のっぽさんに勝ちたいんですけど  

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4隊長 ◆LovezowNu2
一日の仕事(工作)を終え、アイツが安アパートに帰ってきた。
今日は大物の製作だったのだろう、いつもより少し遅い帰宅だ。
汚れたオーバーオールを無造作に脱ぎ捨て、シャワーで汗を流すアイツ。
床に脱ぎ捨てられた服や帽子を洗濯機に放り込みながら「今夜こそは・・・」と誓う。

シャワーを終えたアイツが冷蔵庫からビールを取り出してきた。
毎晩、風呂上りのビールがアイツの楽しみ。
でもアイツももう35歳・・・
特定のキャラクター設定がある為に現在の体型を維持しなければならず、
最近は中年太りを気にしはじめたみたい。
大好きなビールも500mlから350mlに減らした。

風呂上りの上気した体に冷えたビールが心地良いのか、
お酒の飲めない私には解らないけど、なんだか今夜はアイツの気分もいいみたい。


勇気を振り絞り、思い切り背中から抱きついてみる。
いきなりの出来事に驚くアイツ。
恥ずかしさもあって、ついつい抱きついた腕に力を込めてしまった。
でも・・・、アイツは抱きついた手をギュッ!と握り返してきてくれた・・・!


「・・・・んゴんゴ。」(・・・のっぽタン♥)

「ゴン太・・・」





俺は勝ったと思った。                                   終わり (  by ゴン太  )