
一人暮らしが長い僕としては、金曜の夜にこの時間はまだまだ宵の口である。
だがこのお客人にとってはそうでは無いらしく、テレビのニュース番組を見ながらこっくりこっくり船をこぎ始めてしまった。
「眠いの?」
「い、いえいえ。敏正さんはまだまだ眠くないのでしょう?ならもう少し起きてます」
「別に僕に合わせなくても…」
そう言葉を返している間にもカクンと首が落ちている。
「はへ…たしかに眠いことは眠いのですが…」
言葉も舌がだんだんまわらなくなってきた。
おもしろいからもう少し放っておこうかとよからぬ考えが思い浮かんでしまうが、
一応他所の娘さんを預かっているのだ、きちんとしてあげなくてはいけないとすぐに思い直した。
「なにぶん田舎で暮らしていたもので、あちらでは夜の9時には必ず床についていましたから」
九時就寝?この娘中学生くらいだと思っていたが、もしかして小学生低学年だったんだろうか?
続く
ほし
いってつ
63 :
Mr.名無しさん:2006/12/02(土) 22:28:50
あげまん
wktk
65 :
さくさく:2006/12/04(月) 13:07:42
人少ないみたいなんで
ちょっと載せてみたいと思います
過疎化の他スレに載せたんですがやっぱ500文字くらいが読みやすいみたいです。
んじゃ夜また
期待b
警察署の会議室。
「…では、入江山に配置なさるんですね。
朝倉博士。」
朝倉美奈子。28歳で『この計画』のリーダーとなった者だ。
朝倉 「はい。本日20時までに『軽薙(カルナギ)』と、そのパイロット・『北岡』を配置させますので、
周辺の警備と市民の避難をよろしくお願いします。」
『軽薙』とは、災害救助用として造られた身長10mほどロボットだ。
地震災害など数回使われた以来、倉庫に封印してあった。
それを朝倉に改良され今回の計画に使われる。
「7年振りだな…『彼ら』に合うのは…。」
「まぁ…7年間よく現れなかったと感謝すべきか…。」
朝倉「えぇ…今回は人間の手で守らせてもらいます。 いつまでも甘えてるわけにはいきませんから…」
その場で会議は終了された。
それと同時刻。
T大学の研究室。
学生が机に並べられてある石器を手に取って見つめる。
「斎藤先生。この石器、全部同じ『文字』のようなモノがが彫ってありますが…なんなんでしょうか?」
斎藤 悟。考古学を研究している教授である。
悟 「…人類が最も進化させてきた技術は何だと思う?」
悟は学生に問う。学生は石器を眺める。
「…『情報』?…でしょうか?」
悟 「…『コミュニケーション』だよ。
言葉から文字へ…
昔からの我々の課題だよ。
たぶんその『文字』のようなモノは『それ』を表しているんじゃないかなと私は思うんだよ。」
「なるほど…そうなんですか?」
悟は立ち上がる
悟「さて食堂にいこう。家の者と待ち合わせをしているんだ。
それから今度の入江山調査の話をしよう。」
大学の前に一台のバイクが止まる。バイクに乗ってるいるのは20歳ほどの青年だ。
青年 「たしか
おじさん食堂で待ってるっていってたよなぁ…。食堂どこなんだよ〜。…広いなぁ」
青年は事務所から食堂の場所を聞き食堂に向かった。
悟 「おぉ真一君…早かったな。」
青年の名前は、津島真一…23歳。訳ありで悟と同じ家にいる。
真一 「丁度、大学の近くのお店で買い物していたんで…。」
真一は悟に資料を渡す。
悟 「ありがとう。今日も夕食…期待してるよ。」
真一 「任せてくださいよ。とびきり美味しい牛すじを買ってきたんで…。
それでは家に戻ります。」
真一は大学をでていった。
学生は斎藤に問う。
「息子さん…ですか?」
斎藤 「いや…兄の子供預かってるんだ。」
「そうなんですか…。」
斎藤 「本来なら兄夫婦と一緒にあのコも海外に行くはずだったんだが
あのコは、昔、うちに遊びに来ている時、記憶喪失になってしまって…
そんな状態で海外行くのも…って話でウチで預かることにしたんだ。」
その場の空気が固まる。
「記憶喪失…って」
「な・なんか凄い事あっさりと言いましたね。」
斎藤 「はは…大丈夫だよ。今ではそんな片鱗もないほど明るく毎日を過ごしているよ。」
72 :
さくさく:2006/12/05(火) 19:35:02
一時止めます。
何ぱくるか細かく言うと
仮面ライダーアギト・ネオランガ・アルジュナ
というアニメとかです。
ある日から怪物が現れた。そこでの社会的変化と戦える三人の変化を書きたいと思います。
前描いてたのよりこっちのほう文になるんじゃなあかと思ってちょっと載せてみました。
ごめんなさい
夕方、
真一…もといい悟の家。真一は夕陽を見ていた。
すると玄関から元気な女の子の声がした。
「ただいまぁー!!」
声と同時にドタドタとした足音。
真一 「あっ、由衣ちゃんだ…帰ってきたな。」
斎藤 由衣。17歳…高校2年生。斎藤 悟の娘だ。
由衣 「おっ!真一君!」
由衣は真一の部屋に入ってきた。
由衣 「どーしたの?ボォ〜として…」
真一 「なんかさ…夕陽を見てると懐かしくなるんだ。それに…ちょっと寂しいかな…なんて」
由衣 「両親…に会いたくなった?」
真一 「う〜ん…そういうのじゃないんだけど…それに…何かしなくちゃいけないような…。」
由衣 「ようやく…仕事探す気になった?それとも学校行ってみる?」
由衣はニヤリとすると、真一は困った顔する。
真一 「その話はやめようよ〜。それに俺のほう年上なんだよ!『真一君』はないだろ…。」
由衣 「だったらもっと『大人』になってよ!真一君!またお父さんに言われるわよ!」
真一はまた夕陽を見る。
真一 「…うん、もっと何か…何か。」
期待保守
由衣 「真一君…今日の夕食何?」
斎藤家は、悟と由衣の2人。
母親は幼い時病気で亡くなっている。
そのためか、家事は真一がやっている。
真一 「今日は牛肉の野菜巻き。
庭で栽培してた玉ねぎがさ…これまた絶品で!」
生き生きと話す真一。趣味で家庭菜園をしている。
その時、真一の携帯が鳴った。
悟からの電話である。
真一 「もしもし…。」
悟 「真一くん!8時に『入江山』を下見してくる。
悪いんだが、タッパーに何か詰めて持ってきてほしいんだ…
生徒もいるから…沢山な!」
真一 「もぉ…分かりましたよ。
ここからだとちょっと時間がかかりますから大したモノできませんけど…持っていきます。」
悟 「よろしくな…。」
電話はそこで切られた。
真一 「はぁ〜…これからまた料理作らなくちゃ…
ごめん由衣ちゃん…
おじさんのとこに行くから先ご飯食べて…。」
由衣 「はは…ご苦労様です。」
由衣は自分の部屋に入っていった。
すいません、だいぶ間を空けてしまいました。
ちょいと事故にあってしまったもので^^;
先生方お疲れ様です。
頑張って書いていきます〜。
女の消えた教室はまた歪み始める。
教室はガタガタと音を立て今にも崩れ落ちそうだ
「っく、これも幻想だと言ってくれよぉ」
「空ぁ、大丈夫だよねぇ?」
葵は俺の胸に寄りかかり顔をうずめている。
俺はその姿、そしてあの女の言葉にもう一度決意を込める。
「心配すんな、絶対にお前だけは俺が守る。だろ?」
俺はあの時の笑顔に近づけるよう精一杯努力し、小指を出す。
「そ、空・・・うん」
葵も顔を上げ小さな指を絡める。
その時黒板が白く光を放ちその向こうから声が聞こえた。
「お前たちは運命を信じるか?」
俺たちは顔を見合わせて言った。
「ああ、信じる。これからもずっと一緒だ」
「私も信じるよ。空と一緒にいられる未来を」
俺たちの体は光に包まれた。
*
「亮平あったよ〜お札〜」
「お〜今行くぜぃ」
沙奈と亮平は雰囲気をもろともせず、お札探しにはげんでいた。
「これか〜、ありゃ、空たちの枚数が減ってない」
「あいつら、まだ廃校の中さまよってんのか?いや、もしかして・・・」
亮平は沙奈のをからかうような目をしてクスっ笑う。
「なになのさ〜その目は〜?」
「いや〜最近あの2人仲いいじゃん、
こんな暗い中葵ちゃんみたいな子に抱きつかれたらいくら、
カタブツの空だって何があるかって・・・ぼへぇ」
「ないないないない〜〜〜〜。空がそんなことするわけない〜」
沙奈は顔を真っ赤にしながらも、グーパンチを浴びせた。
「な、俺は何も言ってないよ、真っ赤にしちゃって、
何そ〜ぞ〜しちゃってんのかな?かぁ〜い〜ねぇ〜」
「うるさい、うるさい、ウルサイ〜〜〜〜〜〜黙れバカ〜〜〜〜」
ドサッ
その時玄関から物音が2人の耳に届いた。
「え、何?今の音?玄関のほうから・・・」
「沙奈ちゃんんも聞こえた?確かめてこようか?」
「うん、行こう」
床の音がギシギシと響く。
さすがの二人もどこか恐れが感じられた。
そこには何がいるのだろうか?
そんな考えが二人によぎったときだった・・・
「あれ、空、葵ちゃん?」
「へぇ、こんなことにね」
そこには小指だけをしっかりと絡めスヤスヤと眠る二人の姿があった。
「こりゃ、どういう経緯でしょうね?沙奈ちゃん?」
「え、う、わかんなぃよぉ・・・ボクが空と一緒ならよかったのになぁ・・・」
すると葵が先に目を覚ます。
「あれ、私達どうして・・・あれ、沙奈ちゃん、亮平君?」
すると、空もビックリするように飛び起きた。
「葵〜!!あれ?俺は?あ・・・」
空は思わず赤面した顔を背ける。
「わかった、空、落ち着け。事情は後でたっぷり聞いてやる。
まずここを出ようか。今連絡は言ったんだけどさ。
雨ひどいから中止になったんだってさ、あら、もうやんでるか」
俺たちはそしてその廃校を後にした。
あの不思議な経験は一体なんだったんだろう?
しかし、俺にはそんなことを考える余裕もなかったのだ。
「空君、正直に言おうよ。君は何を犯したのかね?」
「だからぁ〜。俺は何にもしてねぇよ、気がついたら倒れてたんだよ」
「そんなわけないでしょ〜、空ぁ、ボクに隠し事なんてダメだよぉ」
「違うっつぅの、葵も何とか言ってくれよぉ」
「え、あの、その・・・」
葵はどうやら使い物になりそうな感じではなかった。
「葵〜〜!!」
「ほらぁ、葵ちゃんが言うのをためらう様な事をしちゃったんだろう?
さぁ、言ったら楽になるからさぁ」
「うるさい〜、黙れ〜、知るか〜」
俺は結局その帰り道とことん尋問を受けたのであった。
今日はこんなかんじで〆ます。
あ、まとめ先生もお疲れ様です。
いつもありがとうございます。お世話になっております。
ではまた〜ノシシ
入江山に向かう真一。
真一 「時間かかったけど…内容が良いから許してくれるだろう。」
後方から真一のバイクをトラックが追い抜く。
真一 「な・なんだぁ!」
大型の迷彩色のトラック。
かなり重いモノを運んでるようだ。なんとかバランスを保ち走っていった。
数分後、入江山に到着。
特別高い山というわけではなく公園などもあり、きっちり整備されている。
真一 「あれ…さっきの車だ…。」
駐車場にはさっきのトラックを含め数台のトラックと車がある。
駐車場には悟の姿もあった。
真一 「あっ…おじさん。」
悟 「おう真一君…遅かったじゃないか…。」
真一はタッパーを渡す。
真一 「許してくださいよ。中身には自信ありますから…」
悟 「期待してるよ。」
悟は真一の肩を叩く。
真一 「ところでなんなんですか?この車…」
悟 「あぁ…何か警察のほうで調査があるというんだよ。私たちも追い出されてしまった。」
ワクテカ
入江山には美奈子の姿もあった。
美奈子はトラックの中でノートパソコンを眺めている。
手元にあるマイクに話しかける。
美奈子 「北岡くん準備はいい。」
北岡 「はい。いつでも…」
北岡 威…26歳。
『軽薙』のパイロットを勤める者。
『軽薙』にはコードがついていている。外部からエネルギーを供給するロボットだ。
威 「本当にここにでるんですか…?」
美奈子 「あたしの言うことに何か…」
威 「いや…そういうわけじゃ…。」
辺りにまったく変化がない。それでも美奈子はパソコンを眺め続けている。
一方、真一と悟は…
悟 「…というわけなんだ真一くん。調査は中止だ。
私は生徒を送るから先に帰っていてくれ。」
悟は帰っていった。真一もヘルメットを着け帰ろうとした。
その時…森のほうに気配が感じた。
真一 「なんだ…?」
美奈子が眺めている画面にも変化がでてきた。
美奈子 「北岡くん!来るわよ!」
軽薙は右手に銃。左手には盾を持っている。
北岡はスコープで辺りを見回す。
89 :
さくさく:2006/12/09(土) 09:28:53
僕が言うことじゃないけど
最近、オリジナリティってないな〜って思うな
何を伝えたいのか分からないまま続いて結局それかい!みたいな
なんか寂しいでよね
あげ
美奈子 「…来た!」
美奈子が声を出した瞬間…森がざわめく。
威に緊張が走る。
威 「これが…。」
威が目にしたのは、軽薙と同じ大きさの怪物…怪獣といったモノだった。
どこから出現したのかまったく不明。
いきなり木々を掻き分け威の目の前に出現した。
威は銃の照準を合わせ同時に発砲した。
威 「うわぁぁぁぁ!!」
美奈子 「北岡くん!落ち着いて!」
美奈子の声で威は正気を取り戻し、攻撃の手を止める。
威 「はぁ…はぁ…。」
怪物は動かない。
美奈子 「いい?一度距離を置いて…」
軽薙は後ろにさがる。その間、怪物から照準をはずさなずそろそろと後ろにさがる。
微妙な動きと変化を始める怪物。
威 「…んっ!」
怪物は触手のような…腕のようなモノを伸ばし軽薙を吹き飛ばす。
威 「うっ!」
美奈子 「北岡くん!」
盾で受け止めたものの盾と一緒に数メートル吹き飛ばされた軽薙。
ほしゅ
ほ
さく先生お疲れ様です。
>>89 そ〜ですね〜。
全く新しいコンセプトってのはあんま見ないです。
どこか似たようなって感じです。
まぁ、難しいですよね。
新しいことを見つけるって。
さて、書いてきます。
「今日の天気は変わりやすいなぁ・・・」
涼しい風が頬をなでる。
なんともこそばゆい気持ちよさだ。
さっきの曇り雲は見る影もなく、
台風一過の夜空とでもいうかのようにすばらしい星空で満ちていた。
「本当に綺麗だ。こんなことならアイツらも呼べばよかったかな」
夜が更けていく頃、俺はひっそりと施設を抜けて夜空を眺めていた。
自然あふれる環境から見る星は新鮮で
いつもより輝きを増しているかのように見える。
「母さん・・・」
俺はさっき封印した考え事を再開した。
南野・・・葉山・・・。偶然の一致。父さんの過去。
だが今さら知って何になろうか・・・。
いや、知りたい。昔からの心のもやをすっきりさせておきたい。
そんな時だった。海の漣に紛れ聞こえてくるかすかな声を聞いた。
♪夜のカーテンが敷かれた空
散りばめられた希望の光
今ここにいる幸せ 君と感じている
♪「見て、ほら、星が流れているよ」
くだらないことを言って
願い事かなうように ちょっぴり祈ってみる
♪お願い流れ星 僕の願い届いて
ずっと君といつまでも いたいから
♪こんなに幸せな日々が決して壊れないように
どんなことをしても 続けばいいな
一番星に祈る 君と見ていたあの星に
お願い きらめいて 届いて
パチ、パチ、パチ、パチ
その人影はびっくりしたように振り向いた。
「やっぱ、お前か。早く寝ろよ、葵」
「それはお互い様だよ」
「な〜んか眠れなくてな、すっかり疲れてんのに・・・」
「私も。なんか今日は2日分いろんな事があったよーな感じがするよ」
「で、さっきの歌は?初めて聞いたけど」
「え、全部聞いてたの?驚かせようと思ってたのに〜」
「そりゃ、悪いことしたな」
「ううん、空に初めに聞いてもらおうと思ってたしよかったよ」
「本当に楽しそうに歌うよな〜」
本当にあの頃から変わっていない、歌っているときのあの楽しそうな姿。
俺が憧れていたその姿の葵は本当に綺麗だ。
なんて、いえる柄でもないしな。
「で、どーだったの?」
「え、あ、え??」
突然ひょっこり顔を覗かせる葵に
少し動揺してしまった自分が恥ずかしくて背を向ける。
「感想だよ、か・ん・そ・う」
「あー、うん。よかったよ。だけど、聴いたことないなぁ、あれ」
「そりゃ、そうだよ〜。私が作ったんだもん」
「へー、ついに作詞作曲までか〜。すごいなぁ」
「てへへ、すごいでしょ〜」
青いが頭をそっと差し出してくる。
「よしよし、偉いぞ」
俺はそっと葵の頭をなでてやる。
サラサラとした髪に手を滑らせると俺まで気持ちよく感じる。
「えへへ、ありがと」
俺たちはその後色んなことを夜の海を眺めながら話した。
普段話せるようなたわいもない話もどこか楽しかった。
この辺で〆ます。
もうすぐ合宿編は終わるはずですが
また作者の思考変更で伸びるかもです。
もう少し付き合ってください。
ではノシ
本日2回目書いていきたいと思います。
今日は驚くほど妄想が進むのでw
あ、ついでに100〜w
コトッ
俺の肩に何かが当たる。
「くぅー、くぅー・・・」
葵は静かに寝息を立てて眠っていた。
「疲れてたんだな・・・今日はありがとう」
なんて面と向かって言えないようなコトも言ってみる。
俺は葵を起こさないようにおぶって施設へ帰ろうとした・・・。
が、女子んトコ入るわけにも行かないしなぁ。
と少し困り果てていたのだが・・・。
「お困りかね?空君}
俺の背後から聞き覚えのある声が何故か聞こえてくる。
「ありゃ。俺も眠くなってきちゃったかなぁ。幻聴が聞こえるぜ」
「空ぁ。ヒドイよ〜。ボクを置いて葵ちゃんと抜け駆けなんて〜」
「うっわぁ、お、お前らなんで?」
そこには、亮平、沙奈、美久、茜、飛奈までいた。
「空さ〜ん、葵ちゃんに〜変なコトしては〜ダメですよ〜。くぅ、くぅ」
美久さんは・・・半分寝てるなぁ。
「全く空君は。見つかったら大変だよ。仮にも実行委員だしさ」
茜は半ば呆れてる感じであるが、なんとなく分ってくれてる感じもする。
「お前ら全部見てたの?」
「うん。葵ちゃんがこっそり抜け出すの見ちゃってね」
「俺達には空の行動なんてお見通しさ」
「ね〜。亮平君」
いつから意気投合したんだ?この二人・・・。
「い〜雰囲気だったじゃん。でも、空ってホントカタブツすぎんだよ」
「だよね〜。あんなにいい雰囲気だったら女の子も何か待ってると思うけどな〜」
「はぁ?俺はただ、歌ってるの見て、ただ普段どうりに話してただけだぜ?」
「はぁ〜、本当に空君て女泣かせだよね」
「ホント、ホント」
何故か俺が悪者なっている・・・。ワカラン。わからんぞぉ〜〜〜〜〜〜。
そんなうちに葵が気づいて目を覚ました。
「あれ?皆?何で??」
「どうやら、俺達はずっと監視されてたらしい」
ボンっと音がするかのように葵が真っ赤になってキューキューバタバタしている。
「あはは、葵ちゃんかぁーいー」
「ふふ、そんな顔もするんですね」
「ま、夜もだいぶ更けたし帰るか」
「そだね」
「葵」
俺は葵に背を向けかがむ。
「疲れてんだろ。乗っけてってやるよ」
「え?いいよ。私まだ大丈夫だからさ」
「いや、なんか俺が悪い気がしてきてな。罪滅ぼしだ」
「?????」
俺は周りでクスクス笑い声が起こるのを必死に耐えた。
そして、皆でこっそりと施設に戻り、今日という一日がやっと過ぎていった。
本当に長い一日で、俺が意識がまどろみに消えるのに時間はかからなかった。
やっと一段落。
ここで〆です。
あと少しで書き始めて半年近くなりますね。
今まで読んでくださった方ありがとうございます。
そしてこれからもなにとぞよろしくお願いいたします。
当初が懐かしく感じられます。
これからもよりいっそう楽しんでいただけるように精進してまいります。
ではノシシ
C
ほし
いっ
てつ
美奈子 「神崎くん!軽薙のチェック!」
神崎拓哉…25歳。美奈子の助手に選抜されたこの計画のメンバー。
拓哉 「内部には影響ないです。まだ戦闘可能です。」
軽薙は立ち上がる。
威 「うっ…銃が効いていないのか…?」
美奈子 「しかたないわ…。一旦退却して!攻撃が効かないんじゃ闘う意味がないわ!」
レバーを握っている手に力がはいる威。
威 「いえ!まだやれます!」
軽薙は銃を捨て、腰に着けてあるナイフを取り出す。
真一は…
頭を抱えうずくまっていた。
真一 「うっ…うぅ…」
するとカッと目を開いて怪物がいる場所へ走り出した。
軽薙と怪物は一定の距離を保ち相手の動きに注意する。…先に仕掛けたのは…
威 「動いた!」
怪物だ。体ごと触手にして軽薙に突っ込んでくる。
威 「うっ!」
軽薙は怪物を受け止めた。足を引きずる軽薙。そして…
『ガチィィィィィ…ギィィ!!』
…激しい音と同時に軽薙の右腕が外れる。
美奈子 「北岡くん!」
威 「…ちっ!」
右腕が外れたと同時に怪物の身体にナイフを突き立てる。
威 「喰らえ!」
威はボタンを押すと、食い込んだナイフから怪物に電流がながれる。
美奈子 「よし!内部から電流を流されて生きていられる動物はいない!」
怪物はその場に倒れ伏せる。
威 「はぁ…やったか…。」
倒れる怪物を眺める威。
しかし…
拓哉 「怪物は…まだ生きてます!」
拓哉が言うと同時に怪物は動き始め、軽薙をもう一度突き飛ばす。
威 「うっ…」
拓哉 「軽薙。腕の破損に加え両足の配線にダメージ!活動不能です!」
美奈子 「北岡くん!北岡くん!」
北岡はまったく目が覚めない。
そこに人影が近づく。
真一だ。
美奈子達は真一の存在に気付かない。
真一 「…。」
怪物を見る真一。
美奈子のパソコンの画面に変化が現れる。
美奈子 「…何…なの?」
高い声が森を揺るがし、夜を明かす。
wktkしつつほしゅ
114 :
Mr.名無しさん:2006/12/17(日) 14:41:27
はげすきだからまげ
『ウゥゥゥゥゥ…。』
美奈子 「えっ…」
美奈子が目にしたのはもう1体の怪物。
真一のいた場所に怪物が出現した。
拓哉 「もぅ一体なんて…対処できないぞ!」
そして、真一は…
真一 「誰だ…。俺を呼んでるのは…。」
真一の視界…そこは見たこともない場所。さっきまでの森ではない。
真一 「なんだ…?ここは…。」
目の前のスクリーンにはさっきまで遠くで見ていた怪物の姿が映っている。
真一は自分に問い…それに応える。
真一 「知ってる。俺はここで何をするのか。」
両端にあるレバーのようなものを握る。
美奈子 「な・何…!」
先ほど現れた2体目の怪物の目に『意志』が宿る。
最初に出現した怪物に敵意を持つ目。
そして…
勢いよく動き出す2体目の怪物。1体目の怪物を殴り飛ばした。
『グルゥゥゥゥ…。』
2体目の怪物の足元が光だす。
そこにボードが形成された。
ボードから勢いよく蒸気が上げられ、2体目の怪物ごと空中浮く。
117 :
さくさく:2006/12/17(日) 21:45:44
なんか書いてれば書いてるほど寂しくなりますね。
そーゆー作り方をしてるからそうなんでしょうが
自転車チューブもといそれなにさんまだかなぁ…( ^ω^)
さく先生、それ何先生お疲れ様です〜。
>>118 自転車チューブ先生=それ何先生ってコトですか??
とにかく期待してます〜。
さて合宿編ラストへ向かって頑張りますぅ
まどろみに溶けた俺の頭の中にぼんやりと浮かぶ何か・・・。
あれは、母さん?
幼いころで認識はなかったがなぜかそうだと思えてしょうがない。
それに手を引かれているのは俺・・・ではない。
葵?
なぜだろう、なぜあそこに葵が・・・
なぁ、なんでお前がそこにいるんだ?
「・・・ら・・・ん・、そ・・・く・・・」
そのかすかな声を聞いたとき俺の頭からその光景は消えた。
そして今度ははっきり聞こえてくる。
「空君、朝だよ、ホラ起きて」
「あ、葵も、もう少し・・・だけ・・・」
「ぷ、くぅ、かわいいなぁ、あはははは」
頭の思考回路が徐々に正常化されていく、ここはウチ・・・じゃない!!
ガバーッと起き上った俺の顔のほんの数センチ前に輝かしい顔が光っている。
「おはよ、空君」
目の前には飛奈が・・・しかし、
その美しい顔立ちに男とわかっていても見とれてしまった自分がいた。
「や〜、そんなに見つめられると照れちゃうなぁ」
「わ、バカ、うぉーーーー!!」
ベットから転がり落ちる。最悪な目覚めだ。まったく。
「いやぁ、亮平君から聞いてたけど、本当に同棲してるんだぁ、いいな〜」
「おい、コラ亮平!!いつお前しゃべったんだよ?」
「あ、ちょい前にな、い〜じゃんか減るもんじゃないし」
部屋は三人1部屋。俺、亮平、そしてなぜか飛奈・・・全く分からんヤツだ。
「さ〜て皆に報告しなきゃ〜、空君と葵ちゃんはもう結婚寸前だってね、にゃははは」
「こらぁ、何やってんだ、飛奈ぁ、ヤメロ〜〜〜〜!!」
そんな叫びも空しく、アイツは一目散に行ってしまった。
「わかんねぇヤツだよ、ホント。俺を貶めたいのか?」
「ま、こっちは楽しくていいけどねん」
「コラァ、亮平・・・お前のせいだぞぉぉぉぉお!!!」
そんなこんなでアイツも一目散に飛び出していく。
「ふぅ、なんだかなぁ・・・」
部屋にひとり残され久々につぶやいてみる。
食堂に入ると、いきなり全男子生徒からの殺気・・・。
そして、どうしようもなく真っ赤になって俯く葵。
こりゃ、このままいたら殺されると判断した俺の思考回路は
俺に朝食をあきらめ先に海に出ることを促した。
最後は海で自由。ほんと、この学校は自主性を尊重するとか言って
生徒をほったらかしにしすぎで、俺らにとっては都合がいいのだが、
何かあったときは怖い。
海は昨日と違う顔を持っていた。
青々して輝く一面、漣はしずかなメロディーを奏でている。
その浜辺で波と追いかけっこをしている人影が見えた。
今日は〆〜。
ではノシシ
ほ
も
やらないか
アッ--------!
『ウォォォォォォ…!!』
2体目の怪物は空中を走り最初の怪物に向かっていく。
加速し…そのまま最初の怪物に衝突し突き飛ばす。
『オッ…ウッオッ…。』
美奈子 「何がどうなったの…?」
拓哉 「分かりませんよ…。」
最初の怪物は倒れたまま動かない。
やがて強く光始める。
『キィィィィィン…。』
光はやがて怪物自身となり、激しく燃え始めた。
現実を飲み込めない美奈子と拓哉。
そして…真一。
目の前の事態。
理解できない事態。
自分がやったのか…それともやらされたのか…他人がやったのか…
真一 「どうしたんだろ?…俺…。」
握るレバーも流れる汗も…何も応えてはくれない。
気がつくと先ほどの森にいた。
のちの話。
威は救助された。怪物の燃え跡は残ったものの辺りの木々はまったく燃えていない。
真一は…逃げ遅れた一般市民Aとして事情徴収した。
様々な謎はあるものこの事件は幕を閉じた。
次の日
この怪物騒ぎはテレビで特集が組まれるほどだった。
「あの怪物は何なんだ?」
「あの場所に怪物が現れることを警察は知っていたのか?」
「宇宙人の襲来か…。研究所から逃げ出した兵器か…。温暖化の原因か…。」
など様々な予測が立てられた。
悟の家では
真一は夕日を見ていた。
由衣 「また…夕日眺めていたんだね。」
由衣は廊下から真一に話しかける。
真一 「自分にも何か出来るんじゃないかなぁ〜…。なんて考えてたんだよ。」
由衣 「真一君は…今のままでも十分じゃない。」
真一 「…森の中で怪物と会ってさ…生きて帰ってこれたんだ。
それのせいかな…。くだらないけど自信がついたような…。」
真一の顔を覗く由衣。いつになく落ち着いた顔だった。
由衣 「山で…何かあったの?」
確信を尋ねる由衣。
真一 「何も…。」
由衣 「そう…。」
由衣は自分の部屋に行った。
話したいこと…聞きたいことは沢山あった。
弱い奴だと言ってしまえばそれまで…健気な奴と言ってしまえばそれまで…。
結局、真一はいつもの『自分』を選んだ。
それが正しいのかどうか夕日は答えてはくれなかった。
132 :
さくさく:2006/12/23(土) 08:51:54
とりあえず終わりです。
続けて書いてもよろしければ続かせてもらいます。
パクらせてもらった。アルジュナはyoutubeでも見れるんでオススメです
続けて書いてもよろしいかと
wktk
さく先生お疲れ様です。
ど〜んどん続けてくださいなw
さて僕も書きます
波と遊ぶその少女の笑顔はこの青空のように晴れ渡っていた。
そのはしゃぐ姿は子供のような幼さが未だ残っていた。
麦藁帽子から漏れる髪が風になびく、その姿を俺はしばらくの間眺めていた。
その少女は俺に気づいて手を振る。
今その笑顔が俺に向けられていると嬉しく思う。
「おはよ。早いね、美久さん」
しかし、俺が声をかけたとき突然とその顔は曇りに変わる。
少女の麦藁帽子は風に飛ばされそこには大きなリボンでまとめられた
ポニーテールが風になびいていた。
「うわーん、空が私と美久間違えたぁぁぁ・・・」
なんともわざとらしい演技を見せられとりあえず謝る。
「ゴメン、帽子ってわからなかったんだよ。
2人そっくりってか二心同体だしさ」
「じゃ、私おぶって帽子拾いに行こうか」
「え?なんでおぶらにゃ・・・」
「行くよね??」
さっきの笑顔が別人としか思えない鋭い眼光が俺に向けられていた。
「よいしょっと」
「行けー、どこまでもー」
久美に頭をペシペシと叩かれ仕方なく歩き出す。
砂浜は足を予想以上に飲み込んでいく。
「やべぇ、キツイわぁ・・・」
「ほらぁ、ふぁいと、ふぁいと」
あと少し、あと少しなんだ。
ぜぇーぜぇーと息を荒げながらも目の前にある帽子に手を伸ばす。
しかし無常にも俺の脚は悲鳴をあげひざが折れる。
俺の手には帽子が握られていた・・・が
俺の目の前には久美が・・・
「そ、空・・・お前・・・」
なんというバッドタイミング心配した亮平が探しに来たという・・・。
「葵ちゃん、だけじゃ飽き足らず美久ちゃんまで、わー号外、緊急特報〜」
本当にトラブルメーカーなヤツ・・・なんてこったよ。
「そ、空どいてよ・・・恥ずかしいよ」
俺はさっと体を起こしてひとつため息をつく。
突然のことにあたふたしてるこっちの方は何も気づいてないかぁ・・・。
「悪い、ちょいとふらついてな。朝から疲れた・・・」
「ううん、ありがとね。ご褒美にじゃじゃーん」
自作の効果音とともに現れたのは一つのランチバックだった。
「空もまだご飯食べてないでしょ?いっぱい作っちゃったから一緒に食べよ」
そこに輝くのは色とりどりのサンドウィッチだった。
「おーー、恩に着るぜ〜」
俺たちは小さな木陰を見つけて腰を下ろした。
「うまぁー、これ久美が作ったのか?」
「えへへ、こう見えても家事全般は得意なんだよ」
いつもの輝く笑顔が戻ってくる。本当にずっとこうしてればいいのにな。
「美久さんもできるの?」
「ううん、美久はボケーっとしてるし、
今も昨日遅くまで起きてたらしいから寝てるの、だから私がでてるわけ」
「そかぁ、でもこんなにできるならいつでもお嫁にいけるな」
「な、何よ、ソレ」
急にそわそわしだす姿もかわいいもんだ。
「葵もこんだけできりゃ、いいのになぁ・・・」
「葵は料理とかダメなんだっけ?」
「ああ、食えないことないがイマイチってとこか・・・あ、今の秘密だぞ
メシ抜きにされちまうからな」
「でも、ちゃんといつも食べてあげてる空も偉いよ」
そっと頭をなでられて、俺も恥ずかしくなった。
「や、やめろよ、恥ずかしい」
「あはは、さてもうそろそろ葵のトコいってあげなよ。きっと探してると思うからさ」
「そういえば置きっぱなしだったなぁ。助けてやるか・・・」
「楽しかったよ、ありがと。またねぇ」
久美はくるりと後ろを向いて駆け出していった。
「あいつも不思議なヤツだなぁ・・・さて厄介ごとを片付けに行くか」
俺もくるりと方向転換をして戦場へと向かっていった。
今日はこれで〆でーす。
ではまたぁノシシ
警察署の会議室。
資料には『OC対策』と題名が記入してあった。
OCとは怪物の命名。最初に現れた怪物は『OC1』と呼ばれ、次に現れた怪物は『OC2』。
美奈子 「我々…軽薙の使用した武器は装甲車も打ち抜くほどの威力はあったのですが…OC1に傷一つつけられませんでした。」
「今後の対策はあるのかね?」
美奈子 「今のところ装備の強化しか対策案がありません。」
出席者は一同にため息をする。
「軽薙の破損…。周辺の損害…。
それでもって成果は…0。」
「まったく…数千万かけて整備したあげく…上乗せして損害。
さらには今後対策費用…。
えらい税金の無駄使いだな。」
美奈子・威・拓哉は黙って座っている。
「このことは広くマスコミに知れ渡ってしまった以上…
お前達の責任はより重大なモノとなった…
これ以上の失態は許されないな…。」
会議室を出る3人。
静まってる3人…。沈黙を破るため拓哉が話しだす。
拓哉 「まったく…なんなんでしょうね!あの人達!
現場の苦労を分かってないんでしょうね!」
2人は何も答えない。拓哉は困惑する。
再び沈黙。その沈黙を破るように今度は威が話しだす。
威 「俺のせいです。
勝手な判断で…軽薙を壊しちゃって。」
美奈子 「君のせいじゃないわ。
相手に何の武器も効果も与えられなかったし、適切な指示も出せなかった。
私の認識不足が原因よ。
指揮官として…学者として…私は未熟だったわ。」
拓哉 「そ・そんな事は無いですよ〜!」
拓哉の言葉を美奈子はさらっと流す。
美奈子 「とにかく…私達がやらなければならないのよ。
そのための軽薙と私達なんだから…。」
部署の部屋に戻った三人。
威 「でも…あの怪…OCって何なんですか?」
美奈子 「まったく不明ね。
一体現れたと思ったら二体目が現れてニ体とも消えた。
そしてまだ各地に反応はある…。
今後も同じことがあるんでしょうね。」
威 「気が抜けないってことですね。」
美奈子 「そうね。でも気を張りすぎるのはよくないわ。
とりあえずは今できることだけをしましょう。」
この時、美奈子は言わなかったが…疑問点があった。
美奈子 「(それにしても1体目に現れたOCは燃えて消えたけど
2体目はそのまま姿を消したわ…。
もしかして…まだ生きてる?)」
そこにノックの音がする。
美奈子 「どうぞ…。」
開いたドアの向こうにいたのはスーツ姿の男。
美奈子は苦そうな顔をする。
美奈子 「何の用ですか?今井さん。」
今井 徹。26歳。軽薙パイロット候補の一人だったが
正式なパイロットは美奈子の意見により威になった。
徹 「いやぁ〜三人の初舞台を祝いにきたんですよ。
まさかあんな結末になるとは…」
徹はニヤリとする。美奈子はため息をつく。
美奈子 「あなたは軽薙パイロットになるため幹部に媚びを売ってたことはことは知ってるわ。
いちいち皮肉を言いにくるのは止めてくれない?」
徹 「皮肉なんていいませんよ…。
私は事実しか言わないですよ。」
ムッする美奈子。
徹 「どうですか?威さん…。軽薙の調子は…。」
威は自信なさげな表情になる。
威 「悪くはないですよ。悪かったのは僕自身です。」
徹 「どうですか…いっそのこと私に代わりましょうか?。」
美奈子は立ち上がる。
美奈子 「ちょっとあんた!いいかげんに…」
威 「いえ…僕はまだ…やりますよ」
威は美奈子の台詞を塞ぐように言う。
徹 「まぁ…気がむいたらいつでも代わりますよ。」
それだけいい残し徹は部屋を去った。
美奈子 「ほんとぉ!あいつは頭にくるわねぇ!」
拓哉 「なんなんですかねぇ…。あの人。」
美奈子 「嫌みが趣味なのよ。あいつは…
気にすることは無いわ…北岡君。計算外のことが重なったんだから…。」
北岡 「それだけじゃないですよ。
軽薙の反応が若干鈍く感じた。
訓練不足のせいかもしれませんが…機械自体調整の必要があると思います。」
美奈子は威の前向きな反応を見てホッとする。
美奈子 「分かったわ…。それも含めて次の準備ね。」
148 :
さくさく:2006/12/24(日) 10:12:41
書かせてもらいました。
ぜひ暇つぶしにでも読んでみてください
メリクリ
ほす
ho
ho
uho
さく先生お疲れ様です。
クリスマスも過ぎてもうすぐ新年ですね。
たまには季節合わせて番外のクリスマス編でもやろうかなと
思ったりしましたが少々忙しかったです^^;
さて正反対の季節で進行していますが、よろしくお願いします。
俺と久美がじゃれ合っている間に皆海に出ていたようだった。
水着で泳いでるヤツ。ビーチバレーをやっているヤツ。
日光浴してるヤツ。砂に埋められてるヤツ・・・って亮平だ。
「このまま生き埋めにしてやればいいかな?」
「おいおい、冗談はやめようよ空君。ックックク」
プチッ
俺は勢い良く亮平の顔面めがけて砂を落としていく。
「あぶぅべぇ、ッぺっぺっぺ。待ってって、やめろ〜
美久ちゃんといたことはいつものメンバーしか話してないからさ」
「結局バラしたんじゃねぇか、コラァ」
「分かった、分かった、こうしよう。葵ちゃんとの同棲は
飛奈の勘違いで幼馴染だからたまに家にいるってことを俺が言ってやるから」
「何ぃ?マジか!?よし、頼むぞ!!」
「おう、任せろ。俺にできないことはないぞぉ、わっはっはははは
で、とりあえず出してくれ」
「そもそも何で埋まってんだ?」
「いや、お前と美久ちゃんのコトバラしたら俺がとばっちりくらって
埋められちまったのよ・・・」
「自業自得だぜ、全く。じゃ、俺は沙奈と葵の誤解解くのか、
ここ来て早くも2回目。しかも同一人物とは・・・ハァ」
俺と良平は別れて別行動に移した。
とりあえず目標を確認しなきゃなぁ。
その時背後に後ろから俺を狙う影が迫っていた。
「うふふ、何コソコソ盗み見てるのかな?」
その声を聞いて俺は飛び掛ろうとした。
「コォラァ、飛奈お前どこに・・・」
その瞬間の理性が後ほんの数センチのトコロで止めた。
「うわ〜、空君のケダモノ〜」
「ぁ・・・ぅァ・・・・ッ」
なんとヤツは女性用の水着を装着している。
フツーなら変体さんだが、驚くほど似合ってしまっている現状。
パットだろうか?ちゃんと少し膨らみまで持たせている。
客観的に見たら俺が変体さんになってしまうところだった。
だが・・・だ、ここ最近俺は呪われているのだろうか
このタイミングで会いたい人にあってしまうなんとも不運な・・・
そして俺はその数秒後一発、二発、と拳が叩き込まれることになった。
「キャァァァアァァアァ〜不潔よぉぉぉおぉおぉお!!!」
ここで〆。
また来ますねん。
由衣の学校でも怪物のことは噂になっていた。
「おいおい日本どうなるんだよ!」
「少年犯罪・親殺しとか信じられない事件続いたけど
怪物がでちゃうわけ!?」
帰りのホームルームで、担任が怪物事件も含め注意を呼びかける。
「最近物騒だけど…。
寄り道も、制服のままでかけるのも禁止。
夜遊びなんてもってのほかだからな。
もぅここまで来たら何が危険でもおかしくないんだからな。
では…解散」
一同は立ち上がる。
ぼんやりとしている由衣。
そんな由衣を後ろから手で目隠しをする友人。
「おーい!由衣。」
由衣の友人。瞳・真弓・佳奈が由衣のもとに集まってきた。
真弓 「駅前にさぁ凄いおいしいパン屋があるっていうから行ってみない?」
由衣 「えっ…やばくない?」
真弓 「平気だよ。人目はあるし…それ食べたらCD屋だけ見て帰るからさ。」
瞳 「でも怪物って怖いよね。もぉーなんか何でも有りじゃない?」
瞳 「こうなるともぉ日本終わりだよね。」
その時、由衣が…意識を抜けたまま。
由衣 「…『日本、終わり』ならさ…なんであたし達、勉強してんだろうね…。」
学校をでても由衣は考え事をしているようだった。
真弓 「気にしすぎだよ!由衣は…」
由衣 「そうかな…」
真弓 「そうだよ。」
佳奈 「そうだ。そうだ。ダメだぞ。由衣ちゃん。」
佳奈は後ろから由衣を抱きつく。
瞳 「怪物なんて私達にはそんなに関係ないって…
だから勉強だってするし…
彼氏だってほしいしんだよ。」
真弓 「彼氏って言えばさ、最近、郁恵がさ…西高のサッカー部と…」
盛り上がる三人。由衣はまだ考えがまとまらなかった。
『関係ない』ってのは事実だし、きっとそう考えないとダメなんだろう。
<由衣>
私達は生活をしていかなければならない。
世界で飢えて死んでる人は何百人もいるのは知ってるけど何かしようとは思わない。
私より力がある人だって例外じゃない。
国やマスコミ。誰にだって生活がある。
そうだ…無関心なんて今に始まったことじゃない。
前からあったことなのだ。
ただ今回はちょっと自分に近いだけ…近いだけなのに…。
由衣 「よし!今日は食べるぞ!」
瞳 「おっ乗ってきたな!」
愛想笑いが得意な常識が実は心地よかった。
162 :
さくさく:2006/12/30(土) 07:16:54
せんせーお疲れ様。
今日帰省しますんで、電車中で読みます。
結構ここのとここだわってみました。
セリフで 「なんで勉強してるのかな?」
ってあるんですがここ最初は「なんで生きているのかな?」だったんですよ。
でも抽象的な「生きる」ことよりも具体的に「勉強」って書いたほうが伝わりやすいと考えて「勉強」としました。
あけまして保守
ほ
し
い
お
明けましておめでとうございますm(_ _)m
さく先生お疲れ様です。
とうとう2007年ですね。
今年も頑張って書いていきますのでよろしくお願いします。
では初書き〜
170 :
Mr.名無しさん:2007/01/06(土) 07:15:09
定期age
夏の太陽が容赦なく俺を照らしつける。
そして涼しげな潮風。漣の音。
そして俺を呼ぶ声が聞こえる。
誰だよ?
今すごくいい気持ちなんだ。
このまま寝ていたい。寝てしまいたい。
きっとよく寝られるんじゃないかな。
早く俺の意識を・・・。
だが、俺の頬に衝撃が走る。
ぱしん、ぱしん、ぱしん、ぱしん
その一定のリズムで走る衝撃に俺は目を覚まさずにいられなかった。
「イテェな、こりぁぁぁ」
吐息がかかる距離とでも言おうか・・・。
そんな距離に二つの大きな目に出会った。
次の瞬間周りの声は静まり返り、時の止まるような感覚。
そして、その目はさらに大きく開き時は動き出していった。
「△○●*※@〜〜〜〜〜〜!!!!」
声にならない叫びが響き、俺の上乗っかっていた物体は海へブッ飛んでいった。
「葵ちゃん、落ち着いて。ほら空君やっと起きたんだから」
そこには水着の美女方+変態が1名。
「ごめんね〜つい調子に乗ってやりすぎちゃったよぉ〜」
沙奈がテヘっとしている中隣においてある大きめな石・・・。
おいおい、死ぬぞ、マジで・・・。
まぁ、一応愛想笑いを返しておく。
葵がやっと帰ってきて申し訳なさそうに笑う。
「え、あ、や、あの・・・ごめん。飛奈君だと思わなくて・・・」
「あはは、紛らわしくてごめんね〜。空君を驚かそうと思ってね〜」
ホント、他からみたら女性であることは疑われないだろう。
「あ、空君あとね。僕葵ちゃんと一緒にいることも言ってないから」
「え?じゃ〜なんで俺にらまれたんだよ?」
「次ぎ来た人にガンつけて〜って頼んだの。どんな反応するかな〜って」
がくっと肩を落とす。トラブルメーカー2号がここに誕生したわけだが・・・。
1号は・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!
アイツハゴカイヲトキニ・・・イッタ・・・。
サイショカラソンザイシナイゴカイヲ・・・。
「ねーねー、遊ぼうよ〜せっかくの自由時間なんだしさ〜」
紗奈がつまんなさそ〜顔をして腕を引く。
コイツを見ると考えるのがバカらしくなる。いや、いいことだ。
「よっしゃ、遊ぶか〜!」
「お〜〜〜!!」
俺たちはその後思いっきり遊んだ。
本当にその時間は全てを忘れられた。
楽しむことが全てだった。
そしてついにこの合宿を終えるときが来た。
亮平はなぜかとても満足そうな顔をして親指を上げた。
わけがわからん。
最後にこの大自然をもう一度この目に焼き付けておく。
「楽しかったな・・・」
「うん。楽しかったね」
なんとなく言った独り言に葵は答えてくれた。
そして微笑みあう。
そしてあの廃校のことも思い出す。あれは・・・
だがすぐに考えることを俺の思考回路はやめた。
考えたってわかりゃあしない。そんな結論をはじき出したからだ。
バスに乗り込むと二つだけポツンと残された席。
周りの視線で分かった。なるほど、そういうことか・・・。
亮平を見つけるとやはりクスクスと笑っている。
だが葵はスタスタと進んで座った。
「空早く〜皆待ってるから」
なんて事まで言ってのける、コイツ・・・気づいてない??
俺は恥ずかしさを隠し、葵の隣に座った。
そしてバスは走り出して行く。
景色はどんどん遠ざかっていく。
また明日からいつも通りの日常か・・・そう思うと憂鬱な気分になる。
そんな中、葵が話しかけてきた。
「ねぇ、空。なんで美久ちゃんとの聞かないのって思わないの?」
「あ〜それか、殴られて帳消しかなって思ってたがまだ怒ってる?」
「ううん、あの後ね久美ちゃんがあれ私がドジったことだからって
わざわざ言いに来てくれたんだよ」
「え?久美が?」
「うん。久美ちゃんね結構難しい性格じゃない?
私達も仲良くするの中々大変だったんだ。
でも空はたった2日で友達になれたなんて、少し妬いちゃうな」
「そうなんだ・・・俺に惚れたかな、なんて・・・」
後ろからとてつもない衝撃に襲われる。
「ンなわけあるかぁ〜〜〜!!」
いつの間にか久美が後ろに座っていた。
「あつつつ、殴ることねぇだろ、冗談だよ、じょうだ・・・ありゃ」
振り返るころには美久さんに代わりスヤスヤと眠っている。
「ック・・・便利なヤツ」
「あはははは」
葵は隣でおなかを抱えて笑っている。
「フン」
俺はまた景色に眼をやる。
「ねぇ、空」
やけに柔らかな、そっと話しかけるように葵はつぶやいた。
「なんだよ」
俺は目を景色に向けたまま返事をした。
「私、幸せだよ。たくさんの仲間たちと空と一緒にこの時間を過ごせて。
すっごく幸せ」
俺の肩に何かがもたれかかる。
「だから怖いんだ。この時間が壊れちゃわないかって。この幸せが続くのかって・・・
空、ずっと続くよね?ずっと一緒だよね?」
葵の声が少し震えているのが分かった。
「ああ、続くよ。葵が、俺が、皆がそれを望んでいるならばそれは壊れない
俺が絶対に壊させない。なんに変えてもな」
「空、大好き・・・だよ」
心臓が鼓動を早めた。
頭が真っ白になる。
そしてその言葉が響いて聞こえる。
「あ、葵・・・?」
俺が葵を見たとき、そいつはもう眠っていた。
「ふぅ、驚かせやがって・・・」
目頭にたまっていた、涙をそっとふいてやる。
「俺も・・・葵のことが・・・好き・・・なのかもな」
眠っている間に普段いえないことを言ってみる、俺はダメだなぁ。
バスの中は皆疲れて眠っているのか静まり返っている。
「俺も寝るか・・・」
俺は目閉じる。この2日の思い出が蘇る。
いろんな事があった、疲れた、大変だった、でも・・・楽しかった。
「きっと続くさ・・・俺達が変わらないように、この時間はずっと続く」
そうつぶやいくと俺は眠った。
それから数日後・・・
俺達の日常は元に戻っていた。
ただ、2人、いや3人って言わないと久美に怒られそうだな。
3人の仲間を加えて。
「写真できたよ〜」
沙奈が嬉しそうに何枚もの写真を広げた。
「あぁぁぁあぁあぁあぁあああ!!」
そこで一斉に皆が声をあげる。
そこには俺と葵がもたれかかりあいながら手を握って眠っている写真があった。
皆はガヤガヤと騒いでいたが、俺と葵は笑いあっていた。
「変わってないな」
「変わってないね」
二人は持っていたんだ。
これと全く同じ写真を。
そこには幼い二人が同じように眠っていた。
合宿編Fin
一気に書き上げさせていただきました。
長かった合宿編もこれにて終焉を迎えることができました。
予定よりずいぶんと長くなってしまいましたが書きたいことは書けたと思います。
次編の構想はまだ考え中です。
ではまた次編で〜ノシ
最近過疎稲
ほ
し
184 :
Mr.名無しさん:2007/01/12(金) 23:44:35
定期age
つか閉鎖したらここどうすんの?!
せめて完結してほしい!
ZA先生〜!
念のため避難所確保しておく?
まとめ更新&保守
>>179 合宿編お疲れ様でした!
次回もwktk
2chが無くなるのは切ないなぁ
>>187まとめ先生お疲れ様です^^
次回も頑張りたいです〜。
最近2ch閉鎖の噂がたっているみたいですね。
ここが無くなるのは悲しいです。
皆さんの作品もまだまだ読みたいですし、自分のも当分完結しませんし・・・。
一応簡単な次の構想ができたので書いていきたいのですが、
書いてっていいものか・・・。保守しときますね。
>>188 ちょwww酉wwww
んー・・・避難所はなぁ・・・
ホントに潰れるんだろうか?
ホントに潰れるなら誰かが簡単なホムペ作ってやる、ってのは新人さんとかこなくなるからなぁ・・・
191 :
Mr.名無しさん:2007/01/15(月) 22:59:09
閉鎖age
え〜考えたんですが、閉鎖に怯えてたらいつまでも書けないんで
できる限り書いていこうと思います。
なった時はなったで・・・どうしよう?ですけどw
最近先生方のお姿が見えなくて寂しいです〜。
期待しておりますよぉ〜。
さて次は夏休みを終えての秋のお話。
学園祭編スタートです〜。
クソッ・・・なんてこった・・・
手強い、敵は強大・・・
時間だけが一刻、一刻と時を刻む。
あの時に・・・ック。
後悔の念だけが残る。無力な自分。
崩れ落ちる体。
「ちくしょう、もうだめなのか・・・」
そして・・・
終焉の鍾が無常にも響いた。
キーンコーンカーンコーン・・・
「終わった・・・か」
机に突っ伏して動く気力すら起こらない。
何とか首だけを動かして周りを見渡す・・・おっ
同じ面影が2人。
1人は沙奈。魂が抜けたように、友達が声をかけても、
目の前で手を振っても全く反応を示さない。まるで屍のようだ。
もう1人は美久さんだった。あ〜あ鼻からちょうちんでてますけど・・・。
完璧に熟睡してる。もはや放棄状態か。
「だからいったじゃないですか〜」
目の前からちょっと愉快そうに葵が同じ目線で投げかけてくる。
「ウルサイ。あの状況じゃ、これが精一杯の結果だ。うん、そうだ」
「も〜夏休みの宿題を前日まで何も手をつけないなんて、なんて人なんでしょ」
とか言って俺にデコピンをかますが、そう痛いものでもないが・・・
やけに敬語なのが何かムカツク。まぁ、しょうがないな、
悪いのは俺だし、むしろ感謝すべきか
そう今この時夏休み明けの課題テストが終わったトコである。
見てのとおり俺は惨敗。
原因は分かってるさ・・・昨日のこと。
夏休み終了前日・・・
「え?2人とも何もやってない??まさか、あんなに2人とも遊んでたじゃない」
「なんというか、のんびりし過ぎたかなぁ・・・なんて・・・。お願いします!葵様〜!!」
「お願いだよ〜葵ちゃん。このままじゃ大目玉だよ〜。困ったときは葵様でしょ?」
「お互い様ね。少しは手伝うから頑張ってね」
それから、何度となく俺たち2人は葵に怒られながらも
夜が明けた時にはなんとか終わらせることができたのであったが・・・。
「おはよぉ〜あれ、徹夜?」
「お〜、葵・・・まじ眠くて死にそうだ。今日ぐらい休んでも・・・」
「あ、言ってなかったっけ?今日テストだよ」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
なんて経緯で今に至るわけだ・・・。
はぁ、も〜ダメ・・・。
「よっ、お疲れさん」
なぜか元気そうな亮平。コイツは俺よりもできなかったような・・・
「お前はできたのかぁ〜?」
「お、俺?できるわけないじゃ〜ん。テストくらい気にすんなって」
「気にすんなって言ったってなぁ・・・。あれだけできないと・・・ヘコむわぁ」
「も〜せっかく学校始まったのに・・・。葵ちゃん帰ろうぜぇ〜」
「うん、そだね〜。そんなトコでうじうじしてるみっともないの待つのも疲れそうだし」
「ふん、さっさと行け〜ぃ」
葵は振り返ってべーっとあかんべーをして帰っていった。
葵は機嫌よさそうだし、きっとできたんだろうな・・・ちきしょう。
はぁ、俺も帰ろうかな・・・。帰って寝るか・・・。
「よ、元気ないじゃん」
「大丈夫?空君?」
そこには美久さ・・・じゃなくて久美と茜。
「お前らはできたかぁ?テスト・・・って茜は聞くまでもないか」
茜はいつも上位の常連で秀才。見た目通りというワケだ。
「そんなことないよぉ。美久ちゃんもいつもすごいよ」
「え?だってさっきだって寝てたし・・・」
「美久はあ〜見えてしっかりしてるんだよん」
いや、とてもしっかりしてるようにはみえないが・・・。
「てか、久美がテスト受けてるの見たことないぞ」
「あはは、私はそ〜いうのは全然だから美久に任せてるんだ」
なんてうらやましい・・・いやいや鬼だな。
「ほらほら、そんな落ち込まないでたまには運動でもしたら?気持ちいいよ」
「お〜頑張れよ、バスケット少女よ。俺は赤点の心配で頭いっぱいだよ・・・」
「え、今回はないよ。課題テストだし」
その一言に沙奈の魂が戻った。
「え!?本当?茜ちゃん。」
「マジか?やったぁ〜」
俺と沙奈は手を取り合いくるくると回る。
「よし、帰って一緒に寝るかぁ〜」
「え・・・一緒に寝る!?!?!?!?」
ボン、ボン。
ブチッ。
「えあ、やぁ○▲☆*#?」
「そ、そんな、い、いい、いきなり、でも空がどうしてもっていうなら・・・」
「せいやぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁあああああ!!!」
「わぁぁぁあ、待て、待て、昼寝でもするかって言っただけだって〜の」
目の前に久美の拳。
2人はバタバタ、あわわわわといった感じだ。
「危ない危ない、沙奈を守るために鉄拳制裁を食らわすトコだったよ
でも、もし変なことしたら・・・コ・ロ・ス・よ?」
200 :
Mr.名無しさん:2007/01/18(木) 22:17:38
閉鎖age
今日はここで〆ます。
ではまたぁ〜ノシシ
お、まとめ先生避難所ありがとうございます。
これでひとまず安心ですね〜
ヨカッタ、ヨカッタ。
そして真一は…
買い物も掃除も終えソファーに座りテレビを見ていた。
怪物騒ぎのニュースも今ではやっていない。一週間もしてしまえば飽きるらしい。
それほど今の時代、情報に退屈しないというわけだ。
ソファーに寝転がる真一。
真一 「なんだったのかなぁ?…アレ…。」
目を閉じるとあの時の情景が蘇る。
あの時の感触・唸り声・そして…匂い。
真一 「俺って…何なのかな?」
その時、玄関から元気な声が聞こえる。
由衣 「ただいまぁ!」
ソファーから起き上がる真一。
真一 「由衣ちゃんだ。
よし夕飯の支度でもするか。」
204 :
Mr.名無しさん:2007/01/20(土) 09:54:56
閉鎖age
警察署では、
威 「…はぁ…はぁ」
威はトレーニングルームにいた。
威 「(俺はあの時…何もできなかった…。何もしなかった。)」
滴る汗の量は次第に増す。
拓哉と美奈子は部屋にいてデータと苦情メールの整理をしていた。
拓哉 「北岡さん…またトレーニングしてるんですか?」
美奈子 「かれこれ5時間は籠もってるみたいよ。」
拓哉 「そんなに自分を責めることもないと思いますけど…。」
美奈子 「『責任感』…でしょ。
私達も含め人間みんな追い込まれすぎたのかも…。」
その時、美奈子のパソコンから音が鳴る。
美奈子 「!?」
美奈子がモニターを見る。
美奈子 「キャンプ場…
神崎くん。
キャンプ場の近くの交番に連絡をとってキャンプ場にいる人達を非難させて…。」
美奈子は威に連絡をとる。
美奈子 「また現れたわ。急いで準備して…。」
威は荒い息を呑む
威 「…分かりました。」
悟の家では、悟は今日は家には戻らないらしい。
由衣はテレビを見て、真一は料理をしている。
由衣 「ねぇ…真一君。」
真一 「どうしたの?」
由衣 「料理してる時の真一くん…楽しそうだよね。」
真一 「うん…楽しいよ。」
由衣 「…『楽しい』かぁ。
あたしはあんまり『楽しい』って思うことないなぁ。
…だからかな。怪物がでても、どうも思わない。
『危機感』…?てゆーの?まったくわかないんだけど…」
真一の手が止まる。
真一 「俺は…怖いな。」
由衣 「何で?」
真一 「怪物がでてきて由衣ちゃんやおじさんが殺されちゃったら…」
ハッとする由衣。
由衣 「…そう…そうだよね。」
真一 「由衣ちゃんは…『好きな事』にこだわりすぎなんだよ。
学校の友達、お父さんや俺…
由衣ちゃんを好きな人はいっぱいいるんだよ。
それが『生きる理由』でもいいじゃん。」
由衣に夕飯を運ぶ真一。
由衣はニコッと笑う。
由衣 「そうだね。なんか…あたし、自分のことしか考えてなかったみたいだね。」
そのとき真一に悪寒と電流が走る。
真一 「ごめん…由衣ちゃん。先ご飯食べてて…」
血相を変え真一は家をでてバイクでどこかへ行ってしまった。
由衣 「…真一君?」
美奈子たちはキャンプ場に近い川で待機していた。
美奈子はマイクを通して軽薙に乗っている威に話かける。
美奈子 「いい?北岡君。
装甲・反応共に前よりアップしてるはずよ。
シミュレーション通りやるわよ。」
威 「分かってます。」
強張る威の表情。
威 「今度こそ…。」
川が泡立つ。
美奈子 「来た!」
川から勢いよく飛び出した。
その『モノ』は地面に4つ足で着地した。
軽薙は銃を向ける。
威 「今度こそ!」
銃を下がりながら撃つ。
一発一発の弾がOCの身体に食い込む。
『シャァァァァァァ!!』
ほ
閉鎖は釣りだった!!
やっほーいwww
212 :
Mr.名無しさん:2007/01/23(火) 23:44:01
復活age
ほ
さく先生お疲れ様でっす!
>>211マジですか??よかったぁ・・・
どうなることかと思いましたが、ホントよかったです。
ZA先生のご帰還も心よりお待ちしておりますよ。
それでは久々に続きで〜す。
215 :
Mr.名無しさん:2007/01/26(金) 22:09:51
復活age
「は、ははいいい!!さ、沙奈帰るぞ」
俺は脱兎のごとくその場を逃げ出していった。
「あはは、少しは変なコトされてみたいかも・・・なんて・・・
ちょ、待ってよ〜そらぁ〜〜」
それから俺たちは下駄箱で合流し、変わらない帰り道を歩いていた。
「あ〜おっかねぇの、久美のヤツ。いきなりグーパンチが寸止めかよ」
「ボクとしては嬉しかったよ、久美ちゃんは友達思いだなぁって」
「あれが友達思いなもんか?」
「空に対しても間違った道に進まないように警告してくれたんだよ?」
「ならいいんだけどよっと」
俺は原っぱが広がる土手にゴロリと寝転がった。
今日も空は青く、雲は時間を忘れさせるほどゆっくりと流れていった。
俺に釣られて沙奈も隣で寝転ぶ。なんだか嬉しそうな様子だが。
「久しぶりだなぁ、こうやって二人で空を見るのも」
「ああ、そうだな。
毎日忙しい生活を送っている現代人にこういう機会は少なくなってきているのが現状だな」
「ねぇ、ボク達さ・・・今もあの雲みたいに変わってないのかな?」
「・・・・・・・」
「雲はさ、ゆっくり動いてる。でもその間を風はすごい勢いで過ぎていってる。
時は確実に動いてる。でもボク達は・・・あの頃一緒に空を眺めていたボク達は
やっぱり今でも変わらずにいるのかな・・・?」
「沙奈・・・」
「ボクさ、保育士になりたいんだ。子供大好きだし、あの子達の純粋な笑顔を見てると
すごく心が洗われる気がするんだ。バカなことして遊んで、たまにイタズラに
世話焼かされたりしてさ・・・」
俺はバカだな・・・ホント。俺はそう思った。
「雲はさ、動くんだよ。風と一緒に。時には焦りながら、流されながら・・・
だけど、一つだけずっと動いていない雲があるんだ。
その雲はさ、回りがどんどん速く動いていくのに焦って、でも
ど〜しようもなくて・・・今何にもできずにフワフワ漂ってる
バカで、なんにも気づけなくて、答えも何も出なくて・・・」
沙奈は黙って聞いてくれていた。
こんな時のコイツは本当に温かく、俺を包んでくれた。
俺は自分の頬に伝わるモノを理解できなかった。
「俺は情けないよ・・・皆に助けられて自分じゃ何もできなくて・・・
人の気持ちにも鈍感で、あの頃から何も変わってなくて、
お前想いに答えすら伝えてやれなくて・・・」
いつのまにか沙奈は俺に寄り添いそっと涙を拭いてくれた。
「ありがとう・・・空。覚えててくれたんだ・・・。嬉しいよ。
だから・・・自分をそんなに責めないで。ボク達は空にたくさん。
たくさん助けてもらってる。いろんな想いをもらってる。
空ならきっと見つかる。絶対。ボクはいつでまでも待ってるから、
だから・・・」
沙奈はそっと俺の頭を抱いてくれた。
その時俺の頬に一粒の雫が落ちてきた・・・
「今だけはこうさせて、今だけは・・・ボクの中にいて」
沙奈はこんなに小さいのに、俺よりずっと大きかった。
俺は沙奈に比べればこんなに大きいのに、こんなにも小さい。
俺は自分を守りきれず、沙奈に守られてしまった。
「うっ・・・ごめん。ごめんな。俺は強くなるから、今度は沙奈を俺が守れるように」
「今のボクがあるのも、いつも空が守ってくれたからなんだよ」
「っく、ぅぅぅ、っく、ぅく、うあわわぁっぁぁぁ」
俺は泣いたさ。こんな自分が情けなくて・・・
そしてこんな俺を思ってくれる沙奈がいて・・・
沙奈はずっと待っててくれていて・・・
こんなに俺の力になってくれているのに・・・
なんで俺は沙奈の気持ちに答えてやれなかったんだろう?
「俺・・・は、沙奈のことが・・・好きだ」
ここで〆ま〜す。
今日はシリアス&自分でも予想してなかった衝撃の展開ですw
結構革命的に動きそうな学園祭編!
次回をお楽しみに〜ではノシ
221 :
Mr.名無しさん:2007/01/27(土) 16:09:27
おつか
ちょっとアゲ進行にしてみるか
怪物はよろめく。
威 「いける!」
怪物は左の前後の脚で立ち右の前後の脚を触手に変え一気に伸ばす。
美奈子 「回避して!北岡くん!」
軽薙は触手をかわす。
しかし、怪物は地面に刺さった触手を一気に縮め身体ごと軽薙に向かって飛んできた。
威 「…くっ!」
OC3は右の前後の脚で軽薙を攻撃。
軽薙は盾でうけとめる。
美奈子 「ナイスよ!北岡くん。」
軽薙は後ろに下がり再び発砲を始めた。
しかし怪物は素早く動きこれを避ける。
美奈子・威 「早い!」
すぐに感づく威。
威 「上か!」
すぐに感づく威。
威 「上か!」
怪物は軽薙のすぐ上にいた。左前後の脚で突きつける。
避けようとしたがかすかに当たり装甲が裂ける。
拓也 「右脚の装甲に軽度の裂け目。いけますよ…今回は。」
美奈子は拳を握る。
戦闘中。一台のバイクが向かう。
真一 「…。」
真一 「…Agitato」
真一の身体が光だす。
『ウォォォォォ…』
以前…現れた怪物が姿を現す。
美奈子「あれは…OC…2?
やっぱり生きていたの?」
威 「こ・こいつら!」
軽薙はOC2に銃を向ける。
美奈子はあわててマイクを取る。
美奈子 「北岡くん!止めて。彼は味方よ。」
北岡 「…味方?」
まったくの予感だ。
理論などまったくない。
美奈子 「一時下がりなさい。巻き込まれるわよ。」
威 「味方…って」
OC2は素早く動き、OC3を殴り飛ばす。
『ギィ!?』
OC3は後ろ両脚で立ち前両脚を触手にさせ突きだした。
それをOC2は腕でガードする。
北岡 「なんなんだ…これ?」
美奈子 「以前もあのOCが現れて怪物を倒したのよ…。」
OC3は素早くOC2の後ろ上方に回り込み斬りつける。
OC2は下に屈み避ける。
真一 「うわぁぁぁぁぁ!」
OC2は上方にいるOC3を殴り上げる。
『ギッ…ギギィ!?』
『ウォォォォォ…』
OC2の足が光出し、ボードが現れる。
真一 「あぁぁぁぁぁ!!」
『ウォォォォォ!!』
落ちてくるOC3を川に弾き飛ばした。
『ギャァァァァァァ!』
OC3は川の中で光になり前と同じように消えた。
OC2はOC3を倒すとどこかへ行った。
威 「あいつらは…一体?」
夜の中に消えるOC2を眺める。
美奈子 「私たちまだ見放されたわけじゃないのよ。
人間に…地球に…。」
翌日、OCの再来とOC2の事で話し合いがされた。
美奈子 「OC2は我々の味方です。
以後区別をつけるため名称を変更します。
OC2を『ドルチェ』。それ以外のOCを『アーク』と命名します。」
ざわつく会議室。
「本当に…信頼できるのかね。」
美奈子 「我々を2度も助けてくれました。」
「しかし…これで君たちの存在が益々不必要になったわけだな。」
「人間は生き方を選べるが死に方は選べない。」
美奈子 「ですが…我々もこのまま黙って死ぬわけにはいきません。
部の存続を願います。」
「…検討しよう。」
会議室をでる美奈子。
美奈子自身も迷っていた。
怪物同士の戦いに無理矢理入り込むことが正しいのか…。
みんなを巻き込み目的を果たす自分を受け入れては…。
部署の前に立ち美奈子。
美奈子 「私は…。」
ドアを開けると拓哉と威がいた。
拓哉 「あっ…ごくろうさまです。」
拓哉も威も笑顔で美奈子を迎える。
拓哉 「でも、今回は惜しかったですよね。OC2が現れなかったら我々の勝ちでしたよ。」
美奈子も笑顔になる。
美奈子 「そうね。次こそはやるわよ」
美奈子 「(私には仲間がいる。
少しの時間だけ…私に力をかして。)」
由衣の学校でも2度目の怪物の出現は噂となっていた。
佳奈「おはよう!由衣ちゃん!」
佳奈・真弓・瞳がやってきた。
瞳 「聞いた?また怪物が現れたんだって…。」
佳奈 「ほんとほんと…こわいよねぇ」
瞳 「…んっ?」
瞳は由衣の机の上にある参考書に気づく
瞳 「あんたこんな時でも勉強してんの?」
由衣はニコッと笑う。
由衣 「こんな時だから勉強するんだよ。」
瞳 「かぁ〜あんたってコわぁ〜」
瞳と佳奈は席に戻る。
真弓 「ずいぶん前向きになったね…。」
由衣 「…うん。ねぇ、今日古着屋寄っていかない?」
真弓 「わかった…わかった…。
付き合ってあげるよ。」
<由衣>
怪物が現れて少し刺激に惑わされたと思ったら案外『普通』だ。
でも私はこの普通の生活を大切に送りたいと思う。
大切な友達・家族のために…私はできるだけ笑って生きていきたいと思う。
弱々しい強がりだけど私にとってはそれが大切なことなのだ。
231 :
さくさく:2007/01/28(日) 11:15:33
最近思ったことは、
魅力的な悪役がいないなぁって思います。
話って主人公よりも脇役や悪役できまるのかななんておもいます
あげ
ほ
さく先生お疲れ様で〜す。
そうですね〜、話の中でも脇役は重要なポジションですね。
なんというか作者の伝えたいコトを通せるからだと思いますね。
>>221age進行でいいですかね?
ではレスの最後にageるコトにします。
では続きで〜す。
「え・・・・・・」
沙奈は驚いた様子だった。
そして、その想いは涙となって溢れ出した。
「やっと・・・やっと・・・届いた」
沙奈は俺の腕の中にいた。
本当に小さい。だが俺なんかよりもよっぽど大きい生き方をしてる。
俺よりもよっぽどコイツは強い。
だが、俺は必死で守るよ。ふがいなくたって、泥かぶたって、
命を懸けて・・・
その時脳裏によぎったのは誰かの悲しい姿だった。
「なんで・・・」
だが俺はすぐさまそれを消し去った。
今の俺には必要のない思考。
今はコイツの事だけを考えてやりたかった。
沙奈は泣きつかれたのか俺に身を任せたまま話しかけてきた。
「ごめん、あまりに嬉しかったから・・・」
「ああ」
「ボク達ずっと一緒だよね?」
「ああ、ずうっと一緒だ」
「どこにもいかないで、ずっとボクを見てね?」
「ああ、約束だ」
すっと沙奈は手を出す。
そして俺の手をとった。
「指きり」
その時また脳裏によぎる映像。それは遠い俺の記憶でもあるようだった。
「約束だよ。指きり」
その少女の笑顔は確かに俺を照らしていた。
現実に引き戻される。
俺の目の前には俺の見たモノと違う少女がいる。
「針千本の〜ます、指切った」
少女の笑顔はまた俺を照らしてくれていた。
なんだろう、初めて見る。笑顔だけでこんなに落ち着くなんて・・・
俺はその感覚で自分自身改めて納得してみる。
(これでよかったんだよな・・・葵)
俺の脳裏によぎったあの時の少女は紛れもなく葵の姿だった。
その後俺と沙奈はしばらくいろんな事を話した。
これまでの想い、世間話や笑えるような話なんでもよかった。
今この瞬間を一秒でも共に過ごせることが嬉しかった。
そんな時の時間は早く、もう日が暮れかかっていた。
「もうそろそろ帰ろっか」
「おっと、ああ、そうだな」
二人で歩くいつもの帰り道は何か新鮮だった。
いつもの帰り道は姿を変える。風は夕風はこんなにも気持ちよく吹き抜けていく。
沙奈んの髪を押さえるしぐさや、俺に微笑みかける様まで
一つ一つ全てが愛くるしかった。
「今思うとなんで俺は気づかなかったんだろうな」
「?」
沙奈はわからないような表情をして次の俺の言葉を待っている。
「こんなに可愛いヤツが俺の隣にいたのにな」
沙奈は恥ずかしいのか顔を手で必死に隠している。
そんな姿が可愛くって頭をそっと撫でてやる。
「手・・・繋いでいい?」
沙奈は何故か緊張しながらも手を差し出す。
俺も無論手をとる。
「そんなコト聞かなくてもいいよ。俺達は恋人なんだぞ」
自分でも恥ずかしい台詞が出てくるわ出てくるわ、でも
今日だけは優しく、喜ばせてやりたかった。
いつもの別れ道にさしかかる。
一緒に過ごせる時間が終わるとき。
また明日も明後日もいられるのに、とても寂しく感じた。
俺は沙奈をそっと抱き寄せた。
「ど、どっどっどどうしたの?」
突然のことに沙奈は少し驚いた。
「急に抱きしめてやりたくなった・・・じゃダメか?」
「嬉しいよ、空。そしてありがとう。今日は一番幸せな日になったよ」
「ああ、俺もだ」
ず〜っとこうしてお互いを感じていたかった。
だが、別れを悟って俺はそっと手をほどく。
沙奈は少し残念そうな顔をして離れて大きく手を振っていた。
俺はその姿が夕闇に消えるまで眺めていた。
239 :
◆ROM7FNz6Kg :2007/01/31(水) 05:09:18
今日はこのへんで〆です。
この編も大分長くなりそうです。
なんとか来年くらいまでにSTEP!?完結できるように頑張ろうかなと。
ではでは〜ノシシ
来年か…長編大作になるんですね!
ほし
242 :
Mr.名無しさん:2007/02/02(金) 21:39:27
如月age
保守
244 :
Mr.名無しさん:2007/02/04(日) 16:53:43
立春age
245 :
さくさく:2007/02/06(火) 19:31:15
人すくないと書く気でるかも…
描いていいですか?
いいんでなーい
由衣 「はぁ〜。」
由衣はため息をついた。机の上に広げてあるプリントには『進路希望』と題があった。
由衣 「考えられないよ〜。」
先生 「いいかぁ!今週中に提出な。」
全員、あいまいな声で返事をする。
瞳 「由衣!あんたどこの大学いくの?」
由衣は自身なさげな表情をだす。
由衣 「う〜ん。迷ってるんだけど…
お父さんの大学がいいんだけど…
あたしじゃ難しくて…なんて書こうかな。」
真弓 「ハハハッ…あと一年あるって!」
楽天的に考える真弓に対して、慎重な由衣。
プリントに書くだけなのに緊張している。
そんなときオドオドとした佳奈がやってきた。
佳奈 「由衣ちゃん…ちょっといい?」
由衣 「えっ…」
由衣 「えっ!好きな人ができたぁ?」
由衣に相談しているのは甘え上手な佳奈。
佳奈 「…うん。実は…」
佳奈の目に映る1人の男。友達と談笑をしているその男は金田葉という。
由衣 「えっ?金田君?」
佳奈 「…うん。」
由衣 「なんで?」
佳奈 「話ていたらだんだん…みたいなぁ
なんか好きなんだよねぇ〜。
何でも10位以内って人。」
由衣はもう一度、葉を見る。
由衣 「(あっなるほど)」
葉はそこそこ勉強もできてスポーツもやるほうだ。いたって普通の高校生。
といった感じだ。
佳奈 「明日にでも告白しようかな…って」
由衣 「えっ!そんな急に…」
佳奈 「だって、だって…すぐ告白しないと他のコと付き合っちゃうかもしれないし…」
慌てる佳奈。
由衣 「大丈夫だよ。佳奈なら絶対OKしてくれるって…自信持ちな。」
由衣が励ますと佳奈は明るく笑った。
佳奈 「うん。なんか元気でたぁ!ありがとう。由衣ちゃん。」
由衣に抱きつく佳奈。
自宅に戻って、ベッドに倒れ込み枕を抱く由衣。
由衣 「『自信持ちな。』…かぁ。
他人事だと前向きになれるんだ。
あたしって嫌なコ…。」
夕食の時間。久々3人揃っての夕食だ。
悟 「…真一くん。」
悟はテーブルに学校のパンフレットを広げた。
真一 「(…う゛っ)」
箸を噛む真一。月に一度は求人票や学校のパンフレットを持ってきては真一に見せる。
悟 「目を通しておきなさい。」
真一 「俺…今で充分満足してますって…。」
真一は時々バイトもしていて小遣いには困っていない。
悟 「…でも、いつまでも家に留まるのももったいないだろ。気晴らしにでも目を通してない。」
251 :
Mr.名無しさん:2007/02/08(木) 21:29:07
期待age
さく先生お疲れ様です。
>>240長編大作なんて大袈裟な^^;
でも、今のトコ考えている内容ではそれぐらいになるかもです。
さて今回は結構STEP!?の中で重要なトコなのでいろいろ悩んでます。
波に乗れるまで更新遅くなると思いますがご了承くださいな。
では続きです
沙奈の小さな姿がやがて夕焼けに消える。
くるりと背を向け3歩歩き、もう一度振り返る。
もう一度見えた夕日はとてもまぶしかった。
「ありがとな・・・沙奈」
そう一言だけつぶやき俺は帰り道へ歩を進めた。
今日のことが走馬灯のように頭を駆け巡る。
今日まで幼馴染で友達だったヤツが今は恋人か・・・
人生なにがあるかわかんねぇなぁなんて思ったりもする。
そんなこんなで家に着いたわけだが・・・
どうも足が進まない。
自分の家なのに、バカみたいじゃないか・・・
でもこの扉の向こうにきっと・・・
葵は・・・いる
いつもどうりにおかえりって返事してきっと今日あった
たわいもない話や愚痴を聞かされることだろう。
それの何がいけない。別に怒られるわけじゃない。
でも、俺の体は意思は明らかに拒んでいた。
「沙奈のこと・・・話すべきなのか」
葵はどう思うだろう・・・
笑うかな?喜んでくれるかな?悲しむかな?怒るかな?
なぜかそれを気にしてしまう俺がいた。
なんで葵の顔色伺う必要がある?
さっきまであんなに沙奈の事を想っていたのに・・・
パン!と頬をたたいて体を強制起動させる。
いつもどうりでいいんだ。いつものように・・・
扉に手をかけての第一声
「たっだいま〜」
「おかえり〜、遅かったじゃない」
「え、いや、あ。まぁな」
葵の顔を見るとすぐにいつもの俺に戻れた気がした。
「今日はテストも終わって明日から学校というわけで残暑も吹っ飛ぶ
腕によりをかけた料理を作ってるから楽しみにしててね〜」
「ははは、期待しないで待っとくよ」
「も〜、ビックリさせてやるんだから〜」
葵の頭をワシワシと乱暴になでて笑ってやる。
葵は少し怒るふりをしながらも笑っていた。
いつもの俺達。いつもの我が家。
これでいいよな、これで。
結局俺は言い出すこともできずに心の中に秘めた。
いつか分かるときはくる。
なら、それまで待ってもいいよな。
そんな俺たちの新学期は幕を開けていった。
今日はここで〆です。
ではまた次回に〜ノシ
部屋に戻った真一は机にパンフレットを並べ頭を抱える。
真一 「まいったなぁ〜」
その時、由衣が部屋に入ってくる。
由衣 「おっ!さっそく見てたんだ。」
真一 「あっ由衣ちゃん」
由衣 「どこか好きな所あったの?」
真一 「いやぁ〜なんかさ『新しい事』するって抵抗があるっていうか…いまいち踏み込めないっていうか。」
由衣 「分かるけど…。『一歩』踏み込めばそれから先は平気だって…」
それだけ言うと由衣は自分の部屋に戻った。
由衣 「…最低だね。私…。」
警察署では…
威が軽薙のコクピットに座りシミュレーション訓練をしていた。
美奈子 「じゃ映像流すわよ。北岡くん。」
威 「お願いします。」
軽薙のコクピットの画面には作られた映像が移る。
映された映像を次々と打つ威。
威 「…くっ。」
10分後…コクピットから降りる威。
拓哉 「お疲れ様です。」
美奈子 「お疲れ…北岡くん。」
威 「67パーセント…まだまだですね。」
落ち込む威。
美奈子「…徐々に命中率はだけど上がっていってるわ。30分後…もう一度やってみましょう。」
威 「これじゃ…実践では役にたたない。
もっと…もっと」
翌日…。
佳奈 「おはよう!由衣ちゃん!」
由衣 「おはよう。」
佳奈 「…由衣ちゃん。今日、告白してみるね」
由衣は笑って
由衣 「うん。がんばってね」
チラリと葉を見る。
自宅では真一が掃除をしていた。
その時…
真一 「うっ!」
身体に悪寒が走る。
真一 「…あいつだ!」
それと同時に美奈子のパソコンにも反応があった。
拓哉 「今までとは違い…突然空中に現れましたね。」
美奈子 「肉眼で確認後に反応…」
目に映るのは空中浮かぶ巨体…その巨体を囲い浮かぶ2つの球体。
拓哉 「無人ヘリを飛ばし観測したところ球体から出た光線で破壊されました。」
美奈子 「アーク本体から1キロ以内のモノは狙撃される…か
それなら長距離射撃で撃つしかないわね。
準備はいい?北岡くん」
威 「はい!」
軽薙は巨大なライフルをアークに向け構えていた。
美奈子 「アークが住宅街を抜けたら一撃で仕留めなさい。」
ブレる標準を定め、息を飲む威。
そして…
美奈子 「今よ!」
威はトリガーを弾く。
ほす
263 :
Mr.名無しさん:2007/02/13(火) 22:14:10
衝突age
さく先生お疲れ様です。
皆さんは今年のバレンタインはどうでしたでしょうか?w
寂しい僕はな〜んもなかったですけど・・・。
さて、今回から茜のサイドエピソードに入ります。
ではど〜ぞ〜。
笑うこと、人を幸せにすること。
笑顔それは人の一番素敵な顔。
笑ってほしい、皆に。
微笑んでいて欲しい、あの人に。
そのために私は何ができるのだろう?
「よしっ!」
鏡の前にはいつもよりお洒落な格好の私がいる。
今からでも緊張でドキドキする。
別にデートってわけでもない・・・とは思ってるんだけど
あの人はどう思ってるのかな?
それは新学期が始まって数日たった日のこと・・・
「え?日曜?あ、え〜と、うん。予定ないよ」
「よかったぁ、遅くなっちゃったけど合宿終わったら打ち上げしようってコト
思い出してさ。なんか皆予定あるみたいで俺と2人なんだけどさ。
迷惑じゃなかったらどう?」
「そそ、そんな迷惑なんて、嬉しいよ、空君覚えててくれたなんて」
「そっか、よかった、じゃぁ日曜に期待してろよ」
「うん。期待して待ってる」・・・
な〜んてお誘いがあったわけで、今日は約束の日。
楽しみだなぁ。
集合時間より1時間も早く来てしまった・・・
ちょっと張り切りすぎたかな。
天気はとてもよくて出かけるにはいい陽気だった。
「ふわぁ〜、昨日はよく眠れなかったからなぁ」
恥ずかしいコトに男の子と2人で出かけるなんて初めてで全然眠れなかったのだ。
日曜の朝早くから子供達は元気よく遊んでいる。
そんな微笑ましい姿が私の見た最後の光景だった。
「よっ、よっよっと、そら行くぞ」
ボールをける音、子供たちの声、そんな声が私の耳に響いた。
「え、わぁぁぁぁぁ!!」
「お、起きた、起きた」
そこには子供たちとサッカーをしている空君がいた。
やっぱり私服だと少し雰囲気が違うとても爽やかで格好よく思えた。
「ねぇ、ねぇお兄ちゃん。その人が待ってた人?彼女?」
「あはは、最近のガキはマセたこと言うなぁ。残念ながら違うんだよぉ」
私は少しの間放心状態になってたと思う。先に待って寝てたなんて・・・
空君は子供達に手を振って別れを告げていた。
「おはよ、ごめんね。待たせちゃったかな?」
「ううん、あの、私こそごめん。昨日よく眠れなくて・・・その」
「いや〜あんまり気持ちよさそうに寝てるから起こせなくてな〜、
さ、行くか」
多分真っ赤になってたんじゃないかな私・・・。
寝ちゃってたなんて最悪だよぉ。
「その服似合ってるよ。いつもと雰囲気違くていいじゃん」
「え、あ、その、ありがと」
この言葉には救われたんじゃないかな。
そうして私の長い一日が始まるのであった。
269 :
◆ROM7FNz6Kg :
今日はここで〆です〜。
ではまた〜ノシ