集英社スーパーダッシュ文庫総合スレッド41

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70イラストに騙された名無しさん
理科好き女子のグダグダとした日常を描いた「℃りけい」って漫画の原作の人と同じ名前とゆーか、
まあ同じ人なんだろー青木潤太朗さんによるライトノベル作品「ガリレオの魔法陣」(スーパーダッシュ文庫)
がむちゃくちゃスタイリッシュでエキサイティングな話だったんでそーゆーライトノベルを探している人は絶対に読むように。
手で必死で描いていた魔法陣を科学技術で映像装置も使って描けるようになって、
それで魔法を発動させてはエネルギー源の代わりに使って暮らしが便利になった世界が舞台。
そーした技術を使い悪さを起こす奴らを取り締まるべく、日本人の少年と彼が使っている見かけ美少女が科学
的な魔法を駆使して戦うとゆーのが主なストーリー。とはいえ美少女は人間ではなく、
魔法陣をうまく使えば人間に似た映像人間を作り出せるという技術があって、
主人公の玲縷が扱うシャオとゆー少女も、実はそんな映像人間だったりする。
71イラストに騙された名無しさん:2013/08/09(金) 12:29:42.76 ID:ctehp2rZ
とはいえ、単純なプログラミングとゆーにはとても人間っぽいところがあったりするシャオ。
その誕生にはいろいろと秘密があるんだけれどそれは読んでのお楽しみとして、
そんな玲縷とシャオのペアが挑むは、貴重な技術を盗んだテロリストと傭兵をさらに襲って傭兵を殺し、
テロリストの少女をさらって逃げた犯罪者。遺産魔法陣と呼ばれる古い技術を持ち逃げしていて、
結構な強敵になっているその犯罪者を相手に玲縷とシャオは果たしてどう戦う?
といった展開がひとつに繰り広げられ、そこに組織的には別なところに所属している
プログラマーならぬホログラマーであり戦いの方も受け持つ少女とその相棒の映像人間も関わって魔法陣に関するさまざまな知識が開陳される。
これがなかなかに面白い。
72イラストに騙された名無しさん:2013/08/09(金) 12:31:12.36 ID:ctehp2rZ
例えばネイティブアメリカンとか、あるいは中国の古代文明なんかが残した遺産魔法陣なんかはその後の虐殺だとか文化大革命なんかの煽りで失われてしまっていたりする。
そーゆー国々を仲間にしているグループがそれぞれにあったりする一方で、欧州の非英語圏の国々が所属しているグループには古くからの魔法が受け継がれていて、
結構な遺産魔法陣を駆使できるよーになっていたりする。そんな3つくらいのグループに分かれた世界が、馴れ合いしのぎを削り合いしているとゆー状況設定があり、
そうした中で虐げられている民族が反攻のためにテロを起こしていたりして、
ご近所だけで収まるよーな話にはならずシビアでリアルな世界情勢ってものを感じさせてくれる。そこがちょっと面白い。
73イラストに騙された名無しさん:2013/08/09(金) 12:32:31.41 ID:ctehp2rZ
天才に見えても実はとてつもない努力家で、それを広言はしないけれども指摘されるとついついほだされてしまう名門の出の魔法陣を使う少女とかもいて、
キャラクターの設定に結構な深みを与えていたりする。ラスボス的に出てくるとんでもない強さを持った女性とか、
いったいどれだけのドラマを抱えているんだろー。今回はひとまず互いに引いたけれど、いずれぶつかり合うだろー中でどんな戦いが繰り広げられるのか、
ちょっと楽しみ。何より桜坂洋さんの「よくわかる現代魔法」の続きがまったくまるで動かない中、魔法を科学で描いてみせた作品として興味をそそる。
魔法に縛られた女性の懊悩を見せ、少年の成長も描かれていてと読み所も多々。あとは続いていってくれることを願いたいけれど、
さて。「よくわかる現代魔法」みたい止まることだけは勘弁。