全話感想 かなり偏った感想になると思われますので、 ご注意ください
第238話:手段と目的
アーヴィーVSパイフウは両者痛み分け 対主催の戦力になるかもとパイフウは
見逃したが実はかなりマーダー寄りのアーヴィー 果たして古泉は彼をうまく
言いくるめて戦力に出来るのか問答無用で殺されるのか次での対応がカギ
第239話:場所を超越した会話
携帯電話での会話と深層心理での会話 オムニスフィアとかクレアバイブル
とかの微妙なクロスオーバーがちょっとうれしかったがさらにアラストールも
出てきて少し驚きながらも納得 こういう風に設定をうまい具合に混ぜて
使ってる話はやっぱり面白い
第240話:Escape!
城から離れる人々 読み返してみるとパイフウ襲撃前後の流れがかなり
おかしくなってるように感じるが当時は特に疑問も持たず読んでたから
それだけ当時は勢いだけで進んでたんだろうなあと思った 内容自体は
由乃について対立するキーリと神父とかパイフウ対神父とかオーフェンに
全部なすり付けるボルカンとか面白かったです
保守
――残り人数35名。
その舞台は、確実に閉幕に近づいていた。
◇◇◇
「つまり我らと同盟を結びたい、と?」
「その通り。目的は先ほど放送を行った集団とほぼ同じ。まあ最終的にはあちらとも協力できたらいいとは思っているのだが」
「なるほど、の」
そう呟き、美姫はしばらく値踏みをするように佐山の顔を覗き込んでいたが、
「ところで――お前が佐山なのだな?」
「その通り。何かね、先ほどの自己紹介では不足だったかね? ならばあと七通りの自己紹介方を――」
「要らぬ。それよりも、わたしはお前宛の言伝を頼まれていた」
その発言で、場の空気が変わる。
佐山がその言葉を気にするのは当然だ。
彼宛ての伝言を残すのは、今まで殆ど情報が無かった自分の仲間達の可能性が高いのだから。
だが、美姫の後ろに佇む三人の表情に緊張や疑惑が浮かんだのは――
「……ほう? 誰からかね?」
「名前は、知らぬ」
――その吸血鬼の顔が邪悪に歪んでいて。
「聞く前に、殺してしまったからの」
悪役と、吸血鬼と。
策謀を這わせ、相手を絡めとろうとするのが彼らの手管。
ならば、此度絡め捕られるのは――
――銀光が、美姫と佐山の間を断つように突き刺さる。
その場にいる誰もが気付かぬ内に、屋根の上に筒のような陰が隆立していた。
「君は世界の敵だ――」
月光を背にしているため、そいつの表情を窺い知ることはできない。
だけど、それでも不気味な泡はどこか寂しげに浮き上がり――
「――佐山・御言」
敵の抹殺を宣言した。
無名の庵。
全ての世界から僅かにずれた位相にあるその場所で、彼らは対峙していた。
この物語を終わらすために。
「……なるほど。正直、これは予測していなかった。さすがに魔神の心までは読めないか。
贄はおろか、喚び手もなしに顕現するとはね。
そうか、砕かれた石の名はデモンズ・ブラッド――君にも匹敵する魔王達を表すモノ。
この場で、その全てを捧げた上での芸当というわけだ」
その熱量は膨大。その威容は無限。
審判と断罪の権能を持つ天罰神。故に、その名を、
「天破壌砕――王の中の王。紅世真正の魔神たる“天壌の劫火アラストール”」
文字通り魂を燃やし、世界を灰とする。
魔神にとってそんなことは容易いこと。世界を壊すことなど朝飯前。
神野による呪圏・影。だが輝く炎を前に、それは触れることすら出来ずに消え去っていく。
もとより勝敗は決まっていた。三千世界の闇と、その闇を打ち消す篝火。ならばどちらが勝つのか。
『――捕らえたぞ、神野陰之』
そう。勝敗は、決まっていた。
対主催。このゲームを終わらせようとする者。
だが彼らもまた、盤上の駒に過ぎない。
駒はルールに則って取り除かれる。例外なく。
殺戮の緞帳はゆっくりと閉じていく。
だが、その舞台の上で未だに役割を演じ続ける者もいた。
彼らは名優か、果てまた観客の慰みモノとなるただの道化か。
彼らが転移し、そこに生きている者は居なくなった。
――もっとも、真っ当な生を諦めたものを生者と呼ぶならば話は別だが。
「……あはっ」
千絵は緩みきった笑みを浮かべた。まるで決壊したダムのような、ある種の清々しさがそこにはあった。
――支払うべき対価はここに。あの女怪の記憶は留めている。
「『だが、おまえが私を見つけだして望んだならば、再び吸血鬼にしてやろう』」
約束された言葉を吐き、自ら陵辱した男の残影を背負って。
彼女はゆらりと立ち上がった。
彼女が辿る未来は分かり切っている。
きっと彼女は再び暗黒に堕ちるまで歪み続けるだろう。
「そうだな――」
銃を突きつけられているという、傍目から見れば致命的な状況の中で、この男の態度は飄々としていた。
(そう。傍目から見れば……ね)
体制と表情を崩さぬまま、風見は背筋を落ちていく冷や汗を感じていた。
一般的に言って、指一本の動きで済む拳銃と最低でも手首以上の稼動が必要なナイフ。
有利なのは拳銃に決まっている。撃つべき弾が込められていて、しかも相手が化け物でなければ、だが。
最悪なことに、その条件は両方ともクリアできなかった。つまり、これは本当に張子の虎でしかない。
この男はそれに気づいているのか。気づいていて、こちらを嬲っているのか。
その弱気な思考を見て取ったかのように、怪物が口元を歪めた。
保守
これは賭けだ。臨也はポーカーフェイスのまま、悟られぬ程度に深呼吸をした。
冗談抜きでそれは最後の呼吸になるかもしれない。
だが持ち駒の無い今、使えるのは王将のみ。ならば躊躇っていても詰められるだけだ。
「俺はあの放送を行った集団の生き残りなんだけど――力を貸して欲しい。
こっちの装備と情報は全部提供する。だから、仲間の仇討ちを手伝って貰いたいんだ」
「あの怪物を殺すのなら、私の協力は不可欠のはずよ」
灰色の魔女カーラが差し出す禁断の果実。
一見、グロテスクなだけのそれは、この場においては如何なる金銀財宝よりも価値がある。
「大した条件ではないはずだけど? ねえ――火乃香?」
取引を持ちかけられた少女は、唇を噛みながら魔女を睨みつける。
「そんなに睨まないで欲しいわね――貴女が犠牲になれば、みんな助かるのよ?
まあ最終的な決定権は貴女に任せるけど……全滅か、一人の死か。よく考えてみなさい」
古来より、魔女との取引は破滅の予兆でしかない。
そしてその取引を跳ね除けられるものがいないこともまた、常だった。
「この世界は――最強の防壁です」
涼宮ハルヒの作り上げた箱庭から帰還した古泉一樹はそう報告した。
「涼宮さんは知っての通り、ああ見えて常識人です。ですからこの奇妙な殺し合いの場においては普通の少女でしかない。
だからこそ、彼女は夢想したのでしょう。平凡な日常。それまで当たり前のように続いていた平穏な日々を」
早い話が現実逃避だ。
別に彼女の精神が特別脆かったというわけではない。正常な人間ならば、大なり小なり誰もがそれを日常的に行っている。
だが涼宮ハルヒには力があった。現実逃避を現実にしてしまう力が。
故に、創り上げる。
いつものように無意識無自覚、そして出鱈目な世界。閉鎖空間を。
「ですが、僕ら"機関"が処理していた通常の閉鎖空間がストレス解消の役目を担っていたのに対し、
この閉鎖空間はいわば保身です。涼宮さんが亡くなる直前に、彼女が死を拒絶したことによって生まれた空間。
それも未完成のね。彼女が望んだのは過去の日常。ありがたいことに、長門さんと僕はそこに含まれていたようです。
僕達が進入すればこの世界は完成します」
そして完成してしまえば、それはひとつの確固たる世界として機能する。
涼宮ハルヒによる新たな世界創造。彼女を取り巻く組織が恐れていた終末がすぐ傍にある。
「単刀直入に言いましょう」
古泉一樹は一度唇を舐めて湿らすと、決定的な言葉をつむいだ。
「僕達が涼宮さんの世界のピースになれば、このゲームからは逃れられます。
この刻印による死も、管理者の手も届きません。彼女がそれを認めないのだから。
僕達は――このゲームから労せずに脱出できます」
「なあおにーさん。するってーと、僕は置いてきぼりかい?」
「ふむ――知り合いのサーカス団員だとでも紹介しましょうか? 意外と認めてくれるかもしれませんよ?」
「ぎゃはは、殺戮奇術の匂宮雑技団ってか? 戯言にも程があるぜおにーさん」
彼らは衝突し、騙し、暴走し、そして儚く散って行く。
果たして血まみれの脚本を破り捨てることのできる者は存在するのか。
走る、奔る、疾る。
幾度も幾度も剣を振るった。
敵は目の前。絶対に、何に代えても倒さなきゃいけない奴が手を伸ばせば触れられるような距離にいる。
「無駄だ。それは心の証明にならない。隙間は、暴力で埋まらない」
――だが届かない。
斬撃の数はすでに三桁に届こうとしていた。だが、掠りもしない。
「……当たれ」
呟く。呪いをかけるように。
皆死んでしまった。
こいつの元に辿り着くまでに、皆死んでしまった。
じゃあ、ここで、自分がこいつを倒せないなら――
「誰一人として私を満足させられる回答を持たなかったのだ。そうだな。ならば、無駄死にといっても差し支えはあるまい」
「当たれぇぇぇえええっ――!」
「……そして君もか」
パリン、というとても呆気ない、まるで飴細工が壊れたような音とともに、剣は砕けた。
「君が、来たか」
「そう。私が、来たよ」
「魔女――十叶詠子」
218 :
イラストに騙された名無しさん:2009/08/19(水) 11:53:30 ID:GnchBYlH
保守
219 :
イラストに騙された名無しさん:2009/08/21(金) 16:52:36 ID:EHGTflz3
上のは嘘予告か…
保守
確か前に避難所で出てた奴だっけ?似たようなのを見た気がするが。
保守
何故かシロちゃんの最期思い出した……
保守
保守
保守
225 :
イラストに騙された名無しさん:2009/11/02(月) 08:04:30 ID:X7PWniZx
保守
保守
229 :
イラストに騙された名無しさん:2009/11/25(水) 21:21:58 ID:CQ4TSolj
追いついた
読み終わるまでに1週間くらい費やしたわ
続きが気になる・・・というか、俺が書くっていう選択肢もあるけれど
でもまとめきれそうにないしなぁ・・・
是非書いて欲しい
231 :
イラストに騙された名無しさん:2009/11/25(水) 22:21:36 ID:CQ4TSolj
書きたいのは山々だが…
知らんキャラが多過ぎるのが壁だよなぁ
>>231 もう誰も文句言わないだろうし知ってるキャラだけ生き残ってる状況まで時間跳躍して書けば
半年振りたが、まだあったかぁ…
何らかの形で終わらしてやりたいな
今思うと参加人数が多すぎた上参戦作品が多かったのかもしれない
イザヤ君の優勝でいいよ
236 :
イラストに騙された名無しさん:2009/12/31(木) 21:31:27 ID:titaaD5Y
面白かった
保守
ハルヒ勢のズカンぷりに驚いた保守
239 :
イラストに騙された名無しさん:2010/02/18(木) 09:07:44 ID:SAQxNWhy
続きが気になる 保守
240 :
イラストに騙された名無しさん:2010/02/23(火) 22:04:42 ID:4eleXos2
続き書きたいって気持ちはあるのだけれど
知らんキャラが多過ぎてどう扱っていいか分からない
それでも楽しんで読めたけれど
かなり力ある書き手が集ってる印象がある。
知らないキャラばっかでも楽しめるのはほんとすごい。ここ読んで原作読んだ話もあるし。
これをまとめられる人がいてくれるなら、本当にすごすぎる。
242 :
イラストに騙された名無しさん:2010/03/11(木) 16:44:16 ID:8mxZ2lbu
保守
続かないかな?
保守
245 :
イラストに騙された名無しさん:2010/04/23(金) 19:40:17 ID:AlC4TRLh
偉大なる未完作か…
246 :
イラストに騙された名無しさん:2010/05/15(土) 04:09:36 ID:xHaJZYAI
まだ一日も終えていない、みんながんばれ。保守
247 :
イラストに騙された名無しさん:2010/05/18(火) 23:50:56 ID:+Cis4lv7
保守。
ぜひ続きを読みたい……
248 :
イラストに騙された名無しさん:2010/06/05(土) 17:26:11 ID:anOA3HFP
ほしゅ
249 :
イラストに騙された名無しさん:2010/06/13(日) 02:32:38 ID:zP5tWe7U
今週見つけて読ませてもらいました
シャナのくだりがすごかったです
まだ完結してないのですね…
……ああー、もう。どうせ独自ルート行った時点で、内情はともあれ外見は自分勝
手なヤツなんだから、べつにサイトの公開くらい好きに行っていいんじゃねえか。正
当性が自分にあるとも思わないが、失うものがあるかどうかさえ見極めて、最低限
の自衛が出来ていたら問題はない。そういう強さも必要だわ。
posted at 06:02:02
何この物言い…
誤爆
252 :
イラストに騙された名無しさん:2010/07/03(土) 06:45:23 ID:E//IdzG0
ほしゅ
253 :
イラストに騙された名無しさん:2010/08/23(月) 15:52:23 ID:K/Sh7wB7
ほしゅ
254 :
イラストに騙された名無しさん:
保守