1 :
1 :
2005/10/08(土) 23:50:29
2 :
Mr.名無しさん :2005/10/08(土) 23:50:45
檀ふみ
3 :
1 :2005/10/08(土) 23:52:17
第37話(後半) 「ぐ…!!」 またもや俺の中で、得体の知れないものが脈動した。俺は剣を握り、攻撃の機会をうかがう。 「まぁ待てよ」 カエラの攻撃を支えていた有田は、彼女の攻撃をいとも簡単に捌いて、魔王の側に戻った。再び魔王を中心にして、 その左右に有田とえなりが立つ格好となった。 「それにしても奇遇だねぇ。君の対となる魔王がボクだったなんて。お母さんのお腹の中で、ボクはいつも君という 存在を感じていた。そして彼女が君に思いを寄せていることも」 俺は驚愕した。魔王は深田の目を通して、俺の目を真っ直ぐに見つめる。 「今更慰めるわけじゃないけど」 彼は一度言葉を止め、少々の間を置いた。 「お母さんは別段君を嫌っていた訳じゃない。ラミハでえなりや有田と行動を共にしたのも、自分の胎内にボクがい ると知らされたからだったし。君達に迷惑をかけたくなかったんだろうね」 深田は俺のことを思っていてくれたのか。俺は妙な安堵感を覚えた。しかし反面で、その事実を教えているのが彼女 の身体を奪った魔王とは、何という皮肉な現実を呪った。 「第一、お母さんがこんな軽石みたいな男を愛するわけないじゃない」 魔王は有田を一瞥した。その表情には紛れもない嫌悪感が含まれていた。一応は自分の父親であるにも関わらずだ。 しかし有田も自覚しているのか、特に気にしている様子はない。 「母さんは内心で君を愛していたのさ。ボクが保証するよ」 ここで魔王は意味ありげに微笑した。彼の語り口を聴いていると、どういうわけか話が信じるに足りるものに思えて くるから不思議だ。更に話は続く。 「さて、ここでボクという存在について。ボク達魔王という存在が、何故発生するのかは、実を言うとボク自身も解 らない。一応、この世界を征服することが本能に植え付けられた目的みたいだけど。そしてボク達を倒す為に、君の ような人間が召還される。これまでの傾向からして、これはまず間違いない。で、魔王の身体に宿るゲート石が無け れば君はあっちに帰れないと」 魔王の意図が朧気に見えてきた。
4 :
1 :2005/10/08(土) 23:53:17
「というわけで、ボク達は宿敵。殺し合わなきゃならない仲ってわけだ」 やはりそうだ。魔王は俺の中に葛藤を創り出そうとしている。 「魔王はあなたを弄んで楽しんでいる」 平井が俺に釘を刺す。そんなことは分かり切ったことだ。 「わかってる」 その時、魔王が前に進み出た。 「さぁ、勝負を付けようぜ」 彼は俺の正面に立つ。目の前の光景が陽炎のように歪む。彼の、深田の身体から発せられる邪気のせいだ。 「…………」 相手は深田。先ほどは深田の意識が沈められたことを知り、見境が無くなって魔王に斬りかかった。しかし、今の俺は 比較的冷静さを取り戻している。彼女の身体を傷付けるなど到底できるわけがない。 魔王はやれやれと言う風に、首を左右に振った。 「やっぱ無理か。起爆剤が無いとなぁ」 その時、突然背後のドアが弾け飛んだ。 「おっしゃ!!俺らが助けに来たからもう安心や!!」 塚地だ。そのすぐ後ろには伊藤の姿。更にえなり討伐軍がどやどやと現れる。 「お前ら、生きてたのかよ」 と摩邪。自分の部下なのに何とも辛辣なお言葉。 「そりゃないですよぉ。隊長」 そう言う伊藤は、身体の至る所に切り傷やあざをこしらえている。討伐軍も相当なダメージを受けているようで、上陸時 に比べて人数は三分の一くらいまで減っている。沿岸部からここまでの防衛網を考えると無理もない。 「つか、なんでおめぇがリーダー面してんだ?田中総隊長はどうした?」 摩邪は塚地を睨み付けた。 「とりあえず、一帯の魔物はあらかた討伐したんやが、総隊長(ココリコ田中)があっさりやられてしもうたんです。で、 成り行きで俺が指揮してます」 成り行きにしても、相当強引な成り行きだ。肉屋のおっちゃんが全軍を指揮しているなんて。とにかく心強いことには変わ りはないが。 「十把一絡げの雑魚どもが集まってくれちゃって」 討伐軍の姿を見た魔王は、不快そうな顔を見せた。 「しかし、起爆剤としては役に立ってくれそうだ。えなり頼むよ」
5 :
1 :2005/10/08(土) 23:54:13
魔王の指示に応じてえなりが頭上で腕を交差させた。この構え。見たことがある。俺はハっと気づいて、目を見開いた。 「みんな、伏せろ!!!!地に伏せるんだ!!」 俺は討伐隊の方向を振り向いて、力一杯叫んだ。そして横にいる甜歌を抱き庇って、地面に伏せた。その直後、頭上を疾風 が駆け抜けた。 「う……大丈夫か。甜歌」 「うん」 俺は目を開け、顔を上げる。すぐ側の平井やカエラは経験しているので無事のようだ。摩邪も事なきを得ている。しかし、 討伐隊の方を見た俺は絶句した。そこには上半身と下半身が無惨に切り離された遺骸が散乱していた。余りに凄惨な光景に、 俺は吐き気を覚えた。 「塚地さん、大丈夫っすか!」 生来の小心者らしく超反応で屈んで無事だった伊藤が、顔を上げる。 「俺は無事…って、あれ……」 塚地は自分の腹を押さえた。彼自身は動いているつもりがないのに、視界の中で目の前の光景が少しずつ横にスライドしていく。 「マジか……」 塚地の上半身がずるっと、下半身から滑り落ちた。 「塚地さぁああああん!!」 「塚地ぃいいいいいい!!」 摩邪と伊藤の痛烈な悲鳴が響く。塚地死去。稀代のムードメーカーを喪い、悲嘆に暮れる第13小隊。 「ちょっと驚きました。まだ半分は残っていますな」 えなりは意外そうな表情。 「いや、イイよ。イイよ。十分な起爆剤になったようだ」 「と言いますと?」 魔王に顎で指されて、えなりは俺に目を向ける。俺は片膝を突いて、胸を押さえている。塚地の死の直後から動悸が激しい。 この感情の高鳴りはどこからくるのか。 (こいつからか) 俺専用異世界人専用聖剣を持つこの腕からだ。柄を持つ手が熱く疼く。俺は自身の身体に起こっている異変に危機を感じ始 めた。高校時代の体育の時間に、自衛隊式訓練をやらされて倒れかけた時(マジで死ぬかと思った)と同じくらい。 「おにいちゃん、どうしたの?」
6 :
1 :2005/10/08(土) 23:55:03
異変に気づいた甜歌が、俺の顔をのぞき込む。大丈夫と応えたいが、それどころではない。剣が手から離れない。否、手が 剣を放そうとしないのだ。 「これは……tansinnなのか……」 得体の知れない不気味な、それでいて莫大な力が、剣を通じて身体に侵入してくる。俺は強い恐怖を感じた。恐怖の念は徐 々に高まり、不気味な力と一緒に俺を浸食していく。 「ちょっと大丈夫!?返事しなさいよ」 心配そうにカエラが、俺に呼びかける。 「うん。大丈夫。大丈夫だよ」 俺は我を取り戻したて、カエラに笑いかけた。ほっと安心するカエラ。そのまま立ち上がり、甜歌の肩に手を置く。そして、 「安心しろ。今すぐ魔王達をぶち殺してやるから」 「え……」 甜歌は表情を凍らせた。 平静。自分を満たした恐怖はいつしか、意外にも驚くほどの平静さに変貌していた。目の前の出来事がまるで他人事のような。 しかし眼前の三人の魔族を抹殺するという目的だけが、確たるものとして意識されている。俺は自分自身がtanasinnに支配さ れたことを自覚していた。 そんな俺を見る魔王はいたく満足げ。 「そうこなきゃ。これで正々堂々、お互いベストを尽くせるよね」 「正々堂々か。お前が言うことかよ。散々人をこけにしておいて」 魔王の胸に俺専用異世界人専用聖剣の切っ先を向ける。 「お前を殺す」 もう深田の身体だろうと何だろうと関係ない。俺の視線の先にいるのは、魔王以外の何者でもないのだから。 「魔王様、先に俺が行きましょうか?」 有田が進言するが、魔王は首を振って拒否する。 「いいよ。えなりと有田は雑魚どもを一掃しておいて。ボクはこいつとやりたいんだ」 心底嬉しそうに、魔王は異世界人専用ロングソードを試し振りした。 「待てよ。あたいらが雑魚だって?随分と舐めたことを言ってくれるじゃねぇか」 後ろから摩邪が吼える。部下を殺されたのだから当然だろう。
7 :
1 :2005/10/08(土) 23:56:16
「場所を移そうか。邪魔者が多い」 魔王は呟いた。 「場所?」 「ああ、君との戦いは特別だから。実はね。どうやら異世界人と融合したボクには、今までの魔王に無い力が宿っているらしいんだ」 一瞬だった。魔王が虚を突いて急接近し、俺の胸ぐらを腕で掴んだ。その腕を掴み返すより早く空間が歪み、気づいた時には 周りの風景はえなり城の屋上ではなくなっていた。 「ここは……」 周囲を見渡す。明滅する赤信号。点々と灯る街灯。交差点。電話局の赤い鉄塔。サングリーン(三次にあるショッピングセン ター)の看板。 「十日市……」 魔王が最終決戦の場所に選んだのは俺が住んでいた街。三次市内のど真ん中だった。 続 く
乙。三次かよw
また三次かw
10 :
Mr.名無しさん :2005/10/09(日) 08:26:48
乙。落ちたから心配してたんだよ。
おっしゃ続きキタワァ!
|TT圓TT| コーヒーの差し入れだ . ヽ _、_ / ζ ⊂二二二( ,_ノ` )二[ ̄]'E) | /  ̄ ( ヽノ ノ>ノ レレ
帽子がズレちった
あんたいつもずれてるな
18 :
1 :2005/10/10(月) 23:08:46
次は水曜日か日曜日。
はひふへほっ守。
22 :
1 :2005/10/12(水) 20:14:22
第38話 「ど、どういうことだ?」 「見ての通りさ。ボクには自分の中のゲート石を自在に操る能力が備わっている。あっちの世界とこっちの世界を 自由に行き来出来るのさ」 「な、なんだって!?(キバヤシAA略)」 確かにここはどう見ても三次だ。深夜なのか通りに人影はない。 「いいじゃない。こういう所で戦うのも」 と魔王。俺は毅然として言う。 「見知った場所なら、俺が被害を気にして力を出し切れないとでも思ったのか?」 魔王は首を振った。 「理由はない。単なる興だよ。では早速行くよ!!」 眼をかっと見開き、魔王は先制攻撃をしかけてきた。俺はロングソードでの斬り上げを受け止める。さすが魔王の名 に恥じぬ重い攻撃だ。それを捌き、体勢を立て直すために距離を取るべく、車道脇のフェンスを飛び越えようとした。 「ぐぇ……!!」 ところがどっこいフェンスに足を引っかけ、俺は無様に顔を地面にうずめた。だらしなく垂れる鼻血を拭う。跳躍力 が低下している。いや、違う。現実世界に戻ったことで、身体能力が元に戻っているのだ。ファンタジー世界にいた 時のような超人的な力は失われている。 魔王の攻撃に耐えられるのも、彼が宿っている深田の身体が俺と同じ人間に戻っているからだろう。魔王も自分の身 体能力の低下に気づいていなかったようで、戸惑いを見せている。 「マジか……でも待てよ。それじゃ、こっちはどうだろう?」 何を思ったのか魔王は左手を宙に掲げる。次の瞬間、激しい閃光が迸り、遙か武田山の中腹に命中して大爆発を起こ した。轟音がここまで響き渡り、住宅の電気が次々と灯る。 「どうやら魔術はそのまま使えるようだね。でも今のは実験。魔術は使わないでおいて上げる。フェアに行こうじゃ ないか」 俺は深呼吸をして睨み返す。 「どっちでもいい。早くしろ。時間の無駄だ」
23 :
1 :2005/10/12(水) 20:15:28
続行。今度は俺から仕掛ける。運動能力が下がっても、剣技は身体が覚えている。俺は魔王に連続攻撃を浴びせる。 が、そこは深田の意識を利用しているのか、彼は俺の攻撃をことごとく防いでしまう。このままでは埒があかない。 その時である。 「お前ら何しとるんなら」 「見いや。あいつら剣持ってるぞ。つか、まさかコスプレってやつ?」 「プゲラ。ヲタかいwww」 見るからにDQNな連中が3人(金岡、田中、島西)。俺達の闘いを見てちょっかいを出そうと近づいてきたではないか。 「お、女の方は結構イケてるじゃん」 「ヲタにはもったいないのう」 DQN1(田中。高校時代。あだ名はタンカー)が魔王の肩に手を置いた。 「うるさいなぁ」 魔王は苛立たしげに振り向き、先ほどと同じように手を構え、印を結んだ。 「待て、やめろ!」 俺が止めに入る間もなく、炎がDQN3人を包み込む。 「おぎゃああああああああああああああああ!!!」 のたうち回るDQN達。あっけなく死去。絶叫を聞いて駆けつけた住民が、炎に包まれた人間を見て警察に通報している。 このままでは野次馬が集まってきてしまう。 「あ〜あ、しまったな。人が集まっちゃう」 魔王は踵を返し住宅街へと走る。俺はその後を追う。今の騒ぎが届いていない住宅街は寝静まり、人っ子一人いない。俺 達は馬洗川の河川敷で足を止めた。
24 :
1 :2005/10/12(水) 20:16:34
-----------何が起こったんだ。 「おにいちゃん、いなくなっちゃった……」 呆気に取られる甜歌。 「ちょっと、あいつと魔王はどこ行っちゃったの!?」 カエラさんが僕に耳打ちをする。だが自分にも皆目見当がつかない。 「わからない」 “彼”がうまく窮地を抜けてくれるはずと信じるしかない。と言うより、今はそれどころではない。問題は僕達の方だ。 何しろ目の前にえなりと有田という二人の魔族が立ちはだかっているのだから。 僕はえなりの前に進み出る。 「えなり……」 念願。そうだ。僕が今ここにいるのは念願を果たす為。千乃の仇を討つこと。それが僕の念願だった。今目の前にいるの は夢にまで見た仇敵。 「お前とこうしてまみえる日を、僕はどれだけ待ちわびただろうか」 えなりは、 「君は確か………あれ、誰だっけか?」 と、とぼけた風に挑発する。以前の僕なら間違いなく激昂していたであろう。しかし、僕は昂ぶる心を抑え、えなりに言う。 「それなら今から刻み込んでやるさ。死にゆくお前の網膜に」 えなりは呆れたような表情。 「見上げた根性だね。越えることの出来ない壁があるってこと、教えてあげよう。もっとも知った時には君はあの世なんだけどな」
25 :
1 :2005/10/12(水) 20:17:28
正直勝てる気なんて微塵もない。先ほどの技を見ても破壊力は桁違い。おまけに僕の刀は、“彼”や深田さんが持つ異世界 人用武器のような、魔族特効属性ではない。 だがここは打って出るしかない。死中に活を見い出す。 「カエラさん、甜歌ちゃん、摩邪さん。有田をお願いします」 二人が驚きの声を上げる。 「ま、まさか…あなた、独りでえなりとやり合う気!?」 「堅、無理だよ!!」 そこに摩邪さんが割って入り、二人を止める。 「それがお前の覚悟なのか?」 「私闘ということは重々承知です。でも僕は独りでやりたい」 僕は彼女らを振り返ること、依然としてえなりを見据える。 「最近のチャラチャラした奴にしては見上げたもんだ。よし、他の連中のことはあたいらに任せとけ」 さすが摩邪さん。良い所に出てきて、おいしい所を持って行く。内心そう思いながら、僕は呟いた。 「すみません。ありがとう」
26 :
1 :2005/10/12(水) 20:18:34
-------------------------星がきれいだ。こんな時に俺は何を考えているのか。かつてよく散歩したこの場所で命を賭けて 戦うとは皮肉な話だ。目の前には剣を構えた魔王。一切の雑念が入る余地を捨て、俺も俺専用異世界人専用聖剣を強く握る。 -------------------------星がきれいだ。いつの間にか日は暮れ夜になっていた。有田はカエラさん達が何とかしてくれる だろう。今ここには僕とえなりだけ。奴は一向に構えを取る気配がない。どこまでも人を小馬鹿にしている。そこに千之の 顔が浮かぶ。僕は心を静め、刀の刃を立てる。 ------------俺は、深田……いや、魔王に対し- -----------僕は、仇敵えなりに対し、 小さな声で、しかし力強くこう言い放った。 「これで本当の終わりだ」 続 く
乙・・・・・・・。 ついにラストバトノレですか・・・・('A`)
乙。 本当に終わるんだな。感慨深いよ。
カエラとか魔邪にもスポットはあたるのか?
ヤバァイ、鳥肌立った。('A`)
乙
乙。瞳を閉じて〜♪
ゾクゾクテカテカ
そんなにじろじろ見ないでください
35 :
Mr.名無しさん :2005/10/14(金) 08:08:00
-=/■\
-=≡ (,, ´∀`)
>>1 さん、お茶持って来ましたよー
-=( つ┯つ旦
-=≡/ / //
-=≡(__)/ )
-= (◎) ̄))
俺寝ぼけてるわorz
なんかもう・・・ 最後の戦いなんだな・・・(´;ω;`)
きっとクリア後の世界とか隠しダンジョンとか裏ボスとかOVAをかあるんだよな('A`)
ほしゅ
>>38 でも多分このスレで終わりにするつもりなんじゃね?
スレタイ最初に戻ってるし【妄想】で挟んでるのも何か特別な感じがする
貼らせてくれ・・ ____ r っ ________ _ __ | .__ | __| |__ |____ ,____| ,! / | l´ く`ヽ ___| ̄|__ r‐―― ̄└‐――┐ | | | | | __ __ | r┐ ___| |___ r┐ / / | | /\ ヽ冫L_ _ | | ┌─────┐ | | |_| | _| |_| |_| |_ | | | r┐ r┐ | | | / | | レ'´ / く`ヽ,__| |_| |_ !┘| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|‐┘ | r┐| |___ __|. | | | 二 二 | | |く_/l | | , ‐'´ ∨|__ ___| r‐、 ̄| | ̄ ̄ | |_.| | / ヽ | | | |__| |__| | | | | | | | __ /`〉 / \ │ | |  ̄ ̄| | | / /\ \. | |└------┘| | | | | |__| | / / / /\ `- 、_ 丿 \| | ̄ ̄  ̄ ̄ く_/ \ `フ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |____丿く / <´ / `- 、_// ノ\ `ー―--┐ `´ `‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`‐'  ̄ ` `´ `ー' `ー───-′
>>40 オレも考えすぎだと思う。男がオナヌーを幾つになっても止めないように、
>>1 の妄想が止むことはないだろう
1は滅びぬ!!何度でも甦るさ!! 1の妄想こそ、このスレの夢だからだ!!
ここまで団結してるおまいらに乾杯!
46 :
Mr.名無しさん :2005/10/15(土) 23:14:25
ちょい昔の電気屋さんのアニメ絵のCM誰か知ってる?犬連れたとげ頭の子供が
「電気屋さん!」とか言って、帽子被った(顔は影になってて口しかみえない)
イケメソ電気屋さんの歯がキランってひかるやつ。
当時はこんなカコイイ電気屋いるかよwって思ってたけど・・・このスレの
>>1 見てると
完璧にその電気屋さんのイメージだよ。マジかっこいい。
>>46 つい最近のNationalのコマーシャルだろ
>>47 サンクス。最近なのかな?2〜3年前にはよく見た気がするけど。
最近まったくテレビ見ないからわからんorz
ほしゅ
>>1 よ。保守ついでに聞かせてくれ。
MP3プレイヤー買うならどれがオススメ?
俺も聞かせてくれ。 液晶テレビなら何処がお勧めですか?
韓国製の安いの
次はいつかな
ほしゅ
エビバーガー半額記念保守
56 :
1 :2005/10/17(月) 23:05:38
すまん。次は結構先かもしれん
そうか!もう最終回も近いもんな! じっくり時間かけて最高の妄想をしてくれ! 最高の最終回を期待してるからな!
>>57 には外道
∧_∧
( ´・ω・)
>>1 さん、いっぱい飲んでがんばってくらさい・・・
( つ旦O
と_)_) 旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
保守ついでに、たまには他のやつも書いてみたらどうだ? うっかりしてるとすぐ落ちるからな。
はひふへほっ守。
まみむめもっ守
何よりまずほしゅ
ほしゅ
兎に角保守
ひさびさにまとめサイトの2スレ目での平井堅の回想シーン、瞳を閉じて聞きながら見て 来ましたよホシュ
ヤバイ超ヤバイ。不動産のチラシマジヤバイ。 まず。築五分。これだけでもやばいのに 築五分なんてもんじゃない。 駅から五年。 何処の駅からだよ。 コピペホシュ
ワロタw
だれかこのスレのフラッシュ作らんかなあ?
大作アニメ映画になっちまう
テーマソングはポルノグラフィティの「ドリーマー」でお願いします
さがりすぎだ age
ここの
>>1 を見てるとCOCCOの「強く儚い者たち」って曲を思い出す
今日も元気にホシュ
はひふへほっ守。
+ + + ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ + . ( ´∀`)< ホシュ ( つ旦) \_____ (⌒_)__)
77 :
1 :2005/10/23(日) 22:42:51
たぶん明日
>>77 キターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!
お前はキター言ってみたかっただけちゃうんかと
それにしてもsageるのは珍しいな。
81 :
1 :2005/10/24(月) 12:51:18
いや、
>>77 は俺じゃないんだ。
長いことお待たせしてスマソが、次は27日頃でよろしく哀愁。
今度こそ1キターーーーーーーーーーーー!!!!!!!
トリがないから何がなんだか
ほっしゃん
わくわく
だれおまえ
いちさんのファンです
88 :
Mr.名無しさん :2005/10/26(水) 02:01:41
たまにage保守
じゃあ僕はsageますね
はひふへほっ守。
91 :
フカヒレごんぶと ◆VZpx.wmXmw :2005/10/27(木) 21:55:38
わくわくホシュ
92 :
1 :2005/10/27(木) 23:20:37
第39話(前半) 市内中心部に向かう救急車のサイレンとは対照的に、河川敷は静まり返っている。 「月が綺麗だね。この美しさだけは、汚れきったこっちの世界も同じだ」 魔王が感慨深げに言った。俺は倣って月を見る。その淡い光が喚起させるのは、深田と最初に過ごした夜の思い出。 簡易宿屋の庭で、俺は一晩中深田に剣術を教わった。彼女の表情が、仕草が、立ち居振る舞いが蘇ってくる。 (く・・・・・・!) ぽっ、と生じかけた蝋燭の灯のような微かな迷い。即座にそれを消し去り、俺は剣の刃を立てた。 「行くぞ」 俺は身体を沈める。 「来なよ」 魔王が迎え撃つべく構える。俺は砂利が敷き詰められた地面を蹴って突進。袈裟懸けに魔王を斬りつけた。当然の ようにそれを防ぐ魔王。第二撃、三撃、四撃と、連続攻撃を畳みかける。やはり相手は俺の手の内を知り尽くして いる。しかし、俺は止まることなくせず剣を振るい続ける。止まれば、確実に相手に攻撃の機会を与えることにな るからだ。 しばらくして、俺は身体に変調を感じた。息切れがする。ファンタジー世界で戦っていたなら、この程度の動きで は何ということはない。しかし、今ここにいるのはファンタジー世界の剣士ではない。現実の俺。紛れもないリア ルな俺自身だ。限界を寸前にして筋肉は悲鳴を上げ、次第に自分の動作が鈍くなっていくのを感じる。 「どうした。次はボクが行くよ」 連撃の隙を突き、魔王がロングソードを両手に持った。来る!思った瞬間には、俺の脇腹をロングソードが迫って いた。危ういところで身を逸らす。 「か、かわした。辛うじて」 「甘いなぁ」 空振りしたと思いきや、魔王の側面蹴りが俺の左腕を打った。鈍い音がした。 「……!?」 激痛に声も出ず、その場にどっと倒れ込んでしまった。そこに魔王は容赦なく攻撃を重ねてくる。大きく振りかぶ っての上段斬り。隙だらけだが、今の俺を仕留めるには十分すぎるスピードだ。俺は眼を見開いて、自身に迫る死 に恐怖した。
93 :
1 :2005/10/27(木) 23:21:21
第39話(前半) 市内中心部に向かう救急車のサイレンとは対照的に、河川敷は静まり返っている。 「月が綺麗だね。この美しさだけは、汚れきったこっちの世界も同じだ」 魔王が感慨深げに言った。俺は倣って月を見る。その淡い光が喚起させるのは、深田と最初に過ごした夜の思い出。 簡易宿屋の庭で、俺は一晩中深田に剣術を教わった。彼女の表情が、仕草が、立ち居振る舞いが蘇ってくる。 (く・・・・・・!) ぽっ、と生じかけた蝋燭の灯のような微かな迷い。即座にそれを消し去り、俺は剣の刃を立てた。 「行くぞ」 俺は身体を沈める。 「来なよ」 魔王が迎え撃つべく構える。俺は砂利が敷き詰められた地面を蹴って突進。袈裟懸けに魔王を斬りつけた。当然の ようにそれを防ぐ魔王。第二撃、三撃、四撃と、連続攻撃を畳みかける。やはり相手は俺の手の内を知り尽くして いる。しかし、俺は止まることなくせず剣を振るい続ける。止まれば、確実に相手に攻撃の機会を与えることにな るからだ。 しばらくして、俺は身体に変調を感じた。息切れがする。ファンタジー世界で戦っていたなら、この程度の動きで は何ということはない。しかし、今ここにいるのはファンタジー世界の剣士ではない。現実の俺。紛れもないリア ルな俺自身だ。限界を寸前にして筋肉は悲鳴を上げ、次第に自分の動作が鈍くなっていくのを感じる。 「どうした。次はボクが行くよ」 連撃の隙を突き、魔王がロングソードを両手に持った。来る!思った瞬間には、俺の脇腹をロングソードが迫って いた。危ういところで身を逸らす。 「か、かわした。辛うじて」 「甘いなぁ」 空振りしたと思いきや、魔王の側面蹴りが俺の左腕を打った。鈍い音がした。 「……!?」 激痛に声も出ず、その場にどっと倒れ込んでしまった。そこに魔王は容赦なく攻撃を重ねてくる。大きく振りかぶ っての上段斬り。隙だらけだが、今の俺を仕留めるには十分すぎるスピードだ。俺は眼を見開いて、自身に迫る死 に恐怖した。
94 :
1 :2005/10/27(木) 23:22:00
(殺られる) 終わりだ。ここで終わりだ。瞬時に様々な思いが脳内を去来した。人生を有意義なものにできなかった己への怒り。 赤川さんを手に入れられなかった己に対する怒り。そして、深田と剣を交える原因を招いた己の不甲斐なさに対す る怒り。 「なんで…」 砕けんばかりに歯を食いしばる。 「なんで俺は……!!」 渾身の力を込めて剣を突き出した。金属が激突する鋭い音と共に、火花が飛び散る。絶体絶命を切り抜けてなお、 俺の中には沸々と怒りの感情がわき続ける。 「お、いいねぇ!」 魔王は続けざまに攻撃を打ち込んできる。しかし、激しい怒りはどういうわけか逆に俺を冷静にさせているようだ。 魔王の繰り出そうとする攻撃が、手に取るように分かる。 「やっぱキミ最高だよ。キミのその心がボクを強くする」 次に奴が繰り出すのは…………刺突。 俺は一旦剣を引くと、水平に構えて突き出した。まるで計ったかのように互いの刃先が激突する。時が止まったか のように、双方の剣はぴくりとも動かない。相対した力が、完全に拮抗しているのだ。美しいほどに均整の取れた 直線となって、二本の剣が向かい合って静止している。 「そうだ。その調子だ!」 魔王が狂ったような嬌声を上げる。どこまでも人を食ったその口調は、否が応にも俺の苛立ちを増大させる。そし て、怒りは憎悪に変貌を遂げた。 「死ね!」 俺専用異世界人専用聖剣は異世界人専用ロングソードの刃を粉々に粉砕し、そのまま魔王の右肩に深々と突き刺さった。 「ぐぎゃ」 一声上げると、魔王は背後の壁に、人形のように刺し止められた。しかしその顔は苦痛に歪むことはなく、寧ろ歓 喜の情を浮かべている。 「完成したよ……ボクが…ゲホッ…」 大量の血反吐を吐きながら、訳の分からないことを吐き。ぐったりと俯いた。 「どうでもいい。もうお前は終わりだ」
95 :
1 :2005/10/27(木) 23:23:31
憎悪に身を任せた俺は、世迷い言に貸す耳を持たない。壁にもたれている魔王の胸に足をかけて踏み台にして剣を 引き抜く。今度は魔王の額を刺し貫こうと構える。 ここに来て逡巡が生まれた。気を失っている魔王の顔を見た途端。手が動かなった。何故だ。再び顔を上げる魔王。 「は、早くさしてみなよ……トドメをさせよ……!」 その声を聴いた時、俺の中で憎悪がかき消えた。同じ身体から発せられる似た口調だが、魔王から感じる気配は、 先ほどまでとは明らかに変わっている。 俺は悪夢から醒めたように、目を見開いた。 「違う」 「何を、言ってるんだい?早くボクを殺して…みろよ」 弱々しく挑発する声。俺は確かめるように言う。 「ち、違うだろ。君は魔王じゃない」 俺はふらつきながら魔王……いや、深田の元に駆け寄る。 「早くトドメを……」 彼女は言葉を詰まらせて俯いた。このままではいけない。 「喋らないで」 俺はほとんど無意識のうちに袖を破いて彼女の肩に巻き、応急の止血をする。力なくうなだれるその姿を見て、俺は 確信する。魔王は深田の身体から影を潜めている。何が起こったのかは解らないが、深田の意識が浮かび上がってき たようだ。 「早く・・・・・・」 と、魔王の口調を真似る深田は、自身を犠牲にすることで魔王と一緒に滅ぶことを望んでいる。俺は指先で手の平の 内側をぬぐった。月明かりが頼りではっきりとは見えないが、その感触は紛れもない血液。 「俺がやった……のか」 両の瞼から涙が落ちる。 「ごめん」 俺はかすれた声で漏らして、深田の額に自分の額を付けた。 続 く
96 :
1 :2005/10/27(木) 23:24:38
今日はここまで。
悪い。
>>93 はなかったことに。
>>1 乙鰈
この段階で倒したってことは…ラスボスじゃない?
エイリアンでも一旦終わってからが見せ場だからな
完成したってなんだ!気になるぜ!
__
|::::: |
| ::::|ヽ
〈⊃::::_| }
∩___∩ | ̄ |
| ノ ヽ ! !
/ ● ● | /
>>1 お茶ドゾー!!
| ( _●_) ミ/
彡、 |∪| /
/ __ ヽノ /
(___) /
>>100 魔王が俺専用聖剣に触れて溶け始め、深田との融合プロセスが開始する。完全融合までのカウントダウンが始まっているのに、深田への愛に剣先を鈍らせている俺。ヤバい。本当にヤバい。どれくらいヤバいかと言って、女子更衣室に侵入した課長くらいヤバい、とかね
課長の方がヤバイ!
>>104 ごめん、つい出来心で…
ところで次回はいつなんだろうな
おりあえずほしゅ
とりあえずウンコって言っておくよ
108 :
フカヒレごんぶと ◆VZpx.wmXmw :2005/10/30(日) 02:37:24
ほしゅ
久々にまとめサイト見ててちょっと感動したよ。 (MS編のエピローグのルート分岐見てた。) まとめの中の人いつも有難う。
まとめは俺もたまに見るなー。一度は三次に行ってみたいもんだ
-= /■\
-=≡ (,; ´∀`)
>>1 すいません遅れましたー!
-=( つ┯つ旦
-=≡/ / //
-=≡(__)/ )
-= (◎) ̄))
ずれたー\(^o^)/
高校の頃、英語の授業に20代前半の結構イケメンなアメリカ人教師が来た。授業は一人一人アメリカ人先生に名前を呼ばれ、前に出てマンツーマンで話をするっていう形式。 先生には授業前に生徒の名前をローマ字に直したプリントを渡してた。 授業が始まると片言の日本語で挨拶をする先生に女子連中はキャーキャー言っていたけど それを結構厳しい口調で注意するような真面目な先生だったので、みんな真剣に授業に臨んでた。 授業は順調に進み、結構人気のあった女子の「新保(しんぽ)さん」の番になった。 先生はそれまでやってきたように大きな声で彼女の名前を呼んだ。 「ジャアツギノヒトネ。ンーーアーー・・・ちんぽ!ちんぽサン!」生徒は一瞬凍りついた。教室にいた全員が瞬時に「笑ってはいけない!」と思った。 でも、たぶん「シンポ」と言っているんだろうけど、どう聞いても日本語の「ちんぽ」だったし「それまで片言だったのに、なぜよりによって「ちんぽ」の発音だけがこんなにもネイティブなのか」とか 「なぜか「ちんぽ」に敬称を付けている」とか考えだすとみんな耐えられなくなった。 結局新保さん以外の全員が爆笑。新保さんは顔を真っ赤にしてうつむいていた。 その様子を見ていたアメリカ人先生は状況が飲み込ていないようなのだが、 生徒の一人がみんなの笑いものになっている状況だけは理解できたのだろう 突然般若のような顔になりその爆笑をかき消すかのような大声で「シャァァラッップッ!!」と全員を一喝した。 その表情とテンションの凄さに、教室は水を打ったように静まり返った。 しかし先生の怒りのボルテージは上がったまま。 新保さんの肩に手を置くと「ナンデ?ナンデミンナちんぽをワラウ?ちんぽガナニカシタ?」 全員が「まずお前のせいだ。あと男性生殖器の名称を連呼するのをやめてください」と思っていたと思う。 その後、慰めようとしたのだろう、先生はやさしい口調でうつむいて座っている彼女に語りかけた。 「ちんぽゲンキダシテ。マエニキテクダサイ。ちんぽスタンドアップ!」 新保さんも笑った。
117 :
Mr.名無しさん :2005/10/31(月) 06:50:14
微笑ましいな
最後の1行が秀逸な文章だな。素晴らしい。
ほしゅ
120 :
1 :2005/11/01(火) 23:40:11
次は5日くらいにさせてもらえたらなぁ、って思ってます。
お疲れさん(~o~)
セツコ&セータご冥福お祈り的 保守
もう夜寒いなー
あぁ、寒いな。今、中央線の神田。
人肌でぬくぬくしたい
平穏だったかのスレもついにクソコテに目をつけられたか…
ほっとけばいいじゃん
うむ。そんなにウザイわけでもないし。 温かくスルーしてやろうじゃないか。
(・∀・)ほしゅ
NGNameに登録したぜ
133 :
1 :2005/11/05(土) 22:20:27
当分帰れそうにない。 明日うぷします。 面目ない。
134 :
Mr.名無しさん :2005/11/05(土) 22:22:26
俺は塩だ。 困ったことになったよ。 前から妹のパンツ嗅いだりしてたんだが、童貞ゆえ生身の体が恋しくなった。 でも現実では女にキモがられてるから無理で、身近な妹で済まそうと思った。 妹のこと可愛いって思ってたしオナペットにもしてたから罪悪感みたいなものはなかった。 で、夜中襲い掛かったら妹がおきて叫んだから親父に見つかった。 で、木刀で背中ぶったたかれた。次の日100万渡されて出て行けと言われた。 二度と帰ってくるなと。
いつまでも待つよ(^−^)
199 名前:('A`)[] 投稿日:2005/10/28(金) 14:12:06 0
>>198 最初は妹のパンツ嗅いだりしてたんだが、童貞ゆえ生身の体が恋しくなった。
でも現実では女にキモがられてるから無理で、身近な妹で済まそうと思った。
妹のこと可愛いって思ってたしオナペットにもしてたから罪悪感みたいなものはなかった。
で、夜中襲い掛かったら妹がおきて叫んだから親父に見つかった。
で、木刀で背中ぶったたかれた。次の日100万渡されて出て行けと言われた。
二度と帰ってくるなと。
塩ってあの塩か?
わくわく
139 :
1 :2005/11/06(日) 20:17:55
第39話(後半) 「あなたが謝ることじゃないです。早く私を殺して下さい」 深田はなおも強情に、とどめを刺すよう求める。しかし、俺はとうに正常な思考を取り戻してしまっている。 「駄目だ。俺にはもう君を傷つけられない」 「それなら早く逃げて下さい」 深田は俺から逃れるように、身体を緩慢な動作で動かそうとする。俺はそれを遮り、語りかける。 「無茶をするな。魔王は一体どこに消えたんだ?」 「あれはまだ私の身体にいます。蛹が成虫になるように、羽化を始めようとしている」 「な……」 俺は強いジレンマに苛まれる。深田をこれ以上傷つけるなど、まして殺すことなど到底できない。しかし、彼女の中で魔王は まだ生きている。先ほどの魔王が吐いた言葉を思い出す。“完成した”。確かに魔王はそう言った。 「一体、何が完成したって……」 ふと、俺は異変に気付いて言葉を止めた。深田の様子がおかしい。眼を見開いて呆けたように虚空を見詰めている。 「大丈夫か」 俺が声を掛けるや、 「げはっ!」 深田が突然えづいた。激しい嘔吐により、地面に吐瀉物が撒き散らされる。俺は彼女に駆け寄る。と、その口から何かが吐き 出された。普通の吐瀉物とは明らかに違う。拳ほどの大きさのそれは、黒い肉のようでモゾモゾと蠢いている。俺は深田を介 抱しながらも、それから目を離さない。 注視している内、俺は、黒い塊が徐々に膨らんでいるに気付いた。 「育っている、のか」 直感が俺に知らせた。眼下の塊が災いの元凶だと言うことを。俺は無意識の内に肉塊に近づき、躊躇することなく剣を突き下ろす。 が、突き刺さる直前に、塊から小さな腕のようなものが伸び、剣を受け止めてしまった。 「は、外れない」
140 :
1 :2005/11/06(日) 20:18:39
これでもかと力を込めると、ようやく腕は剣を解放した。俺は反動で数歩後ろに、よろめきながら下がる。その間にも、塊は急 速にその体積を増していき、俺の三倍はあろうかという丈になった。そして膨張を終えたかと思うと、次第に人型へと変容して いき、ついには悪魔の姿を形作った。 「は、反則だろ、これは……」 黒曜石のように妖しく光る漆黒の身体。阿修羅(っていうか、アシュラマン)のごとく左右6本の腕が生えており、その一本で 巨大な両刃の剣を握っている。背には風神マエルフィックを連想させる巨大な一対の翼。竜に似た頭部が、炎のように赤い瞳で こちらを見据えている。それは、まさに真の魔族と呼ぶに相応しい姿だった。悪魔の眷属で最も力を持つグレーターデーモンで すら足元に及ぶまい。 「これが……」 唖然とする俺。 「完全な姿の魔王です……」 深田は顔に苦渋を浮かべながら、言った。 俺は気圧されて、思わず後ずさりをした。 (逃げろ) 本能が俺に進言した。 「だが、逃げたらどうなる?」 このRPGから出てきたような魔王に世界は屈服させられる。これは疑いようがない。銃火器?軍隊?核兵器?いや、そのどれ もがこいつには通用しないと断言できる。怖い。恐い。畏い。こわい。魔王から感じられるのは余りにも根源的で絶望に満たさ れた恐怖だけだ。 (それでも延命することはできる。まだ死にたくはないだろう。何もお前が戦う必要はないんだ) またも心の声が呼びかけた。俺は黙考した。相手は動かない。まだ羽化したばかりではっきりと意識が定まっていないのかもし れない。この間なら、深田を連れて逃げることも可能だろう。 しかし、そうするとこの町はどうなる?俺はこの町を見捨てるのか?この町に住んでいる人達を……同僚を、店に来てくれるお 客さん(常連クレーマーを除く)を、そして……赤川さんを……俺は見捨てるんだ。 (どうする?) 傾きつつある俺の気持ちを察したように、声は響き続ける。だが、この感覚は何だ。デジャブのような。どこかで経験したこと がある。どこかで。 「あ」 そうだ。
141 :
1 :2005/11/06(日) 20:19:17
「朝……目覚めた時と同じ」 辛いなら休んでしまえばいい。登校前。出社前。毎朝、律儀に誘惑してきていたあの声と同じだ。そう思うと、妙におかしな気 分になり、俺はみ笑いをした。随分と気持ちが和らいだ。 (どうする?) 「ん。そうだな。俺はいつも通りにするよ」 俺は剣を提げて、静かに歩き始める。魔王に向けて。 (馬鹿だな) 「だな。っていうかお前だよ?俺は」 (……) 誘惑する声は黙りこんだ。不思議と恐怖心が薄らいでいく。 「駄目!そいつだけは……」 深田が叫ぶ。が、 「そこまで」 俺は振り返ることなく、左の掌を彼女に向けて言葉を制止する。 「それ以上言わないで。崩れてしまう。ここでやっとかないと、俺、後悔すると思うんだ。きっと」 これまでも後悔だらけの人生だった。あれをやらなかった、これをやらなかった。そんな思いばかりしてきた。今回だけは死んでも逃げたくない。 俺は剣を構えて静かに魔王に迫る。あと数歩というところで、魔王がこちらに気付いて視線を向けた。 「何藻ノダ?喪前ハ?」 どうやら記憶はリセットされているらしい。俺の顔を初めて見る、といった風だ。 「いやぁ、名乗るほどのものじゃない、とかいいながら不意打ち御免!!!!」 俺は振りかぶり、魔王の胸板に俺専用異世界人専用聖剣を振り下ろした。 続 く
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
143 :
1 :2005/11/06(日) 20:20:01
今日はここまで。 遅れて正直すまんかった。
>>143 気にするな。
お前さんの都合のいい時にまた妄想を書いてくれ。
俺達は気長に楽しみに待ってるからさ。
禿げ乙\(^o^)/
>とかいいながら不意打ち御免!!!!」
燃えすぎだっつうのwwwwwwかっこよ杉wwwwww
マジ乙
>>1 !!
いくらでも待つさ
乙。 常連のクレーマーなんているんだなw
エクセレンツ!!
149 :
お茶汲み係 :2005/11/07(月) 00:52:26 BE:79903924-
且且~ 且且~ ∧__∧ 且且~ (´・ω・) 且且~ /ヽ○==○且且~ `/ ‖__|且且~ し' ̄◎ ̄◎ ̄◎
>>149 ちょwwwお茶汲みwwwそんなしれっとした顔でbe付けてんじゃねぇwww
常連クレーマーってのが気になって仕方がない俺が居る
キタコレ!アツい!
ほ
し
ゅ
!
158 :
Mr.名無しさん :2005/11/10(木) 20:40:50
?
159 :
1 :2005/11/10(木) 21:18:19
次は火曜日。
おはよう諸君。
おっはー
やっほー
164 :
1 :2005/11/15(火) 19:51:28
第40話(Aパート) 絶対的危機にして最大の好機。 「えなり。僕の村を焼き払った張本人。そして千乃の仇。お前を見逃すわけには行かない」 「私怨か。今までどれだけキミのような者を葬ってきたか」 えなりはいかにも辟易しているというに、気の抜けた表情。 「どこまでも……」 僕は八相の構えを取る。そして次の瞬間には、えなりに向かって袈裟に斬り込んでいた。えなりは避けることなく、 刀の直撃を受ける。 しかし、 「く!?」 刃が触れた部位がスライム状になり、刀を捉えているではないか。刀を引き抜いて後退する。 「どうだい?面白いだろう。先々代の魔王に頂いた能力だ」 「先々代の魔王に?」 「ああ。ボクは魔王に仕えることで不老を授かっている。だが、それだけじゃない。僕は魔王からそれぞれ能力を与 えられている。人間から魔族になったボクには、リスクの高い仕事だからね。それくらいして貰わないと」 えなりが元々同じ人間だったとは初耳だ。それが幾多の魔王から能力を引き継ぐ内、魔族化していったということか。 しかし、それが本当だとすればえなり最強じゃないか。 「こんなのもある」 瞬間、えなりの右腕が伸び、僕の首に巻きついた。そのままぐいぐいと締め付ける。伸びた腕は烏賊の触手のようで、 ぬるぬるとして掴み所がない。 「これは三人目の魔王に貰った能力だったかな」 「このっ!!」 抜けそうになる力を必死に溜め、触手に斬りつける。が、寸前で触手は縮み、えなりの肩に収まった。開放された僕は、 激しく咳き込んだ。 (どうする) 物理的な攻撃は通用しない。と言って僕は魔術も使えない。 (こうなったら一か八かだ)
165 :
1 :2005/11/15(火) 19:52:06
僕とえなりの眼があった。触手を切り抜けえなりに接近、刀を水平に振った。 「ぐぁ…!!」 えなりが両手で顔面を抑え、その間から真っ黒な血液が滴り落ちる。 「眼は形状変化させるわけにはいかないだろう」 畳み掛けるように、えなりの身体を斬りつける。これまた当たり。形状変化能力を使う余裕がないようで、攻撃がヒット した部分から血が噴き出した。初めてダメージを与えられたことに心臓が高鳴る。決定打とはいかないものの、苦悶する えなりを見ている限りでは一縷の希望を抱いていいのかもしれない。 僕は一気にとどめを差すべく、上段に構え、依然としてひるんでいるえなりに接近した。 「いける!!」 慢心が生まれた。えなりの身体が異様な形に変化した。何が起きたのかを把握する間もなく、僕は強い衝撃に吹き飛ばされた。 続 く
166 :
1 :2005/11/15(火) 19:54:16
しばらく小出しで。
168 :
1 :2005/11/15(火) 21:21:25
>>167 細切れにうpしていくんで、前後編以上に細分化。
その代わりうp間隔は短くなる、っていうか、前の状態。
前回の話とうまく繋がらないのだが?
∫∫
旦旦
⊂_.ヽ、
.\\ .∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\ ( ´Д`) <
>>1 さん、お茶どうぞ…
> ⌒ヽ \
/ , へ \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
./ / .\\
レ ノ ヽ,_つ
/ /
./ /|
( ( '、
| |、 \
.| | \ ⌒l
..| | ) ./
..ノ ) し'
.(_/
おーーーーーーーーーーっつ
毎度いいなぁ(´ω`*)
1000!
ファンタジー編の次はモビルスーツ系たのむ
ほす
カープの新人に三次出身が居るぞ。 応援しようかな。
保守
旅行で島根に行ってきたんだが、三次・広島方面の標識が出ていて少し興奮した。
183 :
Mr.名無しさん :2005/11/21(月) 03:47:17
/⌒ヽ ⊂二二二( ^ω^)二⊃ | / ブーン ( ヽノ ノ>ノ 三 レレ
うp間隔早くなってねぇじゃねぇか!!!!! まぁ、待つけど
保守
保守 ↓
僕は 君たちが hosyuだ!!
コピペ保守('A`) A : Is this a pen? B : No, that is an apple. A : Oh! sorry, apple...this is an apple... B : Yes, that is an apple. A : By the way, is this a pen? B : No!!! That is an apple!! A : Oh! sorry! This is an apple!! B : Yes, good. you are smart. good..good. A : Yes, this is an apple...But is this a pen? B : Nooo!!! that is an apple!! apple!! apple!!! A : Pen!! this is a pen!!! pen!!! pen!!!B : NOOOOOOOOO!! NO!!!!! Fuck!!! apple!! apple!! apple!!! this is an apple!!!!!A : Fuck!!This is Fucking pen!! pen!! Fuck pen!!
>>190 おまいって何見ても笑えるタイプなんだろな
>>190 ってどこで笑ったら良いんだ?
Fuck pen!ってところか?
なんかのスラング?
ファイヤー保守!!!
例の広島の事件は家電製品のダンボールが使われたらしいよ
195 :
Mr.名無しさん :2005/11/27(日) 17:19:34
>>194 それ聞いて安心したよ
>>1 が来ないのは妄想やめたんじゃなくて、単に今回の事件で事情聴取受けてるだけなんだろうな
そして…タイ―――ホ?
>>194 たしか家電じゃなくてガスコンロのダンボールだよ。
だから家電屋じゃなくてガス屋が事情聴取されてるはず。
まだだ!まだ終わらんよ!!
201 :
1 :2005/11/29(火) 01:51:34
第40話(Bパート) 「ぐぅ」 唐突に激しい衝撃に吹き飛ばされたが、僕は辛うじて膝を突いてこらえる。体勢を立て直した僕は、目を疑った。 いや、確かにえなりは未だ傷ついた眼を庇って、動けないでいる。しかし、僕に攻撃を浴びせたのは、そのえなりではない。 攻撃したそいつは別にいる…… その時、頭上から響く落下音。 「ちぃ!」 僕は咄嗟に飛び退いて、上空からの攻撃をかわした。受身を取って対象を確認する。 「あの角度からの攻撃を咄嗟にかわすとは、やっぱりやるねぇ」 目の前に落下してきた人影。それは、 「えなり……!?」 目をこするが、目の前にはやはりえなりがいる。松明の明かりで影が映し出されていることから、それが幻影ではないことが判る。 その後ろには、眼を負傷したもう一人のえなり。 僕は先程の状況を思い出し、そして事態を把握した。攻撃をしかける際、えなりの身体に生じた奇妙な変化。奴の背中に異様な大 きさの瘤が発生した。あの瘤が2体目のえなりになったと判断して間違えないだろう。つまり、えなりは“増殖”するのだ。一人 でも手強いえなりが二人に増えてしまった。僕は歯軋りをした。 ところが、えなりは僕の危惧に反する行動をとった。何と負傷した自分の分身を剣で斬り倒してしまったのだ。 「な!?」 どういうことだ。死にゆく自分自身を、えなりは平然と見ている。
202 :
1 :2005/11/29(火) 01:52:17
「その顔は疑問に思っているようだね。まぁ、冥土の土産代わりに教えてやるよ。これはこの世界に現れた最初の魔王に頂いた能力 だ。ボクは深刻なダメージを受けた時、自分自身を増殖させることで、再び完全な自分を造りだすことができる。つまり、ボクはこ の能力を持つ限り不死なんだ。ああ、あとボクはこの世界に二人もいらないから、傷んだ方は処分したよ。その点は安心してくれ」 えなりが一人に戻ったからといって、安心などできるわけがない。何というふざけた能力。こんな馬鹿げた反則技を見せ付けられて、 勝機を見出せる人間がいるなら、是非お会いしてみたい。っていうか、正直魔王より強いんじゃないか。こいつは。 「悪いね。君にとって絶望的な事実で」 えなりはご自慢の人を小馬鹿にした笑いを浮かべた。 その通りだ。これは絶望以外の何者でもない。一切の希望を絶たれてしまったのだから。もう為す術などありはしない。 「じゃあ、終わりにしようか」 そう言うと、えなりは剣を構え、つかつかとこちらに歩いてきた。呆然としていた僕がはっと気づいた時には、既にえなりは剣を大 きく振りかぶっていた。首筋目掛けて水平に振られた斬撃を間一髪で受け止める。しかし腕に力が入らず、簡単に弾き飛ばされた。 「しつこいなぁ!」 苛立ちを浮かべたえなりが、次いで攻撃を重ねてくる。いずれも何とか防ぐものの、自分でも防御が緩くなっているのが分かる。奴 の自己増殖能力を見せ付けられたことに起因する諦念が、僕を支配し始めている。 えなりは攻撃の手を休めない。これ以上はもう駄目だ。気づいた時、僕はいつの間にか屋上の縁まで追いやられていた。もう後はない。 「ボクの剣に切り刻まれるか、そこから落ちるか。どっちでも好きな方を選ぶがいい」 僕の覚悟はすぐに決まった。腰に提げている鞘に刀を収める。
203 :
1 :2005/11/29(火) 01:53:42
「へぇ、観念したのかい(『お江戸でござる』出演時の江戸っ子口調で)。賢いな。人間引き際が肝心だ」 「千乃…あい…ごめん……」 小さな声で呟き、僕は目を瞑る。そして瞬間身を屈めて、刀の柄に手の平を当てた。命と引き換えてでも、せめてこいつには一矢報 いたい。 「何だ。と思ったらまだ諦めてないのか。やめておいたほうがいい。君が抜刀するより早く、ボクは君をここから叩き落とすことが できる」 それでもいい。せめて、せめて一矢だけでも。 柄を握る手の平に力を込めた、その瞬間、意表を突いて耳をつんざかんばかりの爆音が響き、えなりの背中で火球が爆発した。 「ぐぅおっ!」 えなりが悲痛な叫びを上げて、前のめりに倒れる。その弾みで僕は左足を、縁から踏み外してしまった。 「うわわわわわわわわ!!」 バランスを保つ余裕もなく、落下しそうになる。と、あわやという所で、僕の手首を掴む者がいた。 「あなた、格好つけすぎ」 視線の先には不機嫌そうなカエラの顔が。彼女は持ち前の馬鹿力で僕を一気に引き上げ、一緒にその場を離れた。えなりはダメージが 相当大きいのか、ぴくりとも動かない。 「だから一人じゃ無理だって言ったでしょ」 続 く
204 :
1 :2005/11/29(火) 01:55:28
今日はここまで。 事情聴取は終わったので、続きは早めに書きます。
キテタ━━━('A`)━━━!
事情聴取乙です。
>>1 は犯人じゃないって信じてたよ!
えなりつええー
>>1 乙乙乙。
無事でヨカター。゚(゚´Д`゚)゜。
>>1 キ
タ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ァ
ヽ\ //
,旦_,、 。
゚ (゚ロ゚)っ旦
(っ旦
`J
ペルー人にもロリがいるんだな。
∫∫∫ .__ 旦旦旦 |. ● | (,,・∀・) 留置所の中で飲んでください・・・  ̄ ̄| ( O┬O 〜〜 ◎-ヽJ┴◎
ニュース見てないから話題についていけん 広島でなんかあったのか とにかく1が潔白らしいのでよかった保守
俺、口くさマン
法主
216 :
Mr.名無しさん :2005/12/03(土) 20:35:10
age
井守
家守
219 :
Mr.名無しさん :2005/12/04(日) 22:43:09
清酒
今度は栃木の事件で引っ張られたか・・・
長野では男子小学生が行方不明になったと聞くけど・・。
>>1 もなかなか多忙ですね。
半年くらい続いてるのに、>1の個人情報がまったくない…… 簡単にスペック教えて欲しいのう
1 名前:Mr.名無しさん [] 投稿日:2004/12/27 (月) 01:55:59 主人公…俺 連邦軍のMSパイロット。父親が設計した新型MSは俺用に設計されている。 ていうか、おれ以外が乗ると身体が溶ける。 ヒロイン…上戸彩 連邦軍のエースパイロット。俺用MSのパイロット権をめぐって最初は犬猿の仲だが、 次第に俺の操縦技術を認め、最後から3話くらいで恋人に。 ヒロイン2…橋本甜歌 5年前、5歳の時に俺の親父と一緒に俺用MSを開発した天才技師。俺用MSが 心配で戦艦に搭乗しているが、10話あたりで生い立ちが絡んだイベントが 起こり俺のことを「おにぃちゃん」と呼んで慕うようになる。 最初のMS編から数えると、もう少しで1年だなw
ワロ
1年記念にみんなで絵描こうぜ
俺もぼちぼち妄想してみたことがあったが
>>1 のを読んでるほうが楽しくてなあ
>>227 少なくとも特別なことはしたい、もとい、してもらいたい
一周年か。オメ。
一周年オメ&保守。
落とさせはせん!落とさせはせんぞぉ!!!!!!!
>>1 よ・・・全然早くなってねぇじゃねぇかwww
まぁ、待つけど
待ちませう
235 :
1 :2005/12/08(木) 23:44:05
第40話(Cパート) 状況が理解できずにいる僕の目の前には、有田と交戦しているはずのカエラと甜歌。甜歌が杖を構えているところから見て、 さっきの爆炎魔術は彼女が放ったようだ。 「あ、有田は?」 「うん、速攻殺した♪幾ら魔族でもたった独りで、これだけの人数と一度に戦って、勝てるわけないでしょうに」 カエラが目配せした方に目をやると、ヤムチャライクにボロ雑巾と化した有田が、無残に地面に転がっている。カエラ、甜歌、 摩邪および十把一絡げの皆さんでボコったわけというわけか。幾らなんでも卑怯……いや、勝利を得るためには見てくれや手 段を気にしないということか。摩邪隊長は負傷した兵士達の面倒を見ている。 カエラは僕の目を真っ直ぐに見ながら語りかける。 「武士道とかも大事だとは思うけど、命あってのものだねだわ」 「でも、これは僕の覚悟……」 「冷静に考えて。今のあなたでえなりを倒せる?」 「……」 カエラの辛辣な指摘に対して、僕は返答に窮した。答えは明白だからだ。援護攻撃が無ければ、僕は今此処に立っていなかった。 カエラは続ける。 「倒したいんでしょう?えなり」 「……はい」
236 :
1 :2005/12/08(木) 23:44:46
「なら形振りなんて構う必要ないじゃない。そもそも奴の能力は反則みたいなものなんだから、勝ったもんの勝ちよ」 彼女はあっけらかんと言い放った。一対多でも意に介さないという姿勢。僕はえなりを独力で倒すことにこだわっていた。それ が武士道であり、唯一、千乃に対する手向けの花になると思っていたからだ。だが、それがカエラの言葉でガラガラと崩れてい く。実現しなければ何にもならない。特に現実的な彼女に言われると、妙な説得力がある。 「こんな時だからこそ頼るのが仲間でしょ」 「仲間……」 思えば僕は心の奥底で、一線を引いていたのかもしれない。彼らと旅をしているのは目的が一致したからというだけだと。仲間 としては受け入れていなかったのではないか。だが、今改めてカエラの口から仲間という言葉を聞いて、何か特別な感情がこみ 上げて来るのを抑えられない。そして、そんな自分に戸惑いを覚えている。 と、目の前のえなりが、忍び笑いを浮かべながら、ゆっくりと立ち上がった。 「ククク…取るに足らない人間ごときのくせに。ボクを怒らせたのは君達が最初・・・・・・そして最後だ・・・・・・」 えなりは怒っている。表情こそ笑っているが、激しい怒りが身体から溢れ出しているのが分かる。えなりはその場で踏ん張り、 両の拳を強く握る。そして低い唸り声を上げ始めた。警戒して見守る僕達の目の前で、またもやえなりの身体に変化が起きた。 最初は少しずつだったが、次第に速度を増しながら、えなりの身体が膨張していくではないか。 「巨大化!?」 僕は呆気に取られて動くことができない。お構いなしに轟音を立てて身体を巨大化させていくえなり。僕達は慌ててその場を退 いた。最終的にえなりの身長は、3階建て程度の屋敷の高さにまで達した。巨大化の余韻が残っているのか、えなりは小刻みに 震えている。当然彼が着ていた衣服は破け去り、生まれたままの姿。 「すごい……大きいね…」 と甜歌。当然、身長のことを言っているのだろう。僕は自分にそう言い聞かせた。
237 :
1 :2005/12/08(木) 23:46:00
「どうする?堅」 僕は目を少し瞑り、自分の中の戸惑いを振り払った。もう、迷う必要は無い。僕は独りではない。 姿勢を正し、カエラと甜歌に返す。 「助太刀、お願い致します」 続 く
>>1 乙!!相変わらず小ネタを混ぜるのを忘れないいいヤツだ
>僕は自分にそう言い聞かせた。
平井 必 死 だ な wwwwwwwwww
>>1 はちょっと文章を勉強すればファンタジー小説家になれるんじゃないの?
キタキタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! なんつーか今回、会話→心情→状況→会話な流れがすごい素敵に感じた。 これで漫画描きてぇ…今の終わったらオリジナルキャラで書いてくれないか、1さんよっ(*´Д`) そして微エロワロスwwww
旦 ━━━━━━┌(_Д_┌ )┐━━━━━━
↑お茶を股間に置きたかったのを察して欲しい
>>242 じゃ、お前一周年記念イラストヨロシクな!!
>>245 実在の人物に似せられないからオリジナル希望してるんだよっっ!
記念は…気が向いたら頑張ってみる。期待スンニ
オレハマッテルゼ
250 :
Mr.名無しさん :2005/12/12(月) 03:16:38
オッパイノペラペラソース!!!
巨大化したえなりを想像してワロタ
来る? ↓
253 :
Mr.名無しさん :2005/12/12(月) 23:51:08
↑ 来ない
来る? ↓
↑ もうちょい
今度こそ ↓
↑ だが断る
キャモン! ↓
ボクちゃんで良かったらどーぞ
>>260 キミちゃんで良いから妄想書きたまえ。ここは皆の妄想を書く場所でもあるのだ。どーぞと言ったからには書いてもらうぞ。
ぽしゅ
ぽしゅぽしゅ
保守
危険なストーブの回収に追われてるのか?
いや、年末商戦の最前線で激戦中だと思われ
ほしゅ
268 :
Mr.名無しさん :2005/12/21(水) 03:54:53
sin
保守
イヴイヴイヴ保守
天皇誕生日保守
ケーキ買ってきた。二つ。明日と明後日で一個ずつ
273 :
Mr.名無しさん :2005/12/24(土) 00:50:47
もう二週間も経ったよ… 1どうした
保守
年末商戦ほしゅ
>>1 のやつはきっと初売りが終るまでダメだろうな…
ところでどうでもいいけどみんな妄想してる?
俺はときどき妄想を現実と取り違えそうになったり怖いよ。
277 :
Mr.名無しさん :2005/12/25(日) 22:53:07
書いてみ
保守
ワシにはワカラン、アホじゃけぇ
280 :
Mr.名無しさん :2005/12/27(火) 15:55:17
一年age
一年経ったのか…だとすると今晩あたりか
しかし、ここまで続くとは正直思わんかった。
三人しかいないのにな
本当だ
285 :
1 :2005/12/28(水) 01:08:45
第40話(Dパート) 巨大化の余韻から開放されたえなりは、僕等に視線を落とした。その表情はただただ忌々しいものを見るようで、人を小馬鹿にした 態度は完全に消失している。というか、知性が微塵も感じられない狂気に支配された獣の形相だ。 「助太刀を買って出てみたものの……どうしよう?堅」 とカエラ。先ほどは結構余裕そうに見えたが、全く考えなしだったようである。 「そうですね。奴の身体のサイズから判断して、剣で斬りつけてもダメージは期待できない。まずは奴の・・・!?」 一同身構える。えなりが右手を大きく振りかぶったからだ。僕は甜歌を抱えて、素早くその場から身を退いた。カエラは逆の方向に 回避する。ちょうど僕らがいた場所に拳が激突し、床に大穴を開けた。かと思いきや、続いてえなりの左腕が薙ぎ払うように繰り出 された。手刀はカエラを襲う。 「なんのぉおおお!!」 カエラはハルバートを縦に構えて、手刀を真っ向から受けた。まさに根性の女。が、いかんせんサイズが違い過ぎる。彼女は壁面に 向かって弾き飛ばされ、背中からダイナミックに叩きつけられた。砂煙がもうもうと立ち込める。巨大化えなりは一見鈍重なようで、 相当な俊敏さを備えているようだ。 「カエラ!!」 声を裏返らせて甜歌が叫ぶ。僕達はカエラの元に駆け寄ろうとするが、えなりはそれすら許さない。彼は息を吸い込んで胸を膨張さ せる。膨らみきったかと思うと、口が大きく開かれて、周囲を焼き尽くさんばかりに灼熱のブレスが吹き散らされる。 (間に合わない!?) 僕は凍りついた。と、目の前に小さな影が立った。 「甜歌!?」 彼女は自身の眉間辺りに杖を垂直に掲げ、素早く詠唱する。すると、まるで鳥が羽を開いたかのように、白い半透明な魔力のベール が僕達を包んだ。ベールは見事に防壁の役割を果たし、ブレスを防ぎきっている。 「堅、今のうちに・・・・・・何か策を」 「あ、ああ!そうだな」
286 :
1 :2005/12/28(水) 01:09:47
とは言えいきなり振られても困る。策なんて思い浮かびやしない。どうする?こんな時。どうする・・・・・・ ふと、僕の脳裏に千乃の像が浮かんだ。村が襲撃の炎に焼きつくされた時。千乃は全くあの時のままの姿で現れた。儚げで今にも消え 入りそうな、そう、まるで陽炎のような。 (私の仇を討ってくれようとしているの?) 僕は不思議と彼女の出現に何の疑問も持つことなく、ただ静かに頷いた。 (もし私がお金目立てにあなたと付き合っていたとしても?) (ああ。君は僕がこれまでに愛した唯一の人だから。だから僕は君の仇を討つ) (私のどこが良かったの?) (君の笑顔が好みだったから) (それだけ?) (うん。それだけ) (そう…ふふふ、どこまでも馬鹿な人ね……ほんと馬鹿な人) 千之は愚者を嘲るように笑った。その笑顔すら愛しい僕は、やはりどうかしているのかもしれない。彼女は踵を返すと、僕に背中を 向けて歩き出した。そうして遠ざかりながら、聞き取り難いほど小さな声で呟く。 (額……) (え?) (額に隠されている…・・・えなりの……は) 後ろ姿は次第に小さくなり、ついには消えてしまった。言葉は最後まで聞き取れぬまま。 「千乃……」 現実に舞い戻った僕はえなりの額を見る。そこには深く刻まれた皴が数本あるだけ。いや、待てよ。あの皺。何か気になる。皴の中 に一本だけ妙に深く刻まれているものがある。ついさきほどの千乃の言葉が頭を過ぎった。 「額に隠されている…えなりの……は」 はちゃめいた!!(C暴れはっちゃく)そうか!えなりの額に刻まれた皴は奴の弱点をカムフラージュするためのものだったんだ!!! (キバヤシ&なんだってぇ!?AA略) 「試してみる価値はあるよな、千乃」 僕は目を瞑り、既に彼岸に帰ったであろう彼女に語りかけた。胸の中の彼女は大きく頷く。再び目を開けると、身体に熱いものが流れ 出した。
287 :
1 :2005/12/28(水) 01:10:18
今日はここまで。
288 :
Mr.名無しさん :2005/12/28(水) 01:37:21
>>1 乙!!
>はちゃめいた!
懐かしいなオイwwwwwwwwww
久々乙&GJ! 相変わらずの小ネタがタマランwwww
290 :
Mr.名無しさん :2005/12/28(水) 02:49:42
何人見てるんだろうな 俺は初代から欠かさず見てるけど、他にもいる?
>>1 乙乙乙
自分も初代スレから毎回楽しみにしてる
なんか乙レスが続いてるが、でも実は俺含めて3人くらいなんだよな
>1 お疲れっす! 俺は初代スレの後半くらいから読んでます
オレも最初から見てる・・・4thサバイバー
300 :
Mr.名無しさん :2005/12/28(水) 23:04:53
おいおい、乙は一人一回で十分だぞ。 何人もいるみたいじゃないか
だから何人も居るんだよ
だから、オレとお前ともう一人、な?
そう、実は3人が何回もレスつけてるだけなのです
一周年記念に、3人説の初出を。
764 名前:Mr.名無しさん [sage] 投稿日:2005/05/20(金) 22:04:23
まとめのカウント600くらいいってるね
なかなかのもの
765 名前:1 [] 投稿日:2005/05/21(土) 01:00:05
>>764 ぶっちゃけその中の50くらいは俺だと思う。
前作った設定忘れて読み直しに行ってるから。
766 名前:Mr.名無しさん [sage] 投稿日:2005/05/21(土) 01:07:44
>>765 妄想も長編だと大変だな。w
まぁ、頑張ってくれ!
待ってるからさ。
767 名前:まとめサイト”管理”人 [] 投稿日:2005/05/21(土) 01:20:45
>764
まぁ、100くらいは俺だけどな。
768 名前:Mr.名無しさん [sage] 投稿日:2005/05/21(土) 01:33:11
450くらいは俺だから…
769 名前:Mr.名無しさん [sage] 投稿日:2005/05/21(土) 01:40:23
三人かよw
つかまとめページのカウント2600とかいってる 下手な同人サイトより多いな まぁ、そのうち800くらいは俺なんだが
まとめサイトに1000回アクセスした俺様が来ましたよ
はっちゃく懐かしいな
奇遇だな、俺も800回くらいアクセスしたよ
310 :
242 :2005/12/29(木) 06:06:51
>>290 俺漏れも(・∀・)ノン
>>295 ここんとこやばい忙しさだった('A`)スマソ
今夜時間あったら頑張ってみるおー
312 :
242 :2005/12/30(金) 06:36:31
>>312 乙
upろだからたどったら見えた
次に期待してる
>>1 &皆さんお茶ドゾドゾドゾー
旦~
旦~ 旦~
ヽ ) ノ
旦~⌒(`・ω・)ノ旦~
/ ( ヽ
旦~ 旦~
旦~
316 :
Mr.名無しさん :2005/12/30(金) 20:56:43
絵見れない
1周年記念画像だったよ
左から2番目が赤川さんかな?
RPGの方は
>>1 ・甜歌・平井・深田・カエラだよな
平井の後ろの金髪はマチャまチャか?
つか平井ちゃんとイカ持ってるw
芸細かいな
(・∀・)イイ
乙。 サイトの方にも載せていいですかね?
今年も残すところあと三時間保守
あけおめ
328 :
Mr.名無しさん :2006/01/01(日) 00:33:20
おめでとう。
>>1 もまとめの人もお茶汲み係もイラストの諸氏もいつもの3人も
その他この世のすべての妄想野郎どもみんな乙。
329 :
1 :2006/01/01(日) 01:02:27
お前ら実家からあけおめ。 次は多分明日か明後日。
>>1 あけおめ
今年の初妄想をワクテカでお待ちしております('A`)
>>324 いいんじゃね?w
ダメだったら消せばいいんだし
>>1 今年もよろしく頼むぜ!
アケオメ!とりあえず御神籤を・・・
kitai hosyu
ほし
336 :
1 :2006/01/02(月) 23:57:20
第40話(Eパート) 不意にえなりのブレスが止んだ。何を思ったのか、彼は尖塔の一つから屋根を取り払い、そこから何かを取り出した。剣?いや、違う。 あれは… 「ゴルフクラブ……」 彼のサイズに見合った極大ゴルフクラブだ。おもむろにクラブを握り締めたえなりは、それを力の限りに振った。激しい突風が城の屋 上を駆け抜ける。あのフォームは紛うことないゴルフスウィングだ。しかも様になっている。ゴルフ雑誌にコラムを連載しそうなほどに。 激しい風に煽られて、その場にいる者は踏みとどまるのにやっとだ。負傷兵は今にも吹き飛ばされそうになっている。 「摩邪隊長!兵を非難させてください」 そんな自分の呼びかけに、 「百も承知だよ!!あたいに指図するんじゃねぇ!」 罵声が返ってきた。さすが摩邪隊長。迅速に負傷兵を屋上から避難させている。あちらは任せておいて心配なさそうだ。 「ぼやぼやしないで。次がくるわよ!」 カエラから怒号を浴びられ、僕はえなりの方に目を遣る。さきほどのが素振りなら、今度は本打ち。身長にこちらに狙いを定めている。 時計の振り子のように、二度、三度とクラブが小さく揺れる。 「くる!」 巨大な体躯から繰り出される疾風のスウィングを、辛うじて避ける。砂煙の後には、大きくえぐれた床。 「カエラ、甜歌、無事か!」 「ええ、何とか大丈夫よ」 カエラが返事をした。甜歌も無事なようだが、返事をしない。見るとその場に仁王立ちになって詠唱を始めている。 「甜歌、一体何をする気なんだ」 通常より低音で唱えるそれは、彼女の全身全霊が費やされている判る。そのうち足元から、真っ青なオーロラのようなものが現れ、揺ら めき始めた。昔、旅の魔術師から、ある一定の値を超えた魔力は人の目に映ると聞いたことがある。これが可視状態の魔力というやつか。 えなりもこの莫大な魔力を感じたのか、身構えた。長い詠唱が終わり、甜歌が小さく声を発する。 「堅。チャンスは一度だけよ」 「何をするつもりだ」 「ウチが使える最大の魔術をあいつにぶっつけてやる」
337 :
1 :2006/01/02(月) 23:58:01
今更止めることも叶わず、僕とカエラは見守るしかできない。甜歌がきっとえなりを睨み、杖を持った両手を胸の前に掲げる。と、小さ な火球が発生したかと思うと、一瞬で甜歌の身長の倍はあろうかという特大サイズの火球に膨張した。次の瞬間、甜歌の手から高速度で 火球が離れた。さすがにこんなものを食らっては、えなりも無傷では済まないはずだ。 しかし、えなりの目が鋭い光を放ち、絶妙なタイミングでクラブが繰り出された。 う、打ち返されたあああああ!? もう何でもありだ。僕らは呆気にとられた。甜歌が放った特大火球は遥か天空にかっ飛んでいき大爆発を起こした。目も眩まんばかりの閃 光が夜の空を満たした。 邪悪な笑みを浮かべて、えなりが甜歌を見下ろす。まずい。疲労困憊の今の彼女には奴の攻撃を避ける余力は残っていない。 「私が行く」 僕より甜歌の近くにいたカエラが、脊髄反射そこのけの勢いで彼女の元に走る。しかしそれでも到底間に合わない。クラブが甜歌を襲う べく、すさまじい速度で振られる。カエラがたどり着くより先に砂塵が巻き上がり、目の前の光景を掻き消した。 「甜歌!!!!」 間に合わなかった。甜歌はえなりのスウィングで跡形もなく消し飛んでしまった……と思いきや、何と煙の中からヨタヨタと人影がこち らに走ってくるではないか。サイズ的に甜歌より随分と大きい。あの無気力な歩調はどこかで見た覚えがある。 「ったく、俺もとんだお人よしだな」 これまた三無主義を地で行くような声。 「き、岸部さん!?」 彼の腕の中には甜歌が抱かれている。気を失っているが、命に別状は無さそうだ。彼はカエラに対して、押し付けるように甜歌を預け、 僕の前に立った。
338 :
1 :2006/01/02(月) 23:59:30
「雑談している暇はない。いいか。剣術を学ぶお前さんなら分かるだろうが、何をするにも緩急のリズムはあるもんだ。えなりの動きもそ う。急の後には緩がある。そこを狙え」 そんなことを言われても。とか言っているうちにまたもやフルスウィング。僕達は即座に離散して直撃を免れた。さすがにこう何度もや られれば回避にも慣れてくる。僕は振り返りえなりの動きを見る。 「あ……」 クラブを振り切ったえなりの動きが止まっている。一瞬、時間が凍りつくのを感じた。今だ。今が緩の時だ。クラブが振り切って戻され る時、勝機はここにある。 「今しかない」 僕は一旦刀を鞘に納め、走り出した。 「ちょっと堅!?何をする気な……」 カエラの声が後方に消えていく。戻されるクラブの先端に飛び乗り、一気にえなりに向かって駆け上がっていく。 「もっとだ・・・・・・もっと速く・・・・・・!!」 懐からブラックブラック烏賊を取り出し、丸ごと一枚口にくわえた。頭の天辺から爪先まで、これまでに味わったことのない刺激が貫く。 極上の刺激は自身の内にある爆発的な力を呼び起こした。関節が軋むほどの速度で、僕はえなりの頭部を目指す。 こちらの特攻に気づいたえなりが、手を伸ばしてくる。 「く……」 かわしきれない。手の平が頭上を覆う。 「んがんぐ!?」 えなりが苦痛の声を漏らじ、手の平はすんでの所で僕を掴み損ねた。振り返ると、えなりの指先にカエラのハルバートが突き刺さってい る。彼女が地上から、ここまで投擲したのだ。 「いける!」 坂道とも思える右腕を駆け上り、ついにえなりの顔が見える距離まで来た。彼はゴルフクラブを手放して、僕を掴もうとする。だが、 もう遅い。 「これで終わりだ」
339 :
1 :2006/01/03(火) 00:00:39
巨大な両眼の黒目が中央に寄った(志村っぽく)。奴がこちらに焦点を合わすより早く、僕は低い鼻の頭を踏み台にして跳躍した。額の 皺に隠されている紋章。こえが弱点だ。狙いを付けて、抜刀。横一文字に切り裂いた。 「コォオオオオンタンジョノイコァアlドイチハラエツコkフォオオココウラック!!」 言葉にならない悲鳴を上げて、えなりは身体を大きく反らせる。みるみるその身体が元の大きさに戻っていく。 「おっしゃ!やったあああ!!」 カエラが歓喜の声を上げた。意識を取り戻した甜歌も、衰弱しているが安心した表情。地に足を着けた僕は、倒れ伏しているえなりに視 線を落とす。 「まさかこのボクが人間ごときに倒されるとはな……」 知性を取り戻した口調だ。彼は苦しそうに血反吐を吐いた。それを見て岸部が言う。 「何言ってんだ。お前さん自身、本来は俺と同じ人間だろ?」 「ふ、そうだったかな。あまりに昔のことで、すっかり忘れてしまったよ」 えなりは不敵に笑い、自ら瞳を閉じた。彼も元々は同じ人間だった。何故彼が人間を止め、魔王に仕えるに至ったのか。彼が死出の旅路 についた今となっては、知ることはかなわない。 「千乃、仇は討ったよ」 僕は目を閉じる。しばらくして千乃が現れた。あまりに遠く、そして消え入りそうにおぼろげな像。口元が動いている。何かを言ってい る。その唇の動きを読み取ろうと、僕は心の中で目を凝らす。彼女が何度も何度も繰り返し言っているのは…・・・ヵ……バ………。 「…・・・ば…か。馬鹿……くっ」 こみ上げてくる笑いを抑え切れず、僕は声を上げて笑った。不思議と哀しくはなかった。 余りに彼女らしい言葉に、僕はどうしようもなく、ただただ笑うことしかできない。 「え?なに?堅?どうしたの?」 カエラが不思議そうに僕の顔を覗き込む。 「あっはは……あ、ごほっ。いや。なんでもないよ」 仇討ちを終えて感無量の筈が爆笑しているのだから、変に思われるのも当然だ。笑いを堪えて刀を仕舞う。鍔がカチンと鳴った。僕の仇 討ちは終わった。だが、この戦いはまだ終わっていない。
340 :
1 :2006/01/03(火) 00:02:49
そう、“彼ら”の戦いはまだ終わっていないはずだ。 「おにいちゃんと恭子おねえちゃん、大丈夫かな」 甜歌が心配そうに夜空を見上げる。僕は甜歌の肩に手を置いて、同じ空を見る。 「大丈夫だって!ね、堅」 とやたら元気にカエラ。自分も心配なのを隠して、少し無理をしているようだ。 「ああ、彼ならきっと深田さんを救い、魔王を倒してくれる。何とかして彼らと合流する方法を考えましょう」 カエラと甜歌は大きく頷いた。 続 く
乙!!!いいねいいね! ワンダ堅の活躍は素敵だが甜歌いいトコ無しなのな
乙。ゲート石がないので俺の所には行けない、と思う。一人残った異世界人の岸田なら可能性あり、か?
おー新年早々乙。
良いよ!
正月から妄想乙です! 今年も>1の妄想を楽しみに生きていくぜ!
/||ミ
/ ::::|| __
/:::::::::::|||W.C|
|:::::::::::::::|| ̄ ̄||
|:::::::::::::::|| ガチャッ
|:::::::::::::::|| ||
>>1 お茶どーぞー
|:::::::::::::::||∧_∧
|:::::::::::::::||´・ω・`)
|:::::::::::::::|| o o旦~
|:::::::::::::::||―u' ||
\:::::::::::||
\ ::::||
\||彡
一応保守、そしてオナニーしよ
351 :
Mr.名無しさん :2006/01/08(日) 08:30:19
もはや寝る前に考えてないだろう
保守☆
hosu
捕手
今さらだけど初夢がテンカタソくらいのおにゃのこ襲う夢だった すばらしい一年になりそうなヨカーン
通報しました
hosyu
通報ってそんな・・・\(;゜∇゜)/
誰か、アナル舐めて とがらした舌で、唾液を分泌しまくってほしゅ
361 :
Mr.名無しさん :2006/01/14(土) 12:24:04
富樫のように雑になってないぞ。 むしろ量は増えてるし
今夜ぐらいカモン! ↓
(*^_^*)
乾す
そういや昔は毎日やってたんだよなあ……
でも今までの全部合わせたら長編小説一冊分くらいにはなってるのでわ?
370 :
Mr.名無しさん :2006/01/16(月) 13:41:42
保守
836 :お茶汲み係:2006/01/17(火) 08:29:40 小学生のまんまんなめなめしたいお ・・・
お、お茶汲み・・・
朝から… 妄想スレ住人の鑑と言えなくもない
コテはずし忘れたんです でもなめなめしたいんです(> <)
376 :
1 :2006/01/17(火) 22:01:00
第41話(最終話) 俺は自分の目を疑った。必殺の一撃で斬り付けたはずが、奴の胸板には、まるで傷一つついていないのだ。 「フン」 一向に効いていないといった風に、鼻を鳴らす魔王。追撃を加えようと構える俺のむなぐらを掴むと、腹に強烈なボディブローを 叩き込んだ。 「ぐぇ…」 息ができないでいる俺は、宙に放られる。そこに六つの拳で連撃を浴びせる魔王。更に駄目押しのハイキック。吹き飛ばされて地 面に衝突した俺は、ちょっとしたドラゴンボール気分を堪能して満身創痍。生身にこの攻撃は反則だろう。いや、とうに死んでい てもおかしくないような。自分でも生きているのが不思議だ。 「生身ノ人間ノ割ニハシブトイナ。ソノ剣ノ力カ。ダガ、ソレモココマデダ。ソロソロトドメトイコウ」 こちらの世界に来ればすっかり消えると思われたが、多少は剣の加護があるということか。などと都合のいい解釈をしている間に、 魔王は剣の先を俺に合わせて、走ってくるではないか。その時、 「だめです!」 怒号を上げながら、深田が俺に背を向けて仁王立ちになった。傷付いていない左腕を水平に上げている。これっていわゆる身代わ りになるつもりなのか。 「…ちょ、待てよ!!」 無残な死を遂げた塚地の姿が、俺の脳裏を横切った。仲間を失うのはもうごめんだ。それも塚地の百倍は大事な、深田の命を奪わ れてたまるか。 瞬間的に己の内に力が甦った。重い身体を立ち上げ、彼女が真っ直ぐに伸ばした左腕の下から、剣の腹を正面に向けて水平に構え た。その瞬間、剣身に魔王の重い刺突が衝突する。あわやという所で魔王の攻撃を防いだものの、俺達は常識外れの威力に弾き飛 ばされ、馬洗川を挟んで対岸の斜面に叩きつけられた。
377 :
1 :2006/01/17(火) 22:01:50
「痛ぇ……」 じんわりと背中から襲ってくる痛みに、俺は顔をしかめ落涙した。ナサケナス。 「な、何で防ぐんですか。人がせっかく!」 ひょっとして僕は怒られているのですか? 「……おいおい、俺が深田さんを悲劇のヒロインにするわけないだろ」 深田は、はっとしたように目を見開いた。 「最初に会った日の夜、君が俺を守ると言ってくれたように、俺は君を守るよ」 ダメージは大きい。しかし俺は何とか立ち上がる。少しでも元気なところを見せなければ、また身代わりになられてはこちらの身 が持たない。 驚いたような表情で固まった深田は、俺の顔を見る。その彼女の目尻から涙が落ちる。 「あれ、深田さんもさっきの痛かった?」 深田は返事をする代わりに、無言で涙を拭った。どことなく嬉しそうにも見える。 「二人して涙流して、何かおかしいな」 「ええ、そうですね」 最後の戦いで痛くて泣き出す主人公なんて、そうそうはいまい。この、修羅場とは余りに不釣合いな自分達に、お互いにおかしく なって笑い出してしまった。 負傷箇所をかばいながら笑っていると、俺専用異世界人専用聖剣の刃先が近くの岩に当たって、カチンと音を立てた。 「あれ?」 妙な違和感を覚えて、剣に目を落とす。 「なっ!?」 俺は絶句した。何と、俺専用異世界人専用聖剣の剣身に、いびつな亀裂が走っていくではないか。まさかさっきの衝撃で!? 「うぇ!!ちょ待て!待てって!!」 当然待ってくれるはずもなく、俺専用異世界人専用聖剣は、無慈悲にもまるでガラスを割ったように砕け散った。魔王の攻撃を受 け止めて疲弊していた俺専用異世界人専用聖剣。それを岩にぶつけることで、俺は見事とどめをさしてしまったということか。 「く、砕けてしまいましたね……」 「うん……どうしようか」 「さぁ……」 呆然とする俺達二人。その間にも魔王は川を渡ってくる。 「頼ミノツナノ、tanasinソードガクダケタカ」 顔を歪ませて笑う魔王。彼は呆然としている俺の頭上で、剣を振り上げた。深田が止めようと腕にすがりつくが、他の腕に掴まれ て投げ飛ばされる。 (終わりだ……)
378 :
1 :2006/01/17(火) 22:02:40
ところが、観念してしまった思考とは裏腹に、俺の身体は反射的に剣身を失った俺専用異世界人専用聖剣を振るった。 音が消えた。意識が急激に収縮し、そのまま消失してしまうかと思われた。 (俺は死んだのか?) 否定する代わりに、極限まで縮んだ意識が、今度はまるで宇宙開闢の様を見るかのように爆発的に膨張し、俺を我に返した。 気づくと、魔王の腕が剣を握ったまま宙を舞っている。 「グオオオオオオオオオオオオオオ!!!」 魔族の長が吐き出す苦痛に満ちた咆哮の後ろで、主人から離れた腕は川面に落ち、沈んでいった。 「な、何が起こった」 状況が分からず、自分の右手を見る。その先には一直線に伸びた光の剣が握られているではないか。 「………ギラン君?」(スターウォーズ少年) そのいかにも某映画に登場するライト何とかに似た形状を見た時、俺はスカイウォーカーさんよりも、ギラン君の勇姿を思い浮かべた。 「これは俺専用異世界人専用……いやtanasinnソードなのか……?」 すると心中で、剣が一瞬の内に全てを語ってくれた。ナイスフォロー。この光こそが俺専用異世界人専用聖剣、いやtanasinnソード の真の姿ということ。金属でできた剣身は、tanasinnソードにとって、膨大な力を拘束する為の鞘でしかなかったこと。 「全身に力が漲る。この光は何なんだ」 (それはお前のデリュージョンだお(´・ω・`)) tanasinnソードが答えた。 「デリュージョン?」 (妄想だお(´・ω・`)) 「妄想……」 (使い手の妄想が鬱屈としたものであればあるほど、私はより強力な武器となるんだお(´・ω・`)) 「取ってつけたような設定だな」 (お前は私の全てを使いこなすことができる、唯一の人間だお(´・ω・`);) 「それじゃまるで俺が妄想ばっかしてるみたいじゃんか」 (否定できるのかお?(´・ω・`)) 「……」 (まぁいい。今は何より目の前の魔王を倒すお(´・ω・`)) 「へ?」 (お前には奴を滅ぼす義務があるんだお(´・ω・`)) 「義務?どういうことだ」 (……(´・ω・`)) 失言したとでもいうように、tanasinnソードは押し黙ってしまった。ショボーソのAAといい、ふざけた剣だ。
379 :
1 :2006/01/17(火) 22:03:24
俺達が問答をしている間に、魔王は体勢を立て直してしまった。憤怒の相でこちらに迫る。 「愚奴ゥ…人間如キガ!!」 さきほどまでの余裕は、腕と一緒に吹きとんでしまったようだ。 「貴様ラヲ始末シテ、我ハコノ世界ノ王トナル!」 魔王の指先から紅蓮の炎が渦巻く。 「させるか!」 俺はtansinnソードを一振り。炎を一刀両断した。勢いに任せて、すかさず魔王に特攻を仕掛ける。傷と疲労で身体は悲鳴を上げていた のだが、tanasinnの力なのか、驚くように動きが軽い。 摩王は攻撃を受け止めようとするが、光の刃は両刃剣をすり抜け、彼の右肩口に沈んだ。 「魔賊ダケヲ斬ル剣ダト!?」(ビルギットっぽく) 次いで、これまでにない巧みな剣捌きで、俺は魔王の六本全ての腕を斬り飛ばした。そしてtanasinnソードの先端を魔王の額に突きつ ける。物質化されていない剣なのに、鈍い感触が伝わる。こいつを斬り下ろせば魔王は消滅する。 「待テ!!我を斬レバ、ゲートストーンモキエルノダゾ!!」 そんな脅しには動じない。ゲート石が無くなっても、あっちの世界に行く手段はある。 「まだ畠敷の井戸がある」 「我ノ次ノ魔王ガアラワレヌカギリ、井戸ハ門ヲヒラカナイ。ソシテ、ワレガ現実世界デ氏ネバ、モウ魔王ハ生マレナインダ!!」キバAA ry) 「な、なんだって〜!?」MMR AA ry)
380 :
1 :2006/01/17(火) 22:04:18
ということは、ここで魔王を倒してしまうと、もう仲間達には会えなくなってしまうのか。もう彼らに会えない。この事実は俺に大き な迷いを抱かせた。甜歌、平井、カエラ、その他の皆さん……剣を振り下ろすことは、彼らとの永遠の別れを意味する。だが、同時に 向こうの世界に平和を呼ぶことができるのも確か。 「ソ、ソウダ!我ニツケ。我ノ能力ヲヤロウ。貴様モえなりノヨウニ、イヤ、えなり以上ニ強クナレルゾ」 交渉しようというのか。これはなかなかどうして魅力的な誘いではないか。そもそも、こんな現実世界で生きることに何の意味がある。 家電店員として時代に埋没していく生涯。誰にも心留められることなく、漫然と生き、そして消えていく。十把一絡げの人生が待っている。 だが、えなりのように魔王の力を受け継げば、俺は今のまま強い人間でいられる。えなりは悪に走った。しかし同じ轍を踏まなければ。 魔王の力を継いでも、それを世の為になるよう使用するのなら、例えば生まれてくる魔王を片っ端から倒して行く。こっちから召喚さ れた人間には、ゲート石を与えて現実世界に帰してやる。これなら平和も守れるし、或いは……。 この期に及んで逡巡している、自分自身の優柔不断さが恨めしい。こんな時、彼らならば、どう言ってくれるだろう。 平井ならきっと腕を組んで、したり顔で、 (己の信念が向くままに行くべきでしょう) カエラなら面倒くさそうに、 (あんたが信仰する神の御心のままでいいんじゃない?) 俺が無神論者だと知っているくせに。 甜歌ならあっけらかんとして、 (お兄ちゃんが思うようにすればいいと思うよ) と屈託なく笑うことだろう。
381 :
1 :2006/01/17(火) 22:04:57
何だよ。結局どいつもこいつもヒントすらくれやしない。俺はいい仲間を持った。本当に……。 最後の頼みと深田の方を見遣る。半身を起こしている彼女は、微かに笑みを浮かべて、小さく頷いた。その笑顔はあらゆる迷いの暗雲を 切り裂いて、俺の心に澄みきった青空をもたらした。 俺はしばし黙考した。己の心に対する最終確認。そして、 「そうだな……そうだよな。この物語は長過ぎた。おk!これで終わりにする」 夢の結末を前にしても、心には一点の曇りすらない。この一撃が、自分自身にとって正しい決断、そして皆の総意であると確信している からだ。 「愚カナ……」 「魔王。さっきの誘惑は結構響いたよ。っていうか、お前、俺の弱い所を良く知ってるよなぁ。ひょっとしてお前が生まれた原因って ……ふ、まぁいいか」 剣を握る両手に力を込めた瞬間、魔王の顔面が形を変えた。毎朝鏡で見るその顔は、俺の疑問に対する答えなのだろうか。そいつは往生 際の悪い卑屈な表情で言う。 「オカエリナサイ。凡庸ナ日常ニ」 「ただいま」 清々しい心持のまま、俺はありったけの力でtanasinnソードを斬り下ろした。剣は魔王の身体を一刀両断し、途端に周囲は眩い光に包ま れた。 終わるけど続く
382 :
1 :2006/01/17(火) 22:05:38
今日はここまで。
383 :
優奈 ◆RECKLkUoHw :2006/01/17(火) 22:06:53
>>381 // \\
//´`\\
\_/ 。。oO(『何だ』まで読んだ…
あぁ…いよいよ終わるのか
乙・・・・。 いよいよ終わるんだな・・。
あ・あ・あ・終わりポ (´・ω・`)
何か悲しい気分になってきた…
深田・甜歌・平井・カエラのエピローグがあるだろうしまだ当分続くんじゃね?
>>1 どぞー
且且~
且且~
∧__∧ 且且~
(´・ω・) 且且~
/ヽ○==○且且~
`/ ‖__|且且~
し' ̄◎ ̄◎ ̄◎
| | | ゴチン 且且~ 矧至止 且且~ (´=ω=) 且且~ /ヽ○==○且且~ `/ ‖__|且且~ し' ̄◎ ̄◎ ̄◎
375 :お茶汲み係:2006/01/17(火) 22:00:00 コテはずし忘れたんです でもなめなめしたいんです(> <) 376 :1:2006/01/17(火) 22:01:00 第41話(最終話) 俺は自分の目を疑った。必殺の一撃で斬り付けたはずが、奴の胸板には、まるで傷一つついていないのだ。 「フン」
妄想の力が奇跡を生んだのさ
ワロスw
400 :
Mr.名無しさん :2006/01/18(水) 21:32:14
取調中にもネットはできるんだ
久々に寝る前に読めた!いい夢見れそうwww
>>1 氏、乙!エピロ期待してる!
また見つけた 866 :Mr.名無しさん :2006/01/19(木) 01:14:34 中学二年生の私が来ましたよ 867 :お茶汲み係:2006/01/19(木) 02:12:44 やらせろ
>403 とんでもない変態がいたものですね
ほしゅ
お茶汲みカイジスレにもいたな
ずれますなぁ・・・
409 :
Mr.名無しさん :2006/01/22(日) 01:16:22
なんでいっつもずれるん?
そんなふうにズレるのは、コピペの始点が不適切だからじゃないか? ちゃんと行の一番左から、空白もコピーすればズレないよ
ひとつ上の行の行末からコピーしたほうが安全かもね。 この人、そそっかしいから。
ヒント:トリプルクリック
414 :
Mr.名無しさん :2006/01/22(日) 12:53:57
>>414 俺が聞いたのは賭場の男カイジか海の男カイジって事だったんだが、検索してみたら分かった、d
417 :
Mr.名無しさん :2006/01/23(月) 23:03:11
彫りえタイーフォage
彫りえタイーフォsage
419 :
Mr.名無しさん :2006/01/25(水) 00:57:10
01545258
ほしゅ
421 :
Mr.名無しさん :2006/01/26(木) 17:11:33
死ねage
422 :
Mr.名無しさん :2006/01/26(木) 17:13:58
age間違えた
∧_∧ ( ´・ω・`) ∧_∧ / \ ( ) まあ飲めよ .__| | .| |_ / ヽ ||\  ̄ ̄ ̄ ̄ / .| | | ||\ 旦(⌒\|__./ ./ ||. ~\_____ノ|
お前、ほんとに学習能力無いな…
それゆえのお茶組だからなw
426 :
Mr.名無しさん :2006/01/28(土) 20:33:53
保っ守ぅ〜。あげ
今からジムカスタムに乗ってザクやっつけます
今さらだけどガンダムの知識なんてほとんどないんですが
429 :
Mr.名無しさん :2006/01/28(土) 22:35:19
わかった。リック・アッガイの開発を始めよう。
430 :
1 :2006/01/28(土) 23:02:12
エピローグ 1月。現実世界に帰って10ヶ月が経った。 俺は社用車で畠敷を走っている。年末年始の忙しさもようやく過ぎ去った。山積していたパソコン訪問サポートを 今の内に消化しておかないと、すぐに決算セールが始まってしまう。仕事を後手後手に回して痛い目を見るのは俺 の悪い所だから、今回は早めに手を打っている。 まだ午前10時前というころもあり、ハンドルを握る手は冷たい。タバコ屋の自販機前で車を止め、降りる。ココ アを買おうと、ズボンの後ろポケットの財布に手を伸ばした。 と、腰の携帯電話が震えた。 「ん?」 Eメールだ。携帯電話を開いてみる。 From 深田さん Sub お元気ですか? ------------------------------- お久しぶりです(^ー^) 来月頭に広島に行く用があるので、 よろしければお訪ねしてもいいで しょうか? 今お仕事中でしょうからまた電話 します(´б`)ノシ
431 :
1 :2006/01/28(土) 23:03:38
ノシって……。 返事を返そうと思ったが、客先に急がないといけないので、ひとまずココアを持って車に乗り込んだ。再び車を走ら せている内、深田のメールが呼び水となって、俺はあの日のことを思い出した。 魔王を倒した直後、辺りは眩い光に包まれた。そして、tanasinnソードは全てを語ってくれた。 人間の妄想によって構築された世界。それこそが、俺や深田が召喚された世界の正体だった。人々が抱く妄想が集積 し、いつしか異次元に一つの世界を形作った。妄想世界は、現実世界で絶えず生み出される妄想エネルギーを糧とし て、長きにわたり維持されてきた。しかし妄想の根底にあるのは負の感情。現実世界に渦巻く悲しみ、嫉妬、そして 絶望、これらから生まれた妄想が秘める負の力は、魔物という人に害を為す存在を生み出した。 ある時、一つ所に集まった妄想に、更に強力な負の妄想が融合し特異な存在を生み出した。それが魔王と呼ばれるも のだ。そこで妄想神Tanasinnは魔王が生まれる直接の原因となった人間、すなわち強い負の感情を持った現実世界人 に魔王討伐の責務を背負わせることにした。俺が向こうの世界に召喚されたのも、自分の妄想から誕生した魔王を倒 す責務だったというわけだ。 「信号は……あちゃ、また赤か」 この交差点を通る時はいつも赤だ。俺はココアに手を伸ばし、長い長い信号待ちに入った。 見ての通り、俺は元通りの家電屋としての人生を取り戻した。以前と同じ、これといって変化のない平凡な毎日を繰 り返している。 現実はつまらない。そう考える俺の基本的なスタンスは、依然として変わっていない。 だが、そのつまらない現実に対する見方が変わったのも事実だ。この世界の中心にいるのはいつも他ならぬ自分だと いうことを再認識した。今この瞬間、この物語の主人公は、文武両道の同級生でも、モテモテイケメソ同僚でもなく、 いつでも自分自身だ。あの世界で出会った人々。甜歌、平井、カエラ、岸部、摩邪、塚地、伊藤、正岡兄弟、その他 の皆さん。そして現実世界で生きている人々。恐妻家の店長、頭髪の減少に悩むチーフ、俺自身。誰もが自分のイメ ージを持って、その中で生きている。スポットライトは、いつも己の頭上から光を放っている。
432 :
1 :2006/01/28(土) 23:04:19
我ながら浅薄ななポジ思考。そう考えたくらいで、人生うまくいくはずがないのも分かっている。でもこう思考する ことで、今までぬかるんでいた地盤が、ほんのちょっと硬くなったような気がする。気のせいかもしれないが、そう いうことにしておく。思い込みってことは結構大事なのかもしれない。 それにしても長い交差点の信号待ち。ココアを更に一口飲む。ようやく青。発進。橋を渡っていると、横目に馬洗川 が見えた。魔王と戦った地点が自然と視界の隅に入る。 「今の生活からは想像できないな」 独り言を吐いて俺は笑った。異世界を共に旅した深田からEメールを受け取っている。この現状がひどくおかしなも のに思えた。 俺と共に現実世界に帰還した深田は、実家のある東京に帰った。両親に5年間というブランクをどう説明するかで悩ん だが、記憶喪失ということで、どうにかこうにかごまかし通した。その後、お互いに電話で連絡を取り合っている。 現在は大検受験に向けて猛勉強中とのことだ。 車は畠敷町の目的地に近づいてきた。工事中の迂回道路を抜け、坂道を上がる。訪問先の前に車を置いた時、俺は驚愕 に眼を大きく開いた。 「こ、ここって!?」 出発前に地図(ゼンリン)で位置確認をしたのに、気づかなかったとは。ここはあの井戸屋敷の真裏ではないか。 いつになく手早くサポートを終わらせた俺は、時間もあることだし、井戸屋敷に車を回してみた。 「これは……」 空き家の札が下がっている。俺は散歩している主婦に訊ねる。 「あの、すみません。この家は住んでいたお婆さんは?」 「ああ、ここのお婆さんね。去年の年末に亡くなったんよ」 「亡くなられたんですか……」 「年は越せると思っとったのに。いつも独りでほんとお気の毒だったねぇ」
433 :
1 :2006/01/28(土) 23:05:04
俺は複雑な心境になった。こちらの世界に戻って数日後、俺は彼女には岸部の生存を伝えた。それを知っても、彼女は 終始我関せずといった表情だったけれども、告げた瞬間、垣間見せた安堵の顔を俺は忘れない。彼女は井戸の番人だっ たから、門がもう開かないことも自分で察知していた。生存を知った喜びと、帰還を望めない落胆。彼女にとって、前 者の方が大きかったことを俺は願わずにいられない。 主婦が通り過ぎるのを見計らって、俺は柵を乗り越えて屋敷に忍び込んだ。狭い道を抜けると井戸が見えた。 「これが全ての発端だったんだ」 井戸の側に立って、石造りの縁に触れてみる。冷たい。冷たくて当然なのだが、それがまるで屍のように思えて、もう 門として機能することはない現実と重なり、俺の心を寂しさが満たした。 「みんな、どうしてるかな……」 俺は目をつぶった。 ここで最後の分岐 @甜歌を思ってみる A平井を思ってみる Bカエラを思ってみる C深田に電話してみる
434 :
1 :2006/01/28(土) 23:05:40
今日はここまで。
乙! やっぱここは平井のAかなぁ…最後熱かったし(´ω`*)
>>1 乙!
やはり
>>1 の妄想の面白さは分岐にあるからな
wktk
(((;;;:: ;: ;; ;; ;:;::)) ::) ( ::: (;; ∧_,∧ );:;;;)) )::: :; :)) ((:: :;; (´・ω・)っ旦;;;; ; :)) ((;;; (っ ,r どどどどど・・・・・ i_ノ┘ ((;;;;゜;;:::(;;: ∧__,∧ '';:;;;):;:::))゜)) ::))) (((; ;;:: ;:::;;⊂(´・ω・`) ;:;;;,,))...)))))) ::::) ((;;;:;;;:,,,." ヽ旦⊂ ) ;:;;))):...,),)):;:::::)))) ("((;:;;; (⌒) |どどどどど・・・・・ 三 `J .∧__,,∧ ;。・ ⊂(´・ω・`)⊃旦 ☆ ノ 丿 キキーッ ヽ .ノ (⌒) 彡 と_丿=.⌒ .∧__,,∧ (`・◎・´) ズズズー ( ソ ヽ) `u―u´
Cは一番最後にして(>\<)!
迷うぜ・・・
>>1 の分岐はどれもいいんだよなぁ・・・。
・・・全部読みたいっていうのはやっぱり欲張り過ぎか?
俺も全部読む
全部読みたいです><
Cに一票
久しぶりにこのスレ読んだけど、クライマックスかよ! 丁度いいトコに来たみたいだ。w
すごい。俺のほかに2人しかいないのに、それ以上いるみたいに見えるw お前ら頑張りすぎ
オレも居るぜ!
だから俺もいるって
(*^_^*)
ずっとROMってたおれもいるぞ!
妻帯者だが俺もいるぜ
実はROM含めると数百人居るんじゃないのか?
いや、俺とお前とアイツの三人だけだって。
おいおいその3人に俺も入ってんだろうな?
分岐はまだか?
たぶん二月末
458 :
Mr.名無しさん :2006/02/02(木) 09:31:28
保守
1・平井 2・カエラ 3・甜歌 4・深田 の順でお願いします。
今夜あたり来るんじゃね?
甜歌りんハァハァ
463 :
Mr.名無しさん :2006/02/05(日) 11:00:58
ほす
来ないっスね・・・
我々に出来る事は保守するのみ。
音沙汰ないからたまに心配になる
467 :
Mr.名無しさん :2006/02/06(月) 20:45:02
1が来るまで、人気投票でもしてみますか。 俺、甜歌に1票。 みんなはどうよ?
オレは深田に一票
誰がなんと言おうと甜歌りんに100万票
>>466 もしや1は甜歌の握手会の帰りになにかあったのでは・・・・・??
赤川さんに1票かな。
僕は橋本甜歌ちゃん!
475 :
467 :2006/02/07(火) 23:19:12
中間集計(藁
1位 甜歌 3票(100万は1票にしときました)
2位 深田
赤川
>>1 ってとこか。引き続き
>>1 が来るまで続けますか。
平井はVIP STARのURL付きで
やっぱ5〜6人しかいないのなw
だから、俺とお前とアイツの三(ry
まとめサイト読み直したけど、MS編の続編がまだなんだよな。
>>1 よ!
いつか完結させてくれ!
楽しみに待ってるぞ!
まとめで前にやらなかったっけ、人気投票w
まぁ俺は意見変わったからいいけど。
平井に1票!
>>478 おまいさんやけにこだわるが、ひょっとして・・・
481 :
1 :2006/02/09(木) 00:07:13
エピローグ(甜歌) 「甜歌……」 脳裏に甜歌の笑顔が過ぎった。とても明るい、っていうか天然っぽい笑顔。 「あの世界に平和は訪れたんだろうか」 えなりがもう存在していないことは確かだ。魔王の死は、彼の魔力によって生かされていたえなりの死も 意味するからだ。 だが、それより前に甜歌達は、えなりや有田と交戦中だったのだ。皆、無事で戦いの終わりを迎えられた のだろうか。それとも…… せめて彼らの安否だけでも知りたい。俺は何かに憑かれたように井戸の木蓋をずらした。身を乗り出して 覗き込むと、井戸の底でかすかに水面が揺れるのが見える。 「何も見えるわけないよな」 小さく嘆息して身を引こうとした時、背後から飛んできた何かが、俺の後頭部を直撃した。 「おおっと!?」 俺は古井戸の中にまっ逆さま。井戸の底には思ったよりも水が溜まっており、俺は大量の水を飲みそのま ま気を失った。 「ん……」 どれくらい時間が経っただろうか。心地よい風に吹かれて俺は目を覚ました。しかしそこは井戸の底では なく、見渡す限りの大平原。
482 :
1 :2006/02/09(木) 00:07:47
「なんか……激しくデジャヴ」 この場所で目覚めたのは三度目。一度目は、最初にこの世界へやって来た時、次は現実世界に帰り再びこの 世界に戻った時だ。変わっていない。いつも優しい風が吹き抜けている始まりの場所。 辺りを見回すと、すぐ側に剣身を失ったtanasinnソードの束が転がっている。おかしい。束はアパートの 机の引き出しにしまっておいたはずなのに。 (状況が把握できていないようだな) 不意に聴こえたのは、頭の芯に直接響く重く低い声。 「誰だ?」 もうちょっとやそっとのことでは驚かない。我ながら度胸が据わったものだ。 (我はtanasinn) 「あなたがtanasinn……」 この妄想世界を統べる神tansinn。Tanasinnソードを造りだした者。何ていうか、全てが終わってから現れる なんて、本当調子がいい神様だ。 (魔王討伐ご苦労であった。礼を言う) 改まって礼を告げられると、ついついかしこまってしまう。 「あ、いえ、どういたしまして。で、何で俺がここに?tanasinnソードが何故?」 (剣を現実世界に置いておく訳にはいかんのでな。遠隔操作で呼び寄せたのだ) なるほど。その際に俺の頭に直撃させたわけか。 「何も俺にぶつけなくても」 (我が剣を呼び寄せた時、たまたまお前があそこにいただけのことだ。お前が悪い) 全面的に俺のせいかよ。 「たまたまって、何ておっちょこちょいなんだ」 神様をおってょこちょい呼ばわりしてみた。もう何でもありだな。 (まぁまぁ、そう目くじらを立てるな。あ、それと再び現実世界への門を開くまでに時間がかかる。しばらく 待っているんだな)
483 :
1 :2006/02/09(木) 00:08:18
「え?」 (なに、せいぜい一週間程度だ。じゃノシ) 「おい!ちょ!待ってくれ!」 沈黙が訪れる。tanasinnは行ってしまった。無責任にも放置プレイ。 「一週間もどうしろっていうんだ」 早速、途方に暮れる。あるのは雄大な大自然のみ。建物はおろか文明の息吹がかかったものなんて、視界には 何一つ入ってこない。 俺は腕組みをしてしばらく黙考した。そして、 「一番近い村は確かレク村だったな」 そう。甜歌と出会った村だ。彼女が壊滅させた盗賊砦で一晩明かせば、明日には到着できるだろう。 先ほどまでとは打って変わって、晴々とする俺の顔。心が高揚していくのを感じる。レク村に行けば甜歌に 会えるかもしれない。そうすれば皆のその後も確かめられる。もういてもたってもいられない。 「よし、行くか!」 俺は力強く一歩を踏み出した。 続 く
484 :
1 :2006/02/09(木) 00:10:36
今日はここまで。
乙
おい。また長くなりそうだなw
乙だ。
おお、ちゃんと普通に繋がってる!超期待!
乙。結構早く来たな
旦~ 旦~ 旦~ 旦~
>>1 お茶ドゾー
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ズドドドドドドドド
ヽ )ノ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
旦~ ⌒(゚д゚)ノ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ドドドド
/. ( ヽ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ドドドドド ドドド
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
旦~ 旦~ 旦~ ドドドド
よしゃ。 わくわくだぞ
495 :
Mr.名無しさん :2006/02/11(土) 20:33:30
eweqw
単行本化決定だな
497 :
Mr.名無しさん :2006/02/12(日) 16:39:48
グラディウスage
ごんぶと晒しage
500 :
フカヒレごんぶと ◆VZpx.wmXmw :2006/02/14(火) 23:54:56
500(*^_^*)
ほし
来い! ↓
503 :
Mr.名無しさん :2006/02/16(木) 00:14:18
む?
あ?
ほしゅじゃじゅじょ
506 :
1 :2006/02/18(土) 01:36:00
エピローグ(甜歌2) 「にしても腹減ったな」 自身の腹から発せられる古典的な効果音に、俺はため息を吐いた。 澄み渡る青空の下、俺は砦跡地を目指してとぼとぼと歩いている。目指す砦は、かつてこの一帯で悪名を轟かせる 盗賊の根城だった。それが、ご存知の通り甜歌によって殲滅の憂き目にあい、それ以後は無人の廃墟と化している ようだ。深田と、甜歌襲撃後の砦を調べた時、相当な量の保存食が貯蔵してあった。手持ちの食料など当然ありは しないので、それを当てにする以外ない。因みに、この世界の保存食は魔術により腐敗を遅らせた長期保存食で、 乾肉の場合、常温で2、30年は賞味期限を維持させられる。 そうこうしている間に、砦が姿を現した。小高い丘の上にいると、柵に囲まれた内部の様子が伺える。 「うわ、盗賊復活してる……」 目を凝らしてみると、砦内で人影が動いているのが確認できた。建物自体は以前のままだが、砦入口には見張りが 立っており、中には多くの人影が認められる。見張りは、頭に黒いターバンを巻きシミターを背負っている。あの 格好は、どう贔屓目に見ても盗賊だろう。 「ここはやめといて、どっか野宿できる場所を探すか」 俺が諦めてその場を去ろうとした時、砦の一角で閃光が光り、轟音が鳴り響いた。仰天してそこに視線を向けると、 もくもくと黒煙が上がっている。盗賊一味は大混乱。 俺は用心深く岩陰に隠れながら、斜面を滑り降りて、砦に潜り込む。火事場泥棒みたいで申し訳ないが、混乱に乗 じて食料を調達できそうだ。
507 :
1 :2006/02/18(土) 01:36:30
中はてんやわんやの大騒ぎ。皆多種多様な武器を手に、黒煙の方向に走っていく。俺は建物の陰から陰へ、素早く 移動していく。と、2人の盗賊が話しているのが耳に入った。一人は頭目か何かだろうか、身なりからして賊内で それなりの地位にある人間のようだ。 「侵入者はどこだ!?」 「ひ、東門から侵入。こちらに向かっています。門番の話によると、一人のようです」 下っ端盗賊がおずおずと答える。 「一人!?一人を相手にこのザマか!」 「いえ、それが召喚魔術の使い手のようで」 「一体何者だ。見つけ次第殺せ!」 彼らが走り去ったのを見届け、俺は地下の食料庫に侵入。場所が変わっていなくて助かった。庫内にはどこから強 奪してきたのか、松坂牛顔負けの霜降り肉、果物、ワインなどなど、よりどりみどり。手ごろな布袋を見つけて、 食料を詰められるだけ詰める。夕食どころか朝飯まで手に入ってしまった。 用が済んだらこんな物騒な所は、一刻も早く立ち去ろう。俺は布袋をしょって、階段を駆け上がり地上に出た。 「ん?」 おかしい。妙に暗い。俺は頭上を見上げた。 「ご、ゴーレム……」 眼前に、石によって創造された召喚魔物ゴーレムが立ちはだかり、影を落としている。 ヤバい。マジヤバい。頭の中で脈絡もなくVip starが流れ始めた。 「あんたが最後の一人みたいだね」 ゴーレムの肩から、誰かが姿を見せた。太陽を背にして顔は見えない。これが侵入者とやらか。どうやら俺を盗賊 を勘違いしているらしい。 「さぁ、大人しくお縄についてもらいましょうか」 あれ?っていうか、どこかで聞き覚えのある声…… 記憶を反芻している間に、俺はゴーレムの巨大な手に身体をつまみ上げられた。もがくことも出来ず、ゴーレムを 操る召喚魔術師の顔が視線の真正面に来た。 俺と召喚魔術師、お互いの目が点になった。 「て、甜歌!?」 「お、おにいちゃん!?」 不意にゴーレムの指から解放され、俺は地面に尻をしたたかに打ち付けた。 続 く
508 :
1 :2006/02/18(土) 01:37:03
今日はここまで。
乙 2話連続2ゲット
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
乙。長くなりそうだな
エピローグというよりショートストーリーになりそうだ
今回はまだまだ終わりそうにないな。 先が楽しみだぜ!
うしゃっ!! 甜歌ストーリー。 貰ったぜっ!
515 :
1 :2006/02/19(日) 01:00:30
エピローグ(甜歌3) 俺は甜歌に案内されて、盗賊達の無残な死骸が散乱している現場にやってきた。憐れ、先ほど部下と話していた男も 混ざっている。 「これ全部、甜歌独りで殺ったのか?」 「殺ったって、ひどいなぁ。殺してなんかないよ。半殺しってとこ」 と、甜歌は心外という顔で、頭の後ろを掻いた。確かに見る限りでは、彼らは呻き声を上げて苦しんではいるものの、 絶命している者はいないようだ。出会った頃の彼女が容赦なく盗賊の命を奪っていたことを考えると、今回の旅で彼 女の心の持ち方が変わったと言うことか。 「そいつは失礼しました。で、甜歌は何故ここに?」 「ウチに依頼が来たの。最近、ここらで大暴れしてる盗賊がいるから退治してくれって」 「なるほど」 ネームバリューがあるせいで、南の魔術師も結構大変なんだな。握手会なんてのも催していたし。 「そろそろ警吏が来るころね。これにて一件落着っと……あ、えっと、それじゃ改めて……」 「改めて?」 胸に手を当てて、大きく深呼吸をする甜歌。 一瞬の沈黙。そして、 「おにいちゃん!!会いたかっt亜wsでfrtgyふじこl;p@〜!!!!」 「うお!?」 彼女が仕掛けてきたのは明大ラガー顔負けの強烈なタックル、もとい熱い抱擁。油断していた俺はもろに直撃を受け、 思いきりよろけてしまった。 「っとっと、って、なんの!」 倒れそうになるのを、何とかぎりぎりの所で右足だけで踏みとどまる。 「おにいちゃん、体重増えた?」 そのままの体勢で甜歌が問うてきた。
516 :
1 :2006/02/19(日) 01:01:07
「え?」 っていうか、この格好厳しいんですけど。 「だって、この前抱きついた時はすぐに倒れてたじゃん」 「ど、どうかな。最近体重量ってないし。って言うより、うあ!」 俺は耐え切れず、ついに仰向けに倒れこんだ。拍子に俺の胸の上に馬乗りになる甜歌。 「あれ?」 俺は違和感を感じた。というのも、記憶にある彼女の体重より心なしか軽く感じられたからだ。 「俺が太ったんじゃなくて、甜歌が痩せたんじゃないか?ちゃんと食べてるのか?」 すると甜歌はどういうわけか当惑の色を見せて、 「う、うん。ちゃんと食べてるよ。はいりが作ってくれる料理おいしいし」 ぱっと俺の上から身を退けた。何だかぎこちない。 半身を起こしてまじまじと甜歌の顔を見つめる。やはり少し痩せたように思える。だが、それ以外は変わっていない。 くりっと見開かれた瞳の輝きは、正真正銘の甜歌だ。 「あ、あんま見ないで。ウチ恥ずかしいよ」 頬を薄い紅に染める甜歌。 「ご、ごめん」 またもや違和感。甜歌の口から、恥ずかしい、などという言葉を聞くとは。 ほどなく登場した警吏に賊を引き渡した後、彼らの手配してくれた馬車で、俺達はレク村に向かうことにした。道中、 これまでの経緯を甜歌に説明する。現実世界に場所を移して魔王を倒したこと、深田を救い出せたこと、今の生活のこと。 「やっぱおにいちゃん達はすごいね。あの魔王を倒しちゃうなんて。でもねウチらも凄かったんだから。いや、ウチは 魔術はずしちゃったんだけど。堅がえなりをやっつけるとこお兄ちゃんにも見せたかったなぁ」 大仰な身振り手振りを交えながら、甜歌は嬉しそうに武勇伝を語った。そうか。平井は自らの手で恋人の仇を討つこと ができたのか。 「平井やカエラはどうしたんだ?」 「堅は村に帰ったよ。妹さんと食堂経営するんだって。カエラは前に居たのとは別の修道院で先生やってる」 何事にも真摯な平井のことだから、食堂でも何でもうまくこなすことだろう。夜は得意の歌を披露しているのだろうか。 それにしてもカエラが教師とは。そのあまりに不釣合いな単語の組み合わせに、俺は堪えきれずに噴き出してしまった。 「カエラが先生って有り得ないな。そりゃまた教わる子は災難だ」 「鉄拳制裁も厭わないって」 「うわぁ、テラカワイソス……」
517 :
1 :2006/02/19(日) 01:02:17
トロールの一撃に匹敵するカエラの鉄拳を目の当たりにすれば、どんな悪童も大人しく机に向かわざるを得まい。カエラ が教壇に立つ姿、ちょっと見てみたい気もする。怖いもの見たさで。 ここで補足。摩邪と伊藤は、塚地達討伐隊の戦死者を弔った後、シフィーロ軍に仕官としてスカウトされたと言う。伊藤 は相変わらず摩邪に罵倒されているだろうことは想像に難くない。ただ一人、行き先が不明なのは岸部。まぁ、彼のこと だから戦闘後のどさくさに紛れて姿を眩ましたに違いない。またどこか空の下で飄々と生きていることだろう。 「みんな、それぞれの人生を送っているんだな」 俺はほっとする反面、一抹の寂寥感を感じて我知らず眉の端を下げた。 「お兄ちゃん、ずっとこっちの世界に居られるの?」 唐突に甜歌が俺の顔を覗き込む。 「あ、うん。それが……」 俺は一週間の期限付きで、こちらの世界に滞在している事を話した。それを知って甜歌は少し悲しそうに俯いたが、すぐ に明るい顔に戻って、 「じゃあ、その間、ウチの家に泊まってよ。ね?」 「う〜ん、そうだな」 平井やカエラにも挨拶しておくべきかと思っていが、彼らの元を訪ねていると一週間ではすまない。その間にゲートが開 かれると、それこそ二度と現実世界に戻れなくなってしまうかもしれない。 ここは安全策を取って、甜歌の厚意に甘えるとしよう。平井やカエラには手紙で事情を説明することにしよう。 「よし。ここは甜歌のお世話になるか」 「うんうん!何でもお世話するよ」 狭い馬車の中ではしゃぐ甜歌。その様子を見ていると、こちらの口元も自然と緩んでくる。この子といると、自然と心が 弾む。とにかく底抜けに明るいのだ。これは何にも勝る才能だと思う。先ほどの違和感もそう気にしなくて良さそうだ。 それからほどなくして、暗がりの中に巨大なセットー海が姿を現した。海面を月明かりに照らされる姿は、幻想的で美し い。穏やかな海風に乗って潮の香が漂ってくる。 更に進むと、岸付近にぽつぽつと小さな灯りが集まっているのが見えてきた。 「ようこそレク村へ、お兄ちゃん!」 おどけたように甜歌がお辞儀をした。つられて俺もお辞儀を返した。 続 く
518 :
1 :2006/02/19(日) 01:03:38
今日はここまで。
519 :
Mr.名無しさん :2006/02/19(日) 01:05:53
久々に一番乗りー 甜歌ええなあ ええなあ
まあ一番乗りの確立も1/3だしw
俺は飯田里穂がいい
おー来てたんだw
ケータイから甜歌りんテラモエス
本物の橋本甜歌がこのスレ見たらどういう感想を持つだろう。 嬉しいと思ってもらいたい。
>>524 いや、見られたらまずいだろw特に初期のエロシーンとか・・・・
そうだな。 かなり面白いけど、やはり妄想スレだし。w
おっとぉエピ来てた乙!
また週末までオアズケですか・・・
>>1 さあさあさあお茶ドゾー
旦~
∩∧_∧∧_∧旦~
∧ヽ∩旦_∧ω・∩
(・ω・ヽ∩ω・) ノ
旦⊂二ミヽ ⊃旦~
/ (⌒) ノ∧_∧ミ旦
(_)~し"⌒つω・)つ
>1って家電店勤務ということ以外は謎に包まれてるよな
532 :
Mr.名無しさん :2006/02/23(木) 07:05:26
ほ
っ
け
し
ん
で
ほっけ神殿
あ
か
ち
く
543 :
Mr.名無しさん :2006/02/26(日) 13:29:43
ろ
544 :
Mr.名無しさん :2006/02/26(日) 16:50:57
う
赤チクロ牛
546 :
Mr.名無しさん :2006/02/26(日) 22:03:51
3000記念は何する?
3000踏んだ人が1の妄想に出演とかなら嬉しいよな そして1が踏むというオチが見えた
自己申告でいいんじゃね?w
出演希望者は3000近くなったら鳥つければいいんじゃね?
3000踏んだ奴は直後にスクリーンショットうpするとか
今2995だお
あと2日はかかるな
肉黒(2996)ゲット
2999…orz ってことで↓オメっとさん(´ω`*)
ここで誰もゲットしなかったら笑えるなw
3001・・・
ちょwwwwwwwげとした奴いねwwwwwww
559 :
Mr.名無しさん :2006/02/28(火) 09:42:13
短い3000イベントだったな 次は4000か
まぁ良くも悪くも予想通りな訳で・・・ 最高w 3000オメ
m
a
563 :
Mr.名無しさん :2006/03/02(木) 04:30:19
s
K
565 :
1 :2006/03/03(金) 02:27:40
エピローグ(甜歌4) レク村は相変わらず閑散として、のどかそのもの。 俺達が村に入るや否や、 「魔術士様が帰られたぞ!」 村人A(橋谷。小学校時代。ピアニカ破壊事件の容疑者)が声を上げる。それに反応して村人達がどっと甜歌の前に集まる。 「ご無事でなによりです。それで、どうでしたか?」 その場に集まった皆が、息を呑んで甜歌の返答を見守る。甜歌はというと、不敵な笑みを浮かべ、 「盗賊ならしっかりばっちり駆除完了しました」 やはり魔術師様たる威厳を保つべく、敬語で応えた。わきあがる歓声。 「本当ですか!?」 「やった!これで安心して街道を通れるな」 「さすがえなりと戦って勝利した甜歌様だわ」 その時、村人Aがようやく側にいる俺に気づいて、甜歌に問う。 「この者は?盗賊の捕虜ですか?」 失礼な村人Aだ。自分こそピアニカ破壊して黙ってそうな顔してるくせに。 「この人はウチ……じゃなかった、私の大切な友人です」 「ああ、そういえば以前見たことがあるな。サイン会の時もいたよな」 と村の青年(久保島。小学校。こいつをモデルに学級内で久保島太郎という昔話が創作された)。俺ってほんと影薄いな。 今に始まったことではないが。 とにもかくにも村人達の歓迎を受けた後、俺は甜歌に連れられて彼女の屋敷に向かった。メイドのはいり(片桐)に出迎えられ、 屋敷内に通される。相も変わらず先代の魔術師が仕掛けたトラップがひしめいているこの館。まさか三度訪れることになろうとは。 甜歌と一緒にいられるのは嬉しいのだが、これから一週間、また数々の仕掛けに怯えて暮らす事になるのかと思うと、どうにも気が重い。 俺にあてがわれたのは、以前滞在した時と同じ部屋。甜歌が留守にしている間も、はいりがしっかりと管理しているようで、部屋には 埃一つ無い。さすが立派なエラをしているだけはある。 その後、甜歌と積もる話をして、はいりが作ってくれた絶品料理で腹を満たした。こうして、再び戻ってきたこちらの世界での一日目が 終わるはずだった。
566 :
1 :2006/03/03(金) 02:28:24
夜中、尿意を覚えた俺は、トイレに行くべきか行かざるべきか葛藤した後、とうとう我慢しきれず部屋を出た。トラップの位置は大体思 い出したので、引っかかることも無い。さっきから、後ろを付いて来ている回復魔術練習用の人体模型が不気味なのを除けば、どうとい うこともあるまい。 「トイレは2階にもあったよな」 と、俺は立ち止まった。 「あれ?」 階下で明かりが灯っている。あそこは確か厨房だ。こんな時間にどういうことだ。 「はいりさんが明日の朝食の仕込みでもしているのかな」 一週間お世話になるわけだし、はいりともう少し話しておこうと、俺は明かりの方へと歩いていく。ところが、扉の無い厨房の入り口か ら覗くと、そこにはいりの姿は無かった。 「甜歌……何をしているんだ?」 中では甜歌が石造りの調理台に何かの材料を載せて、傍らに置いた分厚い本と睨めっこをしている。 「誰!?」 こちらの気配に気づいて、甜歌がはっと顔を上げた。 「あ、ご、ごめん!俺だよ」 ばつが悪そうに姿を見せる。 「あ、おにいちゃんか。びっくりさせないでよ」 甜歌はまた本に目を戻した。どういうわけか、俺以上に居心地が悪そうだ。心無しか、昼間見た気恥ずかしそうな顔と同じに思えた。 「何してるんだい?」 問いかけに、甜歌は本から目を離すことなく応じる。 「チョコレート作ってる」 「チョコレート?」 「一週間後がバンアレンタイデーなの」 依然として視線は本に落とされたまま。 「バンアレンタイデー?」 地球を覆う2つのドーナツ型の磁場と何か関係があるのだろうか。 「分かり易く言うと、女の子が男の子にチョコレートを上げる日」 「ああ、なんだ」
567 :
1 :2006/03/03(金) 02:28:54
日本国民が熱病に罹ったように菓子会社に踊らされる、例の悪魔の日に酷似したものらしい。現実世界の妄想が基になって具現化した 世界だから、習慣も似たものが多いとtanasinnソードから聞いたのをを思い出した。 待てよ。ということは、甜歌は好きな人に上げるチョコを作っているのか。それもあの熱心さからして、相当丹精込めて作っているようだ。 厨房に入った俺は、怪しげな材料の中から一つを手に取って、あたかも目下の興味の対象がそれであるようにカムフラージュしながら、 さりげなく甜歌に話しかけた。 「あのさぁ。甜歌は本命いるの?」 自分で聞いておきながら、少しドキドキした。少し、なのは今までの甜歌の自分に対する接し方から判断して、彼女の答えに対して自信が あったからだ。 「うん。いる」 鼓動は更に高まる。甘い期待を寄せる俺の視線から目を逸らして、甜歌は言葉を続けた。 「バーンズ(勇気)って言うんだけど、同じ魔術師なの。西の魔術師の弟子なんだよ」 「…………ほ、ほぅ」 浅はかな期待は打ち砕かれ、俺は頭の中が真っ白になった。後頭部をハンマーか何かで力任せに強打されたような感覚。 「歳も近いし、ちょっとかっこいいんだよね」 「そ、そうか。良かったじゃないか。甜歌」 追撃を受けつつも、俺は強引に作り笑顔を浮かべた。ひどくいびつな、ひきつった笑顔。 「この前協会の集まりがあった時に、知り合いの子に聞いたら、向こうも結構いい感じみたい」 「へぇへぇへぇ(ボタン連打)そりゃまた良かった、良かったなぁ」 何だ。この胸を万力で締め付けられたような苦しさは。俺は思わず胸を手で抑えた。クレーム(保証期間の一年が過ぎたPCを持って来て、 正味10時間しか使ってないから無償修理しろ、という無茶な要望)でお客に2時間ばかりやんやん言われた時ぐらい、いや、それ以上だ。 「…………」 「…………」 会話が途切れ、静寂が舞い降りた。厨房内では、内臓様の材料を浮かべた鍋が立てる、ぐつぐつという音だけが鳴り響いていた。 続 く
568 :
お茶汲み係 :2006/03/03(金) 04:45:30
>>1 さんお茶ドゾー
. ∧__,,∧ ━〇〇〇 ←だんご
( ´・ω・) 旦旦旦旦愛~旦旦旦
. /ヽ○==○旦旦旦旦旦旦旦旦
/ ||_ | 旦旦旦旦旦旦旦旦
し' ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_))
一番乗りだよ!
乙。遅くに来たんだな
甜歌りんにチョコもらったよ^^
なんかエピだからかノビノビやってる感じがして良いねw 本編時のピリピリ感もモチロン良いがね!
>>1 お疲れっす!
最近風邪が流行ってるから気をつけてくれよ!
続き楽しみにしてるぞ!
otu
ほっしゅん
ぶっちゃけおまえら読まずにレスしてるだろw
>>575 何で分かったんだ!?
・・・最後にまとめて読もうと思ってさ。
一つづつ読むと続きがムチャムチャ気になるんよ・・。
577 :
Mr.名無しさん :2006/03/04(土) 17:04:44
578 :
Mr.名無しさん :2006/03/04(土) 20:18:38
まぁ、今までは
>>1 の勘違いっぷりがおもろいから何も言わんかったけど、ぶっちゃけそろそろ痛い
579 :
Mr.名無しさん :2006/03/04(土) 21:35:21
--------------------------------糸冬-------------------------------------
580 :
1 :2006/03/04(土) 21:59:55
覚めたんだ・・・・・夢から・・・・・・覚めたんだ・・・・・・・・
>>575-
>>579 がどう見ても自演な件
どうでもいいがバーンズ君のモデルはおらんのかね?
>>583 三点リーダの打ち方からして本人ではないっぽい
>>1 のクセからして「……」ってするだろうし
っーかこのスレ三人しかいねーし
>>582 d
バーンズって言葉の意味が勇気ってことかと勘違いしてた^^;
>>583 お、見えてなかったw
当然追加の方向でっ
おまえらどこまでも
>>1 をのせるつもりだな
粕電気屋の厨文は見るに堪えんのに
588 :
Mr.名無しさん :2006/03/05(日) 11:36:39
vipで晒してみるかw
晒しでも騙りでも好きにするがいい。 1はそんなことお構いなしだ。
590 :
Mr.名無しさん :2006/03/05(日) 13:08:09
そしてまたまんまと乗せられる1であった 1よいい加減気付けよ お前はかつがれてんだよ もう醜態を晒すのはやめるんだ
take it easy
519 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2006/03/05(日) 22:09:38 ID:LymGe9jq 女ってつまんない見栄とか世間体とか気にして生きてるんだね。 ご苦労さんって感じ。 俺は年収が2400万円。 金融資産が1億5000万円。 実家の時価は約7000万円。 東京で独り暮らししてるがアパート暮らしだよ。 クルマも持ってないが休みの日には彼女のポルシェでドライブドライブ! 外資系金融なので長期休暇には海外のリゾートで彼女と一緒にゆったり過ごすことが多いね。 家とか土地に縛られる人間ってのは下らない世間体とか見栄とかも気にすることが多いね。
で、次はいつなんだ
594 :
1 :2006/03/06(月) 03:09:34
覚めたんだ……夢から……覚めたんだ…………
保守
夢から覚めたならもう一度夢見ればいいじゃない
597 :
1 :2006/03/06(月) 23:49:42
俺は俺を殺した
まあ頑張って!
ほっしゅん
ほぐ
し屋
ねゆ
1はまだか!?
ようやく馬鹿にされてるって気付いて恥ずかしくなったんじゃね?
coolに行こうぜ!
そしてほっしゅん。
3月の家電屋は一人暮らし需要があって忙しいのだろう。
多分、
>>1 は今のんびり妄想出来る状態じゃないと思う。
まぁ、今まで通りのんびり気長に待とうぜ。
干し湯
そしてほっしゅん。
年度末から年度初めが落ち着くまで待ってるよん。
でもまあ保守しとかんとなw
そしてほっしゅん。
615 :
Mr.名無しさん :2006/03/15(水) 07:43:01
保守
そしてほっしゅん。
WBC敗退保守
618 :
Mr.名無しさん :2006/03/17(金) 12:47:53
奇跡の準決進出オメage保守
そしてほっしゅん。
法主
小学生と・・・
622 :
Mr.名無しさん :2006/03/18(土) 21:32:13
ちょ・・・お前らこれ・・・ <ネット小説>家電店員に「名誉棄損」で賠償命令 広島地裁 インターネットの掲示板に書かれた小説のモデルにされ、名誉を傷つけられたとして、 タレントの橋本甜歌が家電店員の男性(25)に慰謝料など1100万円の賠償 などを求めた訴訟で、広島地裁の中村裁判官は16日、「社会的評価や信用を低下さ せた」などとして男性に100万円の支払いを命じた。(毎日新聞)
そしてほっしゅん。
>622 お前が名誉毀損で訴えられるよ。 冗談でもそういうことは書かないほうがいい。
だがまぁ、いい暇つぶしになったわけだし これも一つの妄想ですし
ネタを楽しめない奴にこのスレは向いて無い
むしろさ、甜歌ファンを増やすのに貢献してるんじゃないかって、思うの。
来ないね・・・
俺
>>1 の妄想読んで甜歌をググッてみたけど、特に好きに
はならなかったな。
でも
>>1 の妄想の中の甜歌は好きだ。
幼女のおしるこ飲みたい
厨が沸いたか、今年も春がめぐってきましたなぁ。w
>>631 俺も、
>>1 の甜歌が好きだ。
そしてほっしゅん。
いつの間にか、このファンタジー編だけで1年経ってたんだな
そしてほっしゅん。
637 :
Mr.名無しさん :2006/03/23(木) 00:59:17
今までずっとROMしてたけど、今回は遅いね
ほす
ファンタジー編の連載後はどうかMS編の連載を!
あ、dat落ちだった過去スレが、いつのまにか読めるようになってる。
こりゃまた、随分と時間が経ったもんだ。
で、初めて初代スレ読んだけど、
>>1 以外もなかなか面白いな。
そしてほっしゅん。
小学生とセックルしたいアゲ
イーヤッハー!ココは通さねえぜぇ!!!
そしてほっしゅん。
もうすぐ前のうpから1ヶ月だな
648 :
Mr.名無しさん :2006/03/26(日) 19:18:52
age
兎に角年度末は忙しいみたいだな
引越しで電気製品そろえてるやつ相手に売り込んでるな。(藁
新生活応援キャンペーンに便乗して買い物してるぜ俺は
そしてほっしゃん
653 :
Mr.名無しさん :2006/03/28(火) 00:11:39
家電屋っていうのもニートの
>>1 の妄想ってことかw
/ ̄ ̄ ̄\
旦~ / \,, ,,/ .ヽ
( l | (●) (●) ::::|
\ \.ヽ ∀ ::::ノ <
>>1 さん、元気の出るお茶だよ!
ヽ___ ̄ ̄ ̄ ̄ )
/ ̄ ̄ ̄ /
657 :
Mr.名無しさん :2006/03/29(水) 22:15:54
a
>>655 癌だって、昔からあったのが、最近になって確認されたものだし。
引きこもり・ニートも昔からあったのかもな。
単に増えてきて注目されたのかもしれんが。
659 :
Mr.名無しさん :2006/03/30(木) 22:51:04
>>658 情報化社会の発展のおかげ?でみんなの知ることになった気がする・・・
炉利系犯罪とかも昔から数多くあっただろうしな
実は結婚していて、最近子供が出来たから書き込めないのでは?
何その妄想
663 :
Mr.名無しさん :2006/03/32(土) 19:24:47
実は嫁さんが赤川さうわやめらなにをさたまなかかあさたなかちなま
オレハマッテルゼ
665 :
Mr.名無しさん :2006/04/02(日) 22:39:01
オレモマッテルゼ
オレモオレモ
オレダッテ
三次の電器屋か。声は掛けんけどそれらしき人物を探してみるかな。 あ、4月だから>>1も他の店に転勤かも知れんぞ。
久しぶりに来たのに更新されてない・・・
>>1 は新生活の始まる時期は忙しいってことか
いま、本当に景気がいいのかもしれない。
三次の電器店には、大画面のテレビやドラム式洗濯機、
あるいはダイソンの掃除機を買う人たちでごったがえしているのだろう。
おれたち3人の仕事は
>>1 の帰る場所をちゃんと確保しておくことだ。
そんなわけでほしゅしゅ。
671 :
Mr.名無しさん :2006/04/04(火) 21:18:50
4人目の俺が保守
672 :
Mr.名無しさん :2006/04/04(火) 21:22:37
>>671 ごめん
実は俺二役してたからお前含めてやっぱり三人なんだ
甜歌(
>>1 製)ラブの俺もいるやん。おいてかないでくれやぁ。
んじゃ、俺が4人目か?
ごめん、俺も二役してるからやっぱり3人かもしれない。
だいじょぶ。ほとんどROMってるけど、俺もいる。<4人目
まあ全部俺の自作自演なんだけどさ
678 :
Mr.名無しさん :2006/04/06(木) 22:26:03
たまにゃage
679 :
1 :2006/04/07(金) 01:37:48
エピローグ(甜歌5) 「ありがとう。おにいちゃん」 鍋で蠢く臓物をかき混ぜながら、甜歌はにっこり笑って俺に礼を言った。 「……ああ、うまくいくといいな。いや、きっとうまくいくよ」 彼女につられて、俺もにっと笑みを浮かべる。 2人の間は、再び静けさで結ばれた。俺は厨房の隅に置いてある椅子に腰掛け、熱心にチョコレートを作る甜歌に視線を置いた。再びぐつぐつと 鍋が煮立つ音だけが響き始める。 (背が伸びたな) 彼女と最初に出会ってから、かれこれ一年が経つ。成長期というやつか、身長が伸び、顔からも少なからずあどけなさが薄れてきたように思う。 大人と言うにはまだ早過ぎるが、 “少女”と“女性”の狭間に位置するどこかしか危うさを感じさせる年齢。これから先、いかようにも染めら れてしまう真っ白な生地。それ故に危険さを感じさせずにはいられない。出来ることならこの先も見守って……って、ちょっと待て。これって 大人になろうとする娘を心配する、父親の心境じゃないか? 「何の権利があって、俺はそんなことを考えてんだ」 思わず独り言を吐いてしまった。 「え?」 甜歌がこちらに顔を上げた。 「あ、いや、こっちのことだよ。で、どう?チョコレートできた?」 「うん。あとは地下の冷蔵室で三日三晩冷やすだけ」 彼女は材料を流し込んだ型を、誇らしげに俺の前に差し出した。その色たるや血も滴りそうな真紅。なんか不気味に泡立ってる。これは俺が一般 的に認識しているチョコレートとは若干、いや相当ニュアンスが違う気がする。甜歌には申し訳ないが、一口食せば呪いを食らってしまいそうな 雰囲気すら醸し出している。一生独身の呪いとか……。甜歌の本命がバーンズであることにショックを受けたのは確かだが、これを食べないで済 んだ事は不幸中の幸いと断言できる。 「こ、これでバレンタイン、じゃなくってバンアレンタイデーは完璧だな。それじゃあ、もう遅いし寝るとするか」 「ふぁ……」
680 :
1 :2006/04/07(金) 01:39:28
両腕を上げ、大口を開けてあくびをする甜歌。 「そうだね。付き合ってくれてありがとう」 きまりが悪いのを隠すように、俺は後頭部を掻いて、 「まぁ、俺は甜歌の兄貴みたいなもんだからな」 自分の口から出た本来の意味での“兄”という言葉。それは甜歌との距離を一定に保つ為の線引きと言える。 「そうだね。おにいちゃんはウチのお兄ちゃんだもんね!」 言葉の真意を知ってか知らないでか、無邪気に同意する甜歌の笑顔が、何故か俺の胸には、いばらの様に突き刺さった。 その後の6日間を、俺は甜歌と一緒に過ごした。森でのハイキング、湖での釣り、そして長かった旅の思い出話をしながらの散歩。穏やかに、ただ ゆったりと流れる時間に、もう二度とは体験できないこの残り少ない時間に、俺は身を任せた。楽しい、心の底からそう感じる日々は過ぎていった。 そうしてバンアレンタイデー前日、俺にとってファンタジー世界での最後の夜は訪れた。 俺と甜歌は2人で海辺を歩いている。海は凪で、静かな海面に月光が映っている。 「いよいよ明日だね」 甜歌が言う。 「そうだな。明日は頑張れよ」 と、俺。すると甜歌は、 「違う。それもあるけど、おにいちゃんがあっちの世界に帰るのが明日ってこと」 ひどく寂しそうな表情。 「ああ、そういやそうだったな」 俺、わざとらしい。 「おにいちゃんはウチがいなくなっても大丈夫なの?」 こちらを試すような真剣な目で問う甜歌。どういう意味だろう。 「どういう意味?」 甜歌は本当に心配そうな顔で、 「だって、おにいちゃんがいない間……」 ここで彼女は言葉に詰まった。少し息を置いて、 「おにいちゃんが……おにいちゃんがいない間、ウチがどれだけ寂しかったかわかる?」 今度は俺が言葉を無くす番だった。 「……」
681 :
1 :2006/04/07(金) 01:41:22
どう返答していいのか分からない。ようやっとのことで言ったのが、 「ごめん」 これだけ。もう少し言いようがあるだろうに。 「ごめんな。でも甜歌にはあの子がいるじゃないか。だれだっけ、えっと、そうビーンズ君」 「バーンズ」 間髪入れない突っ込み、どうもありがとうございました。 「そう、そのバーンズ。甜歌には彼がいるじゃないか」 自分で言っておきながら、胸が苦しくなってきた。 「うん……」 甜歌は憂鬱そうで、浮かない顔。 「どうした。明日が不安なのか?」 「それもあるけど……わからないの。その子のことは好き。でも、おにいちゃんのことも好きなの」 葛藤。甜歌の表情に憂いを添えているものの正体は、葛藤だった。俺は少し俯いて、そして笑った。 「人間ってさ、一度きりの人生のうち、どれだけの人を好きになるんだろうな」 いきなり何を言っているんだ。俺は。 「え?」 鳩が豆鉄砲を食らったような顔をする甜歌。当然だ。 「俺もいろんな人を好きになった。近所に住んでた和恵ちゃん、クラスメイトの志保ちゃん、由美子ちゃん、図書部の愛ちゃん……」 おいおい、懐かしい名前ですな。つか、我ながらどれだけ片思いしているんだよorz 「ってな具合に色んな人を好きになった。でも、その中には運命の人はいなかったんだよな」 要は女性関係に恵まれなかったってことだろう>>俺。 「ごめん。おにいちゃんが何を言ってるのか、よくわかんない」 いや、ほんと一体俺は何を言おうとしているんだか。 「その、なんだ。俺が言いたいのは、人ってのは幾多の恋をしながら大人になっていくもんなんだよ。俺はその通過点に過ぎない」 結局、うまくまとまらなかった。
682 :
1 :2006/04/07(金) 01:43:15
ところが、 「へぇ、そういうもんなんだ」 凄!!甜歌納得してる。っていうか、納得してくれてありがとう。 「そう。俺は通過点に過ぎないんだ」 調子に乗ってもう一回使ってみた。するとどうだろう。今の今まで我慢していた感情がこみ上げてきた。 俺は眉をしかめて、甜歌の目を真っ向から見つめた。その瞬間、寄せては返していた波が、まるで空気を読んだかのように息を潜めた。 「でも、俺は甜歌と過ごした日々を決して忘れない」 言葉が終わるのを待っていたかのように、押し寄せた小波が俺達の足首を濡らした。だが、今の俺達はそんなことを気にも留めない。 「ウチも……ウチもおにいちゃんのこと絶対に忘れない」 いつしか向き合って佇んでいた二人。俺は彼女の肩を優しく抱いた。甜歌は静かに目を閉じた。俺は目を細め、喜びと悲しみの入り混じった器用かつ 珍妙な表情を浮かべる。そして、そっと甜歌の前髪を掻き分け、小さな額にこれまたそっと口付けをした。 「おにいちゃんのケチ」 両腕の中で、甜歌は肩を震わせた。 「ああ、俺はケチンボだよ」 その言葉を最後に、月明かりの下で、俺達はお互いに動こうともせずに、いつまでもいつまでも抱擁を交していた。 翌日、俺は甜歌のバンアレンタイデーを見届けることなく、現実世界への帰途に着いた。 終 わ り
683 :
1 :2006/04/07(金) 01:46:16
ここでエンディング エンディングテーマ Miz 「Part of my Balance」 甜歌との回想シーンの後にお馴染のスタッフロール 監督・脚本・声の出演 俺 スペシャルサンクス お前ら
684 :
1 :2006/04/07(金) 01:47:05
今日はここまで。
お帰り
>>1 三人でずっと保守してた甲斐がありました('A`)
乙。せつないぜ…
朝から泣けるわ
ぐうはー1乙
乙。 なんか、まとめサイトのカウンタが異常に回ってるんだけど。 どこかに晒されたか?
晒されたから荒れたんじゃね?
お〜つ〜
いい夢見させてもらったよ・・・ ありがとう!>>1!
次はいつになることやら・・・
ま、
>>1 の妄想の本当のヒロインは甜歌ってことでいいよな?
赤川さんも好きなんだけどさ。
1乙 脱毒男したかと思って正直複雑な気分だったよ まあその間も繰り広げられる3人のやりとりが何とも言えず好きな俺ガイル
hosu
やっぱ、
>>1 の甜歌は良い!!
他の線も捨てがたいが、やっぱ甜歌編、最高
ほ
し
ゅ ってやらないかん雰囲気(ふいんき)だな(藁
寝る前のイメージランドの成分解析結果 : 寝る前のイメージランドの半分はビタミンで出来ています。 寝る前のイメージランドの27%は鉄の意志で出来ています。 寝る前のイメージランドの17%は陰謀で出来ています。 寝る前のイメージランドの2%は世の無常さで出来ています。 寝る前のイメージランドの2%は知恵で出来ています。 寝る前のイメージランドの2%は犠牲で出来ています。 どうやら妄想ではできていないらしい
(´・ω・`) もしゅ ┏━━┓ . 【 ´∀`.】 0( )0 ┗━━┛ i ~ . 囗
>>1 お茶どぞー
( )) プヒン!
(( ⌒ ))__∧__∧___ モロン
(( (≡三(_( `・ω・ )__() ミヽ
(( ⌒ )) ( ニつノ ヾ
(( ) ,‐(_  ̄l 旦 <コトッ
し―(__)
>>705 ”茶”ゲットォォおおオオオオオ!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´´
∧_∧ ) (´´ (´⌒(´´
旦 ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
 ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
ズザーーーーーッ
707 :
1 :2006/04/11(火) 01:30:31
エピローグ(平井) 「平井はどうしてるかな……」 脳裏に平井の姿が過ぎった。 「あの世界に平和は訪れたんだろうか」 えなりがもう存在していないことは確かだ。魔王の死は、彼の魔力によって生かされていたえなりの死も意味するからだ。だが、それ以前に平井達は、 えなりや有田と交戦中だったのだ。皆、無事で戦いの終わりを迎えられたのだろうか。それとも…… せめて彼らの安否だけでも知りたい。俺は何かに憑かれたように井戸の木蓋をずらした。身を乗り出して覗き込むと、井戸の底でかすかに水面が揺れ るのが見える。 「何も見えるわけないよな」 小さく嘆息して身を引こうとした時、背後から飛んできた何かが、俺の後頭部を直…… 「なんの!!二度もかかるかよ!」 間一髪、両手でナイスキャッチ。ところがどっこい、飛んできた物体は想像以上に強い勢いで、結局俺は井戸に背中から落下してしまった。底には思った よりも水が溜まっており、俺は大量の水を飲みそのまま気を失った。 どれくらい時間が経っただろうか。心地よい風に吹かれて俺は目を覚ました。しかしそこは井戸の底ではなく、見渡す限りの大平原。 「なんか……激しくデジャヴ」 この場所で目覚めたのは三度目。一度目は、最初にこの世界へやって来た時、次は現実世界に帰り再びこの世界に戻った時だ。変わっていない。いつも 優しい風が吹き抜けている始まりの場所。 辺りを見回すと、すぐ側に剣身を失ったtanasinnソードの束が転がっている。おかしい。束はアパートの机の引き出しにしまっておいたはずなのに。 (状況が把握できていないようだな) 不意に聴こえたのは、頭の芯に直接響く重く低い声。 「誰だ?」 もうちょっとやそっとのことでは驚かない。我ながら度胸が据わったものだ。
708 :
1 :2006/04/11(火) 01:31:08
(我はtanasinn) 「あなたがtanasinn……」 この妄想世界を統べる神tansinn。Tanasinnソードを造りだした者。何ていうか、全てが終わってから現れるなんて、本当調子のいい神様だ。 (魔王討伐ご苦労であった。礼を言う) 改まって礼を告げられると、ついついかしこまってしまう。 「あ、いえ、どういたしまして。で、何で俺がここに?tanasinnソードが何故?」 (剣を現実世界に置いておく訳にはいかんのでな。遠隔操作で呼び寄せたのだ) なるほど。その際に俺に直撃させたわけか。 「何も俺にぶつけなくても」 (我が剣を呼び寄せた時、たまたまお前があそこにいただけのことだ。お前が悪い) 全面的に俺のせいかよ。 「たまたまって、何ておっちょこちょいなんだ」 神様をおってょこちょい呼ばわりしてみた。もう何でもありだな。 (まぁまぁ、そう目くじらを立てるな。あ、それと再び現実世界への門を開くまでに時間がかかる。しばらく待っているんだな) 「え?」 (なに、せいぜい一週間程度だ。じゃノシ) 「おい!ちょ!待ってくれ!」 沈黙が訪れる。tanasinnは行ってしまった。無責任にも放置プレイ。 「一週間もどうしろっていうんだ」 早速、途方に暮れる。あるのは雄大な大自然のみ。建物はおろか文明の息吹がかかったものなど、視界には何一つ入ってこない。 いや、待て。遥か彼方から何かがこちらに向かってくる。 「馬車……?」 それが近寄るにつれ、予想は確信に変わった。中古馬車屋に売ろうとしても、買い手もつかないと思われるくらい貧相な馬車だった。 俺に気づいたのか、馬車はすぐ側で停止した。
709 :
1 :2006/04/11(火) 01:31:39
幌の中から、黒人の男(マービン・ベリー。バックトゥザフューチャー。マーティが1965年の学園祭に出た時、手を怪我したあのバンドマン)が顔を出した。 「よぉ、どうした?追いはぎにでもあったのか。魔物が出なくなったと言っても、この辺りは夜は野獣が出て物騒だぜ」 俺は宿のない現状を説明した。勿論、現実世界からやって来たことは伏せておいた。 「それは難儀だな。俺達近くの村まで行くんだが、一緒に馬車に乗るかい?」 マービンと名乗った黒人は、一見して悪い人物ではなさそうだ。仮にそうでないとしても、身体能力ではこちらの方が格段に上なのだから、そう心配はあるまい。 「すみません。助かります」 厚意に甘えて馬車に乗せてもらうことにした。乗り込んでみると、意外と広い。椅子すらない幌内は楽器など旅の荷物が積載されており、数人の人影が 目に入った。皆黒人で、マービンと御者を含めて、5人で旅をしているようだ。 (……って、おい) 彼らは慣れた手つきで謎の粉を紙で巻いて、それをスパスパとタバコのように吸っている。 (マ、マリファナですか……) 硬直する俺。 「あんたもやるかい?」 振られた。 「い、いいえ。遠慮しときます」 乗る馬車を間違えたかもしれない。後悔先に立たず、俺は隅に小さく腰を下ろした。 「ところで、近くの村ってどこですか?」 俺は恐る恐るマービンに、目的地を問うてみた。マリファナの名産地なんて答えようものなら、即刻馬車から飛び降りよう。 彼はぼんやりとした目つきのままで、 「ああ、ノマクって村だ。俺達は楽団をしててな、今度の祭りで演奏することになった」 「ノマク村……」 平井の住んでいた村だ。これは幸運かもしれない。ひょっとすれば、平井に会えるかもしれない。思いも寄らなかった幸運で、俺は神に感謝……しようとして 思いとどまった。この世界の神は、あのいい加減で当てにならないtanasinnだからである。 続 く
710 :
1 :2006/04/11(火) 01:32:19
今日はここまで。
>>1 乙
前回から間が空いていないので不意を打たれたな
乙。忙しい時期は過ぎたのかな?
乙〜and保守
>>706 とるな!
旦~ 旦~ 旦~ 旦~
>>1 お茶ドゾー
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ズドドドドドドドド
ヽ )ノ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
旦~ ⌒(゚д゚)ノ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ドドドド
/. ( ヽ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~ ドドドドド ドドド
旦~ 旦~ 旦~ 旦~ 旦~
旦~ 旦~ 旦~ ドドドド
これまでのエピローグの中で一番続きが気になる展開。 素直に楽しみ。
期待を裏切らない
>>1 はやはり「あの歌」を平井に歌わすのか!?
それなんてビry
ho
sh
しかし、いつもながら見事な妄想だな。 読んでて普通に面白いし、続きが楽しみだもんな。
721 :
4人目 :2006/04/13(木) 22:48:10
良いなぁ。 ゲーム好きのファンタジー好きの俺はうなりますよん。 普通のファンタジーからひとつ捻ったリアルが絡んだ話。グッジョブ!!
722 :
5th :2006/04/14(金) 22:56:54
↑ 同意
723 :
Mr.名無しさん :2006/04/16(日) 13:48:33
保守age
来ないですね
気長に待とうや。 いつものこと。
726 :
Mr.名無しさん :2006/04/18(火) 23:28:54
小学生のマンマン
>372
なんでもいーから、とにかく
>>1 の妄想が読みたいぜ!!!
731 :
4人目 :2006/04/21(金) 00:10:14
おとなしくスレキープしながら待つ。これ極意
732 :
5th :2006/04/21(金) 22:00:28
だな
ほす
734 :
Mr.名無しさん :2006/04/23(日) 23:42:41
どうしようかな 万桜ちゃんと寝てる妄想しながら寝るか
735 :
4人目 :2006/04/24(月) 22:34:43
ないすwww 保守
736 :
Mr.名無しさん :2006/04/24(月) 23:08:43
えー高校水泳部の25歳くらいのスレンダーな先生(実在)とセックス。 マ○コのしまりが、いいから搾り出されるようにイク。 「我慢しないでね」なんていわれてみたいw
737 :
Mr.名無しさん :2006/04/25(火) 00:35:40
会社で振り向いてくれないあの子を、拉致ってヤリまくりる。 孕むまで中田氏 エンエンと中田氏
保守
739 :
Mr.名無しさん :2006/04/26(水) 23:26:24
age保守
>1のカエラは良いと想う。 って保守
ホシュ
>>1 を待ってる間ヒマだから誰か妄想を書いてくれ。
それよりお腹減ったからだれか何か作ってくれYO
俺様特製のうんこ丼やるよ
わあい\(^▽^\)(/^▽^)/わあいっ
みんないろいろだなー
748 :
Mr.名無しさん :2006/05/01(月) 09:56:04
メーデーage
749 :
Mr.名無しさん :2006/05/01(月) 21:11:03
そういえば去年の今頃はGWスペシャルやってたんだよな あれから一年…
ホントこの一年、色々ありましたねぇ・・・
誰だ貴様 保守乙
つまんねぇ甜歌スレ立てたヤツだろ?
753 :
Mr.名無しさん :2006/05/03(水) 15:54:07
ホス
以前にだれかやってたファン投票でもしますか? 俺は甜歌に、1票!!!
756 :
Mr.名無しさん :
2006/05/04(木) 09:36:40 >>755 全員で投票しても3票しか集まらないから意味無いよ。