「じゃ、行こうか」
と言って、身支度を始める俺。
驚いた顔でその様子を見つめる彼女。
「行くって…どこに?」
「もちろん、○○の家に」
「夜道の一人歩きは危険だし、なにより、このままじゃ前に進めないし」
「駄目、家なんかに来たら、なに言われるかわかんないよ?」
「うん、もう覚悟ができた。もし、どんなに反対されても、
どんな障害があっても、俺が○○を想う気持ちは変わらないから」
ちょっと言い合ったけど、最後は彼女も頷いてくれた。
彼女の家までの夜道。
もしかしたら、もしかしたらこれが彼女といれる最後の時かもな…と思って少し泣く。
それでも、最後にしてたまるか!と自分を奮い立たせる。
そして、彼女の家に到着。
インターホンに手を伸ばした。