【8歩】長期膠着戦線8【前進】

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324珈琲 ◆kHoWdesPxQ
そして親父さんに言われました。

「付き合うというのは、まだ娘には早すぎるし、受験も控えている
でも、珈琲くんと娘がお互いに励ましあい、高め合う関係だというなら、
いまは良い友人、お兄さんでいてくれないか?」

…と。
耳を疑いました。え?これって…

母親は何か言いたげに親父さんのほうを向きましたが、
それに気付いたのか、親父さんが目で何か合図した気がします。
話の前後からして「お前は黙っていろ」みたいな感じ。

「珈琲くん、娘が道を踏み外さないように頼むよ。もちろん珈琲くんもね」
というお言葉をいただきました。
俺、もう嬉しいっていうか、一気に脱力して、
「あ、ありがとうございます!」
って、また土下座です。

とりあえず、店に通うのは学校の行き帰り程度なら許可。
携帯は、長電話はしない、勉強に支障がでるほど頻繁にはしない。
日曜日など、息抜き程度に遊ぶのは構わないが1日中は禁止。

みたいな注意をされて、その場を後にしました。

帰り際に、母親が
「私は認めたわけじゃありませんからね!」
と、締め出されるようにドアを閉じましたが、
俺の心は何かをやり遂げた気持ちで晴れ晴れしていました。

おわり