谷川流 306

>>570
「そうか」
こんなことくらいしか言えない自分がちょっと憂鬱だ。


でさ。キョンはハルヒのあんな決定的な告白に対しても、結局は「そうか」しか言えてないんだよね。
公平に見てRainy Daysのあの出来事くらいでなにか気の利いたことを言えるようなタマじゃなかろう。
ハルヒとの関係においては、告白のあと常識なら存在しえない事態を起こされ、いわば駆け落ちを強要された（悪く言えばね）。
どさくさというか、ハルヒの決死の覚悟にほだされ（ついでに世界まるごと人質にだされ）るまで、キョンさんってば、決定的な一歩は踏み出せなかった。

恋愛的な要素から昔の女（佐々木）の立場に立つなら、ハルヒさんのはあまりにも「強引な割り込み」「武力介入」だ。
それが魅力といえばいえる。ただあれで佐々木とハルヒの、キョンにとっての相違云々と言われても……ねえ。
佐々木さんもこう言うしかないだろう。

「それこそ『理不尽』というやつなのさ。たかが自分のささやかな名誉のためにこんな弁解をするのは情けないが、つつしんで抗議させていただこう」