【毒鬱】あいつらには朝日もさんさん〜56

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ゆっくり頭を上げるとA子が困ったような顔で笑っていた。
「あのさ、私仕事大好きだし・・・結構忙しいんだ。だから忙しくなると毎週会ったりとかは出来なくなるんだ。
電話もあんまり好きじゃないしけっこう面倒くさがりだし」
そう言って髪をかきあげて、一回大きく息を吐いた。
「でもね、できるだけ良い彼女になれるように頑張るからさ。・・・こんな30女でよければ、私のこれからの時間
をもらってくれるかな?」
そう言って恥ずかしそうにまた笑って、これからどうぞお願いしますって向こうも頭下げながら言ってくれました。
二人で顔見合わせて笑った後に俺が
「もし俺がリストラとかされてもA子がいてくれたら心強いかも」
そういうとA子が楽しそうに笑って
「じゃあ、直球がリストラされたら・・・そうだなー。愛さえくれれば私が直球一人ぐらい養ってあげる」
って。
なんか、俺が情けない分、A子がこんな人だからちょうどいいかなって。
だから、俺はこの人を大好きになったんだなって。そう思った。