妹に隠していたAVが見つかった!!

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952Mr.名無しさん:04/06/13 23:40
期待age〜
953 ◆uI6TiFLZos :04/06/14 09:40
>>932の続き

それから20分ほど自転車をこぎ続け、ようやく学校に到着した
「結構遠いところにあるんだね〜」
「ど田舎の山奥だからな。その分空気がうまくて静かだから俺にはちょうどいいけど」
俺は自転車を駐輪場に置き、鍵を閉めて校舎へと向かう
「しかし、さすがに今日は人が多いな〜」
「そうだね〜。子供とかお年よりもいるよ」
「まあこの辺じゃあんまり娯楽施設がないから、こういうものには人が集まるんだろうな」
そこでふと、今までの学園祭とは違う雰囲気に気付く
「そういえば・・・やけに今日は女の人が多いな」
普段は男のほうが断然多いのに、今日はやたらと女性とすれ違う
「いくら学園祭っていっても、今まではこんなにいなかったのにな〜」
俺が首をひねっていると、みゆがふふっと笑う
「今日はとっておきのイベントがあるからね。それめあてに女の人が集まってるんだよ」
どうやらみゆは理由を知っているようだ
「それって、前におまえが言ってたのと関係あるのか?」
「ん〜・・・秘密、かな?」
「・・・気になる。いい加減教えてくれてもいいだろ?」
「え〜・・・ん〜、でもな〜・・・」
みゆが意地の悪そうな笑みを浮かべる
そこで大きな声が俺たちの間に割って入る
「お〜い、北浦く〜ん!!」
954 ◆uI6TiFLZos :04/06/14 10:01
俺たちが声の方へ振り返ると、少し背の高い女性が胸を揺らしながら走ってくる
「あ〜、谷口か。オス」
駆け寄ってきたのと同じタイミングで挨拶をする
「こんちわ〜。やっぱり来てたんだね」
「まあ暇つぶしにはなるからな」
「またそんな事言って〜。・・・て、あれ?この子は・・・」
谷口の視線が俺から外れ、後ろのほうに行く
そこには、いつのまにか俺の服を掴んでいるみゆがいる
「ああ、こいつは・・・」
「こんにちは、谷口まりかって言います」
俺が紹介する前に、谷口が手を差し出し握手を求める
「こ、こんにちは・・・。えと、みゆって言います」
みゆはそっと手を差し出すと、谷口はしっかりと掴んで握手をする
「かわいい子だね〜。妹さん?」
「ん、あ・・・」
「わ、私、北浦君の彼女です!」
みゆがいきなり大きな声をあげる
「・・・え?彼女・・・さん?」
谷口が驚いた顔で俺を見る
俺がなんと説明すればいいか迷っていると、みゆが口を開いた
「はい。今日はあの日なんで、一緒に来たんです!」
なぜか勝ち誇った言い方をするみゆ
そして、呆然とした顔の谷口
しばらく妙な沈黙の中、俺たちは立ちすくんでいたが、谷口が急に笑顔になった
「な〜んだ、それならそうと言ってくれればいいのに。おジャマしちゃったね」
「いや、別に邪魔じゃ・・・」
「いいよあたしに気を使わなくて。じゃ、二人で仲良く楽しんでってね」
そう言うと、谷口は走り去っていった
「・・・なんなんだ、あいつ。変なヤツだな・・・」
ふとみゆの方を向くと、谷口の走っていった方向をずっと眺めていた
955Mr.名無しさん:04/06/14 10:09
ここに住んでる香具師って、シスターコンプレックスとかいうの?しっかし、ホントに妹いたら、>>1のような妄想することはアリエナイのになぁ。
956 ◆uI6TiFLZos :04/06/14 10:10
谷口が走り去った後、俺たちは適当なベンチに腰掛けた
しかし、みゆはなぜか一言も話さなかった
―ったく、どいつもこいつも・・・今日はおかしいぞ?
俺が頭の上に?マークを浮かべていると、みゆがためらいがちに口を開いた
「・・・お兄ちゃん、あの人って・・・」
「ん?谷口の事か?あいつは俺と同級生で、武本と3人でいつも一緒に・・・」
「あの人、武本さんと付き合ってるの?」
「へ・・・?いや、たぶんどっちもフリーだと思うけど」
みゆの妙な話に違和感を感じる
この感じは、初めてみゆが一人の女と感じたあの日と一緒だ
「どうしたんだ?何か変なことでもあったか?そりゃ、あいつはちょっと強引で変なヤツだけど・・・」
「違うよ・・・。たぶん、あの人も今日・・・」
そこでみゆが口を閉める
俺はどうしていいかわからず、適当な話題を振る
「あ〜・・・なんか食べたいもの無いか?飲み物でもいいけど、買ってきてやるぞ?」
俺の問いかけにしばらくみゆは沈黙したが
「・・・じゃあ、クレープが食べたいな」
と、重い口を開いた
「わかった。ちょっとここで待ってろよ?」
俺はなんとなくその場の空気になじめずに、足早に離れていった
957 ◆uI6TiFLZos :04/06/14 10:24
それから5分ほど歩いて、ようやくクレープ屋を発見する
「・・・しかし、混んでるな〜」
軽く独り言をつぶやき、仕方なくそこに並ぶ
すると目の前に、見知った顔が並んでいた
「あれ?谷口か?」
「え?あ、北浦・・・君」
「なんだ、おまえもクレープ買いにきたのか?」
「あ、うん。あたし、甘いもの好きだからね」
少しだけぎこちない気がしたが、いつもの谷口に戻っている感じがした
「北浦君は・・・その、彼女さんに?」
谷口がなぜかたどたどしい聞き方をしてくる
「あ〜、一応。てか、さっきはどうしたんだ?いきなり走っていって・・・」
すると谷口は少しだけ顔を赤くしながら口を開いた
「あはは、あたし、北浦君に彼女がいたの知らなくて、ちょっとびっくりして・・・」
ペロっと舌を出す谷口
「だから、そんなに気を遣わなくても・・・」
「ううん。あたしが彼女だったら、彼氏になれなれしく近づいてくる女の人って嫌な感じになるし。実際・・・みゆちゃんには嫌われちゃったかな?」
「そんなもんかね〜。まあそんなにみゆの事は気にしなくても・・・」
「だめだよ、ちゃんと彼氏らしくしてあげないと!」
谷口の声が少しだけ荒くなる
同時に、周囲の視線が俺たちに降り注ぐ
「あ・・・ごめん・・・」
「いや、おまえの言うとおりだ。・・・サンキュな、気を遣ってくれて」
そこでようやく、並んでいた俺たちの番になる
「えーと、イチゴとチョコとクリームのヤツください」
「あ、あとバナナとミカンとクリームのやつも」
俺はついでに自分の分も注文した
その時、俺たちの肩を誰かががっちりと掴んだ
「あとチョコとクリームとアイス乗っけたヤツも!」
958 ◆uI6TiFLZos :04/06/14 10:42
俺たちがびっくりして振り返ると、そこには武本が立っていた
「た、武本君・・・!」
「びっくりさせるなよ、武本・・・」
「おっす。元気だったか、谷口?」
俺を無視して、武本が谷口に向き直る
「コラ、なんで俺を無視する・・・」
「ふん。裏切り者と話すことなど無い」
武本が腕を組んで俺を睨みつける
「う、裏切り者?」
「そうだ!おまえは今まで俺に彼女がいないと言っておきながら、今日あんなかわいい子を自転車の後ろに乗っけて爽快に青春しながら走っていた。それが気に喰わん!」
長々と文句を垂れる武本
「あのなぁ・・・彼女って言っても、それは最近のことで・・・第一、おまえずっと学校に来なかったじゃないか。どやって伝えるんだよ・・・」
俺がもっともな事を言うと、武本が何も言えなくなる
「そういえば久しぶりだね、武本君。あ、クレープできたみたいだよ」
俺たちはとりあえずクレープを受け取り、そこから離れた
「しっかし、おまえに彼女ができるとはな〜。しかもあんなかわいい子・・・」
恨みがましい顔で、俺を見てくる武本
「あ、あたしも気になってたんだ。あんなかわいい子、どこで知り合ったの?」
さっきよりは幾分明るい声で、谷口が尋ねてくる
「え、えーと、それはー・・・」
―彼女とは言ったけど、どうやって説明したものか・・・。実は妹ですなんて言える雰囲気じゃないし・・・
俺が説明するのに無難な言葉を選んでいると、武本が目を細くしてあごに手を当てる
「何か怪しいな・・・」
何がどう怪しいかは知らないが、少し背筋が寒くなるのを感じる
「おまえ、あの子をどうやって落としたか言わないつもりか?それに、妙な感じがする・・・」
―こいつの第六感は侮れない・・・
俺が背筋に妙な汗を感じている間に、みゆが待っているところに近付く
―ここは俺より口が達者なみゆに頼むか・・・?でも、さっきの谷口との妙な感じはごめんだし・・・
そんな事を考えながらベンチに到着したが、そこには・・・みゆの姿がなかった
959 ◆uI6TiFLZos :04/06/14 10:51
今回はこの辺で・・・
しかしこのスレのうちに完結させれるのか、俺・・・
960Mr.名無しさん:04/06/14 23:06
961Mr.名無しさん:04/06/14 23:27
期待age
962Mr.名無しさん:04/06/15 00:27
何かある種のエロゲみたいな展開だな
963Mr.名無しさん:04/06/15 07:14
おいおい、妹行方不明かよ
で、続きは?ハァハァ・・・
964Mr.名無しさん:04/06/15 07:22
シスタープリンセス・リピュア
誰よりあなたの声が聞きたくて
965Mr.名無しさん:04/06/15 08:38
13人の妹しかも、みんな顔が同じ
966Mr.名無しさん:04/06/15 08:39
携帯いじられるのも辛い
967Mr.名無しさん:04/06/15 22:17
高校3年の妹と未だに手を繋いでプリクラ撮ってる俺ってどう?
やっぱおかしいかな?
968Mr.名無しさん:04/06/15 22:18
べつにおかしくないと思うけど。
969967:04/06/15 22:23
>>968
ありがとう。なんか俺の周りがシスコン、シスコンってうるさいから
辟易してたんだ。
970Mr.名無しさん:04/06/15 23:10
皆羨ますいのだと思われ
971Mr.名無しさん:04/06/16 00:14
小説続き期待age
972 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 10:15
>>958の続き
俺はすぐにあたりを見回すが、やはりみゆの姿が無い
「みゆちゃん、いないのか?」
武本が察したらしく、俺に話しかけてきた
「・・・ああ。ちょっと探してくるわ・・・」
俺はすぐにその場を離れようとした
「待てよ、俺も探すから」
「あ、あたしも!」
二人はそう言うと、俺の後をついてきた
「・・・悪いな」
俺はそう呟くと、みゆを探しに走った

「くそっ、見つからない・・・!」
もう探し始めて30分が経つのに、みゆの姿はどこにもない
「みゆちゃん、携帯持ってないのか?」
「持ってても番号わかんねーよ!」
俺の中で焦りが積もり、つい大きな声を出してしまう
「・・・すまん、つい・・・」
「いや・・・。それより、何か手がかりがあればな・・・」
その一言で、俺はみゆの言葉を思い出す
『今日はとっておきのイベントがあるからね。それめあてに女の人が集まってるんだよ』
俺はすぐに谷口のほうへ向き直る
「なあ、噂ってなんなんだ?」
俺が話をふると、谷口が思い出したような顔をする
「そっか!みゆちゃんそこに行ったんだ!」
言うが早いか、谷口は山のほうへと走り出す
「おい、そっちは何も・・・!」
続けて俺たちが後を追いかける
「間違いないよ!こっち!!」
俺たちは谷口を信じて一緒に走り続けた
973 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 10:28
「ここだよ!」
息を切らせながら谷口が言う
そこは、学校の敷地内の一番端にある小さな校舎だ
「・・・ここに、みゆが・・・」
俺は何とか声を出し校舎を見上げる
「でも、なんでこんなに人が多いんだ?」
武本が汗をぬぐいながら周りを見渡す
確かに妙だった
いつもは人など滅多にこないところなのに、今日はやけに人が・・・いや、女性が集まっている
「なあ谷口、これって・・・」
言いかけて気づく、谷口がいない
「おーい!早くーー!!」
谷口はいつのまにか校舎の入り口で手を振っている
俺と武本は互いに顔を見合わせた
「「げ、元気なヤツだ・・・」」
半ば呆れながら、息も絶え絶えに谷口の方へと駆けた

校舎内に入ると、やはり女性があちこちに見えた
「なあ、一体ここで何があるんだ?」
武本が谷口に聞く
「ここには昔からある噂があるの。とりあえずそれはみゆちゃんを見つけてだけど・・・」
谷口は校舎の一番奥にある階段を登り始める
俺たちはわけもわからず後に続く
「噂ってなんなんだ?みゆも何度か口にしてたけど・・・」
俺は谷口に聞いてみるが、答えは返ってこなかった
そのまま無言で、すれ違う女性に気をつけながら俺たちは上り続けた
そして、屋上へ続くドアの前で谷口の足は止まった
「たぶん、ここにみゆちゃんがいるわ」
974手抜き職人:04/06/16 10:38
俺はドアを開け、屋上へと出る
そこは下以上にたくさんの女性がいた
その中で、ここ最近見知った頭が一番端に立っていた
「みゆ!!」
みゆが俺の声に振り返る
俺はみゆの近くに駆け寄った
みゆは目に涙を溜めて俺に抱きついてきた
「バカ・・・。心配させやがって・・・」
俺はみゆを抱き返す
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
みゆは泣きながら俺の首に回した手に力を込めた
そこへ、武本と谷口が近づいてくる
「良かったな、北浦」
武本が俺の肩に手を置いて言う
「けど、俺の前でイチャイチャすんな!」
そう言いながら、武本が俺の頭をはたいた
「いてっ!何すんだよ・・・」
俺は頭をさすりながら不満を言うが、顔は笑っていた
そして谷口の方を向くと、なぜか笑顔で顔をしかめていた
975Mr.名無しさん:04/06/16 10:51
キタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!
976 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 14:11
それから俺たちは一旦空いた教室へと移動した
「まあ、見つかってよかったよな」
武本が口を開いた
「ああ。一緒に探してくれて、ありがとな。武本、谷口」
俺は二人に感謝すると、みゆに向き直った
「で、なんで急にいなくなった?」
みゆの目をまっすぐ見つめながら、俺は疑問を口にした
しかしみゆは谷口をちらちらと見て、口を閉ざした
「・・・みゆ?」
俺はもう一度聞いてみたが、やはり答えは無かった
それから、少し沈黙が続き、急に谷口が立ち上がった
「なんか喉渇いちゃったな。あたし、飲み物買ってくるよ。武本君、荷物持ちお願いね」
「・・・了解」
谷口と武本は俺たちに気を遣ったのだろう
そう言って立ち上がると、さっさと教室を出た
俺は二人を見送り、ゆっくりとみゆに向き直る
すると、みゆの目からは涙がこぼれていた
「・・・みゆ・・・」
「・・・っう、ごめ・・・なさい・・・おにっ・・・ちゃん・・・」
みゆが泣きながら俺に謝ってくる
「・・・いいよ、おまえが無事見つかったことだし」
俺はみゆの頭をそっと撫でた
みゆはそれから俺の胸に埋まり、押し殺した声で泣きはじめた
977 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 14:27
俺はみゆが泣き止むのを待ちながら、頭をやさしく撫で続けた
そして5分ほどしてから、みゆがゆっくりと顔をあげた
「・・・ほんとにごめんね、お兄ちゃん」
みゆが涙を溜めた目で俺の顔を見てくる
「ばか、もういいって言っただろ。・・・それより、なんで急にいなくなったんだ?」
俺は再度みゆに疑問をぶつけてみた
「・・・お兄ちゃんがクレープを買いに行ったあと、すぐに変な男の人が寄ってきて、怖くなってお兄ちゃんを探しに行ったの。・・・そしたら、その・・・お兄ちゃんが谷口さんと仲良くしてるのを見て、私・・・」
―嫉妬したってとこか?
みゆはその後の言葉を続けなかったが、なんとなく俺は察した
「あれはたまたま会っただけだぞ。俺がクレープを買おうとしたらその前に谷口がいただけだ」
俺は少し苦笑いをしながら、みゆにあの時の事を説明した
「・・・うん。でも、私、その時気が動転しちゃって・・・。それで、お兄ちゃんを取られたくなくて、ここに・・・」
そこまで言い、みゆが押し黙る
俺はみゆの言葉をゆっくりと待っていると、ガタンという音がして、次いで二人が―武本と谷口が入ってきた
978 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 14:36
「・・・お帰り」
俺はなんとなく嫌な予感がして、そんな言葉を搾り出した
二人の顔は、ひどく困惑して引きつった顔になっていたのだ
「北浦、その子・・・おまえの・・・」
やはり先ほどの会話を聞いていたのだろう
みゆが俺のいもうとだという事が・・・そして、俺たちの関係がわかってしまったようだ
俺は頭を掻き、ため息を一つついて口を開く
「・・・ああ、こいつは俺の妹で、俺たちは・・・まあ付き合ってるって事だ」
俺は二人に正直に話し、反応を待った
そして沈黙が続いたかと思うと、ふいに谷口が俺達の近くに歩いてきた
「・・・みゆちゃん、あなた、そのために今日ココに来たのね?」
谷口が優しく言うと、みゆはコクリと頷いた
「そっか・・・。・・・実は、あたしもそうなんだ」
谷口はそれから俺のほうに向き直り、今日一番の笑顔になった
「北浦君・・・。あたしね・・・キミの事が好きなんだよ」
突然の谷口の告白に、俺は頭が真っ白になる
ただ、俺の腕の中にいたみゆの体がピクっと動くのを感じた
979 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 14:45
「・・・え?」
俺はそう聞き返すのが精一杯だった
―谷口が俺のことを・・・好き?
頭の中を谷口の言葉がかけめぐる
俺が固まったままでいると、谷口が言葉を続けた
「あたしは北浦君が好き。たぶん、みゆちゃんに負けないくらい・・・。でもみゆちゃんは、北浦君の妹さん・・・なんだよね?あたしと付き合うのは世間的にも何も問題ないけど・・・みゆちゃんは、マズいんじゃないの?」
谷口が言った言葉に、俺は固まった
―確かに、みゆは妹だ
―このまま付き合い続けても・・・どうにもならないだろう
―そして、たぶん俺達は世間からの視線を感じながら行き続ける事になる・・・
俺の思考はそこで停止した
みゆが顔をあげて、俺の顔を見ていたのだ
そこで俺は気づいた
―そんな事・・・あの時から覚悟していたことだ!
俺は谷口へと視線を戻す
不思議と、谷口は優しい顔をしていた
「谷口、おまえの気持ちはすげー嬉しいよ。・・・けど、その気持ちには答えれない。俺は・・・たとえ実の妹だとわかっていても・・・みゆが、こいつが好きなんだ」
俺はぎゅっとみゆを抱きしめる腕に力を込めながら、谷口に素直な気持ちをぶつけた
「・・・そっか」
谷口はそう答えると、両手に持ったお茶とジュースの缶を机に置き、出口へと歩いた
980 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 14:54
「それでこそ北浦君だよ」
谷口はドアの前で向き直り、そう言った
「もし今のあたしの告白で、みゆちゃんを諦めてあたしのとこに来るようなら、ぶん殴ってたよ」
そう言って、右手で握りこぶしを作った
「でも、ちゃんと気持ちに答えてくれて・・・嬉しかったよ」
谷口はそう言うと、少しだけ俯いて顔をあげた
「みゆちゃん、北浦君とお幸せに、ね。ちゃんとアレするんだよ」
そう言うと、谷口はゆっくりと出て行った
そして俺は武本へと向き直る
武本は俺と目線があうなり、教室を出ようとした
「武本!」
俺はなんて言っていいかわからなかったが、ただ武本の名前を呼んだ
「・・・北浦、俺はおまえの考えを理解することはできそうもない・・・」
武本の声は、低く沈んでいた
「それでいいよ。でも、今はおまえの本当の気持ちをぶつける時だろ。・・・谷口を頼むぞ」
俺の言いたいことがわかったのか、武本は背中を向けたまま手をひらひらと振り、走り去っていった
そして俺達二人は抱き会ったまま、教室に残った
981Mr.名無しさん:04/06/16 16:06
◆uI6TiFLZos は
考えながら、まとめて書いてるのか
それをリアルタイムで感じれるとは、スゲェ興奮してきた
982 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 18:22
俺達はそれから、無言で長い時間抱き合っていた
そして、いつしかまわりの人の気配をまったく感じなくなっていた
「・・・お兄ちゃん?」
ようやく、みゆが俺に話しかけていた
「ん?どうした?」
「・・・今から私と、屋上に上がってくれる?」
「ああ、いいよ。・・・」
「・・・?」
みゆが不思議そうな顔を俺に向ける
「えーと、とりあえずどいてくれないと動けないんだけど・・・」
「え?あ!ご、ごめんね!!」
みゆは勢いよく立ち上がり、よろけて机に腰をぶつけた
「おい、大丈夫か!?」
俺も立ち上がりみゆを支える
「あぅ・・・、大丈夫だよ・・・」
顔を真っ赤にしながら、みゆは体勢を直した
俺は谷口が置いていった二つの缶を手に取り、みゆにジュースを渡した
「じゃ、行くか」
そう言い、俺が手を差し出すと、みゆがしっかりと繋いできた

屋上に上ると、みゆを見つけたときと違い誰もいなくなっていた
「いつの間にか、こんな時間になったな〜」
腕時計を見ると、すでに5時をまわっていた
今日の学園祭も終わっている時間だ
「でも、誰もいなくてよかったな・・・」
みゆがぽつりと呟く
俺はそんなみゆに見とれていた
するとみゆが、どこか大人びた表情でこちらを振り向いた
「・・・お兄ちゃん・・・、・・・キス、してほしいな」
983 ◆uI6TiFLZos :04/06/16 18:58
俺はゆっくりとみゆに近付いた
みゆは少しだけ顔を上げると、ふっと目を閉じた
そして、俺はみゆの唇に自分の唇を重ねていった
とても長い時間に感じられたキス
俺はゆっくりとみゆから体を離すと、みゆはゆっくりと目を開けた
「お兄ちゃん、大好きだよ」
そして、今度はみゆが俺にキスをした

「そういえば、噂ってなんだったんだ?」
俺はなんとなく思い出したので聞いてみた
「ああ、あれは・・・」
そう言い、みゆが手すりに近寄る
「おい、また秘密にする気じゃないだろうな?」
俺が渋い顔をすると、みゆはふふっと笑った
「今度はちゃんと教えるよ・・・」
みゆは言いながら、両手を重ねて祈り始めた
「・・・みゆ?」
俺がみゆに近付くと、みゆは祈るのをやめて俺に向き直った
「この方向・・・」
みゆは今にも太陽が沈みそうな山と山の間を指差した
「この方向に向けて、好きな人との関係をお祈りするの。そうすると、どんな恋でも必ず結ばれるんだって・・・」
淡々とみゆが説明する
「でね、この噂の元の人たちも、私達と同じ関係・・・肉親同士だったんだよ」
その声はとても悲しそうな声だったが、俺の耳にはしっかりと染み込んでいった
984Mr.名無しさん:04/06/16 21:42
噂と言うか伝説では…?
でもとっても面白いです
985Mr.名無しさん:04/06/17 15:05
ハァハァハァハァ・・・age・・・
986Mr.名無しさん:04/06/17 15:22
モーホーヴィデオが見つかっちまった・・・
俺じゃなくて、弟(イケメンなんだこれが!)
987Mr.名無しさん:04/06/17 22:28
かなりつまらんヲチですなこりゃ
988Mr.名無しさん:04/06/17 22:35
っていうか、思いつきで書いたらこうなるっていう典型例な気がした。
989Mr.名無しさん:04/06/18 17:38
それよりこれで終わりなのか?なんか中途半端じゃね?
990仄暗いはらわた:04/06/18 17:40
妹大好きハアハア
妹が風呂から出たら毎日パンツでオナニーしてる
991Mr.名無しさん:04/06/18 18:14
こっちが無茶を言って、続きをお願いしたんだ。
多少無理があるのは仕方ないさ。

◆uI6TiFLZos 氏
992 ◆uI6TiFLZos :04/06/19 03:46
>>983の続き

それから俺たちは、手を繋いで学校を出て、駐輪場へ向かった
俺が自転車にまたがり、みゆがしっかりと俺の背中に体を預けたのを感じると、俺は自転車を漕ぎ出した
夕日が周りの景色をオレンジに染めながら、ゆっくりと沈んでいった

家に帰ると適当に夕食を取り、風呂に入って布団を敷いた
みゆは布団に入るなり、すぐに寝てしまった
―そういえば、初エッチから一度もしてないな・・・
なんとなくそんな事を考えたが、みゆを起こすのが忍びないので我慢して布団に入る
そして、目を閉じる
―今日はいろんな事があったな・・・。・・・武本や谷口に、明日からどうやって会うかな・・・
そんな事を思っているうちに、俺の意識は少しずつ薄れていった

「お兄ちゃん!朝だよ!!」
みゆの声で俺は目を覚ました
いつもと違い、すぐに目が冴えてきた事に驚いた
「ああ、おはよう、みゆ」
「おはよ、お兄ちゃん。さ、ご飯食べよ」
そう言い、みゆがお盆にいろいろ乗せて持ってきた
俺はいやな予感がしたものの、黙って布団をたたみ、テーブルの前に座った

案の定、みゆのご飯はまずかった・・・
993 ◆uI6TiFLZos :04/06/19 04:03
朝食を取り洗顔を済ませ、部屋に戻ると、みゆがバックに荷物をつめていた
「みゆ・・・おまえ・・・帰るのか?」
呆然とその様子を見ながら、俺はみゆに告げる
「うん・・・。いろいろ考えたけど、一応目的は果たしたしね」
そう言って、みゆの荷物を全てしまい終える
「これでよし、と・・・」
みゆが言い終わらないうちに、俺はみゆを抱きしめていた
「お兄ちゃん・・・」
「みゆ・・・」
帰したくない。その思い出いっぱいだったが、みゆは元々少しの間だけの滞在予定だったのだ
それに、親や学校・友人たちを待たせているのもある
―それでも・・・それでも俺は・・・!
俺が何も言えないでいると、みゆはぎゅっと俺の背中に手を回してきた
「お兄ちゃん、私は一度家に帰るだけだよ。絶対また遊びに来る。学校を卒業したら、こっちに引っ越してくるよ。だから・・・だから、少しだけ・・・少しだけ、お別れだよ・・・」
みゆは言葉に詰まりながらも、俺にゆっくりと告げる
そして、俺とみゆ、二人の押し殺した鳴き声だけが部屋に響き渡った
994 ◆uI6TiFLZos :04/06/19 04:05
「じゃあ、またね、お兄ちゃん・・・」
「ああ、気をつけて帰れよ、みゆ・・・」
俺はみゆをバス停まで送り、一緒にバスを待った
こういう時に限って、バスは予定時刻どおり来てしまう。・・・まあ、今日が見事に晴れているのもあるだろう
俺とみゆは軽く触れる程度のキスをし、みゆはそのままバスに乗っていった
そして、バスの扉が閉まる
みゆは窓を開け、俺の顔を見て今までで一番の笑顔を見せた
「絶対また戻ってくるからね!!」
「ああ!!それまで待ってるぞ!!」
バスのエンジン音に負けない声で、俺たちは再会の約束をした
そして、バスはゆっくりとみゆの来た方向へと走り出した
俺はバスがだんだん遠くなっていくのを目で追う
するとみゆが窓から体を乗り出し、俺に手を振りながら叫んだ
「大好きだよ!絶対帰ってくるから、待っててね!!」
俺はみゆの乗ったバスが見えなくなるまで、ずっとそこに立って手を振り続けた

〜Fin〜
995Mr.名無しさん:04/06/19 04:08
乙!エエ話でした。
996 ◆uI6TiFLZos :04/06/19 04:26
長々だらだらと、未熟な文章にお付き合いいただき、ありがとうございました
正直この話は途中で投げ出そうかと思いましたが、暖かい声援のおかげでなんとか完結しました
まあぶっちゃけ自己満足的な終わり方だったんですが・・・

>>867
目指してみたいんですが、ご覧のとおりこの程度の腕ですので・・・
まあ物書きは趣味って事でお願いします

>>934
のんびりし過ぎて1週間以上経ってしまってほんとすみませんでした・・・

>>981
今回の続編はもともと話の流れは考えていたのですが、そこに入れる文章はその場で考えてます

>>984
目をつぶってください。・・・ごめんなさいです、はい

>>987>>988
ほんと待たせたわりにつまらんオチですみません

>>991
ありがとうございます。なんとか完結できました。・・・強引って感じしかしないんですが、やはりめをつぶっ(ry

そんなわけで、長々とご迷惑をおかけしました
あと、応援してくださった方々、本当にありがとうございました
997Mr.名無しさん:04/06/19 04:50
997
998Mr.名無しさん:04/06/19 04:52
998?
999Mr.名無しさん:04/06/19 04:53
>>998
Yes
1000999ゲッター:04/06/19 04:53
↓1000ドゾー
10011001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。