俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長
と
バカとテストと召喚獣
がとてもよく似ているので、ちょっと貼ってみる
・おかま
こうなっては仕方がない。
少々冷たく突き放すことになってしまうが
『俺の上からどけ』
と言うしかないだろう。
「アリス」
「断る」
「とりあえず俺の上から……」
早い、早すぎるぞ!
まだ何を要求するかも言ってないのに!
・バカテス
よし。こうなった以上は仕方ない。
今日こそはハッキリと
『翔子、俺のことは諦めてくれ』
と言ってやろう。大きく息を吸って――
「翔子」
「イヤ」
「……俺のこと……」
早い! 早すぎる!
まだ名前の部分しか言っていないというのに!
・おかま
「なるほど。つまりその対策のために『吸血鬼にしろ』と頼んできたわけですの?
そ、その……ぷ、プロポーズ的な意味合いはなく?」
「ああ、そのとおりだ」
「そうですの。わたくしもちょっとおかしいと思っていたのですわ。
プロポーズにしては唐突すぎましたし、何よりわたくし達はまだ学生の身分ですわね」
「ははは、まったく。鑑美はそそっかしいな」
「うふふ、状況を説明しない貴方に言われたくないですわ」
あはははは、とお互いの勘違いに笑い合う。
そのまま二人で笑い続けてしばらく、
「死になさい、この色情魔王!」
「わ、わわわわ悪かった! すっかり忘れてた! 悪気はなかったんだ!」
「悪かったで済まされませんわ!
異性から告白を受けたと思って、わたくしは貴族にあるまじき醜態をさらしてしまったんですわよ!?」
「そ、それはほら!
俺も知らかなったとはいえ、告白じみたことを言ってしまったという醜態を晒したからおあいこってことには――」
・バカテス
「まぁとにかく、そんなワケで間違いメールだったんだよ」
「そっか。誤解だったのね。
ウチもちょっとおかしいな、とは思っていたんだけど、やっと納得がいったわ」
「あはは。美波はそそっかしいなぁ」
「もうっ。送り先を間違えるアキには言われたくないわよ」
二人であっはっは、と楽しく笑う。
そしてそのまま笑い続けることしばし。
「どうしてくれんのよー!? ウチのファーストキスーっ!?」
「ごごごごめんなさいっ! 僕も悪気はなかったんですっ!
えっと――僕も初めてだったから、お相子ってことじゃ、ダメかな……?」
・おかま
「なあ、アリス」
「何だ紅太郎?」
「今まで黙ってたけど。実は俺、ま――」
「裏切り行為は死罪です(ボソッ)」
「――ウントポジションを取られるのがたまらなく好きなんだ」
何とか緊急回避に成功した。ふっ。危なかったぜ。
「兎沢様。それではただのドMになってしまいます」
・バカテス
「今だから言うけど、僕、初めて会う前から君のこと好き――」
「おい明久。今振られると弁当の話は無くなるぞ」
「――にしたいと思ってました」
フッ。失恋回避成功。
『君のこと好きです』と言い切る前だったからこそ取れる空前絶後の回避運動。
「明久。それでは欲望をカミングアウトした、只の変態じゃぞ」
・おかま
「そう自分を卑下することはないわよ紅太郎君。
アナタはすべての能力値が平均ってことに目をつむれば、
おおむね魔王になる障害は人間ってことだけだから」
「このやろーッ!
よりにもよって俺は量産型とでも言いたいのか!?」
・バカテス
「まぁ、そう自分を卑下するな明久。
確かにお前は容姿学力性格が最低だが、
それらに目を瞑れば甲斐性と財力が皆無というだけじゃないか」
「この野郎!
言うに事欠いて僕の取り得は肩たたきだけだと!?」
どうしてもパクリってことにしたいみたいだけど
ただの馬鹿一じゃね?
・おかま
「ヘッドバットではない。おはようのチューだ」
「よし。余計な動きを見せるな。
手を頭の後ろに回して、
何を企んでいるかゆっくり説明しろ」
・バカテス
「? じゃあなんだ? ヘッドバットか?」
「……キス」
「よし。余計な動きを見せるな。
手を頭の後ろに組んでから
ゆっくりとわかりやすく説明するんだ」
・おかま
「立派な魔王になってくれると確信している。
だから――紅太郎君?」
「服を脱いでくれないかしら」
「なぜにッ!?」
・バカテス
「……そういうわけですから、明久君」
「服を脱いでください」
「なにゆえっ!?」
・おかま
俺の視線がアリスのやけに膨らんでいる胸元をとらえる。
こうして下から見てみると、改めてすくすくと育ってきたアリスの成長具合が理解でき――
強烈な違和感。
・バカテス
四方からの攻撃である以上、僕に逃げ場はない。
おのれ、流石は清水さんだ。
Dクラスに所属しているだけあって頭が良――
痛烈な違和感。