キノの旅

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2ペンネームC
ああ、面白かった。
童話じみているが、内容は実に渋い。
純粋な気分になれるが毒のある作品。
特に「第2話 多数決の国」は、
民主主義に対する痛烈な皮肉。
私はあれを読んで、しばらく
立ち直れなくなった。あそこに
登場する男と同じような民主主義論を
持っていたからだ。
 とにかく、心に何かが刺さる話だ。
 それから、キノというのが実は複数
いるらしいとか、時間的にどれが最初の
話なのかさっぱり判らないとか、そういう
のも不思議な雰囲気をかもし出してくれて
いい。
 たまにああいうのが出てくるから、
電撃の読者はやめられない。