シスタープリンセス 7妹目

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182Mr.名無しさん
 さて、時は平成、処は南海に浮かぶ約束の島プロミストアイランド。
 そこに住まいまする男、姓は海神名は航、人呼んでお兄様。
 この男、どこにでもいそうな平凡な男なれど、そんじゃそこらの男達とは一味も二味も違った――そう、彼には12人の妹がいたのです。
 女三人寄ればかしましいのに、それが十二人もいてはかしましいの4倍、はたまた4乗か。特に純情な航お兄様は妹の一人、咲耶のお色気攻撃の前に毎日息も絶え絶え先走りもじわじわという困った塩梅。
 このままでは体が持たぬ、とお兄様。妹の一人、闇の秘術を良くする千影という娘に相談するのでございました。
「……と、言うわけで何とかならないものだろうか?」
「ふむ、兄くん……咲耶ちゃんの苦手なものを聞き出して……それを利用すると言うのはどうだい……?」
「流石は千影だ!……ところで咲耶の苦手なものって?」
「そこまでは流石に私にも……分からないよ……すまないね……兄くん……」
 さてさて根が単純な航お兄様、千影の答えを聞いて一旦肩を落としますが、すぐに立ち直るやいなや、それなら本人に聞くのが一番だろうと咲耶の元に向かいます。
「咲耶ー!咲耶ー!」
「どうしたの、お兄様?そんなに息を切らしちゃって……ウフフ、そんなに私に会いたかったんだ?」
「うん!ところで咲耶!咲耶の嫌いなものって何?」
「へっ?私の嫌いなもの?」
 ところでも何も唐突な問いかけ。一瞬戸惑った顔でお兄様のお顔をしげしげと眺めますがそこは歴戦の古強者、もとい古強妹、咲耶。お兄様の意図をあっさり見抜き、逆に手玉にとりにかかります。
183Mr.名無しさん:04/01/09 22:50
「そうねえ、私実は……お兄様がちょっと苦手なの……」
「へっ!?」
 それじゃあ何時も抱き着いてくるのはなんなんだよと思いながらも航お兄様、ここは攻めの一手とばかりに咲耶をぎゅうと抱きしめます。
「ああっ!お兄様、止めて!咲耶怖いの!」
 咲耶の怯えきった声など滅多に聞けるものではない、これぞ好機と航お兄様、ますます咲耶を抱く手に力を込めます。
「い、いやー!お兄様がもし目なんて閉じちゃったら咲耶、怖くて死んじゃうかも!」
 咲耶がなおも騒ぎ立てますれば、お兄様、それは良いことを聞いたと両の眼をぎゅっと瞑る。すかさず咲耶はそこにむちゅう、とばかりに自分の唇を重ねます。
「むぐぐぐぐ」
 興奮しているお兄様、キスをされてもそれと気づかずなんだか柔らかいものが口に当たっている程度にしか感じないこの体たらく。
「ああ、怖い!咲耶怖いの!もし、お兄様のおちんちんなんて見ちゃったら私、きっともう駄目、なんちゅーかダメ!」
 咲耶の絶叫にお兄様、得意の絶頂、そうかそうかと調子に乗ってぽろりといちもつをさらけ出す。途端、怯えた表情はどこへやら、きらりと光る咲耶のまなこ。しまっただまされたと気づいたところで時既に遅し、お兄様は美味しくいただかれてしまったのでございました。
 事を終え、ぐったりと横になったお兄様、掠れた声で咲耶になんとか問い質して曰く、
「本当は咲耶は何が怖いんだい」
 咲耶、ぽん、とお腹を軽く叩いて一言。


「そうね、今は来月の生理が怖い」