【毒鬱】あいつらには朝日がさんさん〜54

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立て続けにジェットコースタへ、これもかなり並んでいたが、順番が近づくにつれ逃げたい衝動にかられていった。
だが逃げるわけにもいかず、順番がきてしまって席に座る。上から固定具が降りてきて完全にロック。
地獄の二丁目に出発する特急列車に完全に拘束され、やがてジェットコースタは出発した。
どんどんと坂を上っていく、体が斜めになる感覚。
ふと横をみると観覧車の天辺より若干高い位置に来てた。これはダメだなと死ぬ覚悟をする。
と同時に凄い勢いで落下、全身が強張ってカチカチになる。
相変わらず叫び声すらでない。約1分〜2分のコースらしいが、とにかく長く感じる。
ちょっと横を見てみるとトミ子は楽しそうだった、こいつは鬼か悪魔かと一瞬思った。
体が横にほぼ垂直になった時なんて、このまま落下してしまうのではなかろうとの恐怖に駆られた。
「親父、お袋、ごめんなさい僕は先に逝きます」とか頭の中で遺書を描きつつ、ジェットコースターは終わりを告げた。
住人の誰かが言っていた「ガックンフラフラでトミ子は元気」な図が現実になってしまった。
ジェットコースターから降りてから少し休憩した、もちろん僕がグロッキーだったから(とんでもなく情けない)
トミ子「少し横になる?」
漏れ「お、お願いします…」
お言葉に甘えて膝を貸してもらった、普段なら恥ずかしく思うけどそれどころじゃなかった。
暫くそうして休んで、回復したあと観覧車に乗った。