「今はアルバイトですが、俺、自分の店を出すのが夢なんです。
まだ実現してないから、言うだけならタダって思うかもしれませんが、
自分なりに努力はしているつもりです。頑張っているつもりです」
これだけ言うのが精一杯でした。
母親は、ちょっと考えた様子で言いました。
「お店って言っても、上手くいくとは限らないでしょうに…。
だいいち、それで安定した生活ができるんですか?
そもそも、できないから現状があるんじゃないですか?」
と、切り替えされてしまいます。
押し黙る俺…しばらく沈黙の時が流れました。
そこへ、彼女の父親が帰ってきます。
俺は驚きと極度の緊張でどうにかなりそうでした。
こりゃ殴られてもしょうがない状況だな…と。