1 :
俺:
俺が小説を書く。
お前らは、小説を書いたり感想を書いたりする。
小説を書く奴は、読みやすいように名前欄に作者名でも作品名でもいいので
他の作品と混同されないよう何か書く。
2 :
( ' ⊇'):2006/01/16(月) 01:31:56
あっそ
3 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 01:32:16
おまいらですが、小説をかくのは ちみでしょ?感想かくよ 早くちて
4 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 01:33:21
また塩かよ
まだかい?
6 :
俺:2006/01/16(月) 04:19:24
10代の頃までは、人生をつまらないだとか、考えることも感じることもなかった。
しかし社会に出て、一応俺も働いてみて、人生とはこんなにつまらないものなのかと。
それでよくみんな耐えられるものだと、俺は思った。
俺の人生、いや生活を少し回顧してみる。大卒後新卒でメーカー系企業に就職し、
そのままやめる勇気もなく5年。毎日の出社に嫌気を感じながらずるずるずるずると5年。
趣味はない。学生のころまでは夢中になれるものもあった気がするが、忙しさにかまけて
何もしなくなってしまった。
7 :
俺:2006/01/16(月) 04:20:48
俺の入った企業は、誰もがその名を知っている大手メーカーの一つ。それなりに歴史のある企業で、
古い体質の企業であると言える。社員の年齢構成も見事な逆ピラミッド型で、俺はちょうど底辺の頂点の
あたりで入社したことになる。居心地ははっきり言って悪い。話の合わないおっさんばかりに囲まれて面白くない。
どうしておっさんという奴は、こうも下品で無神経で無教養なのだろう?口を開けば風俗やセクハラまがいの
話しかでてこない。そんな話題を若手にぶつけることが、よりよいコミュニケーションだと思っているふしがある。
そして、いやらしいのは口だけではない。一度、旅行会の幹事を引き受けた時、先輩(といっても20以上年の離れている)
から、「女」は呼ばないのか?と尋ねられた。おっさんどもからすれば、旅行会=買春ツアーなのだ。
そして、有名企業の社員が買春をしていては問題だということで、領収書は架空の企業名にする。
それが幹事のコツなのだと。
8 :
俺:2006/01/16(月) 04:23:32
こいつらと一緒に働いていると、唖然とする事ばかりだ。なにもかも、感覚が噛み合わない。
世間で悪いと思われていることを平然とやる。そしてそれをむしろ、組織の結束のために必要なことだと
正当化している。
おっさんたちはとにかく飲み会が好きだ。しかも職場の人間と飲むことを好む。仕事以外の人間と
飲むことを知らないと言ってもいい。そこでは大抵、若手への説教を始める。理由や内容なんてなくていい。
仕事を問題なくこなす奴には、態度だとか表情が堅いだとか、なんでもいいから叱れればいい。
そうすると気持ちがよくなる。若い奴はまだまだだ。などと自分に自信を取り戻せる。そして決まって最後には
「これはお前のために言ってるんだぞ」などと言う。さも、若手に説教する自分に酔いたいという己の
欲望を満たすためではなく、世のため会社のため言ってやってるんだ、という口ぶりで。
ああ、俺はなんてよくできた社員なのか。そんなところか?ばかめ。
若手への説教が一段落すると、今度は同僚への褒めあいが始まる。
「○○さんのおかげで会社がもってるようなものですよ」
「いやいや、××さんこそたいしたもので」などと一目の置きあいとでもいうのだろうか?
いい歳したおっさんがおべっかの言い合いをおっ始める。毎回毎回儀式的に。
非常にまずい。まずい酒の飲み方だ。このまずい酒の飲み合いを、週一ペースで繰り広げ、
若手に参加を強要する。
9 :
俺:2006/01/16(月) 04:24:52
しかし社会人として生活するうえでつらいのは、過去にエコノミックアニマルなどと呼ばれた、
会社組織の原住民とでも言うべきこのおっさんたちとの共存共栄しながらの生活ではない。
原住民たちの触れ合いの中で、自分が確実に変わっていくことだ。
俺は今の会社で働いてみて、自分がずいぶん駄目な人間になったと感じる。
まず、つまらない人間になった。何をしても、何をやっても、面白いと思えない。
すると、自然と自分が話す内容もつまらない内容になる。何にも興味を持てない。
だから特に話したい内容もない。しかし無言はまずいから、相槌だとか、
どうでもいいありふれた話題だとか社交辞令しかいわなくなる。
あと、口にすることといえば、会社や仕事の愚痴くらい。
10 :
俺:2006/01/16(月) 04:26:22
そんな人間になってしまった。これは病気だと思う。社会人病という心の病。
好景気の後の不景気に入社した、年齢逆ピラミッドの組織にさらされた、同年代のサラリーマンなら
誰でもなる病気。それを俺は、社会人病と名付けた。
入社後1年で、俺はこの病気に気付いた。そして、なんとか快方に向かえないものかと
努力してみようとした。趣味を持とう。何か新しいことを始めよう。それによって、今の自分が変われるはずだ。
しかしだめだった。仕事に疲れ、人間関係に疲れ、私生活の時間ですら何かを始める気力がなかった。
何かをしようにも、何にも興味を持てなかった。そうやって、ただ時間を潰し、
また休日に何もできなかった、そう後悔する。それがますます社会人病を悪化させる。
そんな風にして、もう5年も経ってしまった。
俺は酒を飲むようになった。飲み会ではなく、一人で酒を飲む。
俺はあまり酒に強いたちではないから、すぐに酔う。酔うといい気分になれる。
頭が回らないからか、このつまらない生活のことを考えなくなる。
そして、別の、何か楽しい事を考えられるようになるのだ。
就職した事無い無職だからなんにも共感できないけど、
文章上手いね。取り敢えず続きキボン
12 :
俺:2006/01/16(月) 04:27:59
この日も俺は、酒を飲みながら何か楽しいことを考えていた。考えることは昔のことばかり。
俺は、高校の頃のことを思い出した。
高校の同じクラスに「陽子」という生徒がいた。陽気の陽に子供の子。
しかし全く陰気な生徒だった。容姿は悪くない。スラッとした長身痩躯に長い髪。
白い肌に顔立ちのよい細くて高い鼻。長い睫毛。そしてその下には、
「我関せず」と言いたげな、物憂げな瞳。
彼女はこの「我関せず」の瞳でクラスを見、「我関せず」の態度でいつも座っていた。
あまりおしゃべりをしているところを見たことはない。彼女のそういう態度からか、
同性からは嫌われ、また彼女のその容姿から、異性から好かれるタイプであった。
彼女の態度はいつも同じで、媚びず、馴染まず、荒立てず。朝早く一人で学校に来て、
そのまま座って授業を受け、一人で弁当を食べ、ホームルームが終わるとすぐに
教室からいなくなる。そんな風に3年間を過ごして卒業してしまった。
彼女について知ることは少ない。当時部員数が最小である文芸部に所属していたことと、
成績は良くも悪くもなかったことぐらいだ。
13 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 04:29:24
むしろ就職のしかたを教えて欲しいもんだ
14 :
俺:2006/01/16(月) 04:29:52
俺は密かに彼女に憧れていた。彼女に告白をする生徒も多かったが俺はしなかった。
ただ遠くから憧れているだけ。大半の男子生徒がそうだったと記憶している。
彼女を異性として好きな気持ちももちろんあったが、あんな風に孤高に生きられたら
どんなに素晴らしいだろう。そんな生き方に対する憧れを抱いていた。
しかし社会人として何年か働いた今では違う。とてもあんな態度では
生きていくのは大変だろうな。あのままではまともに社会生活を
送れないかもしれないな、と心配になる。
そういえば、彼女は今どうしているだろうか?俺は陽子さんのことが非常に気になった。
15 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 04:30:38
>>1はスレ立ててから3時間くらいずっと書いてたのか。
たいしたもんだ
>>1
今日完結するの?
17 :
俺:2006/01/16(月) 04:34:44
とりあえず以上
>>6-10 >>12 >>14が本文。
一応続きがあって大体考えてるけどまだ書いてない。来週か再来週にまたこれくらい書く。
>>11 文章上手いですか?ありがとう。理系大卒なんであんまり文章に自信はないが
読みやすいのを意識して書くつもり。
>>13 俺も大卒後無職。もう選ばなくなるとそこそこ就職できる。
無職の時は、無職から抜け出せさえすれば御の字だと思ってたけど、働いたら働いたで
生活がつまんないの、変な感覚にとらわれるの、いやな感じだ。
18 :
俺:2006/01/16(月) 04:36:38
>>15 そう。スレ立ててから書いた。大体中身は考えてたけど。
>>16 今日完結しない。まだ完全に先を考えてないんで、いつ完結するかわからない。
この話の主人公同様、生活に何かを取り戻したくて書いてる。
俺も昔喪板で小説書いた事あるけど、「〜た。」とか
異様に多いのが気になって自信なくしたけど、
>>1の
文章見てるとそうでもないな。
でも自分のこのレス見ててなんか読みづらいのは解るけど
どうすれば読みやすくなるのか全く想像付かん。
>>17 泣いた。優しいな。作品は後でゆっくり読む。今は涙で前が見えない
22 :
俺:2006/01/16(月) 04:49:59
>>19 体言止めを多用するとか。あと気にしない。
気にすると結構書けなくなる。
>>21 やさしいか?無職に戻りたい気持ちにもなる。
今日も仕事なので寝る。
23 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 05:19:24
24 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 06:59:01
悪くないと思ふ
しかし何かパッとしない感じ
その何かが自分でもよくわからない
ただたんにまだ馴れてないせいかもわからんが
25 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 13:43:55
まだ物語冒頭で、何も始まってないからな……
端的な表現以外に論じる部分がないのは仕方ないかと。
面白いかどうかの判断は今後の頑張り次第かな。
こっそりと応援するよ
>>1
26 :
Mr.名無しさん:2006/01/16(月) 14:32:33
毒男板に於いては、この手の創作スレは往々にして短命に終わってしまうな。
健闘を祈る
27 :
Mr.名無しさん:2006/01/17(火) 05:11:46
続き見たいんであげ
28 :
Mr.名無しさん:2006/01/17(火) 11:11:31
俺も書いてもいい?
29 :
Mr.名無しさん:2006/01/17(火) 11:14:53
いいんじゃね
30 :
俺:2006/01/17(火) 23:49:01
31 :
Mr.名無しさん:2006/01/17(火) 23:52:55
続きまだ?
32 :
Mr.名無しさん:2006/01/19(木) 04:26:04
あげとく
ジャンルはなんでもいいの?
その時、大滝は呟いた。「ちがう これじゃ駄目だ…」
磯山は問う「もう八方塞がりなのか?」
プロジェクトX【つぼみちゃんを作った男達】125日の戦い
37 :
Mr.名無しさん:2006/01/20(金) 20:23:11
((゚∀゚=(゚∀゚)=゚∀゚))
38 :
Mr.名無しさん:2006/01/20(金) 20:24:00
長くて読む気しないお
39 :
Mr.名無しさん:2006/01/21(土) 02:10:19
( ^∀^)<age
40 :
Mr.名無しさん:2006/01/22(日) 02:03:18
そろそろ来るだろうか・・・?
>>36 オナホール職人の朝は早い
職人は語る「この商売 仕込みが全てですから‥ちょっとでも手を抜くとね、すぐにバレるんですよ。
ええ‥ユーザーさんもどんどんグルメになってますしね、
ましてや小学生ですらSexする時代ですから…」
そう答えながらも職人の作業の手は休まる事はない
職人に問う「何故そこまでこの仕事にこだわるのでしょうか。
失礼な言い方かも知れませんがけして需要の多い業界ではないですよね」
・・気まずい空気が漂う。しかし沈黙を遮るかのように職人は語りだす
「今、オナニーをする子供達が減ってきています、性行為の低年齢化。
それに伴い増える悪質な性犯罪、児童売春。
勿論少しでも社会の役にたてればなどという綺麗事を言うつもりは毛頭ありません。
私はただ単にオナニーの素晴らしさ、心地よさみたいなものを
今の子供達にもっと分かってもらいたいのです。」
その瞳は確固たる信念と情熱に満ち溢れていた
オナホール職人の長い一日が始まる…
期待
ラジオからは陽気な、流行の曲が流れている。朝から運転していると、
さすがに疲れてくる。助手席と後部座席からは静かな寝息と、いびきがきこえて
来る。時計は午前1時32分をさしていた。ポケットから煙草を取り出し、火をつけ
る。青白い煙草の煙が立ち上り、匂いが車内に広がる。助手席で人が動くような
音が聞こえる。「ん・・・んんぅ〜〜」目を覚ましたようだ。
「あぁ、起こしたか・・・悪い」弘樹はそう言うと、すっていた煙草を灰皿に
押し付けた。「ごめん、寝ちゃった」香奈はそう言うと、目を擦った。香奈の
寝起きの顔は妙に色っぽく、弘樹は香奈を少し見つめた。「どこ見てんの!?
前見て!」そういわれると弘樹は、あわてて前を向いた。香奈があんなに、色っぽい
表情を見せるとは・・・。弘樹を心で思いながら、ハンドルを握りなおした。
この時期、高速道路はあまり込まないはずだが込んでいた。「おかしいね。帰省
のシーズンでもないのに、こんなに込んでるなんてね」香奈は不思議そうに、ノロノロ
走る車を見ていた。「まぁ、すぐに流れるだろう。ゆっくり走るのは嫌いじゃないし」弘樹
はあくびをかみ殺しながら言った。
物語の序章だね。
なんで道が混んでるんだろ ?('A`)?
48 :
俺:2006/01/24(火) 01:58:22
朝。いやいやながらベットを出、いやいやながら出社をし、いやいやながら働いて、いやいやながら退社する。
家に帰れば疲れて寝込み、すぐにまたいやいやの朝が始まるのだ。
俺は家畜の詰まった箱のような電車の中で、このいやいやの毎日を反芻し、もう限界だなどと思いながら、
仕事をサボることもなく休むこともなく続けている自分にうんざりして会社に着く。会社についたら考えない。
仕事をこなしている時は頭空っぽ。話しかけられると苦痛を感じ、いつもながらの残業の後、気後れしながら退社する。
帰りの、朝の電車よりかはいくらか空いた電車の中で、俺は時間をもてあます。何か楽しい事でも考えられればいいが、
頭に浮かぶのは仕事の心配事ばかり、あれはどうしようこれはどうしよう。なにもできないまま期限が迫っている。
「はぁ」
俺は人に聞かれることも気にせず大きな溜息をついた。なにか考えを変えてみようと窓の外に視線を移してみる。
そこには男が立っていた。暗い窓に写った車内。その中で、くたびれたスーツを着たサラリーマンが、
どこを見ているのか淀んだ視線を落とし、わたくし疲れております。そんな空気を発散している。
なにがそんなにつまらないんだよ。ああいう奴を見てるとムカついてくる。俺の嫌いなタイプの人間だ。
つまらない人間の代表のようなこのサラリーマン。どんな顔をしているんだと顔に視線を移す。
すると、そいつと目が合った。ああなんだ。こいつは俺じゃないか。窓ガラスに映った自分の姿を見て、
心底情けなくなってきた。
49 :
俺:2006/01/24(火) 02:00:42
夜の電車でよく見る風景。疲れたサラリーマンが雁首そろえて疲れた顔で眠ってる。
学生の頃の俺はそれを見て、こんな大人になりたくない!なんて思ったものなのだが、
みごとにそんな人間になってしまったな。
今の俺を、陽子さんがみたらどう思うだろうか?きっと長い睫毛のあの冷たい視線で俺をみて、
表情を変えないまま視線を別の方向へ移してしまう。俺はそんな様子を想像してショックを受けた。
陽子さんに振られたような、見限られたような、今の自分をとても認められない堪らない気持ちになる。
じゃあどうすればいいんだよ?どんな俺ならそんな顔をしないんだよ。話したこともない
陽子さんに向かって問い詰めたくなる。
いや。話したことなら少しはあった。制服を着ていたあの頃は、
そんな冷たい視線を浴びることもなかった気がする。
朝。俺は特にいやいやとも思わずベットを出る。母親の作り置きした朝食を食べ、
自転車に乗って学校へ行く。昨日は遅くまで夜更かしをしていて一睡もできなかった。
眠れないから仕方なく、いつもより早い時間にベットを出た。いつも通る通学路が、
いつもと違って薄暗くて、不思議な雰囲気を漂わせていた。俺はそれを素直に
「綺麗だ」と感じながら、冷たい風を受けてペダルをこぐ。
教室へは俺が一番乗りだと思った。教室からは物音一つしない。
俺が勢いよくドアを開ける。と、そこにはすでに陽子さんがいて、
椅子に座って本を読んでいた。
50 :
俺:2006/01/24(火) 02:02:41
俺と陽子さんの席は離れているから、特に挨拶もせず俺は自分の席に着く。かばんの中身を
机の引き出しに移し、机の横にかける。途端に教室は静かになる。若い男女が教室で二人きり。
しかしなんの会話も物音も立たない。ただ時々、彼女がページを捲る音が、サラッサラッと響いている。
俺はいたたまれなくなって教室から出たくなった。しかし急に教室を出ては、
彼女に一緒にいるのが嫌なのだと思われそうで出ることもはばかられた。
俺は何の気なしに教室を見回す。すると、大して熱心に世話をされていない
観葉植物の鉢が見えた。俺はこいつをダシに教室を出ることに決める。
「水遣り」という学徒が行うべき正しくも美しい行為のため、俺は堂々と教室を出た。
俺はトイレ手前の水道で水を換えながら、これはラッキーなのか
アンラッキーなのかなんて考える。でも彼女は、俺の事をなんとも思っていないだろうな。
いつも早く学校に来る彼女は、教室で誰かと二人っきりになる事など当たり前なのだ。
今日はたまたま俺だったというだけで、別になんということもないだろう。
俺は心を落ち着けて、時間を置いたからか二人きりになることもそれほど抵抗なく
思えたので教室に戻った。相変わらず教室には陽子さん一人だけだった。
俺は彼女の読書の邪魔にならないよう、鉢植えを静かに置く。
51 :
俺:2006/01/24(火) 02:04:43
「藤本君は花とか好きなの?」
唐突に、本当に唐突に、彼女から質問を受けた。俺は一瞬何を言われたのかわからずに
黙ってしまった。彼女はいつものあの「我関せず」の瞳に少しだけ「?」の色を
湛えた顔で俺を見たままでいる。
「あ、ああ。花はあんまり好きじゃないけど、こういう葉っぱだけなのは好きかも」
「へー」とだけ言って、彼女はまた本へと視線を移した。
なんてことのない会話だった。会話と呼ぶにはあまりにも言葉の少ない、
ただの言葉の応酬だったが、俺はすごく嬉しかった。俺は朝の会話のことを友人に
自慢したい気分になったが、このことは何故か人に言ってはいけない気がして、
人に言った途端その価値が薄まってしまう気がして、誰にも言うことはなかった。
しばらくは自分の中だけで満足する思い出として心の中に留めていた。俺はその時、
彼女をただ見ていただけの時よりも、彼女を少し好きになったのだと思う。
と、窓の外の、駅名を書いた看板が通り過ぎていくのが見えた。
俺のいつも降りる駅より2駅先の駅の名前だった。周りのものが見えなくなるほど
考え事をするのは久しぶりだった。俺は珍しく、その事実でうれしい気分になれた。
52 :
俺:2006/01/24(火) 02:05:50
53 :
Mr.名無しさん:2006/01/24(火) 02:57:44
>>1 あるある!そんな気分になるとき。
ところで1が書いてる小説は自分の人生を書いてるの?
>>53 会社や生活への不満なんかは今の俺の気持ちとかぶるところが多いな。
高校時代の回想なんかは創作。
渋滞の高速道路を、ゆっくりと走ると前の電光掲示板に何かが表示
されていた。掲示板には、「5km先事故 通行規制中」と表示されて
いた。「あぁーあ、温泉にはほど遠いね」隣の香奈がポツリとつぶや
いた。「こればっかりはどうにもならないな・・・」弘樹はそう言うと、また
煙草を取り出した。
しばらくすると、後ろに座っていた連中が目を覚ました。孝は目を擦
りながら外を見て言った。「何で高速なのに止まってるんだ?」大きく
あくびをしながら、弘樹の頭を小突いた。「事故だってよ。止まって20分
くらいたったか?」香奈のほうに目をやると、香奈はドアにもたれて大きな
口を開けて寝ていた。それを見た孝はニヤッと笑った「寝顔もなかなか可
愛いな」孝はぬるくなったビールの缶を開けた。そして、弘樹にコーラを渡
した。「ビール飲みたいだろうけど、運転手はこれで我慢してくれ」弘樹は
それを受け取り、一気に飲んだ。横の路側帯を道路公団のパトロールカー
が通り過ぎていった。まだ車の列は進みそうに無い。
56 :
Mr.名無しさん:2006/01/25(水) 05:20:28
age
期待保守
58 :
俺:2006/01/28(土) 10:59:04
読み返して思ったんだが、文才がないと小説じゃなくて作文になっちゃうな。
表現に凝ると短いシーンはかけるんだが、難しいな。
だな
60 :
Mr.名無しさん:2006/01/28(土) 18:15:25
61 :
Mr.名無しさん:2006/01/28(土) 18:51:13
62 :
55:2006/01/28(土) 18:58:17
「仕方ないな」弘樹はサイドブレーキの後ろに付いたボタンを押した。
ズモモモッと恥ずかしい効果音と共にタイヤが収納され、ロケットブースターが姿を現した。
「準備オーライ!!レッツゴーーーーーイングマィウェイ!!」ブースターが火を吹く。孝と香奈の
悲鳴をよそに弘樹は一気にアクセルを全開にした。糞ッたれな渋滞を尻目に彼らの車はどんどん上昇していく。
63 :
55:2006/01/28(土) 19:05:55
「ちょ?!ねえ、弘樹。これどこまで昇ってくの?」香奈が上ずった声で問う。「そんなこと気にしてると皺が
増えるぜ?」弘樹はウィンクして、呆気に取られている孝からBeerをひったくった。そいつをご機嫌にぐびぐびと飲み干して一言、
「とりあえず金星でも逝ってみっか〜」車は第二宇宙速度を超えるべく更に加速していく。
64 :
俺:2006/01/28(土) 19:40:57
孝はふと隣を見た。隣には、清と藍が寄り添って寝ていた。「おい、こいつらなんとか
してくれ。さっきから見せ付けやがって・・・」孝は弘樹に小声で言った。弘樹は前の車
を見ながら、また煙草に手を伸ばした。「いいじゃないか。仲良く寝てるんだからさ。邪
魔するんじゃないぞ」弘樹はそう笑いながら言うと、煙草に火をつけた。
弘樹は煙草を吸いながら、弘樹たちと香奈を見回した。彼らとは中学から仲が良く
て、何をするにしても一緒だった。付き合いが長くなれば、それも男女が入り混じって
いれば、当然恋愛感情が生まれてくる。清と藍に恋愛感情が現われたのは、高校の
ころだった。経緯は弘樹には知らされてなかったが、弘樹はそれに最初から気づいて
いた。
ボーっと、前を見ていると誰かが車の隙から走ってやってきた。黄色い作業服にヘル
メット姿。「まもなく流れますので、前の車が動いたら進んでください」と、拡声器で必死
に叫んでいる。弘樹は、香奈の肩を揺すって起こした。「もう少しで流れるぞ。シートベ
ルトして」香奈は気持ちよく寝ていたのか、少し不機嫌そうな表情でシートベルトを締め
た。
車はまだ動かないの? (・∀・)っ/*凵 チンチン
67 :
俺:2006/01/30(月) 01:38:31
がんばれ日本!!そんなコピーを見るたび反吐が出そうになる。がんばらなくていいんじゃないか?
なんでがんばることを強要されなきゃいけないのか?
高度経済成長期。そしてバブル。日本企業は躍進し、日本人はずいぶんがんばってきた。
そのころ大人だった団塊の世代をはじめとして、多くの人間が「がんばる」事を美徳として
がんばらされてきた。「24時間戦えますか?」そんな言葉もCMで見れた時代だ。
そのころ俺達はほんの子供で、しかしもうその頃から「がんばる」をやらされてきた。
幼稚園や小学校に入るのでさえ受験があって、深夜まで塾通いをすることがよい子供
とみなされていた時代。俺達はずいぶんがんばらされて、大人になってからがんばった
世代が子供の頃にはしなくてよかったがんばりを、子供の頃からやらされた。
受験受験で大学まで進み、挫折もなく順調に進学して、やっとで楽ができるかと期待したら、
就職氷河期で就職活動は長期化混迷化。そこでも俺達はずいぶんがんばらされたものだ。
会社の新人になってからも、かつてのがんばった大人達から若い頃の話をされ、
またがんばれがんばれ。
下の世代をみてみれば、学級崩壊だなんやかや。二極化だ全入時代だで、
がんばってるのは一握り。まるで俺だけが、俺の世代だけがババを引かされた
ようなやりきれなさ。
がんばれ日本!!もういいよ。もういいだろ。がんばらなくても。
だからというわけじゃない。だからというわけじゃないんだ、
俺がこんな決断を下したのは。
今までの生活の延長線上にないこんな決断を下したのは。
68 :
俺:2006/01/30(月) 01:39:14
>>51と
>>67間dでない?本で読めば「その2」みたいに
区切れてるのかな。ともあれ乙。
なんか
>>68とは歳が近いっぽいからいつも読んでるよ。
70 :
俺:2006/01/30(月) 01:59:03
71 :
55:2006/01/30(月) 03:03:15
しばらくすると前のトラックが動き出した。隣の香奈はボーっとしながら
前のトラックを見つめていた。そんな顔を見ていると、何だがホッとしたよう
な気がした。「おい、何かCDでもかけよう。景気よく行こう!」ホッとした気分
は、後ろの孝に壊された。「みんなが聴くような流行のはないけどな」そう言うと
弘樹は、CDをデッキに入れた。流れてくるのは、フュージョンだった。孝は顔を
しかめて少し聴き入った。「こんなの聴いてるともてないぞ」孝は笑いながらそう
言った。弘樹は父親が、クラブのピアノ奏者だったため物心が付く前から、ジャズ
やヒュージョンを聴かされて育った。中学に入る頃には、大人も顔負けのジャズ通
となっていた。「流行の曲もいいけど、たまにはこういう落ち着いた曲もいいだろ」た
だ、薄っすらと笑いながら弘樹は答えた。
香奈は弘樹が車の中や、部屋で流すヒュージョンやジャズを気に入っていた。読書
が好きで、何か本を読んでいるときに流せるような曲を探している時、ジャズのCDを
貸してくれたのは弘樹だった。優しいピアノの曲は読書の邪魔をせず、かと言ってた
だのBGMになる訳でもなく、読書をしつつもちゃんと曲も楽しませてくれる。それから
香奈は、ジャズが好きになっていった。
弘樹はハンドルを握る手で流れるヒュージョンの、軽やかなリズムを刻んだ。「これって
天気予報とかでたまに流れるよね。バードランドだっけ?」弘樹は香奈がの曲の名前を
知っていることに少し驚いた。確かにたまにテレビで流れたりはするが、番組の間の時間
潰しに流れたり、天気予報のBGMくらいでしか流れない曲だからだ。「この曲いいよね。今
度CDまた貸して」香奈はそういうと、マップランプを点けてライナーノーツを読み始めた。
73 :
Mr.名無しさん:2006/01/31(火) 23:28:39
落とさないぜ!
74 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 00:00:36
だから落とさないっての
75 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 00:09:20
乙、俺も続きが気になってるよ
俺もだ。
79 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 00:17:11
むしろ
>>62-62が一番表現力があるような気がしてならない
なんかこう、うまく説明できないけど巧いんだよね、言葉の使い方とか選び方が
80 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 00:20:19
勢いがあるって感じはする
社会人病を克服する方法が知りたい・・・1よ頼むぞ
走り出して20分はたっただろうか。高速は順調に流れていた。また煙草へと
手が伸びる。「お前吸いすぎだぞ。いい加減にしとけ」孝が後ろから、声をかけ
た。日付が変わって6本目の煙草だったが、孝の言葉に止められ、煙草を取り
かけた手を止めた。「悪い悪い。手持ち無沙汰になるとどうしてもな」弘樹は、苦笑い
しながら答えると、ダッシュボードに置いてあった、ガムを取り出して口に入れた。「そ
うそう、ガムでまぎらわしておけ」孝は、体をのけぞらせながらそう言った。「しかし、渋
滞に遭うとは思わなんだ・・・」香奈はその言葉を聞いて頷いた。「そうだね、でも何か
旅行してるって感じしない?」香奈は、渋滞で、窮屈な車の中に閉じ込められていた割
には、それなりに渋滞を楽しんでいるようだった。「そうかぁ?俺だったらな・・・」孝は
そう言うと、少し考え事を始めた。
孝は相変わらず何かを考えていた。「眠ければ寝たほうがいいぞ。付くのは朝だから
さ」弘樹は、横目で香奈を見ながら言った。香奈は大丈夫、と笑顔でそう答えた。どう見
ても辛そうだった。意地か何かだろうか?そう思った矢先に孝が、叫んだ。「これだ!!」
車の中にいた全ての人間の耳に届いた。仲良さそうに寝ていた、清と藍が飛び起きた。「どうした!?」と清が聞くと、孝は笑いながら口を開いた。「考えたんだよ、渋滞の打開策をな!
渋滞の!」清と藍はポカーンと口を開けて、目を丸くした。
弘樹は、半ばあきれた顔で孝をバックミラー越しに見た。「で、その打開策って?」弘樹が
聞くと、孝は自信満々に答えた。「それはな・・・こんな感じだよ」孝は少し興奮気味に語り
だした。
>>62-63 孝を除く者全てが、唖然とした。その沈黙を破り言葉を発したのは香奈だった。「・・・すごいね・・・」孝は腕を組み、シートにふんぞり返った。弘樹はため息一気に吐いた。「それお前の
会社で作ったらどうだ?そういう会社なんだろ?」弘樹はそう言うと、煙草を取り出して火を
点けた。孝はすっかり自分の空想に浸りきり、弘樹の煙草には気を留めなかった。「いや、
うちの会社は、産業用のロボット作ってるからなぁ。そういうのは、三菱重工とか川重が作ってくれるだろ」そうい言うと、またビールの缶を開けてゴクゴクと飲み始めた。
83 :
55:2006/02/02(木) 02:10:00
82=55
清と藍は何があったのか、まだ把握していないようだった。孝は満足したのか、寝息
をたてながら寝ていた。「すごいね・・・よくわからないけど、すごいね・・・」藍は、孝の寝
顔を見ながらそういった。「ある意味な・・・根っからの楽天家だよ」弘樹はそう言うと、ハ
ンドルを握りなおした。香奈はくすくすと、声を漏らさないように腹を抱えて笑っていた。弘
樹も香奈につられて笑い出した。「でもねぇ、孝のそういうとこ好きだなぁ〜」香奈は涙を拭
いながらそう言った。弘樹は胸の中に何か、シンと冷えるものを感じた。なぜだろうか?自
分でも良くわからないが、とにかく冷えるような気がした。季節は、もう夏に入っていて寒が
るような季節ではなかった。その時、サービスエリアの標識が目に入った。それを確認す
ると、ゆっくりとアクセルを離しながら車線をサービスエリアへと向けた。
wwwおまろいな!!ww
85 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 02:32:14
こういう手法があったかww
86 :
スクリュードライバー:2006/02/02(木) 14:18:38
「湘南物語」
主要登場人物
上島 敦(かみしま あつし)・・・おとなしく控えめな大学生。
両性愛者。
高山 真恵(たかやま まえ)・・・活発で勝ち気な大学生
敦とは高校のときからの大親友の仲
両性愛者。
睦月 修司(むつき しゅうじ)・・・喫茶店「Ocean」のマスター。
敦と真恵を優しく見守る。
第1話 「突然の再会」
「ねぇ敦、今度お花見しない? 」
コーヒーカップを拭きながら真恵は言った。
「花見・・・ねぇ、いいよ。じゃあ来週の水曜日はどうかな?
この店もお休みだし。」と敦は言った。
ここは喫茶店「Ocean」。
海の近くの小さな喫茶店だ。敦と真恵は先月からこの店で、バイトをし始めた。
そんなに有名ではないけれど、二人にとっては居心地のいい場所であった。
「大学、忙しいでしょ? 課題とかいっぱいでてるんじゃない? 」
「そうでもないよ、真恵は? 」
「んん〜、結構苦戦中、かな? 」真恵はふふっと笑った。
その時、カランカラン、とベルの音が店に響いた。
「いらっしゃいませ」と修司は言った。
「いらっしゃいま・・・あぁ! 」敦は声を上げた。
客は、敦に向かって片手を上げた。
「よぉ、久しぶりだな、敦! 」
「文月君! 久しぶり!どうしたの、こんな所に来て!?」
敦は旧友との再会に心が踊った。
87 :
スクリュードライバー:2006/02/02(木) 16:08:08
「おまえがここで働いてるって風の噂に聞いてな、
こうして会いに来たってわけだ。」
文月はカウンターに座って、コーヒーを注文した。
「文月君、ここのマスターのコーヒーすっごくおいしいんだよ!
これを飲んだらきっと忘れられないよ! 」
「敦ったら、あんなにはしゃいじゃって・・・」と真恵は肩をすくめた。
「(あいつ、文月君のこと好きだからね・・・)」
あれは卒業式の日のことだった。
敦は文月の第二ボタンをもらおうと彼を探した。
だが、敦が目にした物は、文月が女生徒にボタンを渡している光景だった。
敦は何も言えず、涙をこらえていると、真恵がやってきて頭をなでた。
こらえきれずに、敦はぽろぽろと涙をこぼした。
真恵はただ、何も言わず敦の頭をなでていた。
あの時の記憶が、真恵の頭に浮かんだ。
「(あの時、あいつは心が裂けるほど苦しかったんだよなぁ、きっと。
今でも文月君のこと・・・。)」
真恵はちらりと敦を見た。
敦はとても懐かしそうに文月と話していた。
あの時の記憶がないかのように。
「久々だったなぁ・・・文月君に会ったのは。」
敦はすっかり顔をほころばせていた。
隣に座っていた真恵はため息をついた。
「ねぇ、あんたってまだ文月君のこと・・・好きなの?」と真恵は言った。
「えっ、あぁいや、そんなんじゃないって!もうあれは昔のことだし・・・。」
敦はあからさまにあわてだした。
「わかってるよ、文月君が好きなんでしょ? 想いを伝えてみれば?」
「でも・・・僕・・・。」
敦はうつむいて、黙ってしまった。
恋に引っ込み思案な上に、相手は男、条件が悪いことはわかっていた。
89 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 18:03:32
新シリーズか
俺みたいなバカは読んでて
頭の中ごちゃごちゃだ
90 :
Mr.名無しさん:2006/02/02(木) 23:32:55
腐女が好きそうな話だな
悪いが同性愛の話はあまり頂けない
91 :
Mr.名無しさん:2006/02/03(金) 19:21:02
サービスエリア期待
92 :
softbank219010004080.bbtec.net ◆AIo1qlmVDI :2006/02/03(金) 19:21:58
糞ス(ry
93 :
Mr.名無しさん:2006/02/04(土) 07:58:59
(`・_・)ん?
YO!
95 :
俺:2006/02/05(日) 16:16:37
>>81 すまん。ぜんぜん別の話が書きたくなってきた。
96 :
Mr.名無しさん:2006/02/06(月) 02:01:19
97 :
55:2006/02/06(月) 18:15:47
真夜中のサービスエリアは、トラックが少し止まっているだけで一般の車両は
数台だけだった。他の面々はまたいつの間にか眠っていたらしく、気持ちの良さ
そうな寝息が聞こえてくる。人の気も知らないで・・・。弘樹はそう思うと苦笑いを
浮かべながら、車を停める場所を探した。
長時間回りっぱなしのエンジンを止めた。寝息が一層よく聞こえる。「おい、起き
てくれ。おしっこタイムですよ」弘樹は、香奈の肩をそっと触れた。香奈は、小さく唸
り、眠そうに目を瞬かせた。後ろを見ると、孝は大口を開けたまま寝ていた。隣の清
と藍は、相変わらず肩を寄せ合いながら眠っている。「起きた起きた。おしっこタイム
だ」清と藍は起きてくれたが、孝はまだだらしなく口を開けたまま寝ている。弘樹は身
を捩じらせて、手を孝の顔に近づけた。そして、孝の高い鼻を摘む。孝は、苦しそうに
口で息をしていた。「おい!起きろ!」大声で呼びかけると、一瞬体を硬直させて、目
をバチっと開いた。「普通に起こしてくれよ!」孝は、まじめな顔でそう言うと、弘樹の
肩を小突いた。
98 :
Mr.名無しさん:2006/02/07(火) 00:03:46
近づいてくるサイレンの音で、男は意識を取り戻した。目の前には焼け焦げ黒いすすのついた壁、
粉々になった会議用長机、ぐにゃりと熱で曲がり垂れ下がっている蛍光灯。中央には瓦礫の山が
出来上がっている。
「またやっちまったか・・・」
そう言うと男は、彼の前面とは対象的に、どこかのビルの会議室ぜんとしたまま残っている
背面にある椅子に腰を掛けた。
彼、就活 一浪(しゅうかつ いちろう)がイオナズンを唱えた後の光景であった。
サイレンの音が近くで停まり、消防隊らしき人達があわただしく消火活動や救助活動
を始める声が響いてくる。
「大丈夫ですか!?」
防護服に身を包んだ救急隊員にそう声をかけられた。
「ああ」
「他に人はいませんか?」
「あっちに・・・」
「おいっ!」
「はいっ!」
一浪が指した瓦礫の山に向かい、救急隊員が作業に取り掛かる。
くそっ!いったいどうなっちまってるんだ。これで2度目だぞ!!いつまでも無職の
ままじゃいられないってのに・・。そう心の中で悪態をつきながら一郎は頭を抱える。
くそっ・・くそっ!!どうせまたマスコミが面白半分に記事にするに決まっている。
MP足りていた!!??キレるインターネット世代。ゲーム脳の恐怖。そんな文字が
また電車の釣り広告を賑わすんだろう。くそっ・・くそっ!!
これから起こる未来の事が頭に浮かび、いてもたってもいられなくなった一浪は
救助作業に向かった。
99 :
Mr.名無しさん:2006/02/07(火) 00:05:08
「僕も手伝います!」
「邪魔だ!!」
「あんたはさっさと避難してくれ!!」
救急隊員の制止も聞かず一浪は瓦礫を運ぶ。追い返すことをあきらめた
救助隊員達も作業に戻る。
「おい!足が見えたぞっ!」
「はいっ!」
「慎重にっ!」
「はいっ!」
まるで何かのスポーツをするかのように、テンポ良く掛け声を掛け合い
ながら救助隊員達は手際よく瓦礫を排除していく。一浪も彼らの邪魔に
ならないよう回り込みながら瓦礫を除去していく。
100 :
Mr.名無しさん:2006/02/07(火) 00:05:44
「う、ううぅぅぅ」
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫ですか!?面接官さん」
「おい、きみ!!」
「うごかしちゃいかん!」
「うぅぅ。君か・・・」
けが人の意識があることを確認し、ほっとした表情で顔を見合わせる
救急隊員たち。
「今、担架を持ってきますから」
残される一浪と面接官
「大丈夫ですか?痛くないですか?」
「ちょっと、腕が痛むがね」
「すいません・・」
「・・・」
101 :
Mr.名無しさん:2006/02/07(火) 00:08:13
担架を持った救急隊員達が駆けてくる。
「痛かったら、声を出してください」
「ああ」
「よし、いくぞ!いっせーのっせっ!!」
なれた手際で面接官を担架へと乗せる。
「搬送急げ!」
「はい!」
「・・・止めてくれ」
「えっ?」
「君」
そう言って面接官は一浪に顔を向ける。
「合格だ」
「ほ、本当ですか!?」
「ああ」
「搬送ー!!」
「ありがとうございます。ありがとうございます」
遠ざかっていく面接官に、一浪は何度も頭を下げた。
今度転職したらベホイミを覚えよう。そう心に誓うのであった。
102 :
Mr.名無しさん:2006/02/07(火) 00:15:04
エロはなしか ありがちなやつ
(ジャンル)現代 ファンタジー
(あらすじ)主人公の独男は、死んだ祖父から夢の中である呪文を教えられる。
それは、狙った女を欲情させるという呪文。
夢のような呪文を覚えた独男は、半信半疑ながら学校で試してみることに。
独男の熱い日々が始まる・・・・
103 :
Mr.名無しさん:2006/02/08(水) 01:55:30
ホシュ
保守ちん
105 :
Mr.名無しさん:2006/02/11(土) 22:36:59
hisyu
お前らは、人に買われた事があるか?
到底価値があるとは思えない紙切れ数枚の対価として身を委ねる。
支配する者とされる者とに別れる瞬間。
全裸で両手と両足を縛られ、
床を這いつくばって支配する者の元へ移動する。
「ご主人様の…を下さい」
自分に与えられたものは、
支配する者を満足させる為に自由を許された口と、
両手両足を縛ったままでも欲望を全て注ぎ込んでもらえるようにと
全裸でいさせてもらう事だった。
107 :
Mr.名無しさん:2006/02/12(日) 03:07:03
俺『好きやよ』
相手「あはははは」
華麗にスルーされた俺は泣きました。
(ノンフィクション)
108 :
Mr.名無しさん:2006/02/12(日) 13:35:48
109 :
俺:2006/02/12(日) 20:31:00
110 :
Mr.名無しさん:2006/02/12(日) 21:38:22
>>106 紙切れの為に日々を浪費する俺とそう変わるまいて
111 :
Mr.名無しさん:2006/02/14(火) 00:10:59
保す
一番最初はいくつの時だったか。
無知である事がこれ程危険だとは思いもよらなかった。
肉体的な痛みと、恐怖による苦痛に身体が勝手に震えた。
勝手に溢れ出る涙を袖で必死に拭いながら家に帰り、
おそらくは何の解決策も得られるはずはないと思いつつも
誰かに話さずにはおれない衝動で酒瓶を煽る継父に
事の成り行きを話した。
自分が何をされたのかは分からないが
とにかく怖いとだけ訴えたが、
返って来た言葉はますます自分を追い詰めた。
しきりに舌打ちされながら
「今から戻って金をせびって来い」
それは幼い自分にとっては理解出来るはずのない単語で、
何度も聞き返してようやく理解すると
再び自分を性欲処理の道具にした男のもとへと向かった。
継父に甘える事など許されなかった。
ましてや反抗するなど考える事すら出来なかった。
多分、犯された後自ら出向いて奉仕する愚か者など、
世界広しと言えど俺位だったろう。
いつからか、買われるようになってから
セックスの事をプレイと呼ぶようになった。
大抵は男とのプレイだったが時折女ともプレイした。
男は単調で、荒々しく強引で、
女はいつ果てるとも知れない欲望でいつまでも要求する。
印象に残っているのはじいさんとのプレイだった。
正確にはプレイではないが、
金で買われ鍵の掛かる部屋で全裸になればプレイと呼んでもいいだろう。
黒塗りの高級車に乗せられ湖のほとりの別荘に運ばれた。
降りると運転手は頭を下げて車に乗り込み走り去る。
別荘は広く、中に入ると全裸になるように言われた。
もちろん命令に逆らう事はない。
老人は、それ以上は何も要求しなかった。
日付が分からなくなる程長い間、俺は老人とその別荘で過ごした。
もちろん、風呂にも一緒に入り、寝る時も一つのベッドに潜り込んだ。
奉仕する事が自分の役目だと思い込んでいた俺は、
その時々に老人をどうにか満足させようとした。
が、老人はにっこり微笑むだけで俺を性欲処理の道具にはしなかった。
その代わりに、一緒に過ごした時間のほとんどを
俺を見つめる事に費やしているようだった。
その別荘で俺は、初めて自慰を覚えた。
115 :
Mr.名無しさん:2006/02/16(木) 23:14:42
村上龍が降臨いたしました
116 :
俺:2006/02/17(金) 22:08:31
すごい楽しみ。
117 :
Mr.名無しさん:2006/02/19(日) 03:10:08
118 :
Mr.名無しさん:2006/02/19(日) 13:44:18
保守
119 :
Mr.名無しさん:2006/02/20(月) 21:51:24
昇龍拳
120 :
Mr.名無しさん:2006/02/22(水) 12:32:05
昇龍拳
121 :
Mr.名無しさん:2006/02/22(水) 12:37:38
俺が小説をアップしないのは、書くのを辞めたからじゃないよ。
新作ソフトを買ったからなんだ。
122 :
Mr.名無しさん:2006/02/22(水) 12:55:04
どうでもいいよ
期待してないし
123 :
オナニかずき{本物}:2006/02/22(水) 13:44:00
第1話 かずき「明日僕は・・旅立ちます!」
彼の運命はそこから始まった・・ 次回も乞うご期待!
女の考えている事はちっとも分からない。
男と女はやはり別の種族なんだと実感する。
俺を買う女のほとんどは、暴力的なプレイを望む。
手足の自由を奪い、目の自由を奪い、耳の自由、喋る自由、
ほとんどの自由を奪われた惨めな俺に快感を感じる。
支配する事で、苦痛を与える事で満足感を得ているようだった。
所が、そうではない女もいた。
平手打ちを喰らわされ、目の前にひざまづかされる。
ヒールで踏まれ、舐めさせられ、口汚く罵られる。
慣れていた。
が、髪の毛を掴まれ上を向かされ顔に唾を吐き掛けられた時、
俺の中で何かが切れた。
手枷を付けたまま、女を殴り倒した。
悲鳴を上げる女に馬乗りになり、服を引き裂く。
暴れる女の首を手枷の鎖で締め上げ、
女に俺と同じだけ屈辱を感じるように、陵辱した。
女の抵抗はすぐにやんだ。ただ顔を横に向け、涙を流した。
何度も、何度も、腰を突き動かし、そして中で果てた。
中に放出される事が女にとって最大の屈辱だと思ったからだ。
満足して女の上に覆い被さったまま息を整えていると、
しばらくして女の手が頭を撫でている事に気付いた。
「素敵だったわよ」
やはり、女の考えている事はちっとも分からない。
125 :
Mr.名無しさん:2006/02/25(土) 23:21:24
>>124 なんか・・・面白いじゃないか・・・
続きが楽しみだが、こういったスレは大概落ちるんだよな・・・
126 :
Mr.名無しさん:2006/02/27(月) 00:41:05
128 :
Mr.名無しさん:2006/02/27(月) 03:48:18
下手なんだけど・・・書いていいですか?俺の妄想、構想二年。自分に都合のいい
ハナシなんですが・・・・。
129 :
愛美:2006/02/27(月) 04:28:01
「あっ…うっ…くぅぅ」その日も剛は一人暮らしのアパートで自己処理をしていた。今夜のおかずは伊藤みさきがクリトリスを弄られている想像。剛は大学生、童貞だ。「みさきほど美人じゃなくていいから彼女がほしいな」
130 :
俺:2006/02/27(月) 20:13:53
>>128 ここはそういうスレなんで、ぜんぜん気にするな
131 :
Mr.名無しさん:2006/02/27(月) 21:19:38
132 :
128:2006/02/27(月) 23:37:47
窓を開けると、朝の涼しくてさわやかな空気が部屋に入ってくる。外はまだ
薄暗く、空は灰とオレンジを混ぜたような色をしていた。煙草に火を点け、一
気に吸う。吐き出された、青紫色の煙が微風に運ばれていく。前の方には、田
が遠くまで続いている。田の稲はまだ青く、草丈も低かった。今日も暑くなりそ
うだな。博之はそう思いながら窓から離れ、寝巻きから作業着に着替える。
作業着を着込み、一階へ降りていく。誰もいない台所からは、炊飯器が米を
炊く音だけが聞こえている。米の炊ける香ばしい香りを鼻で感じながら、勝手
口から外へ出た。長靴のそこを鳴らしながら、歩き始めると冷たい空気が体を
包み込んだ。
自転車を漕ぐと、少し寒いくらいだったがおかげで眠気が吹き飛んだ。博之
は夏の朝の冷たい空気が大好きだった。自転車を2分漕ぐだけで、仕事場に
着く。ビニールハウスの入り口を開くと、草生した匂いが漂っていた。青々と育
っているのは春菊だった。博之は、通路にしゃがみ込むと春菊の葉を優しく手
にとり、親指で優しく擦った。葉の大きさを確認すると、ビニールハウスから出
た。
文字数で改行するより、
文節とか途切れてもいい場所で改行した方が読みやすくなるよ。
例えば1行目、「外はまだ」で改行されるけど、
次の行では「薄暗く」。重大な意味はないのだから
「外はまだ薄暗く、」まで一気に読めた方がいいよね。
それから、エディタとかで書いてるんなら
ある程度は一度にうpした方がいいよ。
自然なシチュエーションを作り出す為の布石なんだろうけど
やっぱり皆が期待するのは
本人の言う「妄想」部分なんだから。
妄想に入る前の最初のうちは
2レスずつ位ならペース配分としてもいいと思うし。
面白そうなんで期待してるよ。
134 :
ホルホル君 ◆1LzGnExF3M :
ageage君