「直球!」
「はい!」
「・・・私のこと、どう思ってるか、教えてよ」
「どうって・・・そんな・・・」
「ちゃんと私の事見て!私の事、好きなの?嫌いなの?!ちゃんと言葉で言って!」
向こうも必死な顔をしていた。俺も、混乱している上に必死だった。
「俺・・・俺・・・」
頭の中に何も言葉が浮かばない。顔がパンパンになって、破裂しそうな感じがした。
「俺・・・なんていっていいのかわかんないけど、でも、でも・・・A子の事、好き・・・」
好きって言った途端に涙が出てきた。悲しいわけじゃないのに涙がぼろぼろ出て来て止まらなくなった。
「情けないけど、俺、情けなくってしょうがない男だけど、でも、俺、あなたが、A子が・・・」
涙が止まらないし、しゃくりあげて上手く言葉が出なくなった。
「・・・直球、私と、この間のやり直ししたい?」
A子の声が優しくなった。そう思った途端また涙が新しく出てくる。
「もし、A子が許してくれる、なら・・・でも俺・・・本当にいいn」
俺、多分すごいみっともない顔してたと思う。涙でぐちゃぐちゃのしわしわで。
でもA子はみっともない俺の事笑いもせずにそのまま俺の事を抱きしめてくれた。
「今度は、今言ったこと忘れないでね」
そう言って俺のぐちゃぐちゃの顔にキスをしてくれた。