■■シスタープリンセス あなたと妹達の物語■■

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360ark
>>358
咲耶は踏み越えるつもりはあるけど自分がお兄様を一人の男性と
して好きなように,お兄様も自分を妹としてだけではなく一人の
女性として愛してほしいわけ.ようするに兄妹としてではなく
男女として愛しあいたい.

さて,それでは可憐はどうか.

可憐は妹ブリーダーであるお兄ちゃんが育て上げた最高傑作と
言ってもよろしいのではないでしょうか.咲耶,千影,鈴凛と
妹を育ててきたお兄ちゃんがその経験をいかして育てたあげた
「まさにこれこそ妹」という妹が可憐です.

しかし,あまりに見事に育てすぎたために可憐はお兄ちゃんに
たいする依存心がとても強くなってしまいました.人間は社会
生活をおくる動物ですから依存心があるのは当然です.しかし,
可憐の場合はそれが行きすぎているのです.わかりやすく言えば,
お兄ちゃんが死んでしまったら可憐も死ぬといったような感じです.
つまり,お兄ちゃんという存在が可憐の自我の一部になってしまって
いるのです.このへんが,あくまで一対一の関係をのぞむ咲耶とは
ことなるところです.

そんなわけですから,可憐はお兄ちゃんが「東を向け」と言えば
東を向き,「西へ向け」と言えば西を向き,「カラスの頭は白い」
と言えばカラスの頭は白いと思ってしまいます.
決してお兄ちゃんがまちがっていて自分が正しいなどとは考えません.
だから,お兄ちゃんにお願いして断られたときも「なんでお兄様は
私の気持ちがわからないの!」などと思わず「可憐のわがままでした」
と思い,「ごめんなさい,お兄ちゃん」とあやまってしまいます.

(たぶん続く)